アンダー10チームのスタート

全日本大会東京都大会予選の試合が終わり、今日は次の未来へのスタートを切りました。アンダー10チームのメンバーに、今日から7月の大会に向けて、チームとして練習をしていくことを伝えました。現状は1年生の新入部員が決まっているので、ぎりぎり6人のメンバーしかいません。6人では何かあると棄権をしなくてはならないこともあるので、最低でも8人はメンバーがほしいところです。まあ、今いる6人は全員レギュラーとなりますので、今日の練習では、いつも以上のやる気を感じさせてくれました。

一方、高学年チームは予選敗退を受け、武者修行モードに入りました。連続の練習試合を重ねていきます。
今週末は、子供の育成方法にひと工夫もふた工夫もあるチームにお邪魔します。
来週はホーム体育館に2チームをお招きして切磋琢磨します。
その次の週は運動会があるので、練習試合を組めませんが、振替休業日に特別練習は入れました。
6月も同じように、対外試合オンパレードとなります。

要するに、都大会予選に初出場して、一番本気モードに入ったのは、私自身だということです。
ここをこうすれば秋の大会では、都大会をねらえると確信してしまったから、走り出してしまったという感じです。
私がやりすぎたら誰かが止めることも必要かもしれません。
何かの見通しがたったときの私は、奇跡を起こし続けてきた教員です。
ものすごい長文になりますが、そんな奇跡の証拠をコピペしておきましょう。


(2016年4月24日の記事より)
昨日、私が平成22年度に、担任生活最後の学年として4年生を受け持った時の女子児童の保護者様からブログにコメントをいただきました。個人情報を伏せて、可能な限り公開させていただきます。

【S様より】
先生、ご無沙汰しております。
どこに書いていいか分からず、でも一言お礼と報告をとこちらに書かせて頂きます。
先生の最後の受け持ちのクラスにいました娘の母親です。
この春、無事に娘が都立J高校に入学しました。習い事に打ち込んでおりましたので、塾も行けない中、希望の学校に入学できたのは思い返すと先生からの考え方の教えが根底にあってのことと思います。
本当にありがとうございました!
毎日、嬉々として学校通っております!


この学級は、3年生の時に少々乱れてしまい、当時もっと乱れていた6年生の大改革を行っていた私であるのに、その6年生をほっておいて、何度もお助けに入った学級でした。ですから、4年生になる時に、「私が担任します。」と校長に申告し、立て直しに入りました。そして見る見るうちに成長して、素晴らしい学年になったことをしっかり覚えています。Sさんは、4年生当時には口数も少なく、大人しい女の子でしたが、心根は強くしっかりしていましたので、将来を期待していました。その期待通りに成長してくれたご報告が入りました。これこそ教師冥利に尽きるという出来事です。


さて、その平成22年当時に私が何を指導していたのか、過去の記事からいくつかコピーしてみましょう。

【平成22年4月11日 3分間で学級再生】
前学年の時にちょっと乱れてしまった子どもたちを受け持っているのですが、今回は「3分間で何とかする」という、他人が聞いたら訳の分からない目標を掲げて、再生に向けてスタートしましたが、本当に3分間で学級再生してしまったのを周りの先生や子どもたちが見ていて、けっこう大きな衝撃を受けているみたいなのです(笑) 私の耳に入ってくる、「ニュー井上チーム」の子どもたちに対する評価を紹介します。
「○○ちゃんがあんなに楽しそうな笑顔を見せてくれるなんて、涙が出そうになりました。」
「井上学級の子どもたちがいっぺんに変わってしまったのをうちのクラスの子たちが敏感に感じていて、負けられない!と焦っているみたいなんです。」
「3年生が“井上先生のクラスには負けない!”と頑張っています。」
「とにかく“笑顔”が輝いている。毎日楽しそうにしている。仕事も一生懸命やってくれます。」
「あの子たちが別人のようになってしまった。井上先生、いったいどんなマジックを使ったんですか?」
どんなことをしたらクラスが良い方向に激変するかという「方法」を皆さん知りたがるのですが、方法なんて何もありません。私は「統率者」として「存在」しているだけなんです。意識していることはけっこう簡単なことです。
「本気で子どもたちを大好きになる」
これだけです。ここに本気になれるかどうか、自分の潜在意識(=無意識・生命状態・オーラ・気とも言えるかな)を担任発表までに全力で整えておいただけです。ひとつのクラスが成長を始めると、相乗効果で周りのクラスも伸びることを今回は強く感じさせてもらいました。校舎の3階が中学年なのですが、3階の空気が変わったという手応えをみんなが感じています。今、3階には何とも言えない「やる気」に満ち満ちているのです。
中学年の先生たちには、「最強の中学年担任軍団を作ろう」と呼びかけています。授業研究も行事への取り組みも、新しいことをどんどん提案して、「AHA!体験」を呼び起こし、先生たちを元気にしています。どうやら井上効果は自分の学級だけにおさまらなくなってきたみたいです。

【平成22年5月10日 マイ新聞】
今、受け持っている4年生がすごいことになり始めたというのは、数字的なデータによる判断です。3年前の5年生の中で、初めて個人100号を書いた子が出た時期は6月でした。ところが今受け持っている4年生、4月中に100号を達成した子が1人出ました。それに続いて、ゴールデンウイーク明けに2人の子が100号を達成しました。クラス全体でも5月7日時点で1000号を超えることができました。これは井上指導史上最速のスピードなのです。
このように、書いた枚数にこだわっていると、「きれいな字で書くこと」や「誤字脱字に気をつけて書くこと」、「書いている内容のレベルを上げるような指導」といったものを、もっとしっかりやってくれないかという声も、保護者の皆様からはあがるだろうと思っています。そういうことも必要だとは思っています。
それにしましても、たった1ヶ月間で100枚もの新聞を書く小学4年生がどこにいるでしょうか。100枚=ノート2冊と言っていい数です。そしてクラストータルで1か月に1000枚も書く小学4年生がどこにいるでしょうか。私は細かいことには少し目を瞑り、とにかく文章を書く「量」に視点を当てて指導をしていきます。たくさん書いていくうちにだんだん高いレベルを目指すようになり、直した方が良い部分も徐々に直っていくからです。
1か月で100号を達成した子は、「マイ新聞」について、このように書いています。
「新聞を書くことが楽しくて楽しくて、何かあるたびに書いてしまいます。授業が終わったら、勉強したことを書き、楽しいことがあったらすぐに新聞に書きます。私はマイ新聞を1000号は書きたいです。」
この短い言葉に、学習にとって重要な「強化学習」効果が表れているのです。
「学ぶことが楽しいという正のスパイラル現象」
「書くことで自分を表現した瞬間にドーパミンが放出されている」
「1000号という目標意識を持つことによる脳の自動操縦効果」
「頑張っていることを友達にも担任にも親にも認められる承認欲求の充足感」
さらに
「授業のふりかえりを即座に行うことによる学習の定着」
という効果も上がっています。
書けば書くほど学力が高まる「マイ新聞」です。

【平成22年6月21日 クラスイメージ作り】
私たち4年1組はみんな親友のように仲良く、友達がいっぱいいる。男女は一丸となってまとまっている。

みんなの心は、素直でやさしく、いつも下級生や弱い立場の子を守っている。そしてクラスの仲間もお互いに守り合っている。そのため、いつも元気で全員が休まずに出席している。性格は明るく、健康で、聞いている人を元気にしてしまうあいさつをしている。いつも「ミラーニューロン」を意識して、お互いに良い影響を与え合っている。

自分の生活態度についてはきびしいが、人にはやさしい。自分でできることは何でも行う。最近は料理や掃除なども、大人から言われなくてもしっかりやる。もっと上のレベルに行けるようにと、上級生の良いところをどんどん見習っている。

態度を良くしていくことにも挑戦している。
4年1組のみんなは、いつもニコニコ明るく笑っている。教室は笑い声にあふれていて、そこにいるだけで、だれもがみんなうれしくなってしまう。
言葉づかいも良く、「さんづけ」も学校のどのクラスよりもしっかりできている。人を傷つけるような言葉はけっして言わず、気持ち良さバッチリである。
また、先生や友達の話をしっかり聞いているし、何を言おうとしているのかを理解して聞いていこうとする態度も持っている。
みんな、いつも真剣で、ビシッと決めている。授業態度はまじめで静かだ。そんな4年1組は心も体もたくましいクラスである。

やってはいけないこともしっかり分かっている。
先生や大人には、はむかわない。
勉強や係、当番の仕事もさぼっていない。
苦しくても難しくても、絶対にあきらめない。
人に迷惑のかかるようなことを、たとえば、うるさくしたりしていない。
怒りの気持ちが起こったとしても、みんな自分の力でおさえることができ、けんかになることはない。

そんな4年1組の能力はとても高く、特に集中力はどんどん上がっている。その結果、テストをやれば全員が100点ばかりであり、IQも急上昇し、天才の集団なのではないかと思えるほどである。それはすべて「ミラーニューロン」を意識しているからこそ、お互いに伸びていこうとするのである。

このような4年1組を私たちは「世界最高、最強のクラスであり、世界一である。」とイメージしている。他の人が見ても、すごいクラスだと認めてもらっているし、だれもが「あのクラスはうらやましい」と思っている。だからこそ、他のクラスの人にもよろこばれるような行動をし、だれからも好かれる学級となっている。その結果、みんなが「あのクラスはかっこいい!」とあこがれを持ってくれている。

私たちが目標としていることは、4年生のうちにクラスの全員が、読書100冊を読み、4年生で習う漢字200字を全部覚えること。そしてマイ新聞をまずは全員が100号達成し、200号、500号、1000号、3000号と、どんどん達成していくことだ。その結果、クラスでは10000号など軽く達成できることが見えている。また、下級生や困っている人のめんどうもしっかり見ていきたい。
これだけではない。もっとがんばるつもりである。
運動ではスーパードッジボール大会で優勝する。
マインドマップをたくさんかいて、上手になり、名人と言われるクラスになる。
声のものさしを意識して、場面に応じた声の大きさで話せるようにする。
字をきれいに書く。

このような目標を達成できるようにがんばっていくことで、私たちはみんな、2011年3月1日には、勉強を十分にしており、勉強することが好きになり、みんなよくできる子どもたちになるのである。

これが「宇宙の大新星・4年1組」なのである。

【平成22年9月11日 学級経営の四段階】
(1)担任からの指示が中心な段階
子どもたちが、まだ担任とのラポールが不十分な段階で、担任の指示や授業のやり方について、「どんなものなのか?」と待っているような段階。また、担任の方針を徹底すべき段階。TOSS(教育技術の法則化運動)の先生方は、この段階は学級のスタート3日間で勝負を決していなかんくてはならない『黄金の3日間』と呼んでいますね。私も同感です。担任となったからには、そのくらいの気概を持たないといけません。そして3日あれば大概の方針は感じさせられるものだと思います。

(2)担任が子どもの内面を把握する段階
自分の方針を意識させられた所で、次の段階は担任が子どもたち一人一人をよく観察し、働きかけ、内面にある向上心、興味関心、努力目標、家庭環境、友達関係、不安要素など、プラス面もマイナス面もしっかり把握する必要があります。さらにその把握した情報を元に、一人一人への指導方針を立てる必要があります。
特別支援教育では「個別支援計画」というものを立てることになっていますが、この個別支援計画という考え方は、何もハンディを持っている子どもたちだけのものではないと私は思います。すべての子どもたちに「個別支援計画」が必要なのであり、今、目の前にいる一人の子に最も適切な指導をしていけるように計画する必要があるのです。


(3)子どもが自ら担任の指導を求める段階
「担任してくれているこの先生は、自分のことを本当に考えてくれている。」
このようなラポールが取れ、学習に集中することができ、学ぶ楽しさや必要性を感じた子どもは、担任からの指示を待たずに自ら学びへの道を開拓していきます。
今担任している私のクラスで言えば、私が何も要求しなくても「マイ新聞」という日記新聞をじゃんじゃん書いてきます。4月から今日現在でクラス合計5900号も書いています。
今はこの「マイ新聞」というひとつの学習方法を身につけさせただけなので、他の行動は起こっていませんが、4年生の後半は様々な自発的行動を促すようにしていきたいと思っています。その結果として、
「先生、こんなことを調べたんですが、先生はどう思いますか?」
「昨日、○○という本を読んだだけど、すごくいい本だから先生も読んでみて!」
な~んていう言葉が聞けるようになってきたら、第3段階に進んだことになります。

(4)担任を必要とせず、子ども同士で学び合える段階
究極の学級経営は「担任がいなくても学び続けるクラス」です。つまり「学ぶことによって、自分の人生が豊かになる。人と比べるのではなく、自らの力で道を切り開こうとする“絶対的な幸せ”を実感することができる」という学級です。学級の全員が、学ぶ価値を感じていれば、子ども同士でどんどん学び合っていく集団になります。このあたりの考え方に近いのは、上越教育大学の西川純先生を中心に進められている『学び合い』の考え方を参考にされると分かりやすいでしょう。

いずれにしても、「教師」というプロフェッショナルになるには、なんとなく目の前のことをこなしているだけではダメです。常に自己研鑚に励み、自分の信念とできるだけ普遍的な価値基準を持って学級経営にあたり、日に日に新たな自分を生み出していくような存在であることが大事だと思います。

【平成23年1月6日 4年生は2030年を目指そう】
今から20年たつと2030年。
そのころ、今の小学校4年生は30歳になっている。
君たちが生まれたのは、2000年、2001年と
希望の21世紀へと人類がジャンプした時だ。
私たちの世代は小学生時代に、「君たちは21世紀を目指せ、そこが本当の晴れ舞台だ」と言われて育った。
21世紀に希望を持って歩んでいくために、勉強し、体を鍛え、友と手を取り合って、全員が力をつけると誓った。
それが少年時代の約束だった。
だから21世紀の前半は、私たちの世代が責任を持って創る。
人類のかかえる問題は決して簡単ではないが、
そこに立ち向かい、人を育て、人と連帯して、
新しい世界を創っていくのが私たちの世代の責任だ。

君たち4年生は次の世代の人材だ。
私たちが創った新しい世界の中でのびのびと学び、たくさんの知識を身につけ、
そしてその知識を生かして次の時代の価値を生み出す。
世界を平和と文化と安心の花咲く楽園にしていくために、学びに学んで力をつけよう!

人間は小さなことで満足してはいけない。
考えられる智慧をすべて使って、考えられないほど大きな夢を持ってこそ
自分の中から、自分の心の底から、
かくれていた本当の力がわき出てくるのだ。
夢というのは、自分だけの夢ではない。
世界を動かしていくような、世界中の人たちを幸せにしていけるような、
大きな大きな夢を持とう。
それが何なのか、はっきりしたものを今は持っていなくてもいい。
「世界の人たちのために自分ができることは何なのか?」と考えるだけで良いのだ。
その思考が、その行動が、君を自然に動かしてくれるはずだ。

2030年まで20年間。
今年2011年はそのスタートである。
30歳になった未来の君たち全員が、君たち自身の力で幸せをつかみ、
人のためにその力を使っている姿を夢見ながら、今日もまた君たちの前に私は立とう!
コメント ( 0 ) | Trackback (  )