一昨日の晩に流れた報道によりますと、JR東日本は海外鉄道車両メーカーの市場開放の声に応じるかたちで、八戸線用の新型DCの調達を公募調達するはこびとなったようです(既に公式HPにPDFファイルが掲載されています)。グローバル化の御時世にあって、如何なる分野でも市場開放が云々される中、これまで基本的に随意契約でやって来た日本の鉄道会社の車両調達のあり方が、三大鉄道メジャーを中心に批判の槍玉に挙げられるのは、まぁある意味で当然の成り行きというものなのかも知れません。そもそも、JRE自身が総合車両を完全子会社として抱え込み、海外鉄道市場への売り込みを図っているといわれることから、なおさらJRE自身が「公平公正な鉄道車両市場アクター」として振る舞う必要もあるのでしょう。
ただ、勿論どんな海外メーカーでも調達に参加出来るわけではないようで、「約40年にわたるアフターケア」「JREまたは他社の調達に際し、機密保持や知的財産権面での義務違反をした者は参加資格を認めず」といった厳しい条件からして、チャイナやウリナラはお呼びでないので門前払い!という姿勢が明快に現れているように思われます。まぁそりゃそうだわな。チャイナはE2系技術を「国産」と大法螺吹いていますし、ウリナラは「鉄道車両25年廃車の原則」がありますから。
では、肝心の車両はどのようなものになるのか……。一応PDFには水郡線キハE130の画像があり、完成イメージとされているものの、「本調達では必ずしも写真通りの車両を要求しているわけではありません」という但し書きがあることから、車両と下回り丸ごとの全体調達、または車体のみの部分調達で外国メーカーがサプライヤーとなった場合、「日本的なデザインではないものの、一応JREの要求を満たしてはいる」ボディが現れる可能性はそれなりにありそうです。まぁ輸入ものの路面電車と似たような世界と思えば良いのかも知れませんが、種差海岸をはじめとする絶景の中を走る車両のデザインとしては何だかなぁ~(この点を云々し始めれば、そもそも個人的にはJREの新系列気動車はどうもイマイチなのですが。乗ったことないし……←お前本当に鉄ヲタか?という批判が殺到しそうな悪寒 ^^;)。
何はともあれ、103・113・115系が急速に数を減らしているのと同じく、1970~80年代の作品であるキハ40系列も、これから加速度的に減って行くことが、今回の調達案件やJRCのキハ25増備からも明らかなわけで、のんびりと各地を巡礼して雪まみれ姿を撮ってみたいなぁ……と思いつつ、結局は多忙で後回しになっているのを遺憾に思うばかりです。まぁ廃車後は東南アジアに行く可能性が高いわけで、それはそれで楽しみではあるのですが (^^;)。