BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

ゴブリンスレイヤー 11 (第11巻) 感想

2019-11-24 00:09:25 | Weblog
安定のゴブリン退治物語。
なんというか、時代劇的安定感w
物語の始まりと終わりは決まっていて、あとはその間の展開を、手を変え品を変え埋めていくだけの展開。
その分、頭を空っぽにしても読み進められる(←褒めてるから)。

今回でいえば、舞台が砂漠になり、今までに登場しなかった蟲人が現れたり、獣人があらわれたりして、物語の舞台である四方世界の世界観が広がった。

で、それに伴い、最後には竜まで現れて、妖精弓手も納得できる「冒険」も成立した。

加えて、今回きりかどうかはわからないけれど、女商人も暫定的にゴブスレ・パーティに加わり、いい味を出していた。妖精弓手ではないけれど、女商人、正式にパーティ入りしてもいいと思うけどな。ワンピでチームルフィのクルーが増えていくのと同じようなノリで。機が熟したから、女商人も仲間入り、という展開。

ていうか、それくらいしてたまには新風を入れないと、流石に物語としてはマンネリ化していくと思うんだよね。

まぁ、だからこそ、今回、女商人がワンポイントリリーフ的に、旅の一行に加わった、という形なんだろうけど。

いつまでも同じメンバーだと飽きもくるし。
事実上、女神官が語り部みたいなものだし。
今回のように、彼女の成長の視点から書いているだけじゃ、単調になるしね。

しかし、今、ここまで書いて思ったけど、この「女商人」とか「女神官」とか、役割だけで匿名的に記していくのって、単純に、しんどいね。誰が誰か、だんだんわからなくなってくる。

いつの間にか、かなりサブキャラも増えてきたことだし、ぼちぼち、実名を出してもいいんじゃないかな。

それから、今回、幕間に書かれた話は、正直なところ、退屈だし、なぜ、ここに置かれているのか、全くわからなかった。

以前の勇者チームのように、あくまでも辺境で市井の敵であるゴブリン(だけ)を叩くゴブリンスレイヤーとの対比によって、四方世界のスケールを補う役割があったキャラなら、名前もそのストーリーも、本編と直接交わらなかったとしても、理解するのは容易だったけど、さすがに、今回の幕間の物語は意味不明だった。

このあたりは、もう割り切ってしまったほうがいいんじゃないかな?

いや、ゴブリンスレイヤー一行の物語自体は、嫌いではないし、できればもっと読みたいとは思うけれど、今の「語りの様式」がいろいろな意味で、物語の展開を窮屈にしかしていないように思えてきたから。。。

なので、一旦、シリーズを終えて、各キャラの実名で新シリーズとしてリブートしたほうがいいのでないかと思う。もう十分、各キャラの役割や位置づけはわかったので。

単純に、現状の機能名・役割名で記すのは、登場人物の増加の中で、そもそも読む際の、視認性が著しく落ちてきているように思えるから。

まぁ、今更なのかもしれないけれど。

タイミング的には、ゴブリンスレイヤーが、本格的に、ゴブリン退治以外の「冒険」に乗り出す時、でいいんじゃないかな。

マンネリしているのは間違いないけど、不思議と続きが読みたくなる中毒性がある物語であることも、また確かなので(笑)。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする