熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

庭の花とジャガイモの花

2006年07月30日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   庭の片隅に、ジャガイモと思える花が咲いている。
   少し紫がかった白い五弁の花で、5本の黄色い大きなおしべが印象的である。
   トマトと同じ種類だから、接木をすれば、両方とも実や芋は小さくはなるけれども収穫できると言う。
   今咲いているこのジャガイモの花だが、植えた訳でもないので野生化したものかも知れないが、あのチチカカ湖のほとりアンデス山地が原産地である。
   過酷な自然の中でインディオ達が生活できたのもこのジャガイモの所為かもしれないが、彼の地では何種類もジャガイモがあるのだと聞いた。
   
   このジャガイモが、コロンブスのアメリカ発見の頃にヨーロッパに伝わって、ヨーロッパ人の飢えをしのいだ。
   アイルランドの人々の飢饉を救ったのもこのジャガイモだとイギリスで聞いたが、強くて凄い食用植物である。
   ドイツに行くと何故か料理にジャガイモが目立つような気がするが、今では、品種改良のお陰で素晴らしく美味しいジャガイモが食卓を豊かにしてくれている。

   今庭に咲いている花で、雑草は露草である。
   私は、この露草の澄んだ濃いブルーの独特な花の形とすぐに儚く萎んでゆく花の風情が好きで、多少は間引くが生えてくればそのままに放置して咲かせている。
   鉢植えのユリの花も咲いているが、オランダあたりで品種改良されて年々美しく豪華になって行くが、遺伝子組み換えが進んでゆくとどんな花がこの地上に現れて来るのか、心配でもあり期待もしている。

   今庭に咲いている花は、百日紅。
   ピンクの房状の複雑な花だが、正に夏に花で、この花が咲くと暑い夏のイメージが最高潮になる。
   それに、ぼってりとした厚手の花弁で、強い芳香を放つ八重クチナシが咲いている。風車の様に咲いていた一重クチナシは、もうとっくに花の時期が終わって、今では、がくが少しづつ膨らみ始めて実になる準備を始めている。

   ところで、目立たないが、万両や紫式部の花も咲き始めている。
   萩の花は、間引いてしまったので、残った根から伸び始めた木の花が咲くのは晩夏になるかも知れない。
   豪華な花も良いけれど、目立たないが清楚で静かに咲いている花もまた風情があって良い。
   春には咲き乱れていた花が消えて、夏には少し寂しくなるが、それだけに、いとおしい。

   垂れていた月下美人の蕾が上向いて来た。
   何日後かに咲く気配だが、今年初めての花である。
   忘れずに毎年咲いてくれるのだが、その度毎に、過ぎ去った日々のことどもを省みる。あまりかわり映えしていないのに、少し、寂しさを感じている今日この頃である。
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