今月28日限りでJR所有の鉄道線としての歴史に終止符を打ち、約1ヶ月の工事を経て新生LRV・富山ライトレールに引き継がれることになった富山港線。この週末あたりは恐らくいわゆるお名残乗車 (もとい、○式鉄?) の人波で、恐らく大混雑となるのでしょう。
そんな富山港線、最近は朝夕475系、昼間キハ120の単行という陣容で細々と運行がなされていましたが、1980年代初頭までは旧型国電の73系が運行され、可部線と並んで国鉄最後の73系使用路線のひとつだったことを思い出します。しかし、そんな富山港線で73系に乗りたい!と思っても、当時の私はまだ小学生 (爆)。一人旅も到底かなわず、泣く泣く消え行く73系を雑誌上で見送るしかなかったのでした。
ところが今回、165系アルプスさんから、富山港線廃止にあたって……ということで、73系時代末期の富山港線画像 (2編成並んでタブレット交換していますので、城川原でのご撮影でしょうか) を頂きました! 自分もあと数歳年上だったら……うらやましすぎ!と思うと同時に、ネットを通じてリアルタイムでこうしてあれこれ追憶できるようになったというのは何ともすごいことです (^^
思うに、富山港線はそもそも富岩鉄道として開通し、富山電鉄→戦時合併で富山地鉄の重要路線となっていたところを、大陸との間の軍事物資輸送のために鉄道省によって買収された路線ですので、以来国鉄・JRでもずっと継子的な存在で (だからこそ飛び地のように直流電化のまま)、本来ならばもっとテコ入れすれば沿線の客もつながるであろうところを放置されたままであったような気がします。したがって、今回の富山ライトレール化は、JRが赤字路線を放出するという以上に、都市鉄道の再生と活用に取り組む富山の街が、岩瀬浜までのレールを本来あるべきだった姿に戻すもの、という風にも考えることが出来そうです。
特に、富岩鉄道が走らせていた電車は、窓周りの円弧を描いた装飾がとても美しい小型古典電車でしたので、富山ライトレールのLRVはその21世紀版としての再来そのもののような気がします。
というわけで、不遇な富山港線の一時代を走り続けた73系を思い出しつつ (あ~乗って撮りたかった! ^^;)、新時代の地方交通の模範となることが期待される富山ライトレールにささやかながらエールを送りたいと思います (^^)。非常に貴重な画像のご投稿、どうもありがとうございました!!