211系エキスポシャトルに続いて、瀬戸市駅での撮影の成果として、今回の万博エリア訪問の本命である愛知環状鉄道の100・200・300形を取り上げてみたいと思います。よく考えてみれば、この電車は伊豆箱根3000系や福井鉄道80・300形、そして近鉄→大井川421形と並んで非常に貴重な地方私鉄オリジナルの現役3扉ボックスシート車ですが、塗装のセンスがアレですし、路線全体が岡多線を引き継いだ高規格で建設されていますので、どうも面白みに欠け、これまでは一度も訪問したことがありませんでした。しかし、万博が終了して、新型車2000系 (JRC313系の愛環バージョン) だけで運用をまかなえるようになったら、国鉄101系の部品を流用した古い車両は全廃……となれば、せっかく近くに出張なので一度は乗って撮っておこうという気分になってしまうのですから、我ながら調子の良い話です (^^;)。まあ、えちぜん鉄道塗装 (個人的に、これは最近の地方私鉄の新塗装としては極上の部類に入ると思っています) になった車両を見てはじめて、オリジナルの車体そのものの雰囲気の良さを感じ取ったということもありますので、なおさら「たとえアレな塗装でも、えちぜん鉄道6000系列の種車として記録しておこう」という気分になった次第です (^^;)。
というわけで、電動車が3両も連結された4両編成が、丘陵の住宅街をバックに発車して行くシーンを撮ってみたところ……これがなかなか決まっている……。そこで、自分の食わず嫌いを反省したと同時に、順調に客を増やしている愛環とかつての岡多線 (一日数本!) との隔世の差を味わったのでした (^^;
このあと、新瀬戸から新豊田まで30分少々この電車に乗ってみたのですが、ボックスシートに座って聴くMT46サウンドの素晴らしさに惚れ惚れとしてしまいました (^_^)。MT46を気軽に楽しむことが出来るスポットとしては、他に例えば秩父1000系 (これは元祖101系そのまんま) がありますが、愛環は軌道の状態が良く、滑るように走るぶんだけ、MT46の音の変化をダイレクトに感じ取ることが出来るような気がしました。季節はちょうど芽吹きの頃、鮮やかに衣を替える (一応「挙母」と掛詞 ^^;) 西三河の里山の風景に響き渡るMT46サウンドを聴きながら、「やっぱこのモーターの、柔らかく上品でありながら力強い響きって、日本のカルダン駆動史上最初期の作品にして不朽の最高傑作じゃないの??」と痛感したのでした (^o^)。