熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

鎌倉便り・・・秋深し:長勝寺から御霊神社

2016年11月23日 | 鎌倉・湘南日記
    安国論寺の高台から、鮮やかに黄色く色づいた銀杏の姿が見えたので、長勝寺だと歩を進めた。
   横須賀線の踏切を渡ればすぐである。
   鶴岡八幡宮の大イチョウが倒れてからは、寂しくなったのだが、荏柄天神社に行きたかったけれど時間がないので、長勝寺の後、帰途でもあるので、銀杏の紅葉を見るために、御霊神社に行こうと考えた。

   長勝寺の銀杏は、門前から見ると、一本の木のように見えるが、雌雄二対の大銀杏なのである。
   墓所に覆いかぶさるようにそそりだっていて、今まさに、一番美しい紅葉を見せている。
   奥の銀杏が雌で、ギンナンをたわわに実らせていて、落ちればどうするのか、面白いと思って観上げていた。
   
   
   
   
   

   法華堂の前に、もみじの巨木が植わっていて、このもみじが、錦の紅葉で、背後の大銀杏とのコントラストが美しい。
   朝早ければ、良いのかも知れないが、もみじ側の陽が陰っているので、写真には撮りにくいのが残念である。
   
   
   
   
   
   

   この境内で目を引くのは、サザンカで、一本だけ白い八重の花が咲いていたが、匂うように美しい。
   もう一本、小堂脇の赤いサザンカで、たわわに咲き乱れて散って、びっしりと地面に敷き詰めて、赤い絨毯のような雰囲気を醸し出している。
   
   
   

   長勝寺を出て、水道路から大町四つ角を目指し、左折れしてJRと江ノ電の踏切を越えて、由比ガ浜大通りを真っすぐに長谷寺へ向かおうと考えて歩き始めた。
   北鎌倉からも鎌倉中心部の古社寺へ歩くのだが、京都と比べれば、鎌倉の街の規模が良く分かる。

   途中、何の変哲もないパン屋があったので、ガイドブックにあった店だと思って、中を覗き込むと、老人が一人店番をしている。
   何となく話しかけたら、この店を70年も続けており、93歳だと言う。
   元気と長生きの秘訣は何だと聞いてみたら、遊ぶこと、女遊びだと言って、10代からの武勇伝を語り始めた。
   遊びの出来ない人間は一人前ではないと、今でも、50代、60代、70代の女友達が4人いて、現役だと言いながら、とにかく、面白い話を滔々と語り始めたので、私には別世界の話ながら、これも勉強だと思ってしばらく拝聴していた。
   店に並んでいたパン、揚クリームとじゃがチーズを一つずつ買って、途中で、毒気抜きのつもりで食べたが、おいしかった。
   店には、中身を変えた面白いパンが並んでいるのだが、どうも、主人には似つかわしくない斬新な新製品の開発やネーミングは、後継者の孫、ひ孫たちの発想であろうが、手書きの品書きや何十年前と変わらない店の佇まいが、実に懐かしくてうれしい。
   これが、鎌倉の良さであろう。
   
   
   

   下馬から長谷寺への大通りに面しては、流石に鎌倉だと思わせる店があって、激しいバス通りながら、面白い。
   
   

   長谷寺へは寄らずに、長谷寺観音前の交差点を左折れして、次の路地を右折れして、御霊神社に向かった。
   銀杏が、少し紅葉しているのが見えた。
   この神社にも、本殿の左右に、雌雄の銀杏の大木が植わっている。
   本殿に向かって、右側が雌で、この方が色づいていて、左の雄の方は、すこし、紅葉が遅い。
   
   
   
   
   

   いつものように、時折、鳥居外を、江ノ電が通り抜けるので、シャッターを切った。
   路肩の季節の花を靡かせて、列車は通り抜ける。
   長谷寺に着いた時には、閉門前であったので、入るのをあきらめた。
   参道横の対僊閣の戸口が開いていたので、何となくシャッターを押した。
   長谷寺前からバスで鎌倉山まで帰り、バスを降りて歩きだしたら、安国論寺の展望所から見えなかった富士山が、前方に浮かび上がっていた。
   
   
   
   
   
   
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