ボトムアップ指導法の本格的スタート

昨日、3月21日は、春季大島大会にご招待いただき、6年生最後の真剣勝負をすることができました。東京新聞杯以来、下級生の練習を手伝うことばかりで、まともに練習できていない6年生でしたが、昨日は最後を飾るといいますか、すごくいい感じで試合をしてくれまして、8人全員バレーで、ライバルチームからの1勝を勝ち取ってくれました。最終ミーティングでは、「この1勝は、6年生からのプレゼントをもらったような感じがする。本当にありがとう。」と伝えさせていただきました。

下級生は主催者の大島小学生バレーボール連合会様のご配慮で、4~5年生中心のB大会ではなく、3年生以下中心のC大会に出場させてもらい、目標通りの優勝に輝きました。これでタイトル1つめゲットです。今後、チーム最高優勝回数記録をぬりかえるために3年間、がんばってほしいと期待しています。


さて、22日の今日は、6年生が卒部して初めての練習試合になりました。この新チームから、辰巳ジャンプは本格的に「ボトムアップ指導法」でチーム作りをしていきます。ボトムアップとはトップダウンの反対言葉です。指導者からのトップダウン指導をやめ、子どもたちが持てる力を存分に発揮していけるよう、「ボトムアップ指導(選手からの意見をすいあげてチームをまとめていく方法)」に完全切り替えしました。この指導法の最大の楽しみは、子どもたち自身の発想でチーム作りに取り組ませることで、指導する私の想像を超えていくようなアイデアや判断力、思考力、表現力、忍耐力、そしてポジティブな努力を引き出すことができるのではないかということです。もちろん何も指導しないわけではありません。細かい点は子どもたちには分かりませんから、ていねいに修正をしていくことは当然です。しかし、チーム全体の大きな流れは、子どもたち自身が決めていくように促したいのです。

そのために、子どもたちの話し合いをしやすくするために、「ヌーボード」というホワイトボードノートも用意しました。

CANSAY nu board (ヌーボード) A4判 NGA402FN08
クリエーター情報なし
欧文印刷


このノートを使って、練習試合の目標をたてたものが1枚目の写真画像です。



さらに試合間に反省事項を考え、それを解決するために必要な練習内容を決めて次の試合に臨む。この繰り返しを子どもたち自身がするのです。

ボトムアップ指導法を始めて、その効果を強く実感するのは、子どもたちのモチベーションが本当に高まること。そして1日中、様々なことを考え続けていることで、勝っても負けてもポジティブな状態を保てる。不思議なことに勝った時よりも、負けた時の方がたくさんのことを考えることができて得な気がする。そうした中で思考力・判断力が極めて大きく伸びる。成功も失敗もすべてが学習材料となり、エネルギーとなって、次への成長にむすびついていくことを感じました。


ところで2月21日のブログ記事で、広島観音高校サッカー部の荷物整理写真を紹介し、辰巳ジャンプの子どもたちも荷物整理ができるようになったことを紹介しました。
その記事がこちら
辰巳ジャンプは「ボトムアップ指導法」を実践する数少ない小学生バレーボールチームになります

そして整理整頓された荷物の様子がこちらです。



しかし今日の練習試合の荷物置き場は笑えるくらいに乱れていました。その写真がこちらです。



これもまた想定の範囲内。子どもたちにも「油断するとこうなるよ」と伝えてありました。
私が写真を撮り始めると、気づいた子どもたちが「あっ!いけないっ!」と荷物を整えはじめ、その結果がこの写真です。



著名な教育哲学者である森信三先生(1896~1992年)は、『学校職場の再建三原則』として次の三つを示しています。

時を守り

場を浄め

礼を正す

このうち「場を浄める」に値するのが「荷物整理」になります。荷物を整えることが「心を鍛えること」に結びつきます。小学校3年生よりも小さいうちから、こうした成功者の習慣を身につけることで、高学年になった時にどんなにすごい子どもたちに育っているか楽しみです。


【今日の子どもたちの学び】

(1)走ることは大切なんだということが分かりました。うでをとめて、しっかりレシーブしたいです。

(2)サーブが入ったり、レシーブがいいところにいったときには、自分に「よし!」って言っていくと、もっとそのことができるようになると思いました。

(3)声を出すとボールが来て、声を出すとボールがとれて、声を出すとうまくなると分かった。

(4)レシーブは走って運ぶと、うまくとれることが分かりました。

(5)「声を出すタイミングが分かる」ということを学びました。

(6)サーブを打つ人のボールとコートの角を結んだ線の上に、本当にボールが来た。ラッキー!

(7)自分をほめるということを初めて知った。


【子どもたちが考えたかけ声】

「(   )すごい! いいね!いいね!(   )っ!!!」拍手2回、「ナイス(キー・サー・コース)」

「ラッキーラッキー辰巳!(拍手3回)」

「ナイサーナイサー決める(拍手3回)」

「どんまいどんまい(   ) 次は(   )上げろ、決めろ」


【今日の個人成績】

(サーブ効果率)
1位 4番 131%
2位 7番 130%
3位 2番 121%
4位 3番 106%
5位 8番 100%
6位 1番  97%
7位 6番  86%
8位 5番  58%

(サーブ成功率)
1位 7番、8番 100%
3位 4番 94%
4位 3番 91%
5位 2番 88%
6位 1番 84%
7位 6番 79%
8位 5番 58%

(サービスエース率)
1位 4番 38%
2位 2番 33%
3位 7番 30%
4位 3番 16%
5位 1番 13%
6位 6番  7%
7位 5番、8番 0%

(スパイク・ブロック成功率)
1位 1番、4番 56%
3位 6番 43%
4位 5番  0%
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