とか。21世紀最初の世界的な大乱を予感させる。
1970年代は色々なことがあった。田中角栄なる毒物
が出現して小泉が出るまで30年あまりも日本の政界を
仕切ってきた。毒物を変人が制したということかな。今
度の選挙でわかる。
それはさておき、忘れられないのは長い間1バーレル1
ドル前後であった原油価格が70年代に入るとジリジリ
と値をあげてきたことだ。老練なビジネスマンであり、
賭博が抜群に強かった男が独特の感で、前途の不気味さ
を恐れていたのを思い出す。
原油価格が2ドルを越した年の秋、第四次中東戦争が始
まった。その後OPECは原油の大幅値上げを発表、価
格支配力はメジャーから産油国に移った。そういえば、
1971年には円が変動相場制に移行した。
日本にとって特に厳しいこの情勢を、日本は世界で一番
うまく切り抜けた。僥倖といってもいい。神の国と言い
たくなるのも無理はない。首相も靖国に参拝していたか
らね。死者の援護もあったと思いたくなる。生者だけで
はどうにも力の及ばないことがある。いささかオカルト
めいてきたかな。
閑話休題。第四次中東戦争前の原油価格上昇と第四次中
東戦争との因果関係は言われていないようだが、原油価
格が長期の上昇課程に入るとなにか起こる。今回の上昇
は1996年の12ドルから67ドルまで10年間一本
調子で駆け上がっている。特に今年は過去の最高値を抜
けてから未踏の60ドル台に入っている。なにか予想も
出来ないようなことが起こりそうだ。つまりリニアな手
法では予測できないような大乱がおこる予感がする。
今回は中東産油国もさることながら、価格上昇で大きな
利益を得た大産油国ロシアといまや石油の大消費国、大
輸入国になったシナがからんでくるだろう。シナは人民
元の市場相場移行への世界の圧力が強まる。硬直化した
シナの独裁的、アジア的後進体制は、70年代の日本の
ようにこの大波を乗り切ることは難しいだろう。