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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

五等分の花嫁 第111話 『最後の祭りが五月の場合③』 感想

2019-11-20 14:06:53 | 五等分の花嫁
やっぱり来たね、五月回の3回目。
そして、やっぱり来たね、無堂との対決。

とはいえ、まさか、白昼の無堂フルボッコ大会になるとは思わなかったw
なんか、見た目だけなら、無堂がまんまと五月たちにはめられたwという感じもしなくはない。
だって、あっさり、その場には示し合わせたように、風太郎父の勇也、下田さん、それにマルオまで現れてくるのだから。

ともあれ、ハゲの無堂先生、孤立無援。

ところが、そんな不幸な状況でも全く同情を寄せる必要なんてねぇよ、と思わせるくらいクズなのが無堂クオリティw
なにせ、実の娘の五月ら五つ子だけでなく、かつての教え子(であることが今回判明)であった勇也たちにまで、久しぶりにあって、クズ呼ばわりされるわけだから。

てか、勇也がマルオに言ってた「同窓会」って、え、要するに数年ぶりの「お礼参り」ってことだったわけ? それってガチでヤンキーじゃんw、って思ったもの。

ついでに、しれっと勇也が下田さんを連れて登場してきたところも、あれー、あっさり、関係性ばらしてんなー、と思ったけど。

ともあれ、無堂、なんかラノベでよくでてくるクズ顔の顔芸キャラみたいで、さすがにちょっと不憫に感じたけどね。

とはいえ、こいつ五つ子の実父なんだよなー。
こいつのDNA、五つ子はみな、半分、引き継いでるんだし。
なんか、そのことが、今後、呪いにならないのか、ちょっと心配になった。

でも、そんな疑念を、さしあたっては、全部吹き飛ばすくらい、強烈な拒絶が五月から無堂には示されたわけで。それは、裏返すと五月が本気で零奈ママのことを慕っていたということの現れでもある。

そのあたりの五月の母への想い、教師への想いへの決着をつけさせるための噛ませ役としてのみ、無堂は今回、登場した、ってことなんだろうな。

だって、普通、五人も姉妹がいたら、一人くらいは、でもお父さんもたいへんだったのかも・・・、とか言い出す子が出てきても良さそうなものなのだけど。

その意味では、最も家族という形への呪縛の強い二乃が、直前の出来事とはいえ、マルオとの関係を正常化させていたのは、話の進め方が上手いな、と思った。ねぎ先生、どれだけ、着実に布石を打ってくるのか。

外堀を埋めてくるのかw


で、その外堀を埋める、という点では、いやー、五月の外堀、埋まっちゃいましたねー。

この五月回の3話は、五月が風太郎ラブ戦線参戦への完全なる準備回だったね。

だって、

「君だって私の理想なんだよ、それだけ聞いてほしかったの」

なんて、いったいぜんたい、なんてデレだよ、って思うものね。

いやだって、いきなり「理想」だよ。しかも母に準じる位置の。
そして、これをきっかけに口調まで変えてくるのだから。

五月からすれば、自分を解放してくれた人、ナンバーワンなんだよね、風太郎は。

まったく、聞いている読者の方がむず痒くなってくるほどに。

でも、五月は、多分、零奈を演じるに当たって、四葉から、風太郎と四葉の誓いについても聞かされていて、風太郎が、文字通り、懸命に努力した結果、今の彼がある、というのを知っていることも大きいよね。

その意味での「風太郎は私の理想」でもある。

でも、てことは、五月は、零奈の演じているうちに、実は、本来なら四葉がいるべき場所を占めてしまったという感じもする。

多分、その感覚は、風太郎は風太郎で感じているように思っていて、彼は彼で、五月が、今における「かつての零奈」のように見えているように感じる。
少なくとも前回の、五月の説得に駆けつけて彼女に夢を手放す必要はないと言っている部分のやり取りは、そのまま、かつての、零奈=四葉とのやり取りの再演だものね。

ということで、四葉が煮え切らないうちに、五月は、風太郎の中で、四葉ポジションも占めるようになってしまったように思える。

これ、やっぱり、物語の終着点である「花嫁」という点では、大きいよね。
なんたって、五月の場合、すでに勇也を「お父様」と呼んでるし。

今まで溜め込んでいたものを全部ひっくるめて、風太郎のことが大好きになっちゃったんだろうなぁ。

日の出祭の最中に五月に起こった出来事は、全部、寝た子を起こすためのものだったんだな、と思う。

風太郎に、とにかく五つ子をまるっとひっくるめて「好きだ」と言われ、
二乃からは、あんたも候補者の一人だ、と言われ、
幼馴染の竹林の登場には、俄然、対抗心を燃やし(てか、焚き付けられw)、
無堂の一件では、折れそうになった心を風太郎に支えてもらったのだから。

これだけ、イベントがあったら、意識しないほうがおかしいよね。

というか、これだけの物量作戦を描くことで、五月が花嫁になっても、読者に文句は言わなせない、というのが、ねぎ先生のメタメッセージなのだろう。

それに、例の「五つ子キスのノルマ」イベントにしても、結局、五月だけは、やはりなされていないわけで。

今回、これはもしや?というシーンはあったものの、それは、完全に風太郎ならびに読者に対するミスリードでしかなかった。

風太郎にからすれば、(多分)この前の時点で、風太郎が四葉からされたキスを、一花、二乃、三玖からのキス攻勢の結果生じた妄想の産物だと思ってしまっていたことは大きい。しかも相手は四葉ではなく零奈がイメージされていたわけで、そこから、あ、また、おれ、妄想しちゃった?という感じになってしまった。

もちろん、読者も同じ流れ。

しかも、一花からの謎掛けで、鐘キスの相手は誰だったのか?というのが頭に残っていて、それもまた妄想をもたらすきっかけだった。

なにより、鐘キスの相手は、少なくとも見た目は五月だったわけで。

ということで、蓋を開けてみれば、この3日間で、風太郎は風太郎で、このあと、五月を意識しないではいられない状態に置かれてしまった、ということだね。

ここから果たして、今までのケースとは異なり、風太郎のほうが五月を追いかける、という展開が待っているのだろうか?

裏返すと、一花、二乃、三玖からのキス攻勢と、四葉からの静かな告白も、すべて五月との関係を意識に登らせるための前フリ、お膳立てだった、ということになりそうで、怖いw

こういう状況で、いよいよ、日の出祭の終了時間の「あの場面」を迎えることになるのか。。。

五つ子の「①」回で描かれていた、日の出祭の終了を告げている「あの場面」、結局、今回の「無堂、白昼フルボッコ」によって、前に予想してた、実父の再登場に対する家族会議ではなくなってしまったので、当初想定されていたとおり、「で、風太郎は誰を選ぶの?」の答えが出される場所になるのかな。

そうすると、今回の流れからすると、一人だけ四葉が校庭にいることにやはり違和感を覚えることになるのだけど。。。

あと、今更だけど、無堂、今回で退場でいいんだよね?
いや、もう全くこの先、登場しなくていいのだけどw

それと、逆に、竹林、これでオシマイ?
もう少しなにかしてはくれないの?とは思う。

それにしても、これだけ濃密な三日間を経て、それでもなお、風太郎は、誰か一人を本当に選べるの?

どうやら、一日目の、一花をタクシーに乗せる場面で、「誰も選ばない」というその時点での風太郎の答えに対して、一花から左頬に(ということは一花の右手で)ビンタを受けたようだけど。

(いや、ここで一瞬、もしかしてビンタしたのは竹林か?とも思ったのだけど、でも、彼女の登場は2日目なんだよね。となると、そもそも風太郎にビンタをできるほど親しい存在の人がいない。。。。)

それでも「選ばない」のか。

もっとも、あれだけ濃密な三日間だったからこそ、逆に、自信をもって「選ばない」と伝えるようにも思うけど。。。

ともあれ、いよいよ日の出祭編、決着かね?

それとも、シスターズウォー編の最後にあった「エキシビションマッチ」回のように、『最後の祭りが風太郎の場合』回のようなものが挟まれるのだろうか?

いずれにしても、物語の終幕は近づいた気はする。

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