~感想~
ミステリーと銘打っているが「真夏の夜のミステリー」と同じ意味合いで、SFやファンタジーやホラーがちらほら混ざっているのはご愛嬌。
だが本格ミステリファンには見過ごせないことにあの依井貴裕の短編「奇跡」が収録されている。他作品より全然長い20ページで全くショートショートではないのに。
肝心の内容は依井作品に期待する硬質な謎が丹念なロジックで解かれつつ浪漫(死語)を残す傑作で、これ一作だけでもファンには読む価値あり。
他にも斎藤肇「足し算できない殺人事件」は起こっていることはオーソドックスな雪の山荘の事件なのに、全く意味がわからない展開が描かれる渾身のバカミスで、新津きよみ「ホーム・パーティー」もショートショートの文量でキレッキレの本格ミステリを見せてくれた。
この三作だけでも機会があればちょっと読んで欲しいと思う。
22.8.30
評価:★★☆ 5
ミステリーと銘打っているが「真夏の夜のミステリー」と同じ意味合いで、SFやファンタジーやホラーがちらほら混ざっているのはご愛嬌。
だが本格ミステリファンには見過ごせないことにあの依井貴裕の短編「奇跡」が収録されている。他作品より全然長い20ページで全くショートショートではないのに。
肝心の内容は依井作品に期待する硬質な謎が丹念なロジックで解かれつつ浪漫(死語)を残す傑作で、これ一作だけでもファンには読む価値あり。
他にも斎藤肇「足し算できない殺人事件」は起こっていることはオーソドックスな雪の山荘の事件なのに、全く意味がわからない展開が描かれる渾身のバカミスで、新津きよみ「ホーム・パーティー」もショートショートの文量でキレッキレの本格ミステリを見せてくれた。
この三作だけでも機会があればちょっと読んで欲しいと思う。
22.8.30
評価:★★☆ 5