お友達から復活祭にちなんだお菓子を頂きました。
(Eさん、Mさんありがとうございました!!)
| それがこちら。コロンバ・パスクァーレ(復活祭の鳩)、またはコロンバ。 (これは小さめなのでコロンビーナになります) パネトーネのような、甘くてふんわりしっとりしたパンです。 ラベルにあるG.COVA&Cというのはは、パネトーネの名店(以前ミラノ旅行の際買って帰って、すごく美味しかった)と同じCOVAがついていますが、別のお店だそうです。 店頭だけではなく(ミラノの)スーパーで売っているそうです。 |
| 縦に置くとこの形が鳩に見えるのだそうです。 後ろ姿と思うとそう見えないこともないけれど・・。 でもカラスとか、ツグミとかでない理由は何? 鳩は吉兆のイメージがあるからかな。 |
| 今回のこちらは、チョコチップ入りでした。 表面にはサクサクしたマカロン生地のようなものをかぶせてあり、日本のメロンパンを思わせる味です。 何しろパネトーネ生地ですから、とてもふんわり・しっとりしてしなやかなパン生地で、すごく美味しいです。 勿体ないのでちびちび食べようと思っていたのですが、土曜日の朝ごはんに、ダンナサマと二人で平らげてしまいました。 |
以前食べた本家COVA(ブランドショップが建ち並ぶモンテナポレオーネ通りにある)のドライフルーツ入りパネットーネも美味しかったけれど、こちらのG.COVA&Cのチョコチップ・コロンビーナも、十分美味しいです。
同時に食べたら違いがあるのかもしれませんが、どちらも好きだと思いました。
とても鳩には見えない型なのに鳩というし、カトリック教会の本山イタリアのお菓子だし、さぞかし歴史のあるものだろうと思っていました。
ところが。
定かではありませんが(情報元はこちら)、復活祭にこれを食べるようになったのは20世紀に入ってから(1930年頃以降)の習慣なのだとか。
お菓子業界の大手モッタ社が、クリスマス商戦でどっさり売れるパネトーネの二匹目のドジョウを狙って、「復活祭にはコロンバを!」と売り出したのだそうです。
(日本のバレンタインチョコと同じような感じかしら)
とはいえ今やすっかり定着し、製法も法律で決められているくらいなのだとか。
パネットーネは(多少カロリーは気になるけれど)とっても美味しいお菓子だし、(年に2回も)大売り出しをして手に入りやすいというのは羨ましい限りです。
クリスマスにはケーキ、バレンタインにはチョコレート、ハロウィンにはかぼちゃなど季節のイベント盛り上げるのが得意な日本ですが、復活祭関連食品はまだあまり有名ではない気がします。
ハロウィンの飾り付けグッズはこの頃は100円ショップでも見かけますよね。
ガレット・デ・ロワですら、パン屋さんやお菓子屋さんでよく目にするようになってきたというのに。
(何の日か今、調べました。1月6日の公現祭ですって。公現祭が何かは、よく分かりません・・・・・)
なぜ復活祭イベントがなかなか導入されないのかしら?
移動祝祭日というのが日本には馴染みがなくて、商業的にやや難しいのかしらん。
日本の場合、年度の切り替わりが4月なので、年度末・年度初めはいろいろ忙しいのかも。
3月末頃だと丁度お花見の季節だし、4月あたまは年度初めで(新人歓迎飲み会とか)忙しく、4月後半になってしまうと、もう春を言祝ぐような陽気とはいえず、むしろゴールデンウィークの気分になってしまう。
(4月も後半になると、ゆで卵を飾り付けるには、暑いような気もするし・・。)
おいしいコロンバだけでも、導入されるといいのにな・・・(鳩ということは伏せておくといいんじゃないかな。絶対鳩に見えないもの)。
■ちょっと復習(リンク先はWikipedia)
●謝肉祭/マルディ・グラ/告解火曜日
四旬節の始まる水曜日の前日(火曜日)。年によって2月3日から3月9日の間となる。
翌日から一ヶ月半の節制時期に備え、この日に肉を全部食べてしまおう、というニュアンスから、現代ではドンチャン騒ぎのお祭りという意味合いがある。
●四旬節
復活祭の46日前の水曜日(灰の水曜日)から復活祭の前日まで。2月4日から3月10日のいずれかの日に始まる
伝統的には食事(肉)の節制と祝宴の自粛、他人に対する慈善によって自らを振り返る期間。
この時期は秋の収穫が底をつきはじめる頃でもあり、食事の節制には実用的な意味もあったという考え方もあるそうです。
●復活祭/イースター/パスハ/パスクァーレ
春分の日の後の最初の満月の次の日曜日。月齢によって、3月22日から4月25日の間。
飾り付けのモチーフとしては、卵(とめんどり)、ウサギ、仔羊、など。カラーは黄色が多いように思いました。
食べ物としては、四旬節の間節制していた肉類(仔羊、乳飲み子豚など)、卵、乳製品などがこの日に解禁となるため、ふんだんに使われる。
お菓子も、卵や砂糖、バターなどを沢山使ったものが作られるそうです。
現代ではチョコレート屋さんも卵の形のチョコレートを売り出したりしているようです。
(昔はメンドリを飼って卵を自給しているため)四旬節の間中、使えずにたまってしまう卵をまとめて消費するという実情もあるとか。仔羊や仔牛を食べるのも、初春に生まれた仔羊や子豚を間引く、という意味がありそうですがどうなんでしょう。
■参考情報
(1)このコロンビーナのメーカー G.COVA & C
(音が出ます)
(2)イタリア南部(カラブリア、シチリア、プーリア)の復活祭名物は Cuddura
(シチリアだとPalummeddhra プルメッラ(バスケット))
甘くリッチなパン生地をバスケットや鳥などの形に成形し、殻付きのゆでたまごを埋め込むもの。
コロンバより歴史のあるお菓子だそうです。
wikipedia cuddura(イタリア語)
レシピサイト(イタリア語。製造工程等写真多数)
(3)家庭で作る場合は、四角いアルミローフ型を変形させてハト型を作るそうです。
コロンバの型の作り方
コロンバレシピ (イタリア語。製造工程等写真多数) この方の場合、イーストは入れていますがバターケーキみたいなタイプです。