採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

燻製パンチェッタ

2012-05-31 | +肉・魚系保存食

ゴールデンウィークに実家に行った際、バーベキューをしながらベーコンの燻製でも作るかな?と仕込みをしておきました。

しかし、とある事情で段ボールスモーカーが使えなくなり。
(大きな声では言えませんがバーベキュー前日、スモークサーモン作業中に炎上しました・・・)

塩抜きまでした生肉を、再び我が家に持って帰り、大変なスローペースで加工・消費することになったのでした。
途中、タッパ開けるのがこわくてしばらく見ないふりをしたりもしましたが、全然大丈夫どころか、作りたてより美味しいかも。
(とはいえ、もうちょっと寒い時期の方がより安心ですが)
おすすめ出来るスケジュールとは言い難いですが、一応今回の分を記録しておきます。


■■パンチェッタの温燻(スモークスティック使用)
■材料・道具
豚バラ肉塊  1927g
塩         68g(肉の3.5%) 
砂糖(メープルシュガーだったっけか)  19g(肉の1%)
コショウ、エルブ・ド・プロバンス的なハーブミックス・ナツメグ・オールスパイス 適量
ウイスキー 少々
段ボールスモーカー2号
スモークスティック
レンガ

■作り方
(1)(4/17スタート)バラ肉の、あばら骨の窪みなどに残る筋っぽいところをこそげる。
 (金串でプスプス刺すともっとよかったかも)
(2)塩・砂糖・ハーブミックスを混ぜ、バラ肉に塗りつけ、漏らない袋に入れてなるべく空気を抜き、脂側を下にして豚肉サイズの容器にはめ込み、重石をする。
(3)途中、ときどき上下を返す。
(4)何日かすると、豚肉から水分が出て、袋の中がじゃぶじゃぶになる。ここにウイスキーを注ぎ、再度空気を抜いて袋を閉じる(随分水が出た感じなので、心配になって水の匂いを嗅いでみるが、いい匂いで安心)
ウイスキーは、塩漬けの最初から投入してもいいかもしれない。
(5)(4/23)そろそろ芯まで塩気が染みたかな、と思い、水分を切ってキッチンペーパーで拭き取り、ピチットシートにくるむ。
このあと、必要に応じてピチットシートを交換。適量の重石をかけておいた。 
(この状態で実家に移動)

(6)(4/28)ため水に浸けながら塩抜き。 途中一度水を換えた。かなりよく塩が染みこんでいて、時間がかかった。
(7)(4/28夜)塩加減は丁度よくなったが、何だか甘みがもうちょいあってもいいような?
 という訳で、蜂蜜少量を塗って、ピチットシートにくるむ。(邪道なやり方だと思うのでお勧めはしません)
(この状態で我が家に移動)

(8)我が家にてダンボールスモーカー2号機を作成。(5/6頃?)畑まで運び、畑脇にてスモークスティックで温燻。 
その後味見してみたところ、甘くて(蜂蜜塗りすぎ!?)結構塩辛くて、燻製が薄い感じ。
イマイチの出来映えで、存在をかるーく忘れたりしながらも、5/10夜、再度燻製。
今度はベランダにて。
窓を閉めるような寒さの日でもあり、スモーカーのフタをきっちり閉めれば、さほど煙臭くないので大丈夫そう。 

(9)取り出して、パラフィン紙にくるんでタッパに入れ、冷蔵庫でしばし味を馴染ませる。
(しかし、あまりの肉塊の大きさに、なんかこう、正視がはばかられるというか、使いそびれる、というか・・・) 



 

手作りベーコン(温燻)

こちらが最初の状態。
一応、茨城のブランド銘柄ローズポークです。
お肉屋さんに頼んで塊を用意しておいてもらいました。
1927g。 

手作りベーコン(温燻)

4/28、塩抜きが終わったところ。

手作りベーコン(温燻)

この段階で1760gになっています。
塩で脱水されて、塩抜きで多少また水を吸って、差し引き167g減。 

で、最後の状態では、重さを計るのを忘れました。
(間抜けだ~) 

手作りベーコン(温燻)

燻製出来上がり。

実は現在(5/31)まだ冷蔵庫にありまして。
でも、勿論様子がおかしいところもなく、燻製したてより、美味しくなっている気がします。

手作りベーコン(温燻)

5/22、脂の少ない方をちょっとだけ、生ハムみたいに食べてみました。
燻製直後(5/10頃)よりも甘さと塩味がまろやかに馴染んで、より美味しくなっていました。(勿論おなかも全然問題なし)

手作りベーコン(温燻)

母経由で弟にあげたら、料理写真をメールしてくれました。
極厚切りベーコンが、ゴーカでいいですよね。

(ズッキーニ美味しそうだなあ。うちのズッキーニなんてまだフタバなんですけど) 


ベーコンといえば。

『オオバンクラブの無法者』(アーサー・ランサム著・神宮輝男訳)に、とても好きなくだりがあります。
ここに引用してみます。


 登場人物
  ポート、スターボード・・・ (どちらも愛称) 帆走は大人顔負けの双子の女の子。おそらく十代前半。
          友達との帆走旅行に乗り遅れて、ジム・ウッダルの貨物船に乗せてもらっておいかけ中。
  ジム・ウッダル・・・貨物船「サー・ガーネット号」の船長
  シモンじいさん・・・サー・ガーネット号の乗組員。この日の朝、乗船が遅れたせいで潮をのがしかけている。 


 スターボードはベーコンのあつぎれを手ばやくうらがえして、またフライパンを火にかけた。
 「いいかね、役立たずってんだ。」老人がほとんどさけぶようにいった。「ベーコンをこんなにかりかりいためつけて台なしにしたがるやつなんか。」彼はスターボードからフライパンをとりあげて、キツネ色にいためられたベーコンをフライパンからあけた。「もとの半分ものこってねえな。」といって、彼は新しく二、三きれのベーコンをフライパンに入れた。「おれのやり方をよくおぼえておきな。」そうすりゃ、だんなさんをもった時、料理をほめられるぜ。ベーコンは厚くて、やわらかくて、汁が多くなきゃいけねえんだ。」
 「だけどわたしたちはその反対がすきなのよ。」とスターボードの弁護をして、ポートがいった。
 「ジムはそんなのすかねえ。」と、シモンじいさんがいった。
 なるほど、 シモンじいさんにかじをとらせて、昼食をしに船室におりてきた時、ジムはそのよくいためたベーコンを船のそとにすてようとした。「役立たずめ。」と、彼がいった。「そんなもの食いなさんな。まだいくらでもあるんだから。シモンのやつ、今日はいつものシモンじゃねえ。まるで失恋でもしたみてえだ。『十キロの家』までいく前に潮が逆にならなければ、しあわせさ。」
「それ、わたしたちがいためたのよ。」と、スターボードがいった。「わたしたち、そんなふうにいためたのがすきなの。」 

 
みなさんは、カリカリベーコン派でしょうか? ジューシー厚切り派でしょうか? 

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大きさを痛感・・・水洗い編

2012-05-30 | +実家・那須

先週末(5/25-27)、那須のログハウスメンテナンスの手伝いに行ってきました。

あれは何年前だったか・・・。(調べたら2008年でした)
この時もペンキ塗りの手伝いをしたのですが、あれから4年、そろそろ塗り直しをする時期なのだそうです。

4年というと、長いような短いような?
まあいいや。


今年は洗浄工程から参加しましたよ!
新兵器があるのです。
 

那須ログハウス水洗い

初導入の新兵器はこれ!

ケルヒャー(ドイツ)というメーカーの家庭用高圧洗浄機です。
何故か弟が持っていたのですが、あまり使わないということで実家に置いてあったもの。

マニュアルがついておらず結構大変だったようですが、私が着いたときには父が使えるようにセッティングしてくれていました。 

那須ログハウス水洗い

忘れないように記録写真を。

まずは蛇口。
ワンタッチ式の部品で蛇口とホース(25m、内径15(18?)mm)をつなげます。

那須ログハウス水洗い

というのも、普段の散水用にはこちらのオレンジ色の細いホースを使うため。
こちらのオレンジ色のホースはこれまで金属バンドで止めてあったので、今度ワンタッチ接続用のアタッチメントを買ってくる予定です。

那須ログハウス水洗い

蛇口から繋がる青いホースと、高圧洗浄機側の黄色いホースを繋げます。

那須ログハウス水洗い

黄色いホースはこんな風に、かっちり機械につながります。
この黄色いホースには「仕掛け」があって、機械との接続部分あたりに安全弁(逆止弁)が内蔵されています。

◎要注意点
・ホースが詰まっていないかしら?と、機械をつながずに水道蛇口をひねっても、黄色いホースからは水が出ない。異常高水圧で弁がふさがるしくみのよう。
・上記状態(安全弁が閉じた状態)で黄色いホースを機械につないでも、かっちりはまらずグラグラした状態となる。勿論散水できない。このときは、水道蛇口側で圧力を開放してやる必要がある。 

那須ログハウス水洗い

(黄色いホース内蔵の逆止弁に気づかず、父は使用テスト時にえらく苦労したそうです) 




機械から黒い細いホース伸びており、その先端が機関銃のような「トリガーガン」につながります。

那須ログハウス水洗い

トリガーガン先端にとりつけるノズル2種類のうち1つがこちら。
「バリオスプレーランス」というノズルで、平たい扇状に水が噴射されるもの。
(扇の幅は無段階に調節出来るので、バリオはvariousのvario のようです) 

那須ログハウス水洗い

扇の幅を狭くし、ガンを近づけて引き金を引くと、それはもうすごい水圧!
(はねかえりで濡れネズミになります)
扇というより、リボン状に高圧の水が噴射され、ものを削り取る力があります。
写真の手前側、下と上で色が違うのが分かるでしょうか。 

那須ログハウス水洗い

近寄ってみると、こんな風に、まるでノミで板(扉)の表面をこそげたようになっています。
風化したニスやら木材の層が水圧で削り取られています。 

那須ログハウス水洗い

でも、リボンの幅で掃除していると、時間がかかって仕方がないので、こんな風にある程度離して水を噴射し・・・・・

那須ログハウス水洗い

ブラシでゴシゴシゴシ!

那須ログハウス水洗い

ゴシゴシ!

ログハウス表面の材木はかまぼこ状にカーブがあるので、幅広で毛足が長く、やや柔らかめのブラシが適しています(デッキブラシだと固すぎ)

手前に見えるのはユリです。
敷地内に何株もあって、咲くとあたり一面いい香りになります。 

那須ログハウス水洗い

ブラシでこすったあとに再度水を噴射し、よごれをゆすぎ洗い落とすと、かなり綺麗になります。
もうペンキ塗らなくてもいいんじゃない?というくらい。 

那須ログハウス水洗い

こういう複雑な部位はブラシがけするのは大変なので、ノズルを近づけて、水圧で掃除。


週末、金~日のうち、この水洗い作業は金曜午後から開始する予定でした。
ところが金曜に(母と一緒に)那須に着いてみると、本降りの雨。
仕事になりません。

そして、HELP要員として来て貰ったはずの母が(アイドルタレントじゃあるまいし)、なんと着いた日(金曜)の夜にとんぼ返りすることに!
弟との用事があったことが、木曜の晩遅くに判明したのです。 

本来は、木曜の夜は私の家に泊まり、往復とも私の車に同乗して、金曜~日曜と那須に滞在する、という予定でした。
偶然、父が木曜の晩、弟に電話して「明日お母さんも来るよ」という話になり、「土曜は僕と用があるはずなのに?」と怪訝に思った弟が即座に母に電話したという次第(弟、えらいじゃん!)。
母本人は土曜の用事をすっかりまったく完全に忘れていました。

金曜日の朝、私の家からすぐに実家に戻ることも考えましたが、それじゃあちょっとヒマよね?ということで(なんだかエネルギーの無駄遣いのような気はしつつも)、一応一緒に(産直など寄りながら)那須まで移動。
滞在時間数時間ではありましたが、炊き込みごはんとタケノコ蕗煮などおかずをいくつか作っておいてくれました。
(これが大変に助かって、結局3日間食べ続けました。)

あてにしていたHELP要員がいなくなり、父と私二人でせっせと作業。
水洗いだけで土曜日午前中いっぱいかかりました。

昼食の間、水気を乾かして、午後から塗り始める予定ですが、日曜昼頃までに、塗り終わるのか!?
(前回は、ペンキ塗りだけで週末まるごとかかったのに!)


ペンキ塗り編につづく・・・)




■キルヒャーでの水洗いポイント
・黄色いホースの機械(ポンプ)側端部に逆止弁が内臓されている。
・広い面はまず水で濡らしてブラシでこすり、そのあと水でゆすぎ落とすとよい。
・木材が入り組んで複雑な部分は、ノズルを近づけて水圧で汚れを落とす。
・最初に一番遠いところまでキルヒャーをひっぱって行き、後退しながら掃除してはどうか。
・雑草は予め低く刈っておくと足場がよく見えてよい。
・ユリには支柱を立てて結わえておくと、うっかり踏んづける心配が少ないのではないか。
 (じつはだいぶ踏んじゃいました・・・)



■参考情報
(1)前回のペンキ塗り
写真の日付を確認すると、2008/05/04だったようです。
ツツジの花が咲いていました。

(2)高圧洗浄機ケルヒャージャパンHP
マニュアルダウンロードがあるかと思いましたが、見あたりません。



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沖縄の伝統菓子 きっぱん(橘餅/桔餅)

2012-05-29 | +お菓子・おやつ

沖縄に行かれた楽子さんから、珍しいお菓子を頂きました!
楽子さん、ありがとうございました!
 

きっぱん・冬瓜漬

謝花(じゃはな)きっぱん店の・・

きっぱん・冬瓜漬

きっぱん(橘餅)と、冬瓜漬(とうがんづけ)です。

(冬瓜漬については別記事で) 


上の白い袋入りのものが橘餅。
きっぱんは、約300年前に福州(いまの福建省。台湾の対岸あたり)から沖縄に伝えられたといわれているものです。
沖縄で作っているお店はもはや1軒のみで、売り切れることもあるので事前に予約が必要という貴重で高価なお菓子です。
 

きっぱん・冬瓜漬

白い衣(お砂糖のアイシング)に包まれた、直径5cmほどのおまんじゅう型。
伝来当初は砂糖衣はなく、沖縄でこのようにお菓子として発展したとか。

中味は柑橘の皮を粉砕して煮詰めたようなもの。
マルメロのパート・ド・フリュイ(コトニャータ)の柑橘バージョン、といった感じですがゼリー状ではなく、柚子と味噌から造るゆべしのように結構固めです。

きっぱん・冬瓜漬

原材料は、みかん、砂糖、こんにゃく粉、だそうです。
こんにゃく粉はもちもち感を長持ちさせるためだろうか?
(←代表者の名前に注目!) 



食べてみました。

中味部分は、甘さはかなり控えめで、酸味もほとんど感じない程度。
一番感じるのが柑橘の皮特有のほろ苦さと香りです。
原料のみかんは、「九年母」(クネンボ/クニブ。大きめで熟すと
オレンジ色)や「カーブチー」(みかんサイズで皮が厚い。酢用ではなくおやつ用の甘い柑橘)などの柑橘類だそうです。
人によっては苦手という人もいるようですが、柑橘大好きな私は、ほろ苦くてとっても好みの味です。

オレンジベースに緑がぽちぽちと散らばる色からすると、ほどよくオレンジ色に熟したクニブと、緑色の状態のカーブチーを使っているのではないかと思われます。
緑色の皮を使うことで、(グリーンレモンがレモンとは違う香りなのと同様に)独特のいい香りを生み出しているのではないかしら。

割としっかりめの、もっちりした歯ごたえです。
アイシングと同時に食べると、丁度良い甘さで、チーズやワインとも合いそうです。
フランス人やイタリア人に食べさせてみたい!


柑橘ピールを研究中の私には、このきっぱんはなかなか興味深いです。
調べてみたものの、詳細な製法は分かりませんでしたが、あちこちつなぎ合わせて想像すると次のような感じ。
(どこかに書いてあった部分には下線をひいてみます。残り部分は想像です。)

■■橘餅の作り方(想像)
(1)クネンボ(大きい橙色の柑橘)の表面のツルツルしたところを削り取る
(2)クネンボを横半分に切り、ザルごしに果汁を絞る。(種が沢山ある)
  カーブチー(みかんサイズ)も半分に切り、果汁を絞る。
(3)半割の柑橘から、じょうのうを取り除く(もしかしたら取り除かないかも)。
(4)カップ状の皮を、一度茹でこぼし、水洗いし、一晩(冷蔵庫で)水に晒す。
(5)晒しておいた皮を、細かく刻み(ピュレ状にはしない)、砂糖、絞った果汁、こんにゃく粉とともに長時間煮詰める
(6)ほどよい固さに煮上がったら、あたたかいうちに(?)直径5cm程度の餅状に丸め、2日程度乾かす
(7)ほどよく乾いたら、表面に砂糖衣を手で塗りつけ、桐箪笥に入れて1日程度乾かす。
(8)完成までののべ所要日数は丸5日間


橘餅で検索したところ、製造に5日もかかる、ということに感動しているブログをあちこちで読みましたが、柑橘のピールやコンフィは基本的にそういうものなので、その点にはさほど感激しないです。
それに家庭では作れないと書いてあるものも読みましたが、手作りに慣れている人であれば、材料が手に入れば、モドキであれば作れそうな気がします。
例えば、ベジタリアンブロガーのヘロヨンさんは、夏みかんのワタ部分でワタ羊羹を作っていました(砂糖衣はなしですが)。橘餅を意識した訳ではないかもしれませんが、結構似ているのではないかしら。

でも、モドキは作れても、ホンモノとは違う(であろう)ところがやはり伝統の重み。
現当主は5代目で、まだ30代の女性(パンキュビッチ久乃さん)です。
イギリス滞在中に知り合って結婚されたイギリス人のご主人とともに、このお店を支えるために帰国されたとか。
沖縄で1個350円のお菓子を売るのは結構大変でしょうけれど、伝統を受け継ぐためにも頑張って欲しいものです。 



このきっぱんは、美しいけれど進化の袋小路に入ってしまった絶滅危惧種を思い起こさせます。

メーカーが何件かあれば、伝統に縛られず応用品(例えば橘餅のチョコがけ等)を作ってみるお店も出てきて、相互に「新味」(庶民派)、「元祖」(伝統重視派)などとと競合し、販売を拡大することも出来るかもしれません。
でもたった1軒では。
この先、「自由な進化」はあまり出来ず、それゆえ細々としか作られないように思えます。
ある程度の「入手しにくさ」を保ち続けることが、生き残るための正しい戦略なのかもしれませんが。

 


一方で原料の九年母は、単にいい香りなだけでなく、機能面でも注目する成分を含むとか。
桔餅だけでなく、様々な製品(和菓子・洋菓子・お酒など)に活用されて、沖縄の名物になるといいな、と思います。






■■参考情報
(1)謝花きっぱん店HP
通販もありますがきっぱんのばら売りは通販ではなし。 

(2)謝花きっぱん店の紹介  (沖縄情報webマガジン CALEND OKINAWA)
砂糖衣をまぶした橘餅をしまう桐箪笥や店主ご夫妻の様子など写真多数。

(3)きっぱんについての沖縄タイムス掲載記事 (謝花きっぱん店ブログ)
作り方が比較的詳しく説明してあります。

(4)沖縄のクニブ、カーブチーについて 
九年母(クニブ)の語源はなんとサンスクリット語までたどりつくとか。
ライム一般がnimbuで、kuは指小辞の接頭語ということだそうです。びっくり。

(5)沖縄大百科 カーブチー 
カーブチーは沖縄在来の固有柑橘の一つ。
大きさは温州みかんほどで皮が厚く、種が多い。汁は少ないが、酸味が少なく素朴な味わいが特徴。
「カーブチー」とは、「皮がぶ厚い」という意味。面の皮が厚い人のことを「カーブチージラー」と比喩することもある。また、秋の運動会の時期に穫れるので「運動会みかん」とも呼ばれている。

(6)沖縄柑橘データベース カーブチー  クネンボ
クネンボは、室町時代後半に日本に導入されて以来、大きめの生食用柑橘として人気の品種で、江戸時代に紀州ミカンが普及するまでは、関東地方にまで栽培地域が広まっていったのだそうです。
その後は適地である暖地でのみ生産されて、なんと大正時代(!)まで沖縄(から本土へ)の主要な産品でした。1919(大正8)年に防疫のため沖縄から移出出来なくなり、その後生産が激減し、次第に別の品種にとってかわられ、各地に数本ずつ残る程度になったとか。

(7)ヘロヨン食堂 夏みかんのわたようかん 

(8)台湾の金橘餅
台湾で「金橘餅」というと、金柑の甘露煮を干したもののようです。
福建省と台湾はつながりが深いため、探せば沖縄の橘餅に似たものが台湾にもあるかもしれません。





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どでかシイタケ

2012-05-28 | +きのこ原木栽培(マイタケ等)

ゴールデンウィークに実家に行ってみたら、面白いものがありました。

父が那須で駒打ちしたシイタケの原木を実家に運び、母がせっせと水やりしたところ・・・・
 

実家のシイタケ


見事なシイタケが発生! 

実家のシイタケ

どっいーん。

バーベキューの際に5歳の姪っ子(私の弟の娘)に見せようと待機していたら、こんなに育ってしまったとか。 

実家のシイタケ

計ってみると直径14.3cmもあります。
(ホダ木を置いておいたタイル床には、白い胞子がまーるく落ちていました) 

実家のシイタケ

結局、弱ってしまう前に冷蔵庫に入れたほうが良さそうだとバーベキュー直前にいくつかは摘んでしまいました。
重さは堂々123グラム。


シイタケといえば、ヘリのまるまった”ドンコ”タイプが一番のように思いがちですが、わらびさんがお買い物したお店のシイタケには、「食べて美味しいのは丸まったうちではなく丁度よく育った状態です」と書いてあったそうです。

確かに、ヤマドリタケモドキも、カサ裏がうっすら黄色くなる程度に育ったものは、コリコリの幼菌にはない独特の旨み(熟した胞子の味だろうか)があります。

今回収穫したどでかシイタケも、とても美味しかった!

 

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アミガサタケ(2012/05/02)

2012-05-24 | +きのこ

4月末にお財布が行方不明になった際、全ての銀行カードも止めてしまいました。
1枚1050円かかるけれど再発行するしかないか、と思っていたところ、発見の知らせ
ありがたや。
しかし、銀行カードは名義人(ダンナサマ)が銀行窓口に行かないと再開手続きが出来ません。

Fujika:「銀行行ってちょ」
ダンナサマ:「しばらくそんなヒマないの。」
Fujika:「確かに銀行って遠いよね。」 (ああ、田舎って不便・・・・)

ダンナサマの口座2つのうち、1つのカードは無事だったので、現金が全く引き出せないという訳ではありません。

しかし。

そのカードは何故かダンナサマが手放さず、お財布にしまっているのです。


3週間以上も、お金が必要になるたびにダンナサマに無心する、という屈辱的立場!
きー。
忙しいダンナサマに何とか時間をつくってもらい、銀行に行ってもらいました。
ついでに自動車税と固定資産税も払ってもらうことに。

ダンナサマ:「銀行行ってきたよ。1時間以上もかかったよ~。ついでに自動車税とかも払いました」
Fujika:「あい。おつかれさまでした。」
ダンナサマ:「何かこう、便秘がなおった気分。」
Fujika:「懸案事項が片付いてスッキリ?」
ダンナサマ:「違うの。うつろな気分なの。  特にふところあたりが
Fujika:「税金で大枚持っていかれたからね。
    でもね、そのくらい普通だよ。毎年Fujikaが払ってるから、自分には免疫がないだけじゃないかな。」
ダンナサマ:「え?そうだったの。   そうか。自分でいうのもなんだけど、しあわせな訳だ」
Fujika:「あのさ、自動車税と固定資産税までだったら大したことないよ。
      本当の打撃は、この後くる車検だよ。効くよ
ダンナサマ:「ひえええぇぇぇ」 


==================


連休前半は、アミガサタケが出るであろうと後ろ髪引かれつつも実家に行って(バーベキューをしたりして)いたのでした。

1日に帰宅し、2日は早速キノコチェック。


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ぶーん、と車を走らせていると、車中からでも目に付くくらいのでっかいキノコが!
イチョウの木の根元でした。
興奮でぷるぷるしながらも、写真撮影。 

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ここには、もう、拾って歩くっていうくらいに生えまくり。

(クリックすると写真拡大します) 

今写真を見返しても、興奮が蘇ります。 

 

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ちょっとじめっとしたこちらにも。

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何か意味不明な写真ですみません。
デジカメを地面に置いて適当に撮ったら外しました。
(5個あるのが分かるでしょうか)

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ぐね~ん。

新体操の選手のよう・・・?
 

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ここにも綺麗なヒトが。

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ちょっとピンぼけでスミマセン。
落ち葉を見ると分かるように、スギ混じりの木立のそばです。 

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5月に入ってくると、虫の活動も活発になり、こんな風に、囓られる被害も出てきます。

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2012/05/02
この日の収穫。

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この日一番立派だったのは、これかな。


■■アミガサタケ関連の過去記事(日付は採集日)
●2007年
2007/4/25 アミガサタケ産まれて初めて採集

●2008年
2008/4/16 この年のアミガサタケ初採集
2008/4/20 アミガサタケの生える場所について考察してます
2008/4/28 トガリアミガサタケ大収穫

●2009年
この年はまったくの不作で記事もなし。

●2010年・・・この年は爆発的に採れました。
2010/04/12 この年の初採集。
2010/4/14-25 写真いろいろ。
2010/4/24 古びたものを大収穫
       
●2011年・・・2010年に比べて収穫量はごく少なめ
2011/4/19 この年の初採集。
2011/4/20-24 ダンナサマときのこ狩り
2011アミガサタケ料理 ロールキャベツ(おすすめ!)、パスタ

●2012年
2012/4/16 この年の初採集
4/18-23 4/20にはハルシメジ(捨てた後になって判明)も発見
2012/04/24-26 4/26は新天地開拓で大収穫!   
2012/05/02 連休中日に久々のきのこ狩りで結構な収穫 (この記事)
2012/05/04-05 ダンナサマと一緒にきのこ狩り。アラゲキクラゲも発見。 

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ピール瓶詰め(紅甘夏、イタリア柑)

2012-05-23 | +ジャム・ピール(果物系保存食)

(だいぶ前の写真が出てきた)
 
鹿児島に行った時に買ってきた紅甘夏、イタリア柑、そしてお友達から頂いたポンデローサレモンでピールを作りました。

これまでは干したあとに冷凍することが多かったのですが、使う際、やや柔らかめの状態でチョコがけをしたいと思い、シロップに漬けたまま瓶詰めにしてみることにしました。
柔らかめの状態で干すのを止め、そくざにチョコがけすれば、柔らかな仕上がりになるはず。


 

紅甘夏ピール瓶詰め

2012/3/15作
紅甘夏(鹿児島)ピール

ポンデローサレモンピール瓶詰め

両脇2個
2012/3/15頃作
ポンデローサレモンピール

真ん中
2012/3/15作
イタリア柑(鹿児島)ピール


この後、表面のツルツルした層を取り除いてピールを作る、という方法だと、より柔らかい食感になると教わりました。

干す際に、表皮をこそげてもいいかも。
うむ。 

この冬のピールチョコがけは、うまくいくかな? 

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アミガサタケ(2012/4/24~26)

2012-05-22 | +きのこ

フランスのアミガサタケカタログ、そしてduckbillさんのところでアミガサタケ大収穫の様子を拝見して、きのこ狩りシーズンのワクワクが蘇ってきました。

写真でも見返して、余韻にひたろう・・・。

アミガサタケって何かこう、えもいわれぬ不思議な形で、見ているだけうっとりです。
ついつい見つめ続けてしまうというのは、もはや恋心、みたいなものでしょうか。

4月最後の週の写真を紹介します。 

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2012/04/24
カサが細長いタイプ。

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2012/04/24
こちらもカサが黒っぽくて細長いタイプ。

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2012/04/24
な、なんと6本もまとまって生えています!
(アマドコロが生えている場所のそば)
こちらのは黄色いカサのタイプ。

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2012/04/25
カメラを忘れて生えている様子の写真はなし。

この日だけで、こんな3タイプをみつけました。

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2012/04/25
この日の収穫。
泥汚れも少なく、また虫食いもないとてもよい状態のものばかりです。
毎日同じコースを探しに行くと、見落としが減って綺麗なものが揃います。

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2012/04/26
右の方に極小のアミガサタケが2本あるのが分かるでしょうか(クリックすると写真拡大します)。
左2本だけ収穫し、右の2本は翌日観察しようととっておきました。
でも、翌日行ってみたらどこにあったか分からなくなりました・・・。

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この日、いつもの場所での収穫はこれっぽっち。
(上にあるのはハラタケ)

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しかし、同じ日、ちょっと用があった都合もあり、フラリとその周辺を散歩してみたのです。

そうしたら!

爆発的な発生っぷり。新天地開拓です。
来年も見に行かねば。 


■■アミガサタケ関連の過去記事(日付は採集日)
●2007年
2007/4/25 アミガサタケ産まれて初めて採集

●2008年
2008/4/16 この年のアミガサタケ初採集
2008/4/20 アミガサタケの生える場所について考察してます
2008/4/28 トガリアミガサタケ大収穫

●2009年
この年はまったくの不作で記事もなし。

●2010年・・・この年は爆発的に採れました。
2010/04/12 この年の初採集。
2010/4/14-25 写真いろいろ。
2010/4/24 古びたものを大収穫
       
●2011年・・・2010年に比べて収穫量はごく少なめ
2011/4/19 この年の初採集。
2011/4/20-24 ダンナサマときのこ狩り
2011アミガサタケ料理 ロールキャベツ(おすすめ!)、パスタ

●2012年
2012/4/16 この年の初採集
4/18-23 4/20にはハルシメジ(捨てた後になって判明)も発見
2012/04/24-26 4/26は新天地開拓で大収穫!   (この記事)
2012/05/02 連休中日に久々のきのこ狩りで結構な収穫
2012/05/04-05 ダンナサマと一緒にきのこ狩り。アラゲキクラゲも発見。 

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アミガサタケ論文(フランス菌類学会誌)

2012-05-21 | +きのこ

今朝は金環日食でしたね!
皆さんのあたりでは見られましたか?
うちの近辺は、早朝は雲が多くどうなることかと思いましたが、金環蝕の時間は雲が切れ、クッキリ綺麗に見ることが出来ました。

日蝕の最中は、随分辺りが暗くなりました。
皆既日食だと空の辺縁に星が見えるそうですが、そこまではいかなくて残念。
(月がもうちょっと大きければよかったのに(?))

東側のベランダから見ていたのでよく分からなかったのですが、地上にいた友人によると明らかに気温が下がったとのこと。
そういえば「何だか風が冷たいわ。今日は気温が低めなのね」、と思ったけれど、あれば日蝕のせいだったのか。

ダンナサマは、比較的天文系が好きなよう。
(室内プラネタリウムが欲しいかも、と最近言ってます。買ってあげるべきでしょうか?)

珍しいものを、しかも二人で見られてラッキーでした。
 

==================

だいぶ前のことですが、知り合い(フランス人)の知り合い(フランス人)にアミガサタケの写真を数枚送りました。
何でもキノコの研究者だとかで、日本のアミガサタケに興味があるのだそうです。
Philippe CLOWEZさんという方です。


そして先日、立派な本が我が家に届きました。


BULLETIN DE LA SOCIETE MYCOLOGIQUE DE FRANCE, Tome126, fascicules 3 et 4

フランス菌類学会誌, 126巻, 3/4号 

 

Bulletin_de_la_Societe_Mycologique_de_France

学会誌です!

ぶあつい冊子の、ほぼ全部がCLOWEZさんの論文です。

"Les morilles, une nouvelle approche mondiale du genere Morchella" p.199-376. 

Bulletin_de_la_Societe_Mycologique_de_France

でもフランス語じゃなあ・・・と思って中味を見たところ、なんとなんと、写真がどっさり。
ほぼ全ページに4枚の写真が掲載されているのです。
全部で144枚!

見たこともないようなアミガサタケが山ほど!!!
大興奮です。

基本的にはフランスのものが多いですが、アメリカやスペイン、ハンガリー、カナダなどの写真もあります。
中には、柄のところが空洞でなく、ヒダが折りたたまれた感じでぎっしり詰まったようなものも。
もはやアミガサタケではないような・・・・。

これら全部が食べられるのか、味はどう違うのかなど気になることが沢山あります。
(でもフランス語・・)
 

Bulletin_de_la_Societe_Mycologique_de_France

アミガサタケって、色々な形があるなーとは思っていました。
今年、4/25に見付けたこの3つですが、違うっぽいですよね。 
時期をずらして、しかも別の地域でも探せば、もっともっと沢山のがみつかるのかもしれません。 


144枚もの写真を整理する前には、その何倍もの写真を撮っていた訳で、CLOWEZさんの労力は大変なものだったと思います。(でも楽しそう)
別に写真が引用された訳でもないのに、大変な論文を頂いてしまいました。


Merci beaucoup,Monsieur Clowez!

コメント (2)
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手作りアラブ菓子:バロリエ(白)

2012-05-16 | +自家製バクラバ

お友達に頂いたクナーファ(カダイフ)という素麺状の生地で、ナッツを挟むタイプのアラブ菓子を作ってみました。
パウンドさん、ありがとうございます!

ballorieh というお菓子です。
正式な読み方は分からないので、バロリエとここでは呼びます。
バロリエには白と茶色の2タイプあり、白は、焦げ目がつかないように焼いて、ローズウォーターのシロップで仕上げてあります。
茶色はコンガリ茶色くなるまで焼き上げて、ローズ系ではないシロップを染みこませてあります。

調べてみても、白い方のバロリエのレシピはなかなかヒットしません。
茶色い方のものはあるのだけれど・・・。

という訳で、出来上がりから作り方を想像して、適当に作ってみることにしました。

で。
結論からいうと、んーーーーー、あんまり成功じゃなかったのです。
後から調べたことも含めて、次はこうしてみよう、というレシピを書いてみます。

■■バロリエ ballorieh (白)
■材料・道具
クナーファ
ピスタチオナッツ 軽く焼いて粗く刻む
グラニュー糖(ナッツカップ1に対して10ccくらい。少量)
澄ましバター
ローズウォーター風味シロップ(水と砂糖同量、ローズウォーター適量)
液体の漏らないタイプの型(ガラスやステンレスではなく熱伝導のよいアルミ等がよさそう)

■作り方
(1)シロップを作っておく。砂糖と水、カサで同量を火にかけ、数分間沸騰させる。ここにローズウォーターを入れ、(消毒のため)一煮立ちさせて火を止め、冷ましておく。
(今回は、水を減らしてその分ローズウォーターを足し、最初から火にかけてしまいました。多少火にかけても香りは飛ばず大丈夫でした)

(2)ピスタチオは殻無し生の場合は色がつかない程度に乾煎りし、手で粗く刻み、グラニュー糖とまぜておく。この砂糖は、おそらくピスタチオを接着する役割となるはず。
(より接着しやすそうな水飴でもいいかも?)
今回は、塩不使用の殻付きローストを買ったので、殻を割ってから刻みました。
ピスタチオの薄皮は基本的には剥かなくてよいが、ローストナッツを使った場合でパキパキ簡単に皮がとれるようであれば、その部分は取り除く。
刻むのにはフードプロセッサーを使いたくなるところですが、このお菓子の良さは、モザイクのようなピスタチオの断面だと思うので、粉状の部分が出来てしまうフードプロセッサーよりは、手で粗く刻む方がよいように思います。

(3)クナーファを大きなボウルに入れ、ほぐしておく。長すぎるようなら手で千切る。
(鳥の巣には長いままのクナーファが必要で、作る際に千切りカスが出来ます。工場ではおそらく、鳥の巣を作った残りのクナーファでこれを作るのだと思われます。)
これに、澄ましバター少量をまぶす。
バター少量をまぶすことで、焼いている間、小麦粉生地がパリッと乾燥してくるのではないかと思います。
今回は、焦げるかも、とクナーファにはバターをまぶさず、焼く前に軽く垂らしたくらいでした。
そのせいかどうか、小麦粉部分が半煮えな感じになりました。

(4)型の底に澄ましバターを塗り、(3)のクナーファを均等に敷き詰める。
その上にナッツをたっぷり均等に敷き、上にもクナーファを敷き詰める。
その上からラップをかぶせ、一回り小さいバットなどをのせて、体重をかけてぎゅっとおしつける。
上にのせたバット・ラップは外しておく。
今回は下にクナーファを敷いたあとまず押しつけ、ナッツと上のクナーファを載せて更に押しつけました。
そうすると、下の層がおしつけ過ぎ・・・。あと、ナッツとクナーファの接着もいまひとつでした。
ふんわりしたクナーファとナッツをからまりあわせて、最後に押しつけるのがよさそうです。

(5)オーブンを160度くらいにしておき、型を入れて、様子をみながら、焦げない程度に焼く。
今回、ステンレスの型(卵豆腐の型)を使ったため、下側が半煮えっぽくなりました。
アルミ製の型であれば、上も下も熱が伝わるのでは、と思っているところ。
場合によっては、途中で別の天板に裏返して、裏返して焼くという手もあるか・・・?
(プロは絶対そんなことはしてないだろうけれど)

(6)色が付かないため、焼けたかどうかのチェックが難しいが、焼けたようだったらオーブンから取り出す。
熱々のうちに、シロップをたっぷりめにかける。
このお菓子は、サクサク感というよりは、しっとり系なので。
あと、シロップが少ないとクナーファの層とナッツの層の接着しにくいかも。

(7)型に入れたまま冷まし、型に入れたままカットする。
型に入れたまま切ることで、比較的綺麗に切れるようです。
ナイフで端から半ばくらいまで切り目を入れていく。型を反対向きにして、同様に端から半ばまでカットしていく。
長方形、もしくは正方形にカットし、型から取り出して、出来上がり。


写真がね・・・、何しろ失敗だったものであまりないのです。

クナーファのアラブ菓子

型に下の層のクナーファを敷き詰めたところ。

クナーファのアラブ菓子

で、下の層のクナーファを押しつけて平らにしたところ。
押しつけるのは、上の層のクナーファを敷いてから、がよいと思われます。


切ったらですね、なんだか全ての層がバラバラになってしまって、ショックのあまり写真を撮るのを忘れました。
という訳で、これまで買った、美しい本場モノのballoriehの写真をご覧下さいませ。
こんなのが、作れるようになりたいな・・。
一度で成功しなくても仕方ないですよね。
何度か練習すれば、いずれきっと・・・・・。

Balloriehバロリエ(シリア産)

シリア産
ダマスカスの名店、Semiramis Pastriesのもの。美味!

Balloriehバロリエ(シリア産)

シリア産
ウィーンで購入してきてもらった、Rashadというブランドのもの。

Balloriehバロリエ(レバノン産)

レバノン産
Al Bohsaliというお店のもの。
対応がよくていいお店なのですが、このバロリエは、ちょっと私の好みとは違いました・・・。
激甘で、ローズの香りではなく、酸味のある風味付けをしていました。 
甘すぎて困ったため、いくつかはクッキーに混ぜ込んでしまいました。 

Balloriehバロリエ(レバノン産)

レバノン産
Rafaat Hallab & Sonsというお店のもの。
レバノンは、クナーファがまっすぐな傾向があるかも。
あと、大きさはシリアより大きめで、ナッツはやや細かめです。

 

 

■■参考情報
●balloriehについて
・google画像検索の「ballorieh」 白タイプと茶色タイプが出てきます。

●これまで食べたアラブ菓子(バクラバ)
シリア産 Rashad(2011ウィーンで購入してきてもらった)
レバノン産  Al Bohsali(2011ネットで購入)
シリア産 Rashad(2007ウィーンで購入)
シリア産 Semiramis(2009ネットで購入)
レバノン産 Rafaat Hallab & Sons(2008ネットで購入)
日本産トルコ風 エリート・バクラバ (2010頂き物) シガー状
日本産トルコ風 エリート・バクラバ (2011頂き物) 糸状生地のもの
チュニジア産 MASMOUDI(2010ネットで購入)

●アラブ食材やお菓子のお店(買ったことがないところ)
Fadie Foods   の お菓子のページ
一度メールしてみましたが、なしのつぶて・・・。 

SADDIK
ダマスカスのシリアにあるお店のようです。
HPは動画があったりフレームがあったり表示が遅かったり・・・。 
でも美味しそうです。シリアからは日本側に輸入規制があるようなのだけれど、買えないかなあ・・。 

ビースイーツ
日本にあるトルコ系のバクラバ屋さん。狛江市にあるようです。
基本的にはネット売りのみのようで(未確認)、アマゾンに出店しています。 

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手作りアラブ菓子:カダユフのユフカ巻き

2012-05-15 | +自家製バクラバ

カダイフ(素麺状の生地)とユフカ(大きくて丸い薄焼きパン)を使った手作りアラブ菓子の記事が、しばらく中断しておりました。
アラブ菓子には思い入れが大きすぎて、調べ物をしたりすると、ついつい写真にみとれてしまうのです・・・。


「カダイフ」で検索していたら、ユフカの上にカダイフを広げ、クルクルと丸めたものを海苔巻きを切るようにカットし、円柱状に立てて焼く、というお菓子をみつけました。
カダイフのユフカ巻き、というものだそうです。

原理的にはとても簡単そうなので試してみることにしました。
 

カダイフのユフカ巻き

半円形に切ったユフカの上にカダイフを広げ、カシューナッツもばらまきます。
巻き終わりには水を塗っておきます。

(写真ではバターを塗ってありますが、これは×) 

カダイフのユフカ巻き

丸めたものを天板に立てると、こんな感じ。
半円をロールにしたため、当然のことながら太さが異なる海苔巻きが出来ました。

カダイフのユフカ巻き

オーブンで焼くと、こんな感じ。
外側はパリっとして、中はサクサクで、たまにナッツのコリリとした食感もあり、美味しいです。
シロップの染みこませ具合にもよりますが、カリカリ軽めのお菓子です。 

でも。 

カダイフのユフカ巻き

左側、ちゃんと生地が閉じられていなくて、ほどけかけています。


簡単なはずなのに全然成功してないし。

再度挑戦してみます。

カダイフのユフカ巻き

ユフカを四角形にカットしておき、そこにカダイフとナッツを並べます。
なお、この写真では約40cm角のユフカを巻くようになっていますが、これでは太すぎ。
後で半分にユフカを切り、細長いユフカロールを2本作るようにしました。

カダイフのユフカ巻き

今度は太さの揃った細巻きが出来ました。

鳥の巣みたいに、ハラハラとした感じになるかな?と思ったのですが、このユフカはおかず用で結構分厚く、しかも軽い塩味がついているため、結構食感が主張します。フィロペーストリーを使うと、また違った仕上がりになるかもしれません。

ユフカチップ

丸いユフカを四角形にカットして出来た端切れは、こんな風に小さくカットして空焼き。
パリッパリですごく美味しいスナックになります。
勿論何かのディップをつけてもいいですが、食感がよいのでこのまま延々と食べ続けてしまいそう。
(ユフカの利用法としては一押しかも!?)


■■カダイフのユフカ巻き
■材料
ユフカ(というより、パートフィロがいいかも)
カダイフ(もし選べるならば細め)
好みのナッツ
溶かしバター
シロップ (水・砂糖同量、柑橘の皮を煮立たせ、レモン汁等で香り付けしたもの)

■作り方
(1)アラブ菓子はだいたい全て、シロップを予め用意して冷ましておく。
同量の砂糖と水、柑橘の皮を数分煮立て、少し濃度のあるシロップを作る。最後に柑橘の果汁も加えて煮立てる。
(柑橘の皮・果汁の代わりに、ローズウォーターでも)
(2)円形のユフカの場合、四角くカットする。奥行き20cm程度になるように横長に置き、
奥2cmくらいをあけて、短く千切ったカダイフをばらまく。さらにナッツもばらまく。
フィロペーストリー使用の場合は、2枚を重ねて置き、同様にカダイフ・ナッツを散らす。
(3)なるべくきっちり巻いていく。巻き終わりは水を塗ってとめるとよいと思われる。
これを、適当な長さにカットする。
なお、食べるとバラバラとこぼれるお菓子なので、太さ・長さは、一口で口に放り込めるサイズがよいと思われます。
(4)ユフカが厚手な場合、また、バターの量を節約したい場合は、天板にややすき間をあけて並べる。
(隣同士がくっついていると、側面の生地がパリパリになりにくい)
溶かしバターを上からふりかけ、180度のオーブンでこんがり焼く。
(5)焼き上がったら、お菓子が熱いうちに、冷たいシロップを注ぐ。
軽く垂らすだけでもいいし、じゅくじゅくに染みこませて柔らかいお菓子にしてもよい。
甘さ強めだけれどパリパリ感も欲しい場合は、シロップを垂らした染みこませた後に
再度オーブンに入れて乾かし焼きをするとよさそう。 




■■参考情報
(1)カダユフのユフカ巻き  
Yufkalı Kadayıf Tatlısı
YUFKALI SARMA KADAYIF
Yufkalı Kadayıf Sarma

    これらで検索するといろいろ出てきます。

(2)googleの画像検索で 「YUFKA SARMA KADAYIF」 をやってみました。
ものすごく美味しそうなお菓子がずらりと並びます。

(3)今回作ってみるきっかけになった、トルコ在住日本人女性の方の、「カダイフのユフカ巻き」(ブログ記事)

(4)「カダイフのユフカ巻き」(トルコ語ですが写真あり)
くっつけて焼いていますが、外側にフィロ生地を使用し、溶かしバターも沢山使っているせいか、サクサクハラリとした食感に見えます。 

(5)「カダイフのユフカ巻き」(トルコ語ですが写真あり)
(最初に宣伝が出ますがしばらく待つと消えます)
これも外側がフィロ生地かも。ひとつずつを離して焼いています。
割と大きめに仕立てているように見えます。 

(6)「カダイフのユフカ巻き」(トルコ語ですが写真あり)
こちらは割とくっつけて焼き、焼き上がりにもたっぷりシロップをかけて、
サクサク感というよりはジュワッとした感じに仕上げています。

(7)「カダイフのユフカ巻き」(トルコ語ですが写真あり)

 

 

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