家庭菜園をやっていると、スーパーでは絶対に、農産物直売所でも滅多に見ないような規格外品を収穫することになります。
ヘチマほどもある巨大ズッキーニや、ネズミに囓られたサツマイモ。
そして巨峰ブドウの一粒くらいの、クズジャガイモ・・・。
特に今年はジャガイモの出来がいまひとつで、クズ芋責めとも言える状態。
そういうものは畑に置いてくるという人もいますが、私の場合は(へたっぴなので)規格外品の比率が高いため、そんなことをすると食べる分がなくなっちゃいます。勿体ないので持って帰るもん!
小粒ジャガイモは、小さすぎて生の状態での皮むきは大変。
なのでまとめて蒸してから使うことが多いです。
小粒芋の使い道としては・・・
・そのまま、皮を剥いて塩をふって食べる
・ポテトサラダ
・コロッケ
・マッシュポテト(冷凍可)
・ねっちりしてしまったマッシュポテトは、ニョッキ
要するに、潰す系の料理にすることが多かったのです。
ところが、小粒芋の小ささを生かしたレシピが!
家庭菜園ベテランの母が編み出した「コロコロ焼き」(名前はなかったのでいま私が命名しちゃいました)。
(家庭菜園ベテランでも、畑がやせ気味なのでどうしてもクズイモが出来てしまうようです)
大人になるとジャガイモってそれほど沢山食べられない気がしますが、これは意外と後をひく美味しさです。よかったらお試し下さいませ。
■■小粒ジャガイモのコロコロ焼き
■材料・道具
しっかりノンスティック加工の効いたフライパン
ジャガイモ 品種は色々混ざっていてもよいが、なるべく小さめがよい
油(オリーブオイル)
バジルペースト
塩コショウ
(オプション)バター、チーズなど
■作り方
(1)ジャガイモを蒸かしておき、皮を剥く。
もし大きいお芋の場合は、ピンポン球サイズくらいにカットする。
(2)フライパンにオイル少々を垂らし、小芋を一層に並ぶ程度入れて、弱めの火で、時々転がしながらじっくり焼く。
この焦げ目が美味しさにつながるので、念入りに、なるべくまんべんなく焼く。
かなり時間がかかるので、夕食に食べる場合は早めにとりかかるとよさそう。
(3)全体にこんがり焦げ目がついたら、バジルペーストを適量入れ、油っぽさがなくなる程度まで転がしながら焼く。バジルは多少黒くなりますが、焦げている訳ではないので大丈夫。
バジルペーストの塩加減をみながら、塩コショウで適当に味付け。
(4)出来上がり際に、バター少々を溶かすか、もしくはチーズ少々を絡める。
チーズのタイプや溶け具合はお好みで。
(5)作り置きも可能で、温め直す場合は、レンジでチンして芯まであたため、それを再度フライパンで少し焼いて表面をコンガリさせるとよいと思います。
以前「バジルは絶対加熱しない」と何かで聞いたことがあったので、最初に母に教わったときはバジルペーストで炒めちゃうなんて!とびっくりしました。
見た目も黒っぽいし、なんだか冴えない感じなのですが、ところが食べてみると意外に美味しいのです。
表面がコンガリサクっとしているところがなんともいえず美味しくて、「ん~もう1個、小さいの食べちゃおうかな」と後をひく感じです。
何より、小粒芋がどんどん片付く・・・・。
いつもは母に作ってもらったものを食べる係なのですが、先日、わらび山荘におじゃました際に、秘伝レシピ(?)をご披露すべく、初めて自分で作ってみました(電話して聞いたりしながら・・・)。
油抜きのラタトゥイユやトマトサラダ等を添えると、さっぱりしているし、お芋で胸がつかえなくていいのではないかな。
大人だったらこのお芋がメイン料理になるかも。
よかったらお試し下さい。
■応用アイデア
・バジルペーストではなくて,カレー粉というのもありかも.
■参考情報
小粒ジャガイモは,郷土に根付いた品種があちこちで栽培され,愛されているようです.
●秩父(中津川)
「中津川芋」と呼ばれ,芽かきもせず肥料もやらず,なるべく小さく育てて,そして田楽で頂くのがふるさとの味だそうです.
山里の記憶25:中津川芋のみそ炒め
黒沢和義氏が主に秩父に取材されたイラストルポで,郷土料理や工芸に興味のある方には大変興味深いと思います.おすすめのサイトです.
(うらべにさんがとある回にイラストの中に出演されてます)
中津川芋の品種説明
秩父の山のむらに伝わるジャガイモ、中津川いもの物語
(日刊ベリタからニューズ・マグに転載).日刊ベリタ編集長農業ジャーナリスト大野和興氏のコラム
●福島
子芋を一度油で揚げてから味噌だれをからめるみそかんぷらというお料理があるそうです.かんぷらとはじゃがいものこと.
みそかんぷら作り方
味噌かんぷら作り方(クックパッド)仕上げにだんご粉をつかってとろみを出しています
●徳島県東祖谷
ごうしゅいも,祖谷いも,もしくは源平いもとよばれるジャガイモを使って,煮炊きしたいもに、合わせ味噌と山椒をいためたたれをつけた田楽は絶品だそうです.
ごうしゅいも (ニッポン食育ネット 故郷に残したい食材)
●長野県下伊那郡
下栗二度芋には赤白2タイプあって,煮崩れにくい赤い芋をつかって田楽を作るようです.
下栗二度芋 (ニッポン食育ネット 故郷に残したい食材)
●洋風レシピ
(1)皺くちゃポテト(Papas Arrugada)
melocotonさんに教えて頂きました。スペインのカナリア諸島のお料理だそうです。
塩水から、水がほとんどなくなりジャガイモの皮がしわしわになるまで茹で上げるというもの。おいしいおつまみになるそうです。
(2)皮ごと茹でてから、半分潰してオーブンでローストするもの (写真あり。英語)