今年は山の方ではきのこが大豊作らしいですね。
松茸も、平年の何倍もの収穫で、値段が安いとか(といっても買っていませんが)。
お友達のわらびさんの山荘付近でも、沢山のきのこが採れているそうです。
miyakoさんやonoさんが集まってきのこ採りをされたそうで、沢山のお裾分けを頂いてしまいました。
今年初めて食べるきのこがいくつもあります。
まずはそのままの味を知ろうと、少量の水で茹で、茹でたきのことゆで汁の味をチェックしてみることにしました。
下ごしらえや料理法に関しては、miyakoさんに詳細なメールを頂いて、携帯を傍らに置きながらの作業でした。
■きのこの下ごしらえの基本
(1)乾いた状態で、簡単につまめる枯れ葉などを取り除く。
出来れば摘みながらどんどん汚れをとっておくと、きのこ相互が汚しあわなくてよい。
(2)水洗いして更に細かいゴミを取り除き、虫出しのため塩水にしばらくつけておく。
(虫がいなさそうな場合は、あまり水に漬けておかず、さっと洗うに留める)
(3)ザルにあけ、水気をきる。
(4)苦味などのくせの強いきのこの場合、熱湯でさっと茹でてから料理に使用する。
ダシ汁が美味しいきのこの場合、そのまま調理するか、茹でたゆで汁も漉して使用する。
●ハナイグチ 長野といえば、このきのこ(ジコボウ)になるでしょうか。 茹でたきのこ本体はつるりんとした食感で、味は、菊を思わせるようなほろ苦さがあるように思いました。 軸にはヌメリはなく歯切れのよい食感。 若いきのこの場合ダシは、それほど強い香りという訳ではないけれど、成長すると胡麻油のような風味もあるかも。 汁物のほか、茹でたものをワサビ醤油やおろし和えにしても美味です。 ヌメリがなく歯ごたえのよい茎は、刻んできのこご飯にもぴったり。 |
●アミタケ 茹でたら綺麗な紫になるのは、何度見ても面白いです。 とぅるりん、という食感がとても楽しい。 だしはあまり出ないようで、ゆで汁にはあまり味がしませんでした。これのゆで汁は使わなくても勿体なくないかも。
●ヌメリスギタケモドキ(初) カサのぬめりはなめこのよう。軸はコリコリしてまた美味しいです。 だし汁は、(きのことは思えない)麦茶を思わせるような香ばしい、いい香りで、一番印象的でした。 特大のナメコのようで非常に美味です。わさび醤油で頂きました。おろし和えもよさそうです。カサは半割、軸はぶつ切りにすると食感が生きるかも。 |
●ナラタケ つるつる・コリコリと歯ごたえのよいきのこ。 ひょろひょろした見かけによらず、とてもよい、きのこらしい味のだし汁が出ます。
○下ごしらえポイント 虫出しのため茎を裂いてから塩水でゆすぐとよい。 |
●アミハナイグチ(初) きのこを食べると、アミタケやヤマドリタケ系とは違ってわずかな酸味があるような気がしました(気のせいかな? ) ところがダシの味は、ヤマドリタケ系と似ていて、イグチの味だなーと思いました。
(真ん中あたりにクリタケも少し見えます) |
●オオツガタケ コロリンとボリューム感のある形が素敵です。 軸はしっかり緻密で虫もいなくて(いいものを選んで下さったからだとは思いますが)、食べ応えのあるきのこです。 これは茹でて味見はせずバター炒めにしてしまいまいした。 洋風料理にもあいそうな、ほんのり甘い香りと旨みです。炊き込みごはんにもよさそう。 確か以前、茶碗蒸しにもして、素晴らしく美味しかった記憶があります。 |
何種類かのきのこのゆで汁と醤油でご飯を炊き、炊き上がったものに、ナラタケとクリタケの醤油煮を混ぜた、きのこご飯です。
炊いている最中からえもいわれぬいい香り。お醤油やきのこのアミノ酸の少し焦げた部分が風味を増して、炊いている最中からいい香りが漂います。 きのこ以外の何の具も混ぜなくても絶品のきのこご飯になりました。 具を混ぜない方がスッキリした味かもしれない・・・。
ここから後は、また後日のきのこセットです。
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●クリタケ カサのかわいらしくつぼまった、つやつやしたクリタケ娘は、何とも可愛らしい! 今回は、トンポーローの残りの煮汁を使って、クリタケ、ゴボウ、銀杏、ハナイグチの軸、Myヤマドリタケモドキ入りの炊きおこわにしました。 お肉のダシがあったので、きのこの風味がやや負け気味ではありましたが、サクサクしたよい歯ごたえで、美味! |
●ショウゲンジ(初) とてもしっかりしたボリューム感のあるきのこです。 茎がむっちりと太くて中に虫もいなくて、大変魅力的です。 まずは少量を茹でて、きのことゆで汁を味見してみました。 きのこは、あっさりして枯れ草を思わせるような枯淡な味わいです。 シモフリシメジを初めて食べた時に思ったような、「この味は何?初めて食べる旨みだわ??」という印象でした。 |
だし汁は、番茶のような、枯れ草のような、植物系の香ばしい味でした。
この淡い味わいを生かすべく、残りのきのこは単体で少量のバター・塩・コショウでソテーしました。 素晴らしく美味! 香ばしい感じが、パスタ(セモリナ粉)と合いそうです。 草っぽい香り、ということは、オリーブオイルで調理するのもあうかもしれないな・・・。 |
●アイシメジ(初) 黄色とグレーの、とてもシックな色合いのきのこです。 茹でてみるとゆで汁が真っ黄色に染まり、きのこの黄色は薄くなりました。 きのこにはほんのり苦味があり、大人の味。 ゆで汁もやはりほろ苦い感じです。 茹でこぼすとよい、と本にあった意味がなんとなく分かりました。でも茹でこぼさず使っても、大人の味でよいかも。 |
●クリフウセンタケ(ニセアブラシメジとも)(初) これも軸がとても立派で虫もいなくて、ボリューム感のある魅力的なきのこです。 少量を茹でた途端に立ち上る甘い香り! いわゆるきのこのいい香りがムンムンです。 こんなに美味しいのに、ニセアブラシメジと、「ニセ」がつくなんて無礼千万じゃないかしらん。
バターなど乳製品を思わせる甘い香りなので、きっとクリーム系との相性はぴったりだと思います。 フランス料理に使ってもすごく合いそう!! 今回はひとまずバターソテーしてみたら、ショウゲンジとはまた違う、クリーミーな旨みがたっぷり。 お米とあわせてリゾットやピラフにするとよさそうです。 |
●クロカワ(ウシビタイとも)(初) 常温でも1週間は日保ちする、とどこかに書いてありましたが、とても保存の利くきのこのようです。 かっちり固く、触ると乾いた感じですが、意外と重たいきのこです。 カサの表は黒く裏は白。裏側の触感はスエードのような感じです。
「ほろ苦い。焼く。通向き」と説明にあるので、どんな味か興味津々でした。
ホイルに乗せて、トースターで素焼きし、醤油をちょっとつけて食べてみました。 なるほどほろ苦い! 実家に運んで父とダンナサマと3人で頂いたのですが、サンマや鮎の内臓を思わせる苦さだね、という結論になりました。この苦さときのこの旨みでタンパク質を感じさせ、酒の肴にぴったりです。 一旦冷めたものを再度電子レンジで温めたのですが、そうすると、苦さが倍増!(何故だろう?) それを食べた母には毒キノコでは、と思われてしまいました・・・。 |
●スッポンタケ(初)
味に関しては、あっさりしてクセがないきのこ。 でもデンジャラス。 詳しくはこちらの記事で! |
前回も作りましたが、今回もきのこ汁を。 ハナイグチ、アイシメジ、クリフウセンタケ、ショウゲンジ、Myヤマドリタケモドキと、畑のMy里芋(八名芋)、ゴボウ、冬瓜入りです。
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わらびさんふみえさん、miyakoさん、onoさん、すばらしく美味しいきのこをありがとうございました!