今回CMR LINEが中国国鉄YZ22のN模型を販売するにあたり、公式HPを目にするにつけ最も気合いが入っているのは緑皮車であることは即座に理解できますが、同時にニセ紅皮 (本来、25G系等に塗られている120km/h用新型空調客車塗装=紅皮塗装を、混結対応させた一部の22系にも塗っているためそう呼ばれる)をもリリースさせたのは、恐らくYZ22に次ぐ客車N製品の製造・販売計画が未確定で、実際に売られるのは当分先の話となるため、それまで取り急ぎ紅皮車の雰囲気をNでも楽しみたいという声に応えてのものかと思われます。しかし今回同時にリリースされた三茂鉄路用青帯塗装は、広東周辺のごく限られた路線でしか使われなかった塗装を全国区的存在である緑皮・紅皮と並び立たせたという点で、一見するとかなり特異な印象を受けます。何故こんなマイナーな、しかも既にCNR広州鉄路公司に吸収されて消えた塗装 (→今もあるンスか? ^^;)をリリースするのかと……(広州の西にある地方都市・三水と、広東省南西の茂名を結ぶ三茂線は、中国政府が財政不足であった改革開放初期に地方で資金を用意して建設された「地方鉄路」であり、ゆえにCNRと異なる独自塗装であったのですが、後にCNRとなって今日に至っています)。
このため、そもそも三茂線に乗ったことが無く、広東自体にほとんど縁がない私としては、当初この三茂塗装を余裕でスルーするつもりであったのですが、「一応どんなもんじゃい」ということで、Kucing様に現物を見せて頂きますと……僅かに塗り分けにアラがあるものの基本的に非常に見映えがしまして、思わずクラクラ状態に……(笑)。緑皮・紅皮各4両の検品が終わる頃には、すっかり三茂も購入する気満々となってしまったのでした (爆)。
一応Kucing様の説明によりますと、何故三茂塗装という一見マイナーな存在もリリースされたかと言えば、一大販売地である広州近辺には三茂塗装にかつて親しんだファンがそれなりにおり、彼らはいずれ多分販売されるであろう前進型SL (現時点では全く予告されていません) と連結して楽しむ日を今から夢に見まくっているためなのだとか (考えることは鉄ヲタであれば万国共通か……笑)。しかし個人的によくよく考えてみますと、現時点では特快を中心に一大陣営をなしている藍皮車(140km/h対応で、窓廻り青+腰に紅い細帯)25K系のN模型について、いつ発売となるか見通しが立たないため、それまでこの「疑似藍皮」で楽しんでくれい!というメッセージなのかも知れません (汗)。
とはいっても、牽かせる丁度良い罐がない……。前進型もなければ、色彩的にベストフィットになりそうな東風11型や韶山8型もない……。そこで、CNR全体の中では急激に存在感が薄まりつつも、三茂線では前進型の撤退以来一貫して主力の座を占めているらしい東風4型オレンジを組み合わせてみました。しかし……もっと似合いそうな罐があるはず。そこで、しばらくジーッとこの三茂線YZ22を見つめていて、そうだ!あれがあった!とひらめきました。具体的には右下からどうぞ~。まぁ、線路幅が同じであれば、所属する路線、さらには国の違いに関係なく、テキトーに混結して意外な編成美を楽しめるのが鉄道模型というものでしょう。
J・R・F! ロ・ク・ヨ・ン・セン! (爆)