東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

菅首相の「NHK処分」に注目する  

2020-10-27 08:10:36 | NHK

 このブログで提案してきたことはおおむね実現している。しかし、若干取り残しがある。その一つがNHKの解散である。最近マスコミ各紙、各局で菅氏が「次はNHKだ」と言ったとかいう断片的な報道がある。どういうことを考えているのかは、はっきりとしない。まさか、受信料の引き下げなどと言う小手先技ではないと思いたい。

 かねてから当ブログが主張しているように放送法第87条1項に基づきNHK解散を国会で発議してもらいたい。そして同条第2項に基づき財産整理を行い、これまで百年間にわたってNHKに投入してきた目もくらむような膨大な資金を国庫に回収してほしい。解散の場合、職員に対する退職金支給など論外である。

 以上が最善の策である。次善の第一段階の策としては、全番組のスクランブル化である。第一弾改革としてはありうる。もし菅氏がこれを実現すれば旭日大綬章は間違いない。かっての国鉄改革を行った中曽根総理、三塚運輸大臣に匹敵する功績である。

 完全解散を実現させれば少し話が早いが国民栄誉葬間違いなしである。間違っても小泉純一郎の郵政民営化のような、連続して犯罪を誘発したような大失敗をしてはならない。

 当ブログには「NHK」というカテゴリーがある。大分前のもあるがNHKの問題については縷々説明しているので参照をお願いする。

 

 


西和彦氏の「反省記」を読む

2020-10-16 09:37:08 | マイクロソフト

#センチメンタル ジャーニー to 毎秒300ボー 

 出版されたばかりの本書を読んだ。このブログでも何回かマイクロソフトの記事を書いたがMS初期の共同経営者に西某という日本人がいたと記憶していて、のちにMSを「追い出された」というあやふやな記憶があった。日本も独自のOSを持つべきであるという本ブログの主張との観点から、この人物のことが気になっていたが、最近ふと書店で見かけて、西氏がその人物であることを裏表紙の記述で確認したので購入した。

 西氏はソフト開発に加えてICなどのハード分野への進出を主張したが、ビル・ゲイツはソフト一本やりという考えで経営戦略の対立があったという。ビルは半導体メイカー、インテルとの関係に頼っていて、インテルの機嫌を損ねるのを怖がってハードへの進出に消極的だったらしい(西氏による)。

 本書によれば、それに加えて、マイクロソフトとアスキーの契約で西氏側に弱いところがあった。また、ビル側のアメリカの取り巻き達による、強引な西氏に対する排除工作があったというがいずれも西氏の記述である。その後両者は和解して近年は親善関係にあるそうだ。アスキーは西氏が創立した会社である。

 それは別にして、本書を読んで懐かしい記憶がよみがえった。もちろん西氏と筆者には何の関係もないし、プログラム業界ともまったく関係がなく、また半導体業界あるいはコンピューター業界ともまったく関係はない。しかし、1970年代の後半だったと思うが、いわゆるマイコン誕生を告げた一つの記事に強い衝撃を私も受けた。彼はアメリカの雑誌で個人レベルで持てるマイコンの可能性の記事を読んで強い関心を持ったのがコンピューター業界への進出の動機だったという。

 この記事は当時私の読んだものと同じではないかと思う。私はビジネスウイークで読んだ。タンディーとかレイディオ・シャックなどの日本でいえば秋葉原の部品屋が開発したという記事を読んで強烈な興味を持った。彼の読んだ雑誌は業界雑誌か科学雑誌だったかもしれないが。

 その1,2年後だったと思うがNECがTK-80という「マイコンキット」を発売した。少年時代に鉱石ラジオすら作ったことがなく、アマチュア無線をしたことがない筆者はそのキットを買い込んで組み立てた。組み立てたと言っても多数のICチップ、抵抗、コンデンサーを出来上がった基盤にはんだ付けするだけだったが、何しろ鉱石ラジオも作ったことがない私にとっては大変な作業であった。そして出来上がって動かしてみると見事に予定どおり動いた時には感動したものである。これは機械語しか使えない。さっそく16進の機械語を勉強してえっちらおっちら入力したものである。

 そしてNECはやがて伝説のPC8001を発売した。これは機械語ではなくてbasicが走るごく初歩的なマシーンであった。それからNECは8801という機種を作った。やがてMSがMSDOSを発売。DOSとはDisc Operating Systemの略で、Discというのは勿論floppy discである。この辺までが一番面白かったね。それ以降はもっぱらユーザーとなった。

 また、本書で彼が始めたアスキー通信のことが出ていたが、これも小生がパソコン通信(昔はインターネットなんて無かったからね)を利用した最初である。使える文字はアルファニュメリックだけでね、かなも漢字も使えなかった。この辺の記述も懐かしかった。通信速度はたしか毎秒300ボーだった。

 最近のMSの反商業道徳的な悪行の数々については、さんざん書いてきた。長くなったからここでは繰り返さないことにする。

 

 

 


携帯料金の引き下げはそんなに重要な問題なのか

2020-10-05 07:21:28 | 社会経済

 私と携帯電話の関係からまず述べよう。私は業界の事情はまったく知らない。もっぱら一ユーザーということである。したがって、これから申し上げることはごく常識的な皮膚感覚的な感想にすぎない。

 菅現首相はしきりに携帯の料金は高すぎるという。聞いていると携帯会社はもうけすぎているという。そうなんだろう、私は投資家でもないし、携帯会社を監視する役人でもないから、ただ「そうなの」、というだけである。

 携帯会社(いまはスマホ業者というほうがいいのかな)の収益構造を示してもらわないとスガ氏に無批判に同調するわけにはいかない。彼らの収益構造がどうなっているか、を示すべきだろう。示しても欲しくもないが、国民に自分の最大の業績と訴えるならば、データを明示すべきである。

 私の素朴な疑問は携帯会社の利益の相当部分はユーザーにとって必要でもないフリル(付帯サービス)を強引に売りつけることによって実現しているのではないかと感じている。感じているだけだよ、具体的に彼らの損益計算書を見たこともない私であるからして。

 久しく携帯会社の窓口に行かないが、携帯の契約そのものなら10分ぐらい済むはずである。せいぜい長引いても2,30分というところだ。しかし、実際には一時間以上かかる。店員が強引にフリルを売りつけようとするからである。彼らの収入はフリル売り上げの歩合によるものらしい。

 かって、私はそんなものは一切いらないからはやく契約をすませろ、と言ったとき、あばずれのような女店員が見せた表情を見せたかったぜ。ぼったくりキャバレーで客がたのみもしないオードブルを拒否した時に見せる女給の、食いつきそうな、なんとも醜い表情を。俺は(突然オレは、になる)怖くなったぜ。

 私がスガさんに忠告するのは、携帯会社の収益形態を国民に示して、電波料が不当に高い理由を示してほしいということ。

 携帯販売店の広い店で二、三人しか客はいないのに、順番がくるのに一時間や二時間も待たされるの当たり前の状態である。店員が今対面している客にフリルを出来るだけたくさん売りつけようとして、いつまでも粘るからウェイティングの客は一時間以上待たされるのは当たり前になっている。

 付言すればスガさんが首相立候補演説で自分の業績の第一に携帯料金値下げをあげるというのも異様というか、品性を疑う。

 つまり、携帯会社の収益の大きな部分を占めるのが各種不要不急の付加的サービス(フリル)ならば、顧客の契約時の不便を解消するために、フリルサービスの押し売りをやめさせるように指導することだろう。もちろんフリルサービスを販売してもいいが、安キャバレーのオードブルのような押し付け販売を禁止すべきである。売り方をスマートにする知恵はいくらでもあるだろう。