地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

準急向ヶ丘遊園行に乗る (メトロ13000)

2018-03-20 00:00:00 | 大手民鉄 (小田急)


 最高に激混みだったり間引きだったりで改悪の極みという怒りがネット上に炸裂するかと思えば、最高にスカスカでしかも増発・準急停車でサイコーという喜悦もあふれる小田急の激変ダイヤ改正。では、その実態はどうなのか?ということで、夕方千代田線内から準急向ヶ丘遊園行き (1621S→4057レ)・メトロ16000系に乗ってみました。往路は都合により相鉄・東海道ルートで都内に出ましたので、朝の快速急行カヲスは体験していません。

 *千代田線内……日比谷でようやく席が埋まる。その後も随所で客の入れ替えがあるため、代々木上原到着直前でも立ちは1両に数人という余裕ぶり。
 *代々木上原……快速急行小田原行きと急行小田原行きを待つ。快速急行は、新宿1721発とは思えないほどの超激混みぶり……。これよりも前の優等は藤沢行きと唐木田行きで、18分ぶりの小田原行きだからでしょうか? 否……ダイヤ改正前だって海老名以遠行きは19分間空いていたではないか? というわけで、町田以遠の客と登戸利用客が集中した結果なのかも知れません。
 前6両は3000初期ワイドドア車が連結され、「をい!改正後は江ノ島線専用車であるべき車両が何でこんなところにいるんじゃボケ!」と内心卒倒しそうになりましたが、今回の改正を機に (とゆーか改悪!) 快速急行への凄まじい集中が起こるようになったことを思えば、ひょっとするとワイドドア車は江ノ島線各停に入らなくなるのかも (滝汗)。2本目の急行小田原行きは、さすが同じ行き先の快速急行を先行させただけに余裕あり。そして自分が乗る準急は……発車時に空席あり!
 (※新宿から17時台に海老名以遠へ向かう方のうち、時間に余裕のある方は、快速急行ではなく2分後の急行に乗るのが賢明でしょう)



 *下北沢……井の頭線からの客が乗って来るも、ドア付近に多少立つのみ。
 *経堂……全員座れるレベルに。
 *成城学園前……空席多数。通過して行く快速急行藤沢行きはギチギチではなく、これまでの17時台の快速急行藤沢行きと余り変わらない感じ。1本前の急行が小田原行きだからでしょう。
 *狛江あたり……GSEとすれ違う。これは模型が欲しくなる (笑)
 *登戸……驚くべきことに転線して2番線到着。超スカスカに。
 *向ヶ丘遊園……後続の急行唐木田行きに乗る。そこそこ立ち客がいるも余裕の車内。百合ヶ丘までは全速力で走ったのがオドロキ。さすがに新百合手前で減速するも詰まらず。
 *新百合ヶ丘……3番線に到着したのは、後続の「さがみ」を詰まらせないための苦肉の策なのでしょうが、急行唐木田行きのほとんどの客はここで下車して1・2番線に移動させられたわけで、何だかなぁ……の極み。新百合では各停伊勢原行きに座り、後続の快速急行小田原行きの客を受けて発車。2本の優等の客を詰め込んだ各停はドア付近が混み混みに……。

 というわけで、大手町から中央林間まで所要時間81分。江ノ島賎民としては、ダイヤ改正直後の見聞としてでなければ乗らねーよな (爆)。同じ所要時間なら、フツーに半蔵門・田都の各停に座った方が、僅かにトロいけど乗換なしでラクというものです。準急は終始、「これ23区内の夕方の列車かよ……」と思うほど空いていたのは魅力的でしたが。
 そして、この改正で大勝利!となったのは、複々線区間の準急停車駅民と、多摩線の優等停車駅民でしょうか。登戸利用民もまぁ勝利なのでしょうが、お宅らが快速急行に乗ってしまうために、80年代の地獄の責め苦のような混雑を快速急行利用民は味わわなければならないのですぜ……(まぁ従来も、夕方6時台の下り快速急行は死ぬほど混んでいたわけですが)。
 そんな、混雑率の劇的緩和を世間にアピールしまくった大改正の結果大損を
食らった神奈川県内快速急行利用者を救うために、ワイドドア車が混雑時間帯の快速急行に固定されるのではないか……という予感がしておりますが、そうなると江ノ島線各停はどうなるのやら?? その場合、もし朝のラッシュ時にダイヤが乱れて江ノ島線の優等がバッサリ切られ、各停のみ10分間隔運転となったとしたら、想像される末期的状況がさらに上尾事件的レベルにまで達することを深く懸念します。さっさと江ノ島線内全ホームを8連対応にしてくれ!! (切実な心の叫び)

 なお、ダイヤ改正後はまだ小田急線内で撮り鉄しておりませんので、以前撮影したまま塩漬けになっていた16000系画像を引っ張り出してレタッチしてみました。多摩急行、撮影時はまさか、歴史の中の存在になってしまうとは、予想だにしなかったものです (^^;)。カテゴリは今回の場合、画像基準ではなくテキスト基準で、大手民鉄 (小田急) とさせて頂きました。

名古屋あおなみ線の1000形を撮る

2018-03-19 00:00:00 | 都市民鉄 (中京圏)


 最近日車から豊橋港へと陸送されたジャカルタMRT車両の第一陣を眼にして、斬新でカッコ良い!とは思ったものの、一方で何となく既視感を覚えたのも事実です。そこで「さて、似たような雰囲気の電車がなかったか?」と足りない脳味噌を絞ってみたところ、そういえば……あおなみ線の1000形が似ています (え……私の眼は節穴ですか?スミマセン ^^;)。そもそも日車製という点で共通ですし、ジャカルタの関係者が様々な既存日本車各種のデザインファイルをパラパラ眺めながら「あおなみ線bagus!」と思ったのかも知れません。あ、勿論、何となく想像したに過ぎませんので悪しからず (^^;)。



 何はともあれ、久しぶりにあおなみ線の1000形が意識に登るようになったということは、まさに訪れどきなのだろう……ということで、開業直後に乗って以来非常に久しぶりにあおなみ線を訪れてみました。しかも、開業直後は貨物ターミナルに隣接した南荒子までしか乗っていませんので、何を今さらの金城ふ頭初到達です (^^;;)。
 そこで初めて知ったのは、貨物が来ない区間において撮りやすい駅が少なくないこと。下りと上りでそれぞれ1回ずつ下車して駅撮りしてみたのですが、どちらも第3編成で来たのは本当に偶然に過ぎません (滝汗)。
 それにしても、登場時にはやたらと椅子が硬くてチープな車内だと思ったこの電車も、いつの間にか他の路線で90〜00年代的デザインの車両や、もっと座り心地の悪い車両が増えたことから、「何〜んだ、フツーじゃん」と思った次第です。ただ、そのような感覚自体、平成の御代が約30年となって、余りにも多くの変化があったことの裏返しなのでしょう。
 あと、昔と比べて利用客が俄然増えたのは御同慶の限りですが、終点近くなると港湾地帯となり、金城ふ頭界隈の施設に向かう観光客がちらほら乗っている他はスカスカな車内になってしまうという点で、大都会のローカル線らしさを味わえます。非日常的で眺望絶佳な臨海空間を時速100kmで走るのは、本当に宜しいですね……(*^^*)。

墨東東武散歩2017夏 (5) 黄+赤帯試験塗装

2018-03-14 12:00:00 | 大手民鉄 (東武)


 先日、京急の西武色をアップしたものですが、特別塗装の黄色い電車といえば、昨年8月に東武の墨東下町ゾーンを訪れ、黄色+赤帯となった亀戸・大師線用8575編成を撮っていたのを思い出しました。この編成は周知の通り、かつて73・78系列で試されていた塗装を再現したものですので、経緯については詳論するまでもないでしょうが、レタッチソフトで色調をもう少々いじれば京急デト色の一丁上がりといったところでしょうか (^^;



 それにしても、短い区間を2編成が行ったり来たりしているだけの亀戸線は、あっという間に撮り貯めることが出来るのが良いですね (^^)。京急大師線もそうですが、限定特別色の編成を投入するには最高の環境と言えましょう。何と言っても撮り鉄が大喜びし (しかも速攻で様々なアングルを撮り貯めることが出来るため、満足したヲタは短時間で帰ってしまい、集中が起こらない)、パンピーにも話題を提供するのも容易ですので……。

第八ジャカルタ炎鉄録 (42) メトロ05-104F

2018-03-13 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 インフラ建設の加速によって次期大統領選での二選を狙うジョコウィ政権にとって、KCICの空回りが余りにも明らかな中、ジャカルタの交通渋滞緩和に明確な効果をもたらす数少ない成果ととして、地下鉄MRTJはこれから大々的に喧伝されてゆくことになりそうですが、そんなMRTJはこのたび車両が日車で落成し、なかなか美しく乗ってみたくなるデザインが眼を惹きます。そして、MRTJ車両の第1・2編成が豊橋港へ送られるシーンを、いつもお世話になっております『西船junctionどっと混む』様が、渾身の中の渾身という感じでレポートされています。既にご覧になった方も多いでしょうが、まだの方は是非、インドネシアの電車史における歴史的な一瞬をアツく切り取った画像の数々をどうぞ!



 それにしてもMRTJの電車、日本の官民がアジア諸国の都市鉄道向けに描いた規格「STRASYA」に従った仕様となっているとのことですが、前回約20年前にインドネシアに輸出された電車であるHITACHIと比べますと、本当に隔世の感があります。20年間を隔てたこのデザイン面での洗練こそ、インドネシア、そしてアジアの経済発展の何たるかを雄弁に物語るようです。 
 なお、車番はインドネシア運輸省が定めた共通の付番ルールに従っているのが面白いところです。すると、当面KCIが導入する次期増備車は武蔵野線205系が内定しているようですが、このあと仮に完全に新造車増備へと移行し、KCIもMRTJの車両に興味を抱くとなりますと (1067mm/直流1500Vは共通)、ひょっとするとMRTJとKCIの車両が並行して増備された際、全く入り乱れた付番になる可能性もあるのでしょうか?
 しかしまぁ、MRTJの新車がここまで見映えしますと、KCIの日本中古車で最もモダンなスタイルと思われるメトロ05系の存在が霞むように思えるのは私だけでしょうか。しかも性能的にはチョッパ制御ということで、KCIでますます増え行くVVVF車と比べて見劣りすることになります。というわけで、いずれはメトロ05系の置き換え用として、新造車またはメトロ7000系VVVF車が入ることになるのでしょうが、個人的にはメトロ8000系を是非……(←要するに言いたいことはこれだけ。椅子に何が何でも7人座らせるためのポールが完備されて以来、メトロ8000に当たると苦痛で苦痛で……)。

仙台海沿い鉄遊覧 (1) 仙石線205系青

2018-03-11 14:46:00 | 国鉄型車両


 東日本大震災から7年が経ちました。膨大な犠牲と被害には今でも粛然とする思いです。被害に遭われた方々にはご冥福をお祈り申し上げ、お見舞い申し上げます。そして私自身も東京で、凄まじい揺れと帰宅難民を体験したものです。あの日以来誰の心の中でも「何か」が変わったことは間違いないでしょう。
 とはいえ、起こってしまった天災は仕方がなく、長い復興の道はまだ続きます。そのことを胸にとどめるためにも、ヨソ者ながら東北を歩くのは悪いことではないでしょう。というわけで、昨年の8月に仙台出張した際、翌日は無罪放免で終日自由時間を頂きましたので、仙台港に面した日本最低峰・日和山 (津波で削られ再測量の結果、国土地理院が大阪の天保山を下回る日本最低峰に認定) への登頂を果たしたついでに、仙台港にほど近いあたりを鉄散歩してみました (7ヶ月経って,思いだした頃のアップでスミマセン ^^;)。



 周知の通り、震災後に進められた仙石線の復旧過程の中で、石巻への速達を図るべく仙石東北ラインが整備され、あおば通〜高城町間の仙石線は事実上石巻への主要都市間連絡路線としての座を失い、あくまで仙台近郊のベッドタウン・通勤路線へと性格を変えた感があります。とはいえ、実際のところ仙石線仙台口の利用者は非常に多く、区間列車も頻発していることから、仙石線の輸送力を純然たるコミュータ輸送に振り向け、東北線の輸送力の余裕 (?) を石巻直行輸送に割り当てたものと解釈することも出来るでしょう。
 というわけで、205系はもっぱら各駅停車でのんびりと走っていますが、これもまぁ205系の本来の使い方に徹しているといったところでしょうか。訪れた日は「やませ」が吹いて生憎のどんより曇り気味でしたが (線路脇での撮影は若干涼しくて助かりました)、だからこそブルーの濃淡帯が鮮烈に見え、東北の都・仙台の主要な足として、今後も引き続き頑張れよ205系……と思ったのでした。