東急8000系への思いが未だに頭の中をグルグル回っている週の半ばではありますが、消え行く車両あれば、残された車両もあり。さよならばかりが鉄道趣味ではありません。長年にわたって活躍を続けた味のある車両が減ったからこそ、これからは辛うじて生き残った保存車両をめぐり歩くのも悪くないな……と思います。
そこで、早くも2ヶ月前の話になってしまいましたが (汗)、去る黄金週間の東北紀行の続きとしまして、南部縦貫鉄道・七戸駅でのイベントをご紹介しましょう。
周知の通り、みちのく北辺の牧歌的な風景の中を走っていた南部縦貫鉄道は1997年に営業を休止し、その後新幹線七戸駅開業にともなう連絡輸送の可能性もあきらめて廃止されたのですが、保存会が立ち上がったこと、そしてタクシー会社として存続している南部縦貫 (株) が保存に全面協力していることから、すべての車両が解体されることなく現存しており、年に1度、黄金週間に保存運転が実施されています。個人的には、南部縦貫の運行当時は遠征資金がなく、さらに非鉄に転じていたため、乗る機会を逃してしまったのですが、それだけにここ数年、このイベントには「行きたい!」という思いが募る一方でした。幸いにして今年ようやく、時間的な都合がとれたため、勇躍として5月3日のファン向け撮影会に参加したという次第です (^_^ →ちなみに4・5日は一般向け運転会につき、撮影場所が大幅規制)。
十和田市駅を11時過ぎに出るバスに乗って、途中あちこちの集落に寄り道しながら揺られること30数分、まさにロードサイド型店舗に客を取られて時間が止まったような (-_-;) 七戸の街に到着します。バスを降りて、事前にチェックした地図にしたがって南部縦貫の七戸駅に向かいますと……何ともシブ過ぎる本社兼駅舎がお出迎え! グッズ販売や供食コーナーもほのぼのとした雰囲気で準備万端! でも、とりあえずそれらは後回しにして、既に多くのギャラリーが集結している車庫周辺に行ってみますと……ちょうどレールバス・キハ101&102が相次いで出庫し、噴き上がる煙に歓声とシャッター音が鳴り響きました! をを……これこそ古き良きレールバスの姿そのもの! しかも現役当時と全く変わらない良好な状態!! 保存会の皆様の丹念な努力に敬服しつつ、次々に用意される撮影メニューをこなす3時間が始まりました!
その中でも特にお楽しみなのが、キハ102の撮影用デモ運転! 七戸駅末端の線路が途切れる位置まで数百mを動き、現役当時の沿線風景そのままの林や雑草に囲まれた雰囲気の中でしばし撮影会となりました。一応ここは桜の木があるのですが、残念ながら枯死寸前でチラホラ咲いている程度 (-_-)。むしろ、ようやく淡い芽吹きが始まったばかりの北国の春とレールバスの組み合わせを満喫したという感じです (*^^*)。
しかし、七戸のイベントはもっと濃いぃ企画が目白押し……続きは改めて!