東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

令和偶感2

2019-04-02 07:46:56 | 生前退位

 令和をBBCの報道ではどう訳したか。Order and Harmonyと伝えた。これが素直であり正調であろう。文字にはたいていの場合多義的な意味があるが安倍総理談話のように解釈するのはかなりの無理筋である。

  辞書を見ると令の語釈は

1;命令 2;法規 3;府県の長官などであり、それに類似する役職や条令が乗っているだけである。

 漢和辞典で調べると、1;神のお告げ、君主などのいいつけ、2;おきて 3;よい清らかで美しい、相手を尊敬して言う言葉、たとえば令夫人、とある。ようやく三番目の語釈に出てくる。

 ちなみに古語辞典(大修館)には令という言葉は収録されていない。

  昨日引用された文章には「初春の令月」云々とある。令月とは旧暦の二月を言う。それなら「梅花の開く初春の二月」と読めば極めて自然である。良い月とは相当な無理筋である。

  典拠なるものをむりやりこじつけるのはよくない。受け手(国民各層)がどうとるかが、その印象も大切(一番大切)である。典拠の小難しい屁理屈よりも文字から受ける第一印象がなにより大切である。普通の感覚で言えば英国BBCの訳(Order and Harmony)であろう。

  最初に聞いた時に私もそのように受け取った。世の中(国の内外)でまず国内法規、国際法規を守りましょうね、そうすれば平和になりますよ、というつもりだろうと考えた。こうなると国際法規を無視放擲する中国や南朝鮮向けなのかな、というのが第一印象。それにしては視野が狭いなと感じた。

  あるいはOrderすなわち法律やきまりをまずしっかり定めてということだから、安部さんだから、念願の憲法改正を新元号時代に実現するぞ、という決意表明かなとも推測したのである。

  いずれいせよ、令という言葉は国民と皇室の伝統的関係からみても全然そぐわない。248代の改元で令の字が一回も使われていないことも当然であったような気がする。

 どうも、この改元は凶とでる可能性がある。

 


令和偶感1

2019-04-01 20:20:14 | 生前退位

 第一印象はどこかのテレビの「街頭録音」で女子中学生が言っていた「ダサイ」に右に同じである。

  出典が初めて和書であるという説明にも違和感がある。シナの古典で一向にかまわないではないか。かえって劣等感を感じる。和書であるという説明にも違和感がある。引用されている文章は漢文である。勿論日本人が書いた漢文だからいいというのだろうが。

  現代のイギリス人が古代ローマの詩人の名句を引用したからと言って、現代イタリア人に劣等感、引け目を感じるだろうか。そんなバカなことは無い。あるいはアリストテレスの文章を引用したからと言って現代ギリシャ人に劣等感を感じるだろうか。そう思うなら、相当にバカである。

  すくなくとも和歌ではない。短歌ではなくて長歌かと思ったが、調べてみても該当する文章はない。テレビの解説も早いうちは何を言っているのかわからなかったが。

  夕方当たりの報道だと、梅を読んだ和歌についての解説文だそうだ。実は私も最初はそのたぐいの序文かなと思って調べたがない。古事記なんかには編纂の経緯を記した序文のようなものがあったと記憶していたので そういうものかな、と思ったのだが。

  この文章は万葉集編纂当初からあったのか。相当後代になってからの解説書、注釈書の類ではないのか。そうすると古典ともいえないが。

 


生前退位という言葉

2016-11-01 09:10:03 | 生前退位

気持ちが悪いのは保守調マスコミからハングルで書いているような新聞(分かるね)まで同じ言葉を使っていることだ。これは談合の結果か、或は宮内庁や官邸の意向か。 

皇后さまならずとも、ぞっとするのは当たり前の感覚である。譲位という言葉が自然だと思うが、譲るというのは譲渡者の意志が強く出ると思って嫌ったのだろうか。いずれにせよ、譲る意志がなければ成り立たない話だ。そうじゃないと強制的に退位させることが出来ることも含むからね。

意志がおありになっても政治の同意が必要だから、譲位という上品でまともな言葉をつかっても何ら問題は無い筈だ。

譲位の意志を表明出来ない場合に立ち至った場合はどうするのか。精神的または肉体的に。その場合は摂政になるのかな。なんだか「神の存在証明」みたいなアポリアに陥りそうだ。