東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

首がすわってきたね

2006-01-31 18:47:23 | インポート

這えば立て、立てば歩めの親心と申しましたな。今は何と言うのやら

今日は関東で夕刊フジと覇権を争う夕刊タブロイド新聞の「日刊G」であります。このころ大分首が据わってきましたな。カミング・オブ・エイジというんでしょうか、むかし高校の英語でそんな教材がありました。たしかサマセット・モームでしたか。まだそこまでは行かなくても大分文章もしっかりしてきました。

特に一番売りの1,2面あたりがひどかった。中学生の作文みたいで、どこで切れるのか分からない文章が一面にベタうちでした。名前を聞いたこともない『政治評論家』やどういうわけかこの新聞が好きな『哲学者』のコメントがやたらと挿入されていました。昨今だいぶ首が据わってまいりました。活字も大きくなって読みやすくなったように感じる。行間などのスペーシングに工夫しただけかもしれませんが、プロの心配りが感じられるようになった。

極左くずれの主張と見まがう記事がベタ打ちでした。最近はときたま読んでみるとまあまあの日もあります。このところのライブドア関連は新しいニュースはないものの、まとめ方はよくなった。もっとも、日本では地検の発表がなければどのメディアもニュースなんてないんですけどね。

この新聞の特徴は第三国人の勢力が強い風俗店の記事や広告が溢れかえっていることでした。それが極左、進歩的文化人的、朝日新聞的主張と二人三脚で並立しているところがなんとも言えない特徴でしたが、桃色新聞としても大分カミング・オブ・エイジになったような感じです。もっとも一日だけのサンプリングではいい加減なものですが。

近頃ブログ・ジャーナリズム、なんというかパラサイト・ジャーナリズムが盛んだ。オイラの文章なんかその最たるものかもしれない。夕刊二誌はもともと、ちょっと先行した他紙の記事を飯の種にしているところはブログと似ているね。朝刊もテレビも見ないオイラとしては結構これで重宝しているんだね。

さらば、一月


知りたいことが出てなくて

2006-01-26 23:03:43 | インポート

今回もホリエモン・ネタ。毎度のことながらマスコミの報道というのは、肝心のことが抜けている。

1・買収を株式交換で行い、その株を海外で高値で売ってライブドアに現金を還流させたとどこでも同じように報道している。地検の発表しかソースがないからどのマスコミで見ても読んでも同じことだが、海外で高値で売るというのは具体的にどういうことかね。私なんか頭が悪いからどういう風にと報道してもらわないと分からない。そしてそれが重要ではないのかね。「どういう風にして」というのが、ニュースの核心だろうに。一般の視聴者はオイラよりも皆頭がいいからそんな疑問も感じないのかな。

2・ライブドアの新しい平松社長だが、買収された会計ソフト「弥生」の社長さんだったそうだ。あちこちでインタビューがあるが、「弥生」が買収されたときにも同じようなことがあったのだろうか。今日のNHK10時のニュースではそんな質問はしなかったようだ。もっとも、小さな会社で上場もしているのか、いないのか。そのへんも報道すべきではないか。


光クラブか豊田商事か

2006-01-24 20:54:53 | インポート

きのうホリエモンの逮捕直前の様子を見て、豊田商事を思い出した。あれは永野一男といったかな、刺殺された社長は。20年ほど前のことになるか。

いわゆる詐欺商法だったが、マスコミで疑惑が騒がれ始めると永野一男は闇の世界の刺客を恐れて自宅から一歩も出ず買い込んだインスタントラーメンを啜ってろう城していた。そうして意図的に取材のマスコミを自宅周辺に集めて盾としていたらしい。これだけマスコミのカメラがあれば殺し屋も入って来れないだろうと思ったのだろう。

ところが検察がもたもたして、なかなか逮捕しないものだがら刺客が堂々とマスコミの前で窓を破って侵入して永野を刺し殺してしまった。おあつらえ向きにマスコミがいたものだから血まみれの死体まで映像がながれてずいぶんと物議をかもしたものだ。黒幕はノーベル平和賞を貰おうと工作をしていた大物フィクサーといわれたが解明されなかった。

ホリエモンは終戦直後、東大の学生でありながら高利貸として巨万の富をあっという間に蓄えた光クラブの山崎晃嗣にたとえられる。山崎はその後行き詰って自殺する。

わたしにはどうも豊田商事が思い出される。家宅捜索を受けて以来ホリエモンはライブドア本社と近くのマンションから一歩も外にでなかったという。そうして任意の聴取もライブドアに捜査員が行った。そして地検の車で地検に運ばれて逮捕状が執行された。普通任意の聴取というのは地検か、地検が指定する場所に出向くものだが、ホリエモンは怖くて外に出られなかったのではないか。まるで地検の車に守られるようにして出て行った。

地検から拘置所に入るときも大変だった。アナウンサーはパトカーの先導といっていたが、映像を見るとあれは機動隊用の半装甲車だね。普通のパトカーではない。まるでオームの麻原が連行されたときのようだ。しかも4人別々の車列を組んだ。当局が暗殺の可能性を強く認識していたことを示すものだ。


まずはめでたい

2006-01-24 04:23:11 | 社会・経済

栃東が優勝した。日本人力士が久しぶりに優勝したのは、まずはめでたい。これまで安定していた朝青龍が大負けしたからだ。負けた相手を見ると黒海、白鵬、安馬と三人もが『外国人』だ。優勝した栃東は朝青龍に勝っているが、他の日本人力士は負けている。

栃東も横綱になるなら、来場所が最後のチャンスだろう。年齢もそうだが、そろそろ日本人力士が優勝争いに食い込むことは、外国人力士が力を付けてくるにつれて、難しくなるだろう。アメリカの大リーグでも非アメリカ人が3割を超えていると聞いた。プロだから強い力士が活躍したほうが面白い。

朝青龍も白鵬に右腕をロックされて投げられて負傷しているようだ。終盤ではまったく粘りがなくなった。もうすこし、様子を見ないと分からない。もっとも、乱暴な相撲をしても怪我をしないという不死身さが横綱の強さの一つだったから、今回の怪我も力の衰えを示しているのかもしれない。

露鵬は来場所も活躍しそうだ。幕下優勝したバルトも秋場所あたりでは入幕しそうだ。これはべらぼうに強くなりそうだ。

今場所は取り口が変ってきたように感じるが気のせいか。両腕で相手の肘をロックして投げ飛ばす技が何番かあった。いままでこういう荒業はあまり見なかったような気がする。もっともずっと昔のことは知らない。最近まったく見なくなったのが『さばおり』だ。打っちゃりもあまり見ない。

今場所もう一つ目立つのはマワシをとるといきなり投げを仕掛けるのが多くなった。これでずいぶん番狂わせがあった。露鵬が琴欧州に勝ったのもこれだ。


ピカレスク・ドラマ『ホリエモン』におけるシテとワキ

2006-01-23 09:02:28 | インポート

ピカレスク・ロマン『ホリエモン』におけるシテとワキ

経済事件の主役は普通四種類の職業人で脇をかためる。いわく

医者

政治家

弁護士

税理士(会計士、監査法人)

ライブドアではいまのところ税理士あるいは監査法人しかプロフェッショナルなワキが出てこない。異例である。ホリエモンは若い。まだ悪徳医者の偽診断書で病院に逃げ込むこともないか。もっともあの顔、体型は高血圧型だし、消化器系の疾患が若いときからあるかもしれない。こんどの事件を狂言的、滑稽劇とみるならワキやツレ(連れ)というよりもアド(仰合)というほうがよいかもしれない。

ホリエモンは新感覚の旗手である。政治家を利用しても政治献金などという旧弊な手段は用いないかもしれない。もし、あれば地検がびびってしまって、あんなに元気な捜査をするはずがない。

これについては前に書いた。もっとも、若い世代特有の認識の甘さが東アジアの悪党に対してある。シナ、半島系の根っこと意外なつながりがあるかもしれない。かってのオームもそうだった。

これは戦後の(無)教育が醸成した東アジアに対する心理的な武装解除が原因である。田舎娘と同じで若者たちはずぐにパンティをおろして疑わない。

弁護士、これは定番である。マフィアにしろ、ヤクザにしろ優秀な弁護士を抱えている。一流の上場企業でも弁護士は不可欠の存在である。ホリエモンはあれだけ、大胆で挑戦的な行動をしながら、弁護士で理論武装していないとしたら、とんでもないトンマということになる。昨年のフジテレビ騒動では、あの予約権付の新株発行では勝訴するなど弁護士にもいいのを揃えていると思ったが、今報道されている問題については弁護士と打ち合わせをしていなかったのか。いままでの報道ではそう思える。これから隠しだまが出てくるのかな。


ダブルバランサー小泉

2006-01-20 19:32:33 | 靖国

どうもだまされたかな。ヤジロベエを操るのは純ちゃんか。

片方には靖国参拝、もう一方には皇室典範改訂、これで両陣営を半麻酔をかける。小泉さんの右手の中指に乗ってヤジロベエは右に左に揺れながら均衡を保つ。

どうも天才的なバランサー(だった)のかもしれない。今日の施政方針演説で「有識者」の答申にそって皇室典範の改正案を国会に出すと言ったらしい。


やっぱりホリエモンはえらいよ

2006-01-20 19:07:51 | インポート

マスコミが報道しているのと同じことをブログで書いてもはじまらない。ナルタケ、マスコミとだぶらないように書いている。馬鹿にとんとん拍子に行くね。沖縄で変死者が出たことを除いては。これを沖縄の県警が自殺で処理してはどうしようもない。やはり東京地検がデバらなければなるまい。ここで東京地検の真価が問われることになる。

偉いというのはどういうことか。あれだけ選挙やなにやらで自民党と踊りながら旧弊な政治献金をした形跡がないことだ。あればこんな捜査の展開にはならない。構造設計疑惑みたいに三幕ドラマになる。やはり、ホリエモンは新感覚の旗手には違いない。

マスコミもだらしがない。フジテレビ騒ぎのときにゴールドマンサックスの金主を突き止められなかったのはお粗末だった。いまに影響している。赤い金、半島マネーに要注意だ。

プレイヤーが損をしたかどうか。損をしてもあまり同情できない。従来から公表されている財務資料を見てもライブドア・グループが優良企業でもなく、成長性もないことが簡単に分かったはずだ。粉飾も当然に疑われた。それを端的に示すのが異常に高い労働集約指標だ。IT産業というのは明治時代の女工哀史時代の紡績業のように労働集約型の産業なんですか。

どうしようもない経営内容の企業を買収して抱え込むからますます収益性が悪くなるんじゃないの。それが高株価を演出できたがゆえにマネーゲームの人気企業になっただけだ。

そういう意味では楽天も似たような経営体質らしい。ただライブドアみたいに違法な高株価操作をしていない(らしい)。

それを承知で跳ね回る元気な株価に相乗りをした連中は、すばしっこく立ち回れたらババを掴まずに飛び降りが出来ただろう。もし、そんなことも分からない善良な株主が大損をしたならお気の毒というよりないが、自業自得だ。所詮株式市場というのは胡散臭い陰謀が渦巻く鉄火場じゃないの。


ピン子の意見

2006-01-18 20:16:44 | インポート

「おはよう。朝刊にもいろいろと新しい動きが出ているね。すごいスピードだ」

「あたいは亀井静香の怨念ビームが命中したんだと思うわね。老いの執念が凝り固まってビームになってホリエモンを襲ったんだと思うわ。選挙の恨みをはらすわけよ」

「なるほど、それもあるだろう。いずれにしても複合原因があるだろうからね。亀井氏はもともと警察官僚だから、裏から後輩の官僚に働きかけただろう」

「しかし、法務大臣はどうしちゃったのかな。こういう社会的影響の大きい事案は必ず高等検察会議とかいうのを開くんじゃない。赤信号みんなで渡ればこわくない、と官僚は言うわけだ。

それに大臣にも当然事前に了解を通しておくんじゃないの。新聞論調を見るとこの事件は首相に不利なように書いている。法務大臣、名前はなんていったっけ、彼は小泉首相の老いたる忠犬でしょう。たしか官房副長官だったか、平壌に言ったときもいつも小泉首相の傍でカメラに写るようにうろうろしていた」

「もし、首相をすっ飛ばしていたら天下大乱のきざしだね」

「昨日帰りに話したように、僕はやはりアメリカがリードしていると思うね。サーバーを手際よく押収したり、メールの履歴をがっちりと抑えているでしょう。日本の検察でこういうIT捜査を行う能力があるのかな。アメリカの指導を受けているんじゃないかな。聞くところによると、サーバー本体は押収して、一応業務は続けられるようにミラーサーバーに内容をコピーしてやったりしているという。それも複数の捜索場所で。日本の検察では無理じゃないかな」

「エシェロンとかで、メールのやり取りはほとんど捜索前に解明されたりしていたかもしれない」

「宮内とかいう財務担当の切れ者が仕切っていたらしいが、昨日シナから帰国したと新聞にある。金正日の訪中と重なるね。偶然かな」

「そりゃー偶然でしょうよ」とピン子はいった。

「どうかな、かれは去年のフジテレビ買収劇で600億円の追加資金を調達するために、韓国や香港にいったりしている。どういう連中が金をだそうとしたのかな。マネーロンダリングにはIT企業のマネーゲームは最適だからね」

「とにかく、これだけ早く事態が動けば毎日が楽しみダハテ」

「なーに、ダハテっていうのは」

「これはしたり、北関東の訛りが出てしまった」と口を押さえる課長であった。


なぜ月曜の夕方からなのか

2006-01-17 20:27:29 | インポート

地下鉄で拾った巷説をご紹介します。

「ライブドア関連の家宅捜索には驚いた。臆病な地検が世論の後押しも無しによく自力で捜索に踏み切れたものだ。相当な自信があるに違いない。世論が盛り上がらないと最近の地検は腰をあげないからね。構造設計偽装問題はいまだに証人喚問頼りでタイミングを見計らっている。法務官僚の習性として絶対に失敗しないことを見極めているわけだ。ホリエモン事案はよほどの自信があるのだろう。あるいは従来とはまったく違う事情、バックアップというか、があるに相違ない。ほうれん草の缶詰を食べて筋肉マンに変身したポパイみたいだ。

夕方から夜を徹してやるというのは聞いたことがない。一説によると株式市場に与える影響を心配して市場が閉まってから始めたとしたり顔の解説をするものがいる。しかし、それなら何故月曜日なのか。金曜日なら分かる。休みに入るからね。そして株式市場に影響を与える経済事案の捜査は金曜日、あるいは週末にはじめるという例はあるようだ。わたしの読みでは欧州とアメリカの市場が週はじめに始まるのにタイミングを合わせているように見える。新説だろ。当たれば拍手喝さいをお願いしたい。あんまり当たりそうもないが。

とにかく一つも二つも先を読んだ捜査だろう。検察にこれだけ自信を与えられるのは日本の政府ではない。唯一考えられるのはアメリカ政府だ。ここで金正日がシンセンやら広州をうろうろしていることが思い出される。アメリカがマカオの銀行の資産を凍結したようだが、金正日のマネーロンダリングの基地は広州などにもあるといわれる。

この種のマネーロンダリングに日本の新興企業が利用されている可能性はないのだろうか。

新興のIT企業などいかにも手玉にとられそうだ。昨年の日本放送株の大量取得の際の800億だかの融資がゴールドマンサックスあたりから来たようだが、GSにポンと金を積んで運用を指示した金主というのはついに日本のマスコミの取材ではあきらかにならなかったようだ。

もう一つ際立っていることは事前の捜査、内偵がまったく外に漏れなかったことだ。これも従来からすると信じられないようなことだ。ということは基礎的なデータはもっと強力な組織(国内にはないから、海外だろうが)からすでに提供されているのではないかということである。

おっと、乗り過ごすところだった。ここで降りなくちゃ。また明日ね」


公共放送とは

2006-01-16 07:57:12 | NHK

最近NHKが無邪気そうな男女アナウンサーに妙な口上を述べさせている。まるで消費者金融が流す詐欺的なインノセント広告みたいだ。

― 公共放送をまもるために皆様の公平な負担をお願いいたします -

てなことをヌケヌケとしゃべらせている。まず公共放送とは何かを説明すべきだろう。まさか、ドラマとか歌謡番組が公共放送とは強弁できまい。そして公共放送のためにはコストがどれくらいかかるか、資料を公表すべきだ。おそらく今のNHK予算の十分の一、百分の一ですむだろう。

ニュースは公共放送といえるが、民放でもニュースを流している。公共放送のためにNHKを残しておく必要性もないだろう。小泉首相は「民間で出来るものは民間で」と選挙で声を張り上げていたが、郵便事業(つまり赤いポスト関連)については民間で出来るはずだ、というだけで現実には民間では行われていない。これを強引にやろうというわけだ。それにくらべれば、放送事業では民間でも公共放送はすでに実施している。NHKを残す理由は小泉さんにとってはまったくないはずだ。

小泉首相が個人的怨念で郵政民営化を強行したというなら話が違ってくるが、もし、郵便事業の民営化が国政の最大問題(つまり選挙の唯一のテーマになるほどの)ならば、放送事業の民営化はとっくの昔にやっていなければならない。それとも、小泉首相はダブル・スタンダードを決め込むつもりなのか。

遅ればせながら(言う機会がなかったものだから)郵政民営化について感想を記しておこう。郵便貯金などの金融事業は、明治の昔から民間の銀行が行っている。またそこで集めた膨大な資金が民業を圧迫し、官僚や政治家に恣意的に使われていることにかんがみて、民営化に大賛成である。信書などの郵便事業については率直にいって、民間業者にまかせることに不安がある。赤字になっても(大して赤字にもなるまい)、やはり官業にするほうが安心だと思っている。金融事業の民営化のどさくさにまぎれて一緒に民営化するのは問題である。

ただしダイレクト・メール(DM)は普通料金あるいは割り増し料金でないかぎり官がやるべきではない。いまのDMのための割引は国民の信書郵便のコスト負担の上におこなわれている(subsidizeされている)。許すことが出来ない。民間業者にまかせれば適切なコスト計算にもとづく料金設定をするだろう。