今回「秩父川瀬祭号」を撮るにあたって、内心ひそかに楽しみにしていたのが、12系の撮影&乗車です。じつは、これまで「パレオエクスプレス」の運転日に秩父鉄道を訪れたことはないもので……(滝汗 ^^; 秩父は平日休みにのんびり・まったりと、というのが常でした)。
かつては夜行列車やローカル列車に多用され、世代的には103・113系の新製冷房車などと同じ1970年代製であることから、てっきり未来永劫走り続けるものだと昔は思っていたのですが……気がついてみれば、夜行列車の削減やローカル鈍行のEC・DC化などで、90年代に一気に数を減らしてしまいました。まあ、103系や113系の新製冷房車ですら今や総崩れの情勢ですから、客車の12系が50系と同様、要員削減やスピードアップなどを理由として一足先に消えていったのは当然ななりゆきだったわけです (-_-)。そこで、原型を保っているか、またはそれに近いスタイルで残っている12系は、高崎の1編成、「ばんえつ物語」1編成、それに秩父の1編成、あとはムーンライト高知・松山用編成 (他にどこがありましたっけ? ^^;)……思えば本当に少なくなりました。
そこで今回は、まず大野原での後追い撮影でEL5連に牽引される12系の勇姿を記録したのち (窓から頭や腕を出している「鉄」をスタンプツールで消すのは一苦労。爆)、秩父にて留置されているシーンを撮影してみました。いやはや、こうやって眺めているだけでも、二段窓・分散冷房の急行型車両って本当に良いものですね……(*^^*)。
じーっと眺めていたら、今度は乗りたくなるのが人情 (笑)。「秩父川瀬号」の上り熊谷行きを黒谷で撮影したあとは、長瀞で追い抜く後続の各停に乗って樋口付近で撮影しても良かったのですが、やはり急行型車両ならではのゆったりとしたボックスシートに揺られてホイッスルを聴いてみたいと思いまして、長瀞から寄居まで約30分間、12系の客となってみました。ガガガン!という連結器の鳴動 (^o^) とともに発車した列車は、どんなに車に追い抜かれようがひたすらマイペース! したたる緑と荒川の川風に夏の訪れを感じながら、たまにカーブなどで前方を望んでみますと、ズラリと並んだ10個のパンタがまさに壮観!! しかも車内販売もあり、ビールを買うも良し、友情販売の銚子電鉄ぬれ煎餅に舌鼓を打つも良し……。こんなに楽しい列車が、単にSLによる牽引ではないという理由だけで、乗客はほぼ「鉄」だけのガラ空き状態だというのは、何とも勿体ない話ではありました……。
こんな感じで久しぶりに楽しんだ12系の旅、またいずれ甥っ子でも連れて乗ってみようかなぁ、と思ったのでした。いっぽう、EL5重連も素晴らしいのですが、今度はパレオエクスプレス塗装のデキ201単機による、全編成ダークグリーンの「秩父川瀬号」も見てみたいと思うのは私だけでしょうか (^^;;)。