ピール類のチョコがけ、今年の一番の変更点はテンパリング方法。
大幅に簡素化。
どうやったかというと、電子レンジで溶かすのみ。
最初は、まず45度くらいまで温度をあげてそれを低温にしてまた少し温めて・・・、という通常の手順でやるつもりでした。
とはいえ、溶かす段階は、湯煎ではなく電子レンジを使えばきっと早いよね、と試してみたのです。
溶けたチョコレートが余りにつやつやしているので、テンパリング出来ているか試してみたところ、
ええっ!!なんだか大丈夫みたい!?
温度を上げたり下げたりには、かなり時間がかかって大変だったんだけど、これでいいの!???
・・・人は低きに流れるものでございます・・・
邪道だし、ひとにオススメ出来る技術ではないと思いますが、一応メモを。
■■今回のチョコレートのテンパリング&チョコがけ
(0)チョコが溶けたらすぐにコーティングが始められるので、ピールやトッピング、台紙など全て準備しておく。
(1)ブロック状のクーベルチュールチョコレートを包丁で細かく刻む。細かい粉を少しだけ残しておく。
(2)電子レンジにかけられる器にこんもり入れ(溶けるとカサが減ります)、600Wで20秒ずつあたためては、時々位置を変えたり混ぜたりする。
(3)しばらくするとチョコが汗をかいたようになり、そしてある段階で大半が一気に溶ける。温度はこの段階で33度くらい。
ここでよく混ぜる。カケラがなくなって全て溶けたら、最初に残しておいた粉を加え(これの効果は不明。実際なくても大丈夫だったが、おまじない)、更によく練る。
(4)ここでテンパリングチェック。私の場合、200gくらいでも、1kgくらいでやってもテンパリング出来ていました。
32度くらいのお湯で湯煎にし、作業温度を保ちながら、チョコレートをコーティング。
(5)コーティングするもの(ピール)は、冷たいままではなく、室温もしくは電子レンジで人肌程度に温めるとよい。冷えていると、チョコの温度がぐんぐん下がり、もたつく。
またコーティングするチョコも固まりやすく、分厚くかかってしまうため。
チョコの温度調整が楽で体力が温存出来たせいか、コーティングも今年は割とうまく行きました。
なので、さっさかオーブンペーパーに乗せていって、ココアバージョンを忘れておりました。
ココアありはありで美味しいと思うので、もう一度くらい、チョコがけをやるときに作ろうかな。
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今年使ったチョコレートは、4種類。 昨年買って気に入った、オペラ社のカルパノとガヤス。 どちらもカカオ分70%。 カルパノは溶けた後に口の中にほんわりと花のような華やかな香りが漂います。 ガヤスはとても黒々として力強くビターな感じ。コーヒーが好きな人はこれが好きじゃないかな。
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こちらは生協ブランドのチョコレート(頂き物。カノンさんありがとうございます!) チョコがけの戦力にするつもりが、年末くらいからカジカジと食べてしまい、残り少なかったためカルパノに混ぜました。
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イタリア、ドモーリ社のアプリマク。 カカオ分75%。 75%とは思えないような、あっさりしたカカオ感。75%というと想像する、鼻血が出そうな感じは全然ないです。 (前に買ったアリバ・ナシオナル75%も同様でした) 香りはカルパノに近い、華やかな感じです。美味しいけど、ちょっと高価。
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ブラッドオレンジを手でつまんでチョコをかけたもの。
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右奥は甘夏をフェンネルで香りづけしたもの。フェンネルシードを上からぱらりと散らして飾ろうと思っていたのですが、忘れました。
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ポンデローサレモン。 今年は、ピールとピールの間を、以前より詰めて並べられるようになりました。
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(写真あとで) |
(←再現映像) 右手のチョコフォークの上から台にピールをすべらせる時に、左手にもう1本のチョコフォークを持って軽く押してやるという方法が割と有効でした。 (ただしこれによりチョコの右側面にトンガリが沢山できる)
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今年はポン菓子は手に入れそびれて(まだ)やっていませんが、トリュノワ(栗の生菓子)にチョコをかけてみました。 バターは(溶かしバターでなく)泡だててから混ぜたので、ホロリとした食感です。
直方体にカットしてみましたが、もっと薄べったい方がよかったかなあ。 あと、ホロリとしているより、溶かしバターのネットリの方がよかっただろうか。 迷います。
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(写真あとで) |
スライス干し柿にリモンチェッロをふりかけておき、それにチョコがけしてみました。 干し柿は、単体で食べると甘くて美味しいけれど、甘いチョコをかけると柿の個性が薄れてしまう気がします。で、リモンチェッロでアクセントを!と思ったのですが・・・。 (リモンチェッロはポメマルさん作。ありがとうございます!) やってはみましたが、意外と柿に染みこまない(柿が予想したほど柔らかくならない)。 召し上がった方、如何でしょう。 スライス干し柿ではなく、普通のまるごと干し柿をカットして(お酒に少し浸して)使う方がいいかなあ。うーむ。
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チョコがけの際、現場はそれはもう大混乱になるのですが、気をつけて、どのピールにどのチョコをかけたか分かるようにしておきました。 で、説明書に書き加えてみましたが、ピールと一緒に食べてしまうとチョコの微妙な違いは分からない可能性が大。 意味なかったかも。
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出来上がりはこんな感じ。 (2段になっていて、下の段にも他のが入っています) 以前はキウイやホワイトチョコがけ、ココアまぶしを入れて彩りに変化がありましたが、今年は地味だわ・・・。 むーん。 やっぱキウイ仕込めばよかったか。 トリュノワの上にココナツを散らすとか?
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お友達(サクマさん)作のカリッとした甘夏ピールにもチョコがけしてみました。 完成された美しさ&美味しさのものに、屋上屋を架すことになるかも?と思っていましたが、「土台がいいと何を着せてもいいのねえ」という結果に。 綺麗でしょう~☆ うふふ。
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■■ピールチョコがけ2014 反省
■コーティングするピール類
・瓶詰めのピールを、砂糖や水飴を足して煮直したのはよかった。
・ビニール袋に入れておくと、せっかく平らに干してもまたぐねぐねと曲がってしまう。
タッパーなど密閉容器がいいのだろうか。
■チョコレートの味・作業性
・オペラ社のは定番になりそう。(色々試してみたい気持もあるが)
・ドモーリ社のも、美味しいのだが、ちょっと高価なのが玉に瑕。
■チョコレートコーティング
・テンパリングは、大幅に簡略化したが、目立つブルームもないし、これで行けちゃうかも。
・一度に1キロとかでなく、300gくらいずつ、何度も作業するのがいいかも。
・最後チョコが余っているのに疲れたとき、適当に混ぜてしまえるような何か(ナッツ、ポン菓子)を用意しておくとよい。
・チョコが少なくなってきたら、ココアまぶしをすると、アラが隠せる。
■箱詰め
・ポン菓子を作らなかったのは、おすそ分け用の箱が全然出来ていなかったというのもある。
丁度いい大きさで、簡単な箱を設計すべし。・・・または袋でもいいかな?
箱があった方がエクスパックで送っても壊れなくていいかな。袋+破損防止用箱か。
■その他
・年明けくらいから、なるべくチョコレートは食べないようにしておくべし。
作るには、「食べたいよう」という飢餓感があった方がいい。味見もしなきゃいけないし。
■チョコがけ関連記事
(1)チョコがけ2014~(2)ピール類 (この記事)
(2)チョコがけ2014~(1)ピール準備
(3)チョコがけ2013~(1)ポン菓子
(4)チョコがけ2013~(2)ホワイトチョコレート
(5)チョコがけ2013~(3)ピール類、まとめ (この記事)
(6)チョコがけ2012~ピール類
(7)チョコがけ2012~マルメロのパート・ド・フリュイ
作って保存しておいたマルメロのコトニャータが、乾燥して固くなってしまい、煮直して作りました。
乾燥もあるけれど、糖分濃度が低いのも固くなる原因。
砂糖の量にたじろいでしまい、いつもなかなかキッチリ入れられずにいます。反省。
(8)チョコがけ2012~市販のお菓子
マシュマロやルマンドにチョコがけしてみました。
(9)チョコがけ2011~ピール類
(10)チョコがけ2011~ドライフルーツのガナッシュ寄せ
ピールの切れ端や余ったチョコ、ココアを使って作りました。
簡単だけれど美味しいです。
(11)チョコがけ2009~ピール類
初挑戦はこの年だったかな。