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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

新約 とある魔術の禁書目録 第12巻 感想

2015-07-07 00:04:15 | 超電磁砲/禁書目録
13巻発売目前なので、積読状態だったのを慌てて消化。
もう少し早く読むはずだったのだけど、ダンまちブームが到来して12冊と格闘する方を選んでしまったため、ここまでずれ込んでしまって。
一応、滑り込みセーフ。
ということで、(今更かもしれないけれど)スペース、空けときます。








































































で、今回の12巻は・・・、うーん、・・・、つなぎ回?

そうとしか思えなかったかなー。

ぶっちゃけ、あまり面白くなかった。
設定を補う回というか。
上条さんも、どちらかというと裏方で。
主役は、浜面+アイテムチーム?
あとは、偽「藍花悦」。
で、いまさらのフレンダ。。。

敵役のサンジェルマンは、なんていうか大嘘つきの、(多分)寄生細菌体?みたいだし。
当初に登場した、魔神三人組は、あっさりアレイスターに無力化されてるし。

結局、一番すごいのは、ワンコの木原脳幹だったー、というオチ。

・・・ うーん ・・・

さすがにはこれはないわw

いや、まぁ、冷静に見直すと、いろいろな意味で設定回なんだけどね。

偽藍花悦といったけど、そうやら「藍花悦」そのものが、第六位のネーム利用権みたいなもので、擬似第六位を経験することで、レベル0とか1とかでも人間、やってけるのよ、ということを、当の本人に自覚させるための存在みたい。

まぁ、藍花悦本人は実在することは最後に記されたけど、彼?自身がその名を名乗ることは、実質的にはない、ということだよね。

という、非常に複雑な第六位設定を説明するために本一冊(それも430頁!)が費やされた、という感じ。

しかも、敵役のサンジェルマンが、そもそも嘘つきなので、話した傍から、その意味が脱臼されていく、という構成なので、読みにくいったらありゃしない。

ということで、今回はあまり楽しめなかった。

まぁ、浜面とかアイテムとかが、どうにも脇役にしか見えないので、それもあって、傍流の話という気がしないのもある。

もっとも、この先、またぞろ、魔神、魔術、科学、の間で大戦争が勃発しそうな情勢だから、その大決戦の時に、浜面もちゃんと、上条さん、一通さんと肩を並べられるように、ちゃんとランクアップしてるよー、浜面もー、というのを描くのが、本巻の役割だったんだな、とは思う。

アネリたんwによるロボ制御補助の話も、それだよね。
要は、一通さんとは違う意味で、科学の粋を極めた外骨格パワードスーツを使って、浜面+アネリのコンビで、最終決戦に参戦できるようにしておく。
そもそも新約1巻がそんな浜面から始まっていたのだから、確かに、それほど無茶な展開ではないんだけどね。

とはいえ、そうしたシリーズ構成上の都合からあてがわれたエピソードというのを除くと、やっぱりつまらなかったかなー。

というか、作者は、さすがに連続して出版し過ぎなので、もうちょっと休んで、ちゃんとした話を書いたほうがいいんじゃないかな。

禁書目録に限らず、最近の電撃はどれも内容が劣化し過ぎている気がするなぁ。

というか、禁書にしても、SAO、AWにしても、さすがに設定が古いんだよね。それもあって、無理矢理物語を作ってる感が半端ない気がする。いずれも、インターネットがまだ目新しい時に始まっているけど、もうネットの利用は普通だからなぁ。そこにそれ程の新しさがあるようには思えない。そうそう、デュラララが今見ると、もう徹底的に古いとしか思えないのに近い。別にサイト立ちあげなくても、ダラーズなんて、作れちゃうし、作ったところで大したことなんてできないじゃん、ってことまでもう知れ渡っている。

今回のサンジェルマンが、もういいや、お腹いっぱい、と思ったのは、またぞろ、並列ネットワークの構成、とか言っちゃってるところね。あー、もう、そういう敵はいいやー、って。要するに、モブがネットワークして何かできちゃう、という感じね。でも、もうそれはないわー。

あと、禁書全体にある、臨機応変にゲリラ戦に徹せよ!という、小が大を制す、みたいな感じ。この感じも、もはや大してリアリティを持てない。上条さん一人なら、まぁ、主人公だからね、ということでありだと思うけど、それを改めて浜面に当てはめられてもなー、と。

むしろ、麦野のように、圧倒的な火力で蹂躙し制圧していく、という方が、今風なんじゃないかな。そういう力のある者どうしで、こすっからいことなどしないで、正面からパワー比べをする。

そういう基本形に再び戻ってきている気がする。
(まぁ、これは多分にダンまち効果なのだけどw)

なんか街のチンピラがちょっと知恵をつけて状況を突破する、というには、禁書目録ワールドは、既に敵役がインフレしすぎてるんだよね。なので、伝家の宝刀を携えているものの、基本的にはゲリラ戦、というのは、さすがに無理がある。

もっとも、そういうところがあるから、改めて今回は、インデックス+オティヌスという魔神ビフォアアフターの怪物コンビで、サンジェルマン対策を実際に行うというのが描かれてはいたのだろうけど。

ともあれ、つなぎ回のサイドストーリーとしては、登場人物が無駄に多く、展開が冗長だった。つなぎ回なら、前巻の11巻のように、主役を一人に絞って、かつ、あれくらいの少ないページ数でさらっと読ませるものぐらいにして欲しい。

あとは、どうでもいいけど、即身仏のじいさんとか、魔神の造形があまりにもアレ過ぎた。あんなしょぼい、ダメダメな造形じゃ、こいつら即退場じゃん、って予測がついちゃうよ。そのあたりも、ダメダメだったなー。

ということで、AWだけでなく、禁書もそろそろ見限る頃かな、という印象を強くもった。

まぁ、次巻は美琴主演の、テコ入れ回みたいだけどね。

でもなー、正直なところ、もう飽きちゃったんだろうな、禁書には。


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