三国志ファン歴30年弱の自分がどういう経緯・順番で三国志にのめり込んでいったかを適当に書き連ねてみる。
初心者には参考になるかもしれない。
はじめに三国志とは紀元184年~280年くらいの約100年間の中国の歴史を描いたもので、3つの国がそれぞれ主権を訴えて争ったことから三国志と呼ばれている。
中国人は記録マニアで、これよりさらに昔の紀元前の頃から、詳細な記録が山ほど残っており、現代まで伝わっているのだ。
広大な中国全土を股にかけるようなスケールの大きさ、代替わりしながら次々と現れる英雄や、冗談のような癖の強いキャラ立ちした登場人物が織りなす人間ドラマや歴史ロマンがたまらなく面白い。
それでは自分が触れた三国志作品を順に上げていこう。
◆「三国志」駒田信二 訳―青い鳥文庫
※三国志演義
たった1冊に三国志の大まかな流れを凝縮した、入門編にうってつけの一冊。
同じ青い鳥文庫から全7冊の物も出ているらしいが、1冊で済むこっちのほうがいいだろう。
なお「三国志演義」というのは、歴史書の「三国志正史」を物語として再構成した、今で言う二次創作のこと。
三国志関連の作品のほとんどは、この演義をベースにしていると思っていい。
◆「三国志」横山光輝―潮出版社
※三国志演義
後述する吉川英治の「三国志」の漫画化。全60冊。
三国志ファンの推定9割が読んでいる聖典。単に漫画化しただけではなく、あまり三国志に詳しくない吉川英治の不備を補ったり、60冊で収めるためエピソードをごっそり省いたりと再構成しており、また最終巻では吉川版の完結後のストーリーまで描いてくれていて、オリジナリティも高い。
これさえ読めば大まかな流れをつかめ、死ぬほど多いキャラたちも絵として記憶されるので、他作品を読むための踏み台にもなってくれる、最高の漫画である。ファンは親しみを込めて「横山三国志」や「横光三国志」と呼ぶ。
少しでも興味があれば読んでくれ。頼む。
◆「三国志」吉川英治―講談社文庫
※三国志演義
明言していないが「横山三国志」の原作。
全8冊と決して長くなく、吉川ならではの一般的ではない語句も多いし装飾過多なのに超読みやすい文体で、先に「横山三国志」を読んでおけば文章が多少わからなくても余裕で把握できるので、合わせて読んで欲しいところ。
簡潔な「横山三国志」に肉付けされ、三国志ワールドが一気に拡大することだろう。
また本作を「日本文学史上最高傑作」と推す人もちらほらいるので、本好きは三国志にさほど興味がなくても読むべきでは?(自分は吉川英治なら「新・平家物語」のほうが百倍面白いと思うが…)
◆「三国志 英雄ここにあり」柴田錬三郎―講談社文庫
※三国志演義
全3冊だが分厚いので吉川版8冊とボリュームはあまり変わらない。通称「柴錬三国志」。
痛快娯楽小説として三国志を再構成した気軽に読める作品。
その分、原作から乖離した創作パートもかなり多いので、演義そのままと思わないように注意。
◆「三国志 英雄生きるべきか死すべきか」柴田錬三郎―講談社文庫
※三国志演義
「三国志 英雄ここにあり」の続編。全3冊。
本作の最も優れた点は、吉川英治はざっくりカットし、横山光輝も1冊で超簡潔にしか描かなかった、諸葛亮孔明死後の30年間をしっかりと描いてくれたところ。
もちろん創作パートが山ほどあるのだが、他作品ではほとんど描かれることのない、三国志末期のだいたいの流れと、見慣れないキャラたちが出てきてくれるのがどれほどありがたいことか。
ぶっちゃけ3冊目だけ読んでくれてもいい。
◆「秘本三国志」陳舜臣―中公文庫
※三国志正史
うっすい全6冊。なんと当時は貴重だった、歴史書の「三国志正史」をベースにした作品。
むしろ創作パートは「柴錬三国志」より多いくらいなのだが、正史ベースというだけで測り知れない価値がある。
また独自の新解釈や、ミステリ作家の一面も持つ作者だけに(あんまり意味はないけど)ちょっとしたトリックも仕掛けられていたりする。
もっと三国志に詳しくなった後年に読み返した時に、本当の面白さが理解できるだろう。
また作者は諸葛亮を主人公にした「諸葛孔明」全2冊も書いており、合わせて読んで欲しい。
◆「三国志シリーズ」光栄
※三国志演義・正史
ご存知シミュレーションゲーム「光栄三国志」である。
自分はⅡ~Ⅲにどっぷりはまり、Ⅴを少しやって以降は離れてしまった。
本作の最も優れた点は、山ほどいるキャラたちのパラメーターを見ることにより、だいたいの能力の序列がわかることと、何よりも中国大陸の実際どのあたりに勢力圏があったのか、都市はどこにあったのかが把握できることにある。
またシリーズが進むほど、演義には登場しない正史の人物も増えていき、略歴も記されるようになったので、正史のみの人物の知名度が徐々に上がっているのもいいところ。
◆「三国志人物事典」渡辺精一―講談社
※三国志演義
演義の全登場人物と登場回、簡単な事績が全てまとめられた驚異の事典。3冊の文庫版もある。
正史と演義の細かな差異を調べたい時に、登場回がわかるのがどれほどありがたいか!
ちなみに弊ブログで、おそらく日本唯一の「三国志演義オリジナルキャラ全員紹介」をしているので宣伝しておく。
目次あ~そ 目次た~
◆「三国志全人名事典」―徳間書店
※三国志正史
正史の登場人物を網羅した事典。
名前と2~3行の事績しか書かれていない超シンプルな代物だが、ネットとか普及してなかったし、後述する「ちくま版」も無い当時は貴重なものだった。
正史の全登場人物を知るには、網羅していた某サイトが閉鎖してしまい、今も「ちくま版」しかない状況であり、なんだかんだで価値はあるかもしれない。
◆「反三国志」渡辺精一 訳
※三国志演義
中国で出版されたトンデモ三国志。
有名キャラが年代を無視してほぼ同年齢で集結し、実際の歴史を完全無視して無双乱舞を繰り広げる娯楽小説。
諸葛孔明が魏軍をオーバーテクノロジーの地雷で爆殺し、数年で三国統一する話、と言っただけでやばさがわかるだろう。これを冗談半分とはいえ「抹消された本当の歴史」と銘打っているから困る。
すごく大雑把でシンプルでワンパターンだが、これはこれで面白いところもあるにはある。
光栄が「超・三国志」の名でも出版しているので興味があればどうぞ。
ちなみに弊ブログで、おそらく日本唯一の「反三国志オリジナルキャラ全員紹介」をしているので宣伝しておく。
◆「真三國無双シリーズ」光栄
※三国志演義
真三國無双が出た時の衝撃をどう言い表せばよいのやら。
ずっとずっとやりたかった三国志ゲームがついに現れた!という感動と、ゲーム自体の単純な出来の良さ。日本における三国志の普及に絶大な貢献をしたことは間違いないだろう。
◆「蒼天航路」王欣太・李學仁
※三国志正史
曹操を主人公に、正史ベースで描いた稀有の漫画。
正史に書かれた通りに曹操を漫画化したら、嘘みたいなチートキャラが誕生するのは当然である。
創作パートも多いが、ほとんどが正史を拡大解釈というか、新解釈すればありえるラインで構成されているのが素晴らしい。
惜しむらくは曹操が主人公なのだから当然ながら、曹操の死と同時に閉幕してしまうところ。続編は無いのかなあ…。
ちなみに正史準拠と誤解されているが、演義の設定も結構入っているぞ。
小難しいことはおいといて、単純に漫画としても超絶面白いので、こればかりは三国志ファンのみならず、漫画ファンに広く読まれて欲しい。
◆「三国志演義」立間祥介 訳―平凡社
※三国志演義
演義の完訳。全2冊だが馬鹿でかい。
定価は高いが自分はブックオフで216円で買った。昨年4冊の角川文庫版も出ているらしい。
これと「三国志人物事典」があれば演義はカバーできるが、実は演義には出版年代によっていくつかの変更点があり、これはいわゆる毛宗崗版らしいが、初心者が気にする必要はない。
これと吉川・横山三国志を読み比べて、どこがカットされどこが脚色されているのか調べながら我々はいくらでも酒が飲める。
◆「正史三国志」―ちくま文庫
※三国志正史
正史を完訳した日本唯一の著。全8冊。いわゆる「ちくま版」
歴史書なのでもちろん物語の体裁ではなく、淡々と事績だけを記しているので初心者には全くおすすめできないが、濃いファンには必携。自分が死んだら棺にこれと「三国志人物事典」を入れてくれ。
誤訳や誤植が多々あり、一部の層から蛇蝎のごとく嫌われているが、完訳という難行を成し遂げ、代替品も無いのだから文句言うな。(※ただし陸遜が獄死したと広く誤解されたのは本書の誤訳のせいであり、それは赦されるべきではない)
これを初期に読もうという無謀な方をお見かけしたがやめたほうがいい。おとなしく横山と吉川読んどけ。な?
◆「天地を喰らう」本宮ひろ志
※三国志演義?
いちおう演義を題材にしただけの9割9分二次創作。
特に面白くもないのでおすすめしないが、ファミコンRPGは名作である。
以上、思いつく限り紹介した。
歴史if作品なら他にも多々読んでいるが、「反三国志」が一番面白かった程度なのであえて触れないこととする。
また北方謙三「三国志」は未読で、面白いらしいが、張衛が主人公格と聞いた時点で別にいいかな、と思っている。
自分が読んだ順序はこの通りだが、ゲームは別として三国志初心者が読むなら
「横山三国志」→「蒼天航路」→「吉川三国志」→柴錬・陳・北方etc→中略→「正史三国志」がいいのではなかろうか。
最後に拙著 アイコン三国志 も宣伝しておく。
演義ベースに正史の設定をごちゃまぜにした基本ラノベである。
一番の売りは絵師たちが描いてくれた個性豊かなアイコン付きで、漫画くらいキャラの区別が付きやすいことと、184年~280年の最初から最後まで描き切ったところである。
もう何年も更新サボっているが、いちおう 外伝 もあるので、お暇でしたらどうぞ。
初心者には参考になるかもしれない。
はじめに三国志とは紀元184年~280年くらいの約100年間の中国の歴史を描いたもので、3つの国がそれぞれ主権を訴えて争ったことから三国志と呼ばれている。
中国人は記録マニアで、これよりさらに昔の紀元前の頃から、詳細な記録が山ほど残っており、現代まで伝わっているのだ。
広大な中国全土を股にかけるようなスケールの大きさ、代替わりしながら次々と現れる英雄や、冗談のような癖の強いキャラ立ちした登場人物が織りなす人間ドラマや歴史ロマンがたまらなく面白い。
それでは自分が触れた三国志作品を順に上げていこう。
◆「三国志」駒田信二 訳―青い鳥文庫
※三国志演義
たった1冊に三国志の大まかな流れを凝縮した、入門編にうってつけの一冊。
同じ青い鳥文庫から全7冊の物も出ているらしいが、1冊で済むこっちのほうがいいだろう。
なお「三国志演義」というのは、歴史書の「三国志正史」を物語として再構成した、今で言う二次創作のこと。
三国志関連の作品のほとんどは、この演義をベースにしていると思っていい。
◆「三国志」横山光輝―潮出版社
※三国志演義
後述する吉川英治の「三国志」の漫画化。全60冊。
三国志ファンの推定9割が読んでいる聖典。単に漫画化しただけではなく、あまり三国志に詳しくない吉川英治の不備を補ったり、60冊で収めるためエピソードをごっそり省いたりと再構成しており、また最終巻では吉川版の完結後のストーリーまで描いてくれていて、オリジナリティも高い。
これさえ読めば大まかな流れをつかめ、死ぬほど多いキャラたちも絵として記憶されるので、他作品を読むための踏み台にもなってくれる、最高の漫画である。ファンは親しみを込めて「横山三国志」や「横光三国志」と呼ぶ。
少しでも興味があれば読んでくれ。頼む。
◆「三国志」吉川英治―講談社文庫
※三国志演義
明言していないが「横山三国志」の原作。
全8冊と決して長くなく、吉川ならではの一般的ではない語句も多いし装飾過多なのに超読みやすい文体で、先に「横山三国志」を読んでおけば文章が多少わからなくても余裕で把握できるので、合わせて読んで欲しいところ。
簡潔な「横山三国志」に肉付けされ、三国志ワールドが一気に拡大することだろう。
また本作を「日本文学史上最高傑作」と推す人もちらほらいるので、本好きは三国志にさほど興味がなくても読むべきでは?(自分は吉川英治なら「新・平家物語」のほうが百倍面白いと思うが…)
◆「三国志 英雄ここにあり」柴田錬三郎―講談社文庫
※三国志演義
全3冊だが分厚いので吉川版8冊とボリュームはあまり変わらない。通称「柴錬三国志」。
痛快娯楽小説として三国志を再構成した気軽に読める作品。
その分、原作から乖離した創作パートもかなり多いので、演義そのままと思わないように注意。
◆「三国志 英雄生きるべきか死すべきか」柴田錬三郎―講談社文庫
※三国志演義
「三国志 英雄ここにあり」の続編。全3冊。
本作の最も優れた点は、吉川英治はざっくりカットし、横山光輝も1冊で超簡潔にしか描かなかった、諸葛亮孔明死後の30年間をしっかりと描いてくれたところ。
もちろん創作パートが山ほどあるのだが、他作品ではほとんど描かれることのない、三国志末期のだいたいの流れと、見慣れないキャラたちが出てきてくれるのがどれほどありがたいことか。
ぶっちゃけ3冊目だけ読んでくれてもいい。
◆「秘本三国志」陳舜臣―中公文庫
※三国志正史
うっすい全6冊。なんと当時は貴重だった、歴史書の「三国志正史」をベースにした作品。
むしろ創作パートは「柴錬三国志」より多いくらいなのだが、正史ベースというだけで測り知れない価値がある。
また独自の新解釈や、ミステリ作家の一面も持つ作者だけに(あんまり意味はないけど)ちょっとしたトリックも仕掛けられていたりする。
もっと三国志に詳しくなった後年に読み返した時に、本当の面白さが理解できるだろう。
また作者は諸葛亮を主人公にした「諸葛孔明」全2冊も書いており、合わせて読んで欲しい。
◆「三国志シリーズ」光栄
※三国志演義・正史
ご存知シミュレーションゲーム「光栄三国志」である。
自分はⅡ~Ⅲにどっぷりはまり、Ⅴを少しやって以降は離れてしまった。
本作の最も優れた点は、山ほどいるキャラたちのパラメーターを見ることにより、だいたいの能力の序列がわかることと、何よりも中国大陸の実際どのあたりに勢力圏があったのか、都市はどこにあったのかが把握できることにある。
またシリーズが進むほど、演義には登場しない正史の人物も増えていき、略歴も記されるようになったので、正史のみの人物の知名度が徐々に上がっているのもいいところ。
◆「三国志人物事典」渡辺精一―講談社
※三国志演義
演義の全登場人物と登場回、簡単な事績が全てまとめられた驚異の事典。3冊の文庫版もある。
正史と演義の細かな差異を調べたい時に、登場回がわかるのがどれほどありがたいか!
ちなみに弊ブログで、おそらく日本唯一の「三国志演義オリジナルキャラ全員紹介」をしているので宣伝しておく。
目次あ~そ 目次た~
◆「三国志全人名事典」―徳間書店
※三国志正史
正史の登場人物を網羅した事典。
名前と2~3行の事績しか書かれていない超シンプルな代物だが、ネットとか普及してなかったし、後述する「ちくま版」も無い当時は貴重なものだった。
正史の全登場人物を知るには、網羅していた某サイトが閉鎖してしまい、今も「ちくま版」しかない状況であり、なんだかんだで価値はあるかもしれない。
◆「反三国志」渡辺精一 訳
※三国志演義
中国で出版されたトンデモ三国志。
有名キャラが年代を無視してほぼ同年齢で集結し、実際の歴史を完全無視して無双乱舞を繰り広げる娯楽小説。
諸葛孔明が魏軍をオーバーテクノロジーの地雷で爆殺し、数年で三国統一する話、と言っただけでやばさがわかるだろう。これを冗談半分とはいえ「抹消された本当の歴史」と銘打っているから困る。
すごく大雑把でシンプルでワンパターンだが、これはこれで面白いところもあるにはある。
光栄が「超・三国志」の名でも出版しているので興味があればどうぞ。
ちなみに弊ブログで、おそらく日本唯一の「反三国志オリジナルキャラ全員紹介」をしているので宣伝しておく。
◆「真三國無双シリーズ」光栄
※三国志演義
真三國無双が出た時の衝撃をどう言い表せばよいのやら。
ずっとずっとやりたかった三国志ゲームがついに現れた!という感動と、ゲーム自体の単純な出来の良さ。日本における三国志の普及に絶大な貢献をしたことは間違いないだろう。
◆「蒼天航路」王欣太・李學仁
※三国志正史
曹操を主人公に、正史ベースで描いた稀有の漫画。
正史に書かれた通りに曹操を漫画化したら、嘘みたいなチートキャラが誕生するのは当然である。
創作パートも多いが、ほとんどが正史を拡大解釈というか、新解釈すればありえるラインで構成されているのが素晴らしい。
惜しむらくは曹操が主人公なのだから当然ながら、曹操の死と同時に閉幕してしまうところ。続編は無いのかなあ…。
ちなみに正史準拠と誤解されているが、演義の設定も結構入っているぞ。
小難しいことはおいといて、単純に漫画としても超絶面白いので、こればかりは三国志ファンのみならず、漫画ファンに広く読まれて欲しい。
◆「三国志演義」立間祥介 訳―平凡社
※三国志演義
演義の完訳。全2冊だが馬鹿でかい。
定価は高いが自分はブックオフで216円で買った。昨年4冊の角川文庫版も出ているらしい。
これと「三国志人物事典」があれば演義はカバーできるが、実は演義には出版年代によっていくつかの変更点があり、これはいわゆる毛宗崗版らしいが、初心者が気にする必要はない。
これと吉川・横山三国志を読み比べて、どこがカットされどこが脚色されているのか調べながら我々はいくらでも酒が飲める。
◆「正史三国志」―ちくま文庫
※三国志正史
正史を完訳した日本唯一の著。全8冊。いわゆる「ちくま版」
歴史書なのでもちろん物語の体裁ではなく、淡々と事績だけを記しているので初心者には全くおすすめできないが、濃いファンには必携。自分が死んだら棺にこれと「三国志人物事典」を入れてくれ。
誤訳や誤植が多々あり、一部の層から蛇蝎のごとく嫌われているが、完訳という難行を成し遂げ、代替品も無いのだから文句言うな。(※ただし陸遜が獄死したと広く誤解されたのは本書の誤訳のせいであり、それは赦されるべきではない)
これを初期に読もうという無謀な方をお見かけしたがやめたほうがいい。おとなしく横山と吉川読んどけ。な?
◆「天地を喰らう」本宮ひろ志
※三国志演義?
いちおう演義を題材にしただけの9割9分二次創作。
特に面白くもないのでおすすめしないが、ファミコンRPGは名作である。
以上、思いつく限り紹介した。
歴史if作品なら他にも多々読んでいるが、「反三国志」が一番面白かった程度なのであえて触れないこととする。
また北方謙三「三国志」は未読で、面白いらしいが、張衛が主人公格と聞いた時点で別にいいかな、と思っている。
自分が読んだ順序はこの通りだが、ゲームは別として三国志初心者が読むなら
「横山三国志」→「蒼天航路」→「吉川三国志」→柴錬・陳・北方etc→中略→「正史三国志」がいいのではなかろうか。
最後に拙著 アイコン三国志 も宣伝しておく。
演義ベースに正史の設定をごちゃまぜにした基本ラノベである。
一番の売りは絵師たちが描いてくれた個性豊かなアイコン付きで、漫画くらいキャラの区別が付きやすいことと、184年~280年の最初から最後まで描き切ったところである。
もう何年も更新サボっているが、いちおう 外伝 もあるので、お暇でしたらどうぞ。