採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

フルーツケーキ2018

2018-12-27 | +お菓子(西洋)

先週末は連休でしたが、クリスマス気分どころか、年末っぽい気分さえ全然盛り上がりません。
折角の連休、例年ならば、「やった!まとまった時間がある!」と何かの作業にいそしんでいた気がするのですが、今年は、なんとなく、ぼんやり・・・。
この時期、何すればいいんだっけ・・・。

大掃除は、例年も、特にやりません。
一応、平日は「またあとで」とスルーしてしまいがちのところを、ざざっと拭いたりこすったりはしてみました。
(台所のシンクまわり、トイレの手洗いボウルなど)

年末実家に移動するので、買い物も極力しないようにしています。
ごはんは、なるべく家にあるもので。
冷凍庫をあけるようにしないと、年明け、実家からお餅などなどもらってくるのでそれが入らないです。

ダンナサマが出張から帰るタイミングで、いざというときのお助けメニューとして、おでんを仕込んでおきました。
(12/17の週ずっと出張で、金曜帰宅。帰宅に備えて金曜に仕込んでおいた)
このおでんは、私がいない間のダンナサマのごはんにもする予定。
ふだんより小さ目の鍋で作ったせいか(これまで使っていた鍋は穴があいて廃棄)、結構頻繁に具を足さないといけませんが、基本的にはこれ!、というものがあると、ほんとうに楽チン。頭をつかわなくていいです。(ダンナサマがおでん大好きでほんとうによかった!)

実家移動の前日、27日にお客さんがあるのだけれど、若い人ひとりだし、生ハムなど家にあるものでこと足りそうです。
(お客さん一人だけって、料理の量はほぼ普段通りだし、なんだか気合が入らないですよね・・。)
片付けも普通程度で・・・。

あとは・・。
そうだ、フルーツケーキ。
実家にもおやつはいっぱいあるし、年明けにしようかな? 
(年末に3バッチ(15~18本)作った年もありましたが、あの時はどこに配ったのだろう?)

でもまあ計量だけでも・・・。
気分が乗らないまま、とりあえず1バッチ分、ノロノロと計量。
計量が終わるとあとは作るだけなので、なんとなく作り始めてしまいました。

マジパンの残りが冷凍庫にあったので、それも投入。
ケーキ6本分、粉480gで、念のためベーキングパウダーを小さじ3入れてみました。

マジパンのせいか、BPのせいか、生地がいつもよりえらくフカフカ。いつもより背も高いです。
焼いた翌日に試に1本半分にカットしてみたところ、ほろっとして切りにくいほどでした。
数日経つと落ち着くかなあ・・・。
 

フルーツケーキ

2018/12/24作フルーツケーキ

今年のナッツはぺカンナッツ。
九州で買ってきた金柑がたくさんあるので、半割(しばらく蜂蜜でマリネ)、およびFPにかけて微塵切りにしたものも入っています。
生地がフカフカだから、うっかり入れてしまった生半割金柑は、固くて切りにくいかもなあ。

この断面でオレンジ色に見えるのはドライアプリコット。


6本出来て、2本は発送しました。1本は半分にカットして、自宅用に冷凍。
2本は、年末、弟が貰ってくれる可能性があります。
あと1本は・・・まあどうにかなるでしょう。
(以前3バッチも焼いたときは、どうやって片付けたのだったか・・?)

洋酒漬けドライフルーツの在庫もだいぶ片付いてきました。
あと1バッチ作ったら、とりあえず常温保存分はなくなる予定です。
台湾みやげなどにして片付けてしまって、何か新メニューに挑戦してみたいな。


あとは、若い衆の来客をサクッとクリアして、年末実家に持って行くものを準備して(←こっちの方がよっぽど大変)・・・。
と思っていたら、26日になって、27日のお客さんが3人に増えることが発覚。えーーーーー。

どうやら届いていたはずのメールが消えていて、今頃になってぽろっと出てきたみたい。
新年の週末に昼から新年会を、と誘っていたお二方が、年明けは都合が悪くて年末の方が、という結果になったとか。うー。
お客さん1人と3人では、心構えが違うじゃんかよー。
連休前に分かっていれば、もうちょっと何かこう、エンジンがかかったというか・・・。
あの、ぐーたらしていた時間が惜しいぞ。


でも、実は、出すメニューはほぼ一緒なのでした。
生ハムをより沢山切るとか、冷凍しておいたイノシシシチューをより沢山温めるとか、そういう作戦です。
(平日だし、私が家をあける直前なので新たに料理は作らない方向)

昨晩は、ダンナサマとふたりでお客さん3人分の椅子をなんとかやりくり(実は丁度いい高さの椅子がひとつ不足)。
家の片付けも、もうひと頑張り(大差ないけどさ。)
そしてテーブルセッティング。

今晩のメニューは、次の予定。

前菜系
・ドライトマトオイルマリネ(26日作っておいた)
・ひこいわしオイル漬け(買ったもの)
・かぼちゃの花ドルマ(冷凍)
・蕎麦とアーティチョークのグラタン(冷凍)
・マッシュルームのエスカルゴ風(ダンナサマの要望によりこれは作る)

主菜系
・スモークサーモン(冷凍)
・生ハム
・グリーンサラダ
・イノシシシチュー(冷凍)

乾きもの系
・柿ログ・柿巻
・スライス干し柿
・イノシシジャーキー(買ったもの)
・チーズ
・チョコ

甘系(出番がない可能性も)
・シュトーレン(ポメマルさんからの頂きものおよびコストコ)
・フルーツケーキ
・冷凍ブルーベリー

おみやげ
・干し柿、干し芋、ジャム

無事おもてなしできるでしょうか??


さて、年内の更新はこれでおしまいです。
年末年始、けがや病気に気を付けて、開いてる病院や歯医者をネットで検索しなくてすむように、元気でお過ごしください。
手洗い、うがいもして、人ごみに出るときはマスクをしましょうね。


みなさんのお正月料理はどんな感じでしょうか。実家で作る新年会の料理に、新展開もちょっと欲しいところ。
おすすめメニューがありましたら是非教えて下さいませ。

コメント (8)
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レモンキウイジャム

2018-12-26 | +ジャム・ピール(果物系保存食)

ぎんなん拾いのときに頂いたキウイフルーツが、丁度いい感じに熟してきました。

りんごと一緒にビニール袋に入れる、という方法をちょっと試してみたのですが、それだとあっという間に過熟になってしまいました。毎日チェックしないとダメのようです。
ならば、と、自然に追熟するのを気長に待ってみたところ、緩やかに追熟して、どれもちょうどいい固さになってくれました。

沢山あるので加工してみたいです。
クリーム色のキウイフルーツなので、黄色系のジャムに。

そうだ、冷蔵庫に、だいぶ前に買ったレモンが3個、眠っています。
(勿体なくて使えないでいました。別途沢山頂いたことだし、古い方から使ってしまわねば!)
レモンマーマレードにキウイを足す感じでどうかな?
 

レモンキウイジャム

左はレモン。まるごと柔らかくなるまで茹でて、四つ割り、スライス。
(長年レモンママレードには苦労させられましたが、丸ごと茹で方式だと、比較的きれいに仕上がることが、昨年冬初めてわかりました)

右はキウイフルーツ。皮を剥いて洗い、その後カット、お砂糖をまぶしてしばらくおいておきました。
大半がクリーム色のキウイですが、少し緑のも混ざっています。緑色のものも、煮ると黄色っぽくなります。

 

レモンキウイジャム

レモンの茹で汁(レモンのいい香りがついている)と、キウイから出てきた水分をあわせて、煮詰めてみました。
(もう少し煮詰めればよかった)

このあと、レモン、キウイ、水分を合わせて煮詰めます。
水分が多かったせいか、なかなか丁度いい濃度にならず、苦労しました。(お砂糖をもっとどっさり入れればよかったのかも)

まあまあ煮詰まったので、もういいことにして、瓶詰。
 

レモンキウイジャム

2018/12/22作 レモンキウイジャム
レモン、キウイフルーツ、果糖、砂糖

一応、狙った感じの、黄色いジャムになりました。

 

レモンキウイジャム

実はまだだいぶゆるい状態です。キウイジャムは、あまり固まらない系統だし、水分も加わったし、やっぱりね・・。
冷蔵してしばらくおいてみたら、あるいは・・?

味はスッキリすっぱめではないかと思います。
こういうの好きな人、いるかしら。

 



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天草・熊本旅行:世界遺産 崎津集落の杉ようかん

2018-12-20 | +お菓子・おやつ

天草の下田温泉で一泊した翌朝は、天草の下島を更に南下します。
最近世界遺産になったという崎津集落に行ってみることにしました。

(集落の様子はまた別途)

ぶらぶらしていると、可愛らしいお菓子が目につきました。 

天草崎津の杉ようかん

「杉ようかん」というもの。

白い米粉のお餅に、ピンクで着色してあり、緑の杉の葉が添えてあります。

 

天草崎津の杉ようかん

買ったお店で、コーヒー1杯とこの杉ようかんを二人ではんぶんこしました。
ご主人がこのお菓子の由来を教えて下さいました。(↑集落内に看板もありました)
徳川家斉公の将軍即位の祝賀で琉球王の使節が江戸に向かったのですが、途中で嵐にあって、この崎津に漂着したのだそうです。
その際に崎津住民が救助を手伝ったお礼として、このお菓子の作り方を伝授したとのこと。

最近は作るお店もなくなっていたのですが、数年前、県の地域おこしか何かの事業(?)で、この地域特有のものはないか、という調査があり、杉ようかんが再発見されました。
昔は、かなり大き目で、杉の葉をぎっしりしきつめて、何層にも重ねたものだったそうです。
何日かにわたって食べるもので、結構固くなってしまったりもしたとか。
幸い、作り方を知っているお年寄りがまだいらっしゃいました。

商品開発にあたっては、現代風にアレンジ。
観光客が試しに買いやすい小さ目サイズにし、お値段もおさえ(確か1パック200円)、杉の葉は、剥がしやすい程度の分量に。
で、このような形になりました。

 

天草崎津の杉ようかん

ようかんとはいうものの、米粉のお餅のようなもの。中に2筋に餡が入っています。
(杉の香りはよく分かりませんでした)
ぺとぺとと手にくっつきますが、とても柔らかくモチモチして、おいしいお餅でした。


琉球由来・・・。
オリジナルはこちら、ムーチーです。
 

沖縄のムーチー

(写真はWikipedia「ムーチー」より)

米粉(餅米粉)を練ったものをサンニン(月桃)の葉っぱで包んで、蒸してある餅菓子です。
大好きなお菓子で、以前沖縄に行ったときに沢山買って帰ったりもしました。
お餅に、月桃のいい香りがしっかり移っているのです。
(この香りが苦手という人もいるようですが)


杉ようかんは、このムーチーに、なんとなく通じるものはありますが、だいぶ違うかも。
まず包む葉っぱが、平たくて包みやすいものではなく、チクチクして、包むのには不向きじゃないかと思える、杉の葉。
琉球の人は、実際作ってみせたのだろうか、それとも作り方を教えただけ・・?
レシピを書いて渡す(又は口頭で説明する)だけでは、この地に根付くまでには至らなかったと思うので、実際作ってみせた(救助のお礼に御馳走した)と思うんですよね。

とすると、琉球のパティシエは平たくて月桃的なものを探したはず。でも、代用になるものがうまくみつからなかったのかなあ。
香りがよくて、苦さなどが移らずに害にならない木の葉は、スギしかなかったのだろうか。
(それにしてもチクチクで、お餅に食い込んだら剥がすのは大変そうなんだけれど・・・)

日本全国でいうと、お餅を包む葉っぱとしては、ミョウガ、サンキライ(サルトリイバラ)、紫蘇、笹、などがあります。
ミョウガ(や生姜)は結構月桃に近くない? 200年前の崎津で、ミョウガの葉が採用されなかったのはなんでだろうなあ・・・。

あんこが挟んであるところも違います。
沖縄のムーチーは、小豆餡は入っておらず、餅自体に黒糖や紫芋で風味をつけてあります。
沖縄は暑いし、小豆餡は傷みやすいので、ムーチーに使う習慣はない、ということだと思います。
とすると、琉球パティシエは、きっと、餡なしで作ったんじゃないかなあ。
琉球の人から教わったあと、時代を経る間に、「やっぱあんこがあった方がおいしいよね?」と崎津で変化していったのかもしれません。

 



■参考情報
沖縄の餅各種(杉ようかんに似たものはないです)

コメント (2)
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天草・熊本旅行:天草下田温泉 旅館「湯の華」

2018-12-19 | +国内

天草で泊まったのは、「湯の華」というお宿。
今回の旅行はダンナサマの企画だったため、どうやって探したのかはよく分かりませんが、温泉、ということと、お魚料理が美味しそう、ということが決め手になったようです。

 

山形

場所はこの、赤いバルーンのあたり。
天草下島の外洋側で、このあたりは釣りスポットのようです。

熊本空港に昼につくと、夕方に着くためには、寄り道(道の駅)は3か所程度に留める方がいいかもしれません。
(しらみつぶしに寄りたかったけれど、時間が足りませんでした)
そこそこ距離があります。


それでは早速お料理を。
普通コースと、少しお値段が上がるお魚料理満足コース、があったようで、折角なので満足コースを予約しておきました。
食事の場所は一階で、個室居酒屋みたいな感じの個室で、掘りごたつ席になっていました。

 

山形

前菜盛り合わせ。
アジの南蛮漬け、えびサラダ、左はクラゲの酢の物だったかな。



 

山形

立派なイサキの塩焼き。
普通ならば、夜ご飯のメインディッシュになるくらいのものです。
宿のご主人(おそらく70代)と息子さん(この日は不在)は釣りが趣味とのことで、これは釣ってきたお魚。

我々のほかに、男性ひとり客が夕食をとっていました。
おそらく釣り目的ではないかしら。
釣りが好きならば、ご主人と話が弾みそうです。

 

山形

お刺身盛り合わせ。
タイまる一匹、アジ、カンパチ(?)、キビナゴ、あと向こう側に、もう一種類(カツオだったか?)あったような気がします。
ものすごいボリューム。
この写真ではお皿の大きさが伝わりませんが、レモンのサイズから想像がつくでしょうか?
4人前、十分ありそうです。
(誰かもう一人いてくれたら、と思うほどのボリューム感、以前南房総で泊まった宿を思い起こさせます・・・)

アジは、小さ目のアジとはいえ、半身まるまるがひときれ。ちまちま切ってなんかいられないわ、という豪快なスタンス。
ぱくっと一口で半身を食べてしまって、贅沢です。


 

山形

茶わん蒸しの中には、鶏肉とイカ。いいお味でした。
左は釣ってきたというイカと、タイの湯引き。
このイカも美味しかった・・・。

 

山形

実は道中の道の駅でウニを見かけて、持ち込んでしまいました。
北海道で食べたバフンウニは、海の味のする卵黄、という印象でしたが、天草のウニは、なんと、牡蠣みたいな味!
そして新鮮なので、ぷりんぷりん。
ウニには詳しくありませんが、全く違う味で驚きでした。

 

山形

揚げ物。
キビナゴ、太刀魚、いんげん、カリフラワー。
太刀魚は、子持ちでびっくりしたので、ぱかっと開いた状態で写真をとってみました。
カリフラワーは、衣にうっすらカレー味がついていて、好み☆

 

山形

本カワハギの煮つけ、クルマエビの塩焼き。
もうこのあたりでおなかはパンパン。カワハギは、あたたかいうちに少し味見して、残りは明朝に出して頂くことにしました。
クルマエビの塩焼きは、やっぱりあたたかいうちが美味しいと思うので夜のうちに頂くことに。
殻の中にぱんぱんに身が詰まっていて、殻が剥きにくいほど。すばらしいエビでした。
(クルマエビなんてめったに食べない高級エビです)

 

山形

ごはんを少しだけ、とお願いしたら、白いごはんに、アラが盛り上がるように入っているあら汁も。
おなかぱつぱつで、いつもならアラの隅々までほじくり出すのですが、2割くらい残してしまいました・・・。
お刺身を計画的にのこして、醤油漬けにして、明朝にまわせばよかったかも・・・。

 

山形

デザートは、りんごと、スイートスプリング。
スイートスプリングは、皮が緑のうちでないとおいしくないとの説明でした。
黄色くなっちゃうと、全然美味しくないのだそうです。

今回、道の駅や産直の柑橘も楽しみにしていたのですが、意外にも種類は少ないです。
この季節だからかもしれませんが、半分くらいがみかん、そして残りの大半は、スイートスプリング。
(わずかにレモンなども)
スイートスプリングがこんなにメジャーなのは、とても意外でした。
うちのあたりのスーパーでは、あまり売られていないですし、なんとなく、これといった特徴がなくて、柑橘の仲間では、マイナー格かなと思っていました。

 


おなかいっぱいで、夕食後にもうひと風呂、と予定していたダンナサマも、撃沈。
すぐに寝てしまいました。
気温は、茨城と同じくらい寒くて、夜はエアコンをつけっぱなしでもちょうどいいくらいでした。


早寝した分、朝は少し早起き。
折角の温泉なので、もう一度お風呂に。
レトロな感じのお風呂で、サウナなどの設備はないのですが、よくあたたまる、とてもいいお湯です。
海のそばの温泉って塩辛いことがありますが、こちらはそうではなくて、気持ちがいいお湯です。



朝ごはん、食べられるかしら、と思っていましたが、いろいろ並ぶとついつまんでしまいますね。

山形

わかめの酢の物、ひじき煮、黒ゴマ入りなます、かまぼこなど。
生タマゴは1個だけ、二人で分けて頂きました。
これに加えて、えぼ鯛?のみりん干し、昨晩残しておいたカワハギ煮つけ、ごはん、お味噌汁(こちらの味噌は麦味噌で大好き)など。

大満足☆☆
 


ご主人が「新しいマッサージ椅子を入れたのでよかったら使ってみて下さい」と言って下さって、私だけやってみました。
(ダンナサマはマッサージ系、超苦手)
ふくらはぎや、二の腕までむぎゅーっとしてくれる、最新型!
普段はご主人が使っているのか、それとも片足をちょっとひきずっていた奥様のために買ったのかなあ・・。

6部屋くらいある大きな宿なのに、老夫婦二人だけで?と心配になってしまいましたが、普段は息子さんがいるし、お客さんが多いときは手伝いの人を頼むとか。
ちょっと安心しました。


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ボケ酒、干し梅

2018-12-18 | +ジャム・ピール(果物系保存食)

 

 

ボケの実

11月中旬に、ボケの実をどっさり摘んだのでした。
摘むのは楽しいのですが、使い道は・・・・。
やはりボケ酒くらいしかないですよね。

ダンナサマはワインばかり飲んで、果実酒は作っても減りません。
だいぶ前に作った梅酒が、まだ余っています。(ここ数年は作っていないのに)
これ以上増やしたくないので、梅酒に漬け込んでしまうことにしました。

 

ボケ酒

いつ漬けたものかよく分かりませんが、青梅が漬かったままだった梅酒から、梅を取り出します。
そしてそこにボケ。
砂糖と酒(度数の高いウォッカ)も追加しておきました。
得体のしれないものになりつつありますが、一期一会ブレンドで、面白いお酒になるかもしれないし・・・。

 

梅酒から取り出した梅

とりだした青梅には、お砂糖を追加。
これで、だいぶ水分が絞り出されます。(出てきた液体は、ボケ酒の瓶へ)

しばらくあと、時間のあるときに、梅の半割作業。漬け込んだときはカリカリの青梅でしたが、長年漬けて、ふんわり柔らかくなっています。
半分に切って、スプーンで種をえぐり出すのも、比較的楽でした。
半割のものに、またお砂糖をまぶして、またビニール袋へ。
時折追加で砂糖をまぶしておきました。

 

干し梅

ボケ酒漬け込みからはや1か月。
旅行も当分ないし、天気も安定してきたので、砂糖漬けの半割梅を干します。
ダメ押しで、少量のお砂糖をぱらぱらとまぶしておきました。
乾くと、自家製ドライフルーツ。
黄色い梅の場合はドライアプリコットみたいになりますが、梅酒に漬けた青梅の場合は、ドライプルーンに近い味になります。
フルーツケーキやパンに使う予定です。


以前作った干し梅は、多少お砂糖を追加したけれど、それでもレーズンよりだいぶ薄味(酸味だけは強い)でした。
今回は各段階で、結構しっかりお砂糖を追加してあります。
干しあがりの味はどうでしょうか。


今回のこれで、梅が入ったままの梅酒はなくなりました。






■参考情報
梅酒の梅の干し梅 2015年8月
梅シロップを作るため、梅酒の瓶をあけ(梅の実は今回みたいによけておき)、その後一段落したタイミングでタネとりをして干していました。

梅酒の梅の干し梅 2013年3月
この時が最初だったようです。各種加工が一段落してヒマな3月に、思い立ってやってみました。

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郷土菓子まくらぎ

2018-12-17 | +お菓子・おやつ

12/13(木)~15(土)と、二泊三日で天草・熊本周辺に行ってきました。
熊本県は何度か行ったことがありますが、今回は未知のゾーン。天草地方です。
レンタカーをかりて、八代海をぐるりと反時計まわりする感じで、一筆書きでめぐってきました。

おおまかなルートは次の通り。

空港にてレンタカーゲット

熊本市の東南を迂回するようにして、島原湾に突き出した宇土半島へ(宇城市)
宇土半島付け根の〈道の駅宇城〉。

宇土半島南岸を進み、南端から(いつのまにか)橋をわたって、大矢野島(上天草市)

また橋を渡って、天草の上島。

上島の北岸沿いを進み、また橋を渡って、天草の下島。
下島は、内陸を西に進んで横切るかたちでまた海へ。
福連木直売所
一泊目は、この西側(天草灘・外洋側)の下田温泉。

2日目、海沿いを南下して大江天主堂、今年世界遺産になった崎津集落など観光。
更に南下、下島南端の牛深港へ

フェリーで東に向かい、長島(鹿児島県出水市)へ。

長島の南岸を進み、〈道の駅 黒之瀬戸だんだん市場〉
橋をわたって九州本土(鹿児島県出水市)へ。

北東方向に進み、熊本県水俣へ。
〈道の駅水俣〉。(ここで段ボールゲット)

このあたりから高速に乗ってさらに北上、熊本市街へ

ヤマト運輸で荷物発送。レンタカー返却。
2泊目は熊本市街泊。

翌日は、熊本市街をぶらぶら。
バスに乗って空港へ。


一筆書きということは、一度立ち寄ったお店は、一期一会ということ。
ぱっと見て気になるものはゼンブ買わないといけません。
国内旅行だし、手荷物は小さ目にして、現地で買ったものは送る方向で、びしばしお買いものを楽しみました。

最初に寄った「道の駅宇城」で、初めて見るお菓子がありました。 

郷土菓子まくらぎ

「まくらぎ」という名前のお菓子。初めて見ます。
黒糖にピーナツが埋まりこんだような外見です。
黒糖を固めたもののようにも見えますが、原材料を見ると、「小麦粉、黒糖、ピーナツ、大豆」。
小麦粉?
みっしりしていて、蒸しパン系では全くなく、餅系とも違います。

ちょっと迷いましたが、買ってみることにしました。

 

郷土菓子まくらぎ

1日目の宿で早速あけてみました。
見た目のとおり、しっかりした固形状。
でも、かじってみると、しにょっと柔らかい!
これは、東北の駄菓子にある、きなこねじり、に近い固さです。
あれよりも、ザラザラ感はなく、気持ちしっかり目ですが、手でちぎることも出来ます。

味ですが、思ったより甘さ控えめで、美味しい!!!
きなこねじりが好きな人は、きっと気に入る味だと思います。
中の豆は、ピーナツと大豆のようですが、双方似たような食感で、どちらもカリカリではなく、ややしにょっとしています。
ベースのしんなりした黒糖生地に、こりん、とした豆が混ざり、よいアクセント。特にピーナツ周辺を噛むと、ピーナツのいい香りがします。

総合して、とっても美味しいお菓子だと思いました。
買ってよかった!
(ていうか、2パック買ってもよかったくらい)
 

郷土菓子まくらぎ

ラベルの裏面に説明が。
昔はこのあたり(三角町)ではサトウキビ栽培をしており、そのせいで黒糖を使ったお菓子が作られていたようです。

後半など特に、単なる由来説明ではなく、郷愁あふれる散文詩ともいえる文章ではないでしょうか。
(東京の広告代理店の人には書けない文章じゃないかなあ)


 


郷土料理の本など、割とよく読んできたつもりですが、「まくらぎ」というお菓子は全く知りませんでした。
最近、地域振興の一環として、一度廃れたような郷土菓子を有志の手によって復活させている場合もあるようですし、それかなあ。
三角(半島南端)でしか手に入らなかったものが、宇城(半島付け根)でも買えるようになったということは、人気が出て、生産が増えてきたのかしらん。

まだあちこちに、未知のお菓子があるのだわ。
いつか出会えますように。


■まくらぎ 参考情報
クックパッドにレシピが!
鍋に水とピーナッツと黒砂糖を入れ、沸騰したら小麦粉を入れて弱火で練り上げる、という工程。
水で豆を煮るので、豆が少ししんにょりしているのだわ、きっと。
(郷土菓子の本筋からは外れてしまいますが、ココア少々を混ぜてもいいかも・・・)

レシピ別バージョン

地元TV局の放送(Youtube) 九州朝日放送 アサデス。KBC 【ナゾ食】 まくらぎ 2013.1.25放送 (熊本県宇城市三角町) 

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ナポリ2018:自炊ごはん(9/7朝・夕)

2018-12-12 | +海外

ナポリ旅行の自炊ごはんの記録です。

9月7日、この日は、最後から2番目の日。
宿泊はこれが最後。
8泊の滞在は、長かったようで、もうそろそろ終わりに近づいてきました。名残惜しい・・・。

時差もほとんど解消されてしまって、朝ごはんは、日本での朝食程度の軽いものになってきました。

トッレ・デル・グレコの民泊にて自炊夕食

2018/09/07朝食

久しぶりにふんわり柔らか系のパン。クロワッサン3個とドーナツ1個(だれか齧ってますね)。
レタスとトマト、そしてハム。
クロワッサンは、いわゆるフランスのほんとのクロワッサンとは少し違って、どことなくパネトーネっぽい感じ。
油脂が控えめに感じて、しっとり柔らかく、とても美味しいパンでした。
ドーナツも、やはりパネトーネの気配を感じる(イーストの香りかしら)しっとりした生地でした。
前の日に買って、朝あたためなおしたのですが、焼きたての方が美味しかったです(前日、買ったときに私だけ味見済み)。
 

トッレ・デル・グレコの民泊にて自炊夕食

朝食のデザート

洋梨、いちじく、蟠桃。
洋梨は宿からのサービスのもの。ずっと緑色のままで、触ってもしっかりしていて、いつ熟すのかなーとずっと待っていたら、色は緑のままで完熟していました。
固いのは皮がしっかりしているからで、果肉はすっかり柔らかに。
とろーりジューシーで美味しかった~。
 


昼は、みんなでナポリに出かけました。
巨大な王宮、ガレリアなどを見学。
ランチは、スパッカナポリそばのレストランでじりじりと日に当たりながらシーフード。

夜はまた宿にて自炊。

トッレ・デル・グレコの民泊にて自炊夕食

2018/09/07 夕食

ナポリから帰宅する際、私が先に宿に戻り、殿方ふたりは夕食材料の買い足しに。

家にあったのは、前日の、イカのトマト墨煮の残り。
わざわざ残してあって、今日はパスタに。
トマトもちょっと足しました。(塩がちょっと足りなかった)

ナスも買ってあって、じっくり焼いてソテーに。

殿方のお買いものは、ソーセージ、スモークサーモン、そして袋入りのルッコラ。
ごく普通の(どちらかというと廉価な)ソーセージだと思うのですが、美味しかったなあ。
スモークサーモンもルッコラも、丁度食べきりサイズでよかったです。
 


最後のディナーというにはゴージャスではないですが、自炊の場合、材料使い切りの都合上、最後の方に御馳走にはしにくいです。
きっちり使いきるようにがんばって、この夜で、冷蔵庫はほとんど空になりました。

食事の大半が自炊だったので、「旅行後半、胃がもたれてつらい」というような旅行にありがちな不調は全然なく、体調はすこぶるよかったです。
自分の味付け(特に塩味。外食は塩辛いのが私はツライ)と、空腹度合いに応じた分量の食事というのは、やっぱり重要なのですね。

でも、シーフードレストランにもちょっと未練もあったりして。
まあいいや、日本で行けばいいのだ。

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台南201811:崇徳市場

2018-12-11 | +海外

 11月下旬、台南に数日行ってきました。
何度も行った台南ですが、この季節は珍しいです。(干し柿で忙しい)

泊まったのは、台南市街地の南。
ホテルのすぐそばに、大きな市場「崇徳市場」があり、リサーチしてきました。
この季節ならではの目玉は何かな?

崇徳市場

フレッシュな洛神花(ローゼル)がこんもり山盛りに。
 

崇徳市場

日本でもたまに生のものを売っていますが(買ったことあります)、こちらのものはとても大きい気がします。

 

崇徳市場

柿のカットフルーツ。
日本はそろそろ柿も終わりかという寒さでしたが、こちらは木綿の服一枚でも大丈夫なくらいのあたたかさ。
あんぽ柿風の干し柿もありましたが、動揺のあまり写真撮り忘れ。
(おみやげに持ってきたけれど、すごく安かったらショックだと思って。でも、味は少し違うだろうし、手作りのものは無添加だし、いいよね・・)
 

崇徳市場

ポンカンが旬のようで、山盛りになっていました。日本のものより大き目で、緑色です。
柿、パッションフルーツも。
パッションフルーツは、ホテルの朝食にも出てきましたが、街角で山盛りになっているほどではありませんでした。終わりかけなのかな。

 

崇徳市場

ナシ、パパイヤ、蓮霧、スイカ、メロンなどが見えます。ザクロはおそらく輸入。
一番奥にある大きな黄色いものは白柚。旬は終わりかけ。
中央やや奥の、茶色い玉状のものは、ロンガンを干したもの。夏頃が生のロンガンの季節なので、いま丁度干しあがったころあいでしょうか。
梨の左隣はプチトマト(台湾ではトマトは果物扱いです)。お友達に聞いたところ、トマトがこれから旬、とのことでした。
 

崇徳市場

ドラゴンフルーツは最盛期。ホテルの朝食にも出たくらいでした。
ほんとに旬のものは、こんな感じでどっさり山盛りで売られています。
でも、ドラゴンフルーツって、あんまり味がないのよね。
ホテルの朝食では、ドラゴンフルーツとバナナを刻んで、パッションフルーツで和えて、Myフルーツポンチにして食べました。

 

崇徳市場

三尺ささげと、この丸いのはゆうがおかなあ。
このサイズのユウガオがあったら、便利ですよね。
あ、よく見ると日本語のテープだ。

 

崇徳市場

生のむき栗がどっさり売っていました。
渋皮が簡単に剥けるタイプの栗だと思います。
おそらく中国からの輸入品じゃないかな。
台湾のひとは、栗に対してさほど情熱はないような気がします。

 

崇徳市場

掌くらいありそうな大きなキクラゲ。
左のは高菜漬けでしょうか。中国料理ではどうやって食べるのかな。スープかしら。

 

崇徳市場

お魚売り場。こちらは虱目魚(ミルクフィッシュ、サバヒーとも)の専売店。
台南市街のすぐ西の遠浅の海で養殖しているせいか、とても一般的な魚です。街中に、虱目魚粥などのお店が沢山あります。
コリッとした海の魚とはだいぶ違う系統で、臭みがあってきらいという人もいるようですが、我々はこれはこれで好きです。

虱目魚肚粥ってよく見るのだけれど、小骨が多い腹部分をそぐようにして、食べやすくなっているのですね。
 

崇徳市場

あちこち、細かいパーツに分けて売られています。
頭は、ダシをとるのかなあ。

 

崇徳市場

このあたりは天然ものでしょうか。
マナガツオ、イトヨリ?、タイ、ブダイ系?、などなど。


 

崇徳市場

ダンナサマは、自分では絶対魚料理なんてしないのに、魚コーナーにみとれています。
写真も、ダンナサマのリクエストで撮影。

 

崇徳市場

鶏肉屋さん。
昔は、生きている鶏が店の奥でごそごそしていました。
どちらにしろとても新鮮でひきしまった鶏です。いいなあ、こんなのが手に入って。
日本では、水っぽくてパックに水がたまったような鶏肉しか売っていません。しかもなんか臭いし。
以前、骨付きモモ肉を買ったら骨からは変なにおいが沁み出してきました(うま味が沁み出してほしかった・・)。それ以来怖くて骨付きは買えないです。

台湾だと、鶏スープの場合は、必ず骨ごとぶつ切りになっています。

 

崇徳市場

アヒル、でしょうか。(ガチョウとどう違うのでしょうか?)
頭、砂肝、左のバットに入ったのはおそらく腸。

肉屋さんで一番多いのは、豚肉屋さんです。
が、あんまりたくさんあるので写真を撮りそびれてしまいました。

こちらは牛肉。 

崇徳市場

豚肉やそれより小さい動物の場合は、一頭仕入れて、さばいて売っているのかなあ、というように見えますが、この牛肉屋さんは(冷凍ものを)仕入れているようです。
筋膜にしっかり包まれた形状のすね肉がゴロゴロ。日本ではあまり見ない光景です。
牛肉麺(すね肉の煮込みのぶつ切りが必須)などのレストランが沢山仕入れていくのでしょうか。


崇徳市場

とても小ぢんまりした羊肉屋さん。
仮設営みたいなお店です。
最近台南には東南アジア系や、インド、トルコなどの人も住んでいて、それらのレストランもあるので、その方面からの新しい需要なのかもしれません。

 

崇徳市場

へちまたわし~☆
へちまファンの人、まだいるのかしら。

 

崇徳市場

このコブコブしたのは、健康食品のノニ?
どこか台湾国内で育てているみたいですよね。
新鮮で品質はよさそうですが、これをどうやって使うのかしら。
 

崇徳市場

豆、穀類屋さんに、私の大好きなぽん菓子が。
とりあえず少し買ってみました。自宅でちょっと焼き直して湿気をとばす必要がありますが、安いし軽いし、自分用おみやげにはぴったり。

 

崇徳市場

この銀色の機械は、杏仁粉末製造器。この場で挽きたてを買うことができます。
面白そうなので少し買ってみました。
製菓用のアーモンドパウダーより断然細かい粉状になり、ほんとにミルクみたいにとけます。
(少し粒があるので、必要なら茶こしで濾すといいかも)
杏仁豆腐のいい香り。
いまのところホット杏仁ミルクで飲んでいますが、杏仁豆腐も作ってみたいです。(作る前になくなってしまいそう)

 



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ナポリ2018:サレルノの大聖堂

2018-12-07 | +海外

9月のイタリア旅行記続きです。

イタリア国鉄のトッレ・デル・グレコ駅で、ナポリ行の電車を逃してしまいました。
次の列車は、30分以上後。
3人で「あらら~」とがっかり。
何しろ日差しがとても強く暑いし、エアコンがあって涼めるようなところは近くにありません。
で、ダンナサマが「反対方面の列車でサレルノに行こうか」と。
Fujika:「え、昨日サレルノで打ち合わせだったんでしょ?」
ダンナサマ:「仕事だからどこも見てないし」
イトウさん:「なんも見てないっす」

という訳でサレルノへ。
サレルノについては全然予習していなかったので、列車の中で『地球の歩き方』をひもときました。
(私鉄チルクム・ベスビアーナはエアコンなし・車体外部は落書きされ放題のレトロ車両ですが、国鉄はエアコンありで、車内・外装もとっても綺麗)
でも、ほんの3ページくらいしかなくて、全然イメージが湧きません。
まいっか。

駅の比較的近くに大聖堂があります。
ひとまずここに寄ってみることにしました。

これが!
かなりの見ごたえ!
知識がない我々でも、「うわぁぁぁ、何これ、すっごーーーーい」となるような綺麗なものが沢山ありました。
これまでは、教会とか建築って、観光名所だから仕方なく行く、という感じでした。
でも、ここを見て、自分の好みのパーツについてだけでも、単純に「綺麗☆」とか「すごい!」を楽しめばいいんだなあ、と思うようになりました。
知識がなくても、まずは感動すればよくて、感動すると、もうちょっと知りたくなるから、ちょっとずつ勉強していけばいいですよね。

写真がえらく多いですが、適当に見て頂ければ。

■概要・外観 

大聖堂(Cathedral \ Duomo)ということなので、司教座聖堂のようです。
この大聖堂は11世紀に、ロマネスク様式で建てられたもので、地震や地盤沈下などにより、数度にわたって改築されています。
1084年6月、教皇グレゴリウス7世によって奉献されました。(建立年にあたるのかな)

サレルノ大聖堂

平面図は、こんな感じの長方形。
平面形が十字架形のように、左右にでっぱり(翼廊)がついている教会もありますが、この大聖堂はそれはなし。
縦長長方形下部の四角形部分が中庭で、その奥が聖堂(屋根があるところ)。黒いぽつぽつが柱。
一番奥に、3つのくぼみがありますが、これは後陣というのかな、ここにモザイク装飾があります。

 

サレルノ大聖堂

大聖堂というと、ひろびろした広場の向こう側にそびえたつ、というイメージですが、ここの教会は狭苦しいような街中に突然あらわれます。
この大きな壁が、外壁。この向こう側が中庭になります。

 

サレルノ大聖堂

中庭越しに建物をみたところ。
特に豪勢ってほどでもないですよね。

右の柱の右上方向にちらっと見えているのが、鐘楼。全然目に入ってきませんでしたが、歴史的価値があるものだそう。

 

サレルノ大聖堂

教会に向かって右側の回廊。上にちらっと鐘楼が。

 

サレルノ大聖堂

教会に向かって左側の回廊。
複数の種類の石を使って、多色づかいにしています。
(こういう、屋根付き廊下のことをロッジアというそう)
 


■鐘楼
実物は大きすぎて目に入らず、まったく見逃してしまったのだけれど、ここの鐘楼は、アラブ・ノルマン様式で、価値が高いものなのだそうです。
なのでウィキペディアから写真をお借りしました。

サレルノ大聖堂

一辺10メートル、高さ52メートルの塔。
イスラム寺院にも必ず塔はつきもので、イスラム美術の本を読むと細かく解説してあります。

アラブ・ノルマン様式:
シチリアやイタリア南部は10世紀頃(?)、アラブ人に支配されていました。そのあと一旦キリスト教勢力(ビザンチン)が再征服、その後ノルマン人がその地域を支配(ノルマン・コンクエスト)。
アラブの様式と西洋の要素が融合した美術・建築様式をアラブ・ノルマン様式(Norman-Arab-Byzantine culture)というようです。
イスラム的な幾何学模様をあちこちに使った豪華絢爛な美術様式で、好みのタイプ。
なので、これから勉強したいと思いますが、いまのところこれくらいで・・・。
 


■後陣(アプス)

教会堂のつきあたり部分。
とても大きなくぼみが3つあり、そこの内部がモザイク等で装飾されています。
現在綺麗に見られるものは、1954年に修復されたもの。
954年の聖マタイの聖遺物奉納(?)後、千年を記念しての修復のようです。 

サレルノ大聖堂

こちらが中央。聖母マリアと光背。

 

サレルノ大聖堂

このあたりの断片は、中世のものではないでしょうか。色合いなど、参考にしているのが分かります。

 

サレルノ大聖堂

こういった縁飾りの模様に興味があります。これはくぼみのすぐ外側。
 

サレルノ大聖堂

くぼみのすぐ内側の縁飾り模様。
一体何トンのモザイクを使ったんでしょうね・・・。


 

サレルノ大聖堂

左側のくぼみの装飾。
金色のモザイクは、とにかく素敵。本当に光り輝きます。
硬直した人体表現+ゴールド(イコンみたいな感じ)は、ビザンチン美術の特徴のようです。(私はルネサンスより好み)
 

サレルノ大聖堂

こちらは右側。これはフレスコ画で修復されています。
モザイクと比べると、フレスコ画はぺったり平面的。
近くで見ればくっきりしているのかもしれませんが、近視なので、この距離・暗さだと、ぼんやりぼやけて見えます。
モザイクは、発光するような厚みがあり、くっきり感があります。
和服の、染めの帯と織の帯みたいな違い、かも(個人的印象ですが)。
(で、私はモザイク/織の帯のファン)
 

サレルノ大聖堂

フレスコ画をふちどる六芒星のような花のようなモザイク模様も、綺麗でかわいいなあ。

 

サレルノ大聖堂

これは、どこだったっけかな。
えらいひと(司教様)が座る席でしょうか。
左右のモザイクも綺麗だし、その脇の、ロールシャッハテストみたいな大理石パネルもすごい綺麗(4枚スライスを組み合わせているのでしょうね)。

 




■地下聖堂(クリプト crypt)

『地球の歩き方』に地下聖堂が載っていました。
写真もあるものの、白黒でほとんど何も分かりませんが、一応行ってみることにしました。
確か2ユーロのご喜捨が必要でした。

これが!
すっごいの! 

サレルノ大聖堂

息をのむような装飾づくめ。

 

サレルノ大聖堂

柱も壁も天井も、どこもかしこも装飾が施されています。

この地下聖堂は、建築家ドメニコ・フォンタナ(ナポリの王宮)によって17世紀、バロック様式で作られたもの。
バロック様式というのはこれまでもTVや観光地で見たことはあるはずですが、この小さな空間全部がビッシリ統一されていて、そこに包まれているせいか、迫力がすごいです。
 

サレルノ大聖堂

壁や柱は大理石細工。
天井はストゥッコ(立体漆喰装飾)と、フレスコ画。

どこもかしこも、「何これ、ここまでやる!?」という偏執的な装飾状態。

 

サレルノ大聖堂

例えば柱は全部同じ模様にしてあったりするので、作業効率化やコストダウンもある程度出来るとは思いますが、それにしても大変な手間暇です。

 

サレルノ大聖堂

やさしいピンクカラーがベースになっているので、地下聖堂全体が明るめで優しい色合いではあります。
(石の表面が多少風化しているようなので、建築直後はもっと鮮やかだったかも)

 

サレルノ大聖堂

石のパーツを組み合わせて模様になっているだけでなく、細かい線描まで描いてあります。

 

サレルノ大聖堂

この線描、どうやって?と思いましたが、剥落しているこれを見て分かりました。
V字のノミで表面を削り、そこに色つきのパテ(色石の粉+糊的なものかしら)を埋め込んで、こういった模様をつけているようです。

 

サレルノ大聖堂

流麗な唐草模様がすばらしい。
パーツパーツの色石に、それぞれ天然の模様や色むらがあって、味わいが増しています。

 

サレルノ大聖堂

黒ベースのこれも、カッコいいなあ。

 

サレルノ大聖堂

黒地に白、レンガ色、黄色、薄いグレー、濃いグレー・・・。
なんとパーツが多いこと。

 

サレルノ大聖堂

中央の紋章は何なんでしょうね。
 

サレルノ大聖堂

こちらの黒地のパネルもカッコいいなあ・・・。

 

サレルノ大聖堂

黒と黄色って、結構どぎつくなりそうだけれど、薄茶やグレーも混ざって調和がとれています。
丸が4つ並んだところが可愛い。

 

サレルノ大聖堂

こちらは地下聖堂でなくて、地上でみたパネルですが、ここに載せてしまいます。
丸の左右の茶色のところ、模様少な目でやや寂しいですが、一枚ものの石材をたっぷり使う、という意味では、こちらの方がお高いのかしら。

 

サレルノ大聖堂

壺と、上に王冠、ツボには鷲の模様。
王冠にくっついているぽよん、とした花がかわいい。

 


「ま、行ってみっか」くらいのつもりだった地下聖堂で、3人とも圧倒されてしまいました。
どこを見ても何か仕事がしてあって、ひたすらウロウロ。
装飾過剰な空間に酔っぱらったようになって、ふらふらと地上に出てきたところ、更に一か所、見ごたえスポットが!



■講壇(アンボ ambo) 

それがこちら。講壇。
教会堂の中央通路(身廊)の、前よりにあったと思います。
右側の大きい方は、12世紀後半の大司教Niccolò D'Aielloによって寄進されたので、Aiello の講壇(Ambone D'Aiello)と呼ばれています。
反対側やその近くの壁にも同様の装飾があり、こちらは明確な寄進者は不明のようですが、Aiello の講壇と同じ装飾様式なのでやはり同時代と推定されています。
(とてもこざっぱり綺麗なので近年に修復されているのかも)
地下聖堂とはまた違う、イスラム幾何学模様でびっしり装飾してあって、どれだけでも眺めていられます。

サレルノ大聖堂

こちらが大きい方の講壇。
遠目ではほわっと白っぽく見えるのですが、近づくと、びっしり細かい模様が!
 

サレルノ大聖堂

柱の模様。
 

サレルノ大聖堂

こちらも柱。

 

サレルノ大聖堂

バルコニー(?)には、円を5つ組み合わせた模様が。

 

サレルノ大聖堂

それぞれの帯が違う模様になっています。
 

サレルノ大聖堂

たまに鳥などの具象模様も。

輪郭だけ見れば、縦横斜めの直線と円弧。
最少単位のパーツは、三角形、四角形、ひし形などで、幾何学的な平面分割なのですが、それぞれのパーツを色わけすることで、複雑な柄になっています。
こういうデザインって、パターンを覚えればどんどん考え出せるのかもしれないけれど、全体を調和させるのって難しそう。
いまでもイスラム世界の美大などで教えているのかしらん・・。

デザインの考案は無理かもしれないけれど、パーツを設計図通りに並べるバイトがあったら、応募したいなあ。
(それだって、簡単じゃないだろうけれど)

 

サレルノ大聖堂

バルコニー側面。
 

サレルノ大聖堂

別にこの面を、ぺたっと白く塗ってしまっても機能上は問題ないのに、「ここまでやる!?」という細かい模様。
色は、赤、白、金、黒、ターコイズ、程度の少なさなのに、見ていると、地下聖堂の迫力とはまた違う感じで、吸い込まれるような気持ちに。
頭がぽわーんとしてきます。
 

サレルノ大聖堂

こちらは小さい方の講壇。これも同じスタイルで装飾されています。

 

サレルノ大聖堂

でっぱりの部分、柄は左右対称ではないんですね。

 

サレルノ大聖堂
サレルノ大聖堂

側面。
こちらにはクジャクやドラゴン?などの具象模様もありますが、幾何学模様の方に心惹かれます。

 
ぽーっと上を見上げていて、ふと気づくと、床にも装飾がありました。
床は、天然石が材料になっています。
色は、薄いグレー(大理石)、濃緑、臙脂、黄色、白、(黒)。

サレルノ大聖堂
サレルノ大聖堂
サレルノ大聖堂
サレルノ大聖堂




壁は、踏まれたりしない場所なので、金箔ガラスや色ガラス、タイルかな。ところどころ天然石も。
ところどころに少な目に使われている水色のものは、タイルでしょうか?石? 少な目ということは、高価なのかなと思ったり。
 

サレルノ大聖堂
サレルノ大聖堂
サレルノ大聖堂
サレルノ大聖堂
サレルノ大聖堂
サレルノ大聖堂
サレルノ大聖堂
サレルノ大聖堂





 


ほんと、いいものを見せて頂きました。
3人とも大満足でした。

このあと(街のお店をみたりは全然なしで)、ランチ。
そしてこんなに歩いたのにまさかのポンペイ遺跡へ(!)。きゅう。




■参考情報
トリップアドバイザー サレルノ大聖堂 みんなの投稿した写真が1000枚以上あります

Wikipedia サレルノ大聖堂

モザイクは大変だから、イスラム文様の塗り絵でもするかなあ・・・。
イスラム文様とモザイクのぬり絵ブック

シチリアにも、アラブ・ノルマン様式の教会があるようです。
例えばパレルモのモンレーアレ大聖堂など。
いつか見てみたいなあ。TVでもいいから、やらないかなあ。


アフガニスタンのイスラム美術に関する本
ガーゼルガーの黒い真珠 イスラーム美術の文様 アラベスクの源流を求めて
訳者の西垣敬子さんはもともとはアフガニスタン刺繍に惹かれていた縁で難民支援に参加し、そこで出会った細密画に魅せられて、何のつてもないなかで、現地の美術研究者に直接電話して知り合って訳すことになったそうです。
原稿をもらって訳す、という単純なものではなく、戦争(アメリカによる報復攻撃)で荒れ果てた国を見るにみかねて、私財をつぎ込んで研究支援・女性の教育支援などをずっとしてきたとか。言葉もありません。

 

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ウクライナのマリービスケット

2018-12-05 | +お菓子・おやつ

台南に行ったとき、東南アジア商品のスーパーマーケットに行ってみました。

我が家のとなり町にはそこそこ充実したタイ食材店もあるのですが、一応見てみたいと思って。

お目当ては、キャッサバチップ。ゲットしました。
もうひとつ、予想外のものをみつけて、買ってしまいました。
 

マリービスケット。

maria-grona

とっても可愛らしいイラストですよね。
罌粟の花と、ドレスを来た女の子。
ちょっと永田萌さんの絵のような、透明感のある色合いです。
(パッケージの下・上にさらに絵が続いているので、今度写真追加で撮ります)

罌粟の花のデザインなんて珍しい、一体どこの・・・と裏を見たら、なんと、ウクライナ産!

ウクライナ!?

台湾にある東南アジアスーパーに、ウクライナのお菓子・・・。
どこ経由かわかりませんが、はるばるよくいらっしゃいました。

 

maria-grona

Rがさかさまのこれは、ロシア語かしら?
でも、今調べてみたら、ウクライナ語というものがあるそうです。ロシア語とどのくらい違うのかはよく分かりません。
ウクライナ語かも。

 

maria-grona

背面の、各国語表記を見てみると、ユーロ圏内商品とはまた違う言語です。
折角なのでロゼッタストーンごっこ。

LT:リトアニア
ET:検索したらエチオピアと出てきましたが、ウクライナ商品がエチオピアまで?ありえないことはないけど、エチオピアの言語アムハラ語は、アルファベットとは違うくりんくりんした文字。地図でウクライナ周辺を見て探したところ、おそらくエストニア(EEまたはEST。フィンランドの対岸で、タリンがある国)。
エストニア語なんてあるんですね! ロシア語方言みたいなものかと思ったら全く違って、フィンランド語に近い言語のようです。
なるほどよく見ると、oo とか aa ee が使われている単語が沢山ありました。
UA:ウクライナ
AZ:アゼルバイジャン
EN:英国
FR:フランス
DE:ドイツ
RO:ルーマニア (ロシアはRU)
AR:アラビア

ロシア語表記はありませんでした。
ロシアとの国際関係がよくないのか、単にロシア市場に食い込めないだけか、ロシア人ならウクライナ語が読めるはず、という扱いなのか。
(でもロシア語とウクライナ語は7割がた一緒で、ウクライナ人はロシア語が分かるけれど、ロシア人はウクライナ語が分からないという説も)

旧ソ連の国のうち、リトアニア、エストニア、アゼルバイジャンが入っています。どれもウクライナとは国境を接しておらず、またこれらのどの二つも隣国ではないです。
距離以外の何かの理由で関係が深いのかな。

ビスケットという単語を比べてみると、リトアニア語がなんと3単語! 
マジ?
sluoksniuotos teslos sausainiai で画像をみてみると、パイ生地のクッキーが出てきます。sluoksniuotos は 層状の みたい。
(マリービスケットはパイ生地じゃないので、別のお菓子パッケージの翻訳文をそのままこちらに流用したのかも)
sausainiai の一単語でビスケットという意味で使えるみたいです。

「おやつはビスケットよ」と伝えるのに、毎回「****  ***  sluoksniuotos teslos sausainiai.」って言ってるのかと思って心配しちゃいました。(←余計なお世話)

保存が、18度±5 というのもちょっと新鮮。日本でいう「冷暗所」より、涼しめだと思うのですが、どうでしょう。
日本や台湾にはハードル高い温度です。

 

maria-grona

マリービスケットは、比較的しっかり固めの、なつかしい味でした。
最近、日本で売っているマリービスケットは、昔と違って、サクサクして口どけがいいです。
ダンナサマも私も、昔タイプのかっちり固い方が好み。
こちらのマリービスケットは、固めで好みでした。
 


gronaは大手のお菓子メーカーのようです。
検索するといろいろなお菓子が出てきます。
同じイラストレーターさんのパッケージのものも、いくつか。
男の子とナラの木の葉やどんぐり、アヤメとピエロ、黄色い野ばらとレディ、大きな葉っぱと男性、ウサギやリスと黄色い花。
どれもほのぼのレトロな感じで素敵。



マレーシアは、各国からの移民が多いせいか、食材もとても多様でした。
探せば何か国ものマリービスケットが、手に入る状態でした。
この前行ったときは、バクラバと、インド菓子に気をとられていたため、ビスケットはひとつたりとも買わなくて、後から悔やんだのでした。
その恨みをとりあえずひとつ晴らせてよかったです。

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