先日の日経新聞によりますと、マンガライ〜ジャティヌガラ間の新高架橋建設工事中に発生した事故の波紋は甚だ大きいようで、ジョコウィ政権が自らの2選を睨んで2019年上半期を目標にインフラ建設を拙速に進めて来たことの是非そのものが問われているとのこと。そこで、一旦全プロジェクトの工事を止めて作業の安全を検証しているようですが (詳しくはパクアン急行様のブログをご覧下さい)、2019年に様々なインフラが出揃うという物語は砂上の楼閣の如く崩れ去り (今回の事故現場はまさにチリウン川沿いの低湿地)、再びチンタラとした工事進行に戻ることでしょう。すると……当面のボトルネックになっているブカシ線の複々線化やマンガライの立体交差化は先延ばしになるのかも知れません。
いっぽう、これまたパクアン急行様のブログによりますと、スルポン=バンテン線の客レ冷房化により離脱して久しかったKRD改造超腰高客車が、そろそろチカウムに送られて解体される見込みとか……。個人的にはこの客車、メラクまで往復する鈍行で乗ったことがありまして、乗り心地は最悪レベルなうえにクーラーもなく、車内は進むほどにゴミだらけになって行き、物売りや田舎者の会話もやかましく、何とも悲惨の限りな思い出がありますが、それでも何だかんだで楽しかったのも事実です。ドアの脇のロングシート端に陣取り、全開にしたドアから入って来る風で涼味を感じつつ、オープンドアの超ワイドビューを堪能できましたので……(この点は非冷房エコノミ電車も同様)。
そんな極悪な乗り心地の超腰高客車のうち、ごく一部がバンドゥン近郊用として冷房改造されているとのことですので、これはマジで乗りに行きたい……(走行中、最早ドア窓は閉じられてしまうでしょうけど)。全く以て酔狂極まりない話ではありますが。
というわけで、なかなか複々線化が実現しないブカシ線の上を爆走するバンドゥン方面行き列車として、エコノミ客レ急行スラユSerayu号の画像を貼っておきます (なお、スラユはバンドゥン駅通過扱いで、バンドゥンの街外れにあるキアラチョンドン駅に停車します)。かつては特急がメインだったCC203が牽引する光景もまた、時代の移ろいを感じるものです。この列車、帰省シーズンでなければ大体空いていて、ボックスシートを占拠しながらダイナミックな山越えを楽しめるという点でもオススメです。