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ミステリ感想-『隠された帝―天智天皇暗殺事件―』井沢元彦

2021年10月19日 | ミステリ感想
~あらすじ~
人気キャスターの五条広臣は極右テロリストを挑発したその日にバズーカで襲撃される。
五条は巻き添えで死んだアシスタントの無念を晴らすため、彼が研究していた「天智天皇は暗殺された」とする異説を立証しようと試みる。

1990年このミス4位

~感想~
わけのわからないあらすじから無理くり天智天皇につながるが、研究の方はガチで、丹念に状況証拠を積み重ねて暗殺説を立証していく。
いちおう襲撃事件に絡めて謎解きやちょっとしたトリックもあるものの、主眼はそこにはなく、暗殺説と密接なつながりを見せたりもしない。
歴史好きなら文句なく楽しめるだろうが、言うまでもなく歴史に興味がないならそもそも読むべきではない。
刊行から30年経ち、研究もさらに進んでいるだろうから、この暗殺説に現在はどの程度の信憑性があるのか興味も湧いた。


21.10.11
評価:★★★☆ 7
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