東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

膨張した日本軍の戦線、別解続き

2007-12-29 10:03:40 | 今日も穴埋め(議論の)

太平洋戦争における日本軍の戦線は西はインドに及ぶ。南はオーストラリア、東はアラスカに伸びる。アジア大陸は言うに及ぶ、ほとんどすべての地域が日本占領下にある。東京裁判の検察団はアメリカだけではない。イギリス、フランス、オランダ、中華民国、オーストラリア、ソ連などだ。

4年も前のハワイの真珠湾などよりほかの国は自分に関係のある地域を優先的に取り上げたい。その辺の折り合いでもあっただろう。

もっとも、素直にそして単純に考えれば地図のレイアウトの問題に過ぎないのかもしれない。ハワイと日本の間には茫漠たる太平洋があるだけだ。ドラマチックな地図にはならない。間延びがする。相対的にほかの国が問題にしているアジア地域は虫眼鏡で見ないとわからなくなる。


東京裁判の隠されたテーマ、別解続き

2007-12-25 10:44:55 | 今日も穴埋め(議論の)

隠されているが一番大事なポイントは天皇を訴追するか、どうかという問題である。日本政府はポツダム宣言の受諾を通告する文章に次のごとき趣旨の修飾句を加えている。「国体の維持(天皇制の維持)が守られるとの了解のもとにポツダム宣言を受諾する」

日本政府は直前までこの確約を連合国から得ようと必死の努力をしたが明確な回答はなかった。保証もないが、断定的な否定もなかった。そこで上記のような期待的条件をつけたのである。日本政府は持てるすべてのチャネル(中立国政府、日本の諜報機関情報、バチカン、欧州の特定の王室と皇室の非公式のチャネルなど)を通してかすかな希望を持っていたこともある。

アメリカはこの日本の弱点を最大限に利用した。後刻適切なタイミングでこの問題の保証を示唆すれば、多くの見返りが期待できたのである。天皇訴追を回避するために日本政府、東京裁判の被告は多くの譲歩をしたものと考えられる。

周知のように東京裁判の告発は満州事変から始まっている。ところがこの満州事変に酷似する国際問題が満州事変のわずか30年前に起こっている。しかも当事者は東京裁判の検察側であるアメリカである。すなわち19世紀と20世紀の交わりにアメリカがハワイ王族一家を拉致監禁して、アメリカのサトウキビ入植者の植民地にしてしまったことである。

当時、日本はアメリカの不当行為を糾弾するためにハワイ沖に日本の軍艦を派遣している。当時のことは日本軍部の記憶に生々しく残っている。日本側の弁護団はアメリカが満州を言うならハワイの問題を持ち出してくるだろう。これを回避するためにアメリカは天皇訴追問題を持ち出して脅迫し、満州事変から始めることを日本側にのませた。まるで、満州事変以前には歴史が存在しなかったみたいだ。

満州事変の首謀者で、理論家として知られた石原莞爾将軍をアメリカは戦犯に指定しなかった。当の石原中将は「満州事変が問題ならなぜ俺を戦犯に指定しないのだ」といきまいたが、アメリカは知らん顔だ。法廷でハワイの問題を持ち出されたら往生するからである。

アメリカがキーナン主席検事を通して東条英機などの被告に天皇訴追にならないようにと弁護の際の注意を与えていたことは、多くの文献であきらかである。

この別解の正解率は45パーセントである。


東京裁判はリンチ殺人である

2007-12-24 18:46:52 | 今日も穴埋め(議論の)

アメリカ人のメンタリティを端的にあらわせば、狭隘にして原理主義的であるといえよう。東京裁判(極東軍事裁判)は典型的なアメリカのリンチ殺人である。リンチ裁判か。

そのメンタリティは西部劇から一歩も出ない。たとえば、小説、オイラが好きなハードボイルド作家にレイモンド・チャンドラーというのがいるが、西部劇を一歩も出ていない。そこがチャンドラーの節度でありいいところだ。

駅馬車という西部劇を知っとるかね。1939年作の傑作だ。監督ジョン・フォード、主演ジョン・ウェイン。実は東京裁判の記録映画はこのジョン・フォードが監督をしておる。まさにおあつらえむきではないか。

さて別解の一だ。真珠湾の復讐はじつは終わっておる。昭和18年だったかな、真珠湾攻撃作戦の責任者、山本五十六海軍大将はアメリカによって待ち伏せにあい、殺されている。こんなことまで説明しないと今の読者にわからないから書くが(だからいつもながたらしくなるのだ)、南洋の戦局を視察に山本大将は出かけた。暗号電報を解読してこれを知ったアメリカは大将が飛行機で移動中に、上空の雲の上に隠れて待ち伏せをしていたP-51(だったと思う)戦闘機隊が襲い掛かり大将は戦死する。これで復讐はひとまず終わりだ。

いまさら真珠湾でもないものだ。アメリカの次なる狙いはドリームボート ツー チャイナの障害になる日本を徹底的につぶすことである。

この別解の正解率は33パーセントかな。もっとも、あれから考えてみると別解は半ダースはありそうなので、今のところの正解率は暫定的なものである。

次回以降、そのほかの別解を順次紹介していこう。


東京裁判の大地図にハワイが無いのは何故だ

2007-12-23 08:28:23 | 今日も穴埋め(議論の)

表題のごとき設問がなされたのは2,3日前のテレビ朝日の朝の番組である。テレビ朝日のスタッフならびにパカ面のゲストコメンテータが頓珍漢なことを言っておった。ここで正解を示しておこう。遠慮して謙虚に「一別解」とでもしておくかな。

被告席の背後に掲げられた日本を中心とする大地図にハワイがはみ出しておる。真珠湾攻撃が日米戦争の発端なのになぜ出ていないかとテレビ朝日はいう。どうも妙な疑問をもつものだ。テレビ朝日は実はハワイが空襲される一時間前に、湾内に潜入した日本の特殊潜航艇が発見され撃沈された事実があった、テレビ朝日の取材で66年ぶりに明らかになったと誇らしげに言うのだね。

アメリカ軍の首脳がこの事実を秘匿して公表していないというのだね。テレビ朝日(長たらしいから以後テレちゃんというが)は、これを公表すると日本軍の奇襲攻撃という宣伝文句の効果が無くなるからということらしいが、わかる ??

なんでも、日本が最初の一発を打ったということにしないと、アメリカ国民を戦争に引きずりこめないからだというのだ。

次回以降は別解をいくつか示そう。


NHK新会長の名前が取りざたされている

2007-12-23 07:53:31 | 今日も穴埋め(議論の)

あてがい扶持のヨイヨイたちと違って今回のNHK経営委員会は意欲があるようだ。少なくとも横綱審議委員会よりかは先に脱皮した。慶賀すべきことである。

今の橋元会長を再任しないことを決めた。当然といえよう。人相が悪い。やることはもっと悪い。彼のスタンスはNHKの現状を守ることに汲々としているだけである。

さて、新しい会長の人事であるが、外部の民間人を持ってくる方向のようだが当然だろう。経営委員会のおんな二人が古森会長ともめているようだが、民間人をあてることでは同じようだ。ただ、双方から出ている名前が70過ぎのじいさんなのは感心しない。

思い切って竹中平蔵あたりの悪党をもってきたらどうだ。一番いいのはNHKを解散することだがね。放送法にも解散の一条がある。それを使わないのは惜しい。

ところでNHKだけではなくて、放送局行政だが根本的に改めなければならない。昭和30年ごろに免許を与えられた局がいまだにノーチェックで営業している。こんなことが許されるのか。放送免許は一年ごとに改廃できるんだろう。5年ごとだったかな。総務省はなにをしておる。

理想をいえば、放送免許は半年ごとに与えなおして、できるだけ新規参入の自由化をしなければならない。そして一日の放送時間は12時間を越えないようにすべきだ。そうすれば同じ電波を二社に与えることができる。

そんな無茶なことを言うなというのか。経営がなりたたないというのか。放送施設というのは結構金がかかるようだ。投下資金の回収にも相当の年月を要するだろうね。

だから言うておる。放送事業は先進業界を見習え。さしあたり膨大な長期資金を必要とする大先輩である成熟した海運業を見習え。

海運業では船の持ち主、船の運航会社、荷物を集めてくる営業が皆ちがう会社だ。つまり、放送施設の開発、技術革新、提供、維持運営のような長期継続資本のいる企業は海運業の船主にあたる。そこは数社の寡占でよい。長期のゴーイングコンサーンでよい。技術的な免許は複数年にわたって与えてもよい。

番組を提供するのは海運業の運航会社になるのかな。そんなのは半年ごとの短期契約だ。できるだけ自由参入を確保すべきだ。表現の自由はどうなっておるのだ。基本的人権だよ。

おかげで放送事業で意見を述べられないものたちは2チャンネルやブログでしか意見を発表出来ないという状態である。

番組作成会社と局への売り込みエイジェントは別業態でもよかろう。

コマーシャルを集めてくる会社は番組提供会社とはっきりと別の会社にしたほうがよい。常態化している番組への不当な圧力を排除するためである。


舛添くん、東条英機のまねをしているのか

2007-12-21 20:19:10 | 今日も穴埋め(議論の)

「最後のお一人まで」とか「最後の一円まで」とか出来もしないことを言って。言い訳をしなかっただけ、東條のほうがましだ。

素性のはっきりとしない人間がお上のかねで最高学府を出してもらって留学させてもらって出世するとみな同じ「美しくない」(言動が)人間になるのがオチなのだ。東条は武士ではない。田舎大名に仕える能役者だ。親父は明治の代に陸軍中将になったがね。

武士でない階級の人間が華やかな舞台にのこのこと上がってくると、目がくらむようなスポットライトに酔ったようになり、とてつもないストレスが加わって、未消化の大見得を切るのである。

高級官僚や大学の教授連中にはこういう性根の悪いのがあふれている。よしあしだね。無料教育というのは。


無停電電源装置たる官僚統治

2007-12-18 23:55:55 | 今日も穴埋め(議論の)

ちょいと訂正。日本政治の無停電電源装置は霞ヶ関の官僚だね。政治家が脳死状態になってもガーガーと不愉快な音を立てて回る永久バッテリーが官僚機構だ。

実質的に日本の政治はこのおんぼろの無停電電源装置で長いこと動いている。何時からかな、なんてね、考えてみた。始まりは田中角栄だろう。あいつは官僚ヨイショ内閣だったな。屠者の家に生まれて小学校しか出ていない田中角栄はとにかく官僚に取り入った。官僚を使いこなした政治家だなんていうが、逆だ。官僚に三拝九拝したのだ。利用し利用されたのね。

その後の竹下は田中の亜流だ。それからさらに長い間竹下がキングメーカーになって、情けないロボット首相が何人も続いた。猛烈に官僚お任せになったのは、小沢一郎たちが無方針な野党野合の連立内閣を作ってからだろう。

小泉純一郎になってから、人は政治が主導権を取り戻したと錯覚したが、そうではない。かれは空弾しか撃たなかったんだ。唯一実弾を撃ったのは郵政民営化だね。それも小泉がもと大蔵官僚だったから、大蔵省の官僚を代弁しただけだ。

官僚というのは、召使だから理念も主体性も全体の統率力もない。せめてものベンチマークは仕事の効率、生産性だが、これが民間の百分の一以下だ。

プログラムにたとえてみよう。ジョブがある。これにプログラムを書く。プロフェッショナルがかくと100行のプログラムだ。官僚が書くとこれが1万行のプログラムになる。渡辺行革大臣がんばってください。官僚なんてのはバグだらけのプログラムだ。プロが書くすっきりとしたプログラムの百倍も長い非効率な低脳プログラムである。


福田首相の人相カレンダー12・18

2007-12-18 07:28:14 | 今日も穴埋め(議論の)

12月18日:抜け殻という言葉があるがそんな感じになってきた。森君をはじめとするいつもの悪徳人形遣いに 回しのみにされ、吸い尽くされて吸殻状態になったと思われる。いつ赤じゅうたんの上にポトリと灰が落ちるかもしれない。

日本の政治はスタンドバイ機のないシステムのようなものだからね。無停電電源装置もないし、どうなるんだろうね。民主党は木製の飛行機で単なる模型だからね。日刊ゲンダイがいくらヨイショをしてもだめだ。上空からみると恐ろしそうな戦闘機にみえるが機銃掃射するだけ弾の無駄だ。


天は自ら助くるものを助く

2007-12-17 22:44:26 | 今日も穴埋め(議論の)

誰かの言葉にこんなのがあったようような。幕末明治の人間の言葉らしいから「たすける」じゃ変だよね。助くもこの字でよかったかな。どうせ出典があるのだが、聖書だったかな、それともイギリスあたりの啓蒙思想家か立志伝中の人物だったかな。思い出せなくてごめん。

北朝鮮には無原則に甘くなってバタバタしているパカ・ブッシュだが、イランに対しては理不尽なまでに強硬だ。テロ国家に固執している。自国の情報機関がないといっているのに、核兵器を開発しているとがんばっている。さすがにアメリカ国内でも批判が出ているようだが、相当部分はブッシュと同じ考えだ。

もう30年も前になるか、イスラム革命直後にテヘランのアメリカ大使館が占拠されて大使館員が人質になった。アメリカが武力で開放しようとして失敗した。そのときのトラウマが消えないのだ。

横田めぐみさんなどの拉致は日本にとってアメリカにとってのテヘランの大使館占拠事件と同じだ。自分のことは自分で解決しなければならない。アメリカが同情してくれたのに約束を反故にしそうだとヤキモキしているが、まず、みずから自衛隊の特殊部隊がピョンヤンなり、「優秀な日本の情報機関」が拉致被害者の居場所などの情報を探り出して急襲するなどの努力をしてから、アメリカの援助を求めるべきだ。

自国の主権を侵害された恥辱を雪がずんばやまず、という国家、人間としての当然の気概がない相手を本気で最後まで助けると勘違いしているとすればお笑いである。

本来なら日本の政府は拉致被害者たちが自分たちを信用しないでアメリカに協力を求めに行くような状態を恥じなければいけないのだが、まったくそんなことは感じないらしい。福田だけではない、小泉、安部もだ。情けない話だ。


代償行為

2007-12-17 18:50:01 | 今日も穴埋め(議論の)

代償行為というのは悲しいものだ。なにより釈然としない。抑圧された要求というものはかならずひねくれた経路を経て代償行為を求める。フロちゃん(ジムクンド・フロイト)はそれがヒステリーや心身症となって現れるという。クレちゃん(クレッチマー)は運がよければ抑圧された欲求はまれに天才の精神活動に昇華されるという。

ま、いずれにしても悲しいものだ。戦後の日本人と言うのは家畜とされてのべつ幕なしに代償行為を求めている悲しい存在である。むかし、一億総白痴といった人がいたが、そのうちに一億総発狂になりかねない。

たとえば、C型肝炎訴訟だ。国が全額補償しろという。全額補償というのはなにかよく分からない。治療費を全部負担しろと言うことか。それ以上を求めるのか。よく考えてみるとその金はC型肝炎問題になんの責任もない国民の税金から支払われる。

そんなことが国民として承服できるだろうか。同情はする。満腔の同情を寄せるのは人情として当然である。サワサリナガラコナサンヤである(そうではあるが、あなたさまよ)。

一番適切な対処は、この問題に責任のある連中を過酷、厳正に断罪することであり、それ以外に関係者、国民を納得させる方法はない。江戸時代であれば責任のある役人、医者は打ち首獄門であろう。

被害者やマスコミや世論が政府に金を出せと言っているから、本当の罪人は影で笑っている。

現代社会は複雑なこともあって、責任の所在が捉えにくく、かつ「罪と罰」のマッチングがフニャフニャである。ま、これも現代における「疎外」の典型的なものだな。

北方四島の返還要求というのがある。これもおかしなものだ。根拠がない。今の共産党は知らないが、かって共産党の主張は全千島列島の返還とカラフト(サハリン)の返還であった。こうでなくてはいけない。

なぜ、幕末に幕府がロシアと結んだ最初の条約にまで戻らなくてはいけないのか。まったく理由がない。こういう単純きわまる疑問が起きないと言うのは日本国民が深く病んでいる証拠である。

教えてあげよう。北方四島要求までならアメリカが黙認してくれるからだ。それに後付で幕末の条約を持ってきたにすぎない。

それから北朝鮮による拉致問題だ。返してくださいとお願いするだけだ。日本政府がとりうる(正当化できる)唯一の方法は北朝鮮に断固たる懲罰を加えることである。渡洋爆撃でピョンヤンを破壊してもだれも文句はいえない。現実的かどうかということはあるんだよ。しかし、起点はここだ。起点をここにしなければなにも前進しない。基点というのかな、要するに基点にして起点だ。