これはすでにマスコミで解説されていて、こちらが気が付かなかっただけのことかもしれないが、何故デルタ株からオミクロンに飛ぶのか。いずれもギリシャのアルファベットでデルタは四番目、オミクロンは十四番目である。順番にいくならデルタの後はイプシロンだが、オミクロンに飛ぶのは意味がある命名か。
岸田・林コンビはムンジェイン並みのこうもり外交になってきた。大分手の内が分かってきた。アメリカの顔を立てるつもりで閣僚は北京オリンピックに派遣しない。室伏とかいうスポーツ庁長官を派遣する。彼は次官級か、次次官級の役人だ。これでアメリカの顔を立てたつもり。もちろんアメリカには通用しない。これで北京の顔を立てたつもり。北京が満足するわけもない。しかし、彼らは自分たちの脅しは一定程度きいたとは思うだろう。岸田はボイコットという言葉は一言も漏らさない。米中の採点をみると、アメリカは完全な落第点をつけるだろう。北京は及第点をつけるかどうか。
問題は閣僚級を派遣するかどうか、と言うことではない。人権問題を糾弾するからボイコットするのだ。アメリカに同調するイギリス、オーストラリア、カナダの声明ははっきりと人権問題を非難したうえで、ボイコットという言葉を使っている。
上記の日本の方針(案)はマスコミを使って観測気球をあげているのだろう。こんなところでどんなもんでヤンショウかとバイデンと習の顔色を窺っているのだ。このくらいでご勘弁をと哀れっぽく嘆願している。
唾棄すべき卑下ぶりだ。岸田はこうもり外交をするなら、最低でもボイコット声明をだすべきだ。そうすればアメリカは小物役人を派遣しても70点ぐらいは付けるかもしれない。避難声明を出すかどうか、だよ、キモは。岸田・林コンビは本筋を取り違えてはならない。
シナの何とかいう外務省報道官が「シナは東京オリンピックに協力した。今度は日本が信義を示す番だ」といったという報道があった。幼稚園児でも騙せないトリックを使う人間だ。もっとも日本人の中にも幼稚園レベルが相当いるから用心しないといけない。
大体、東京オリンピック開催の是非はコロナ問題だろう。そして結果不参加を表明した国は世界中でどこにもなかった。今回の問題はシナの人権問題だ。妙な脅しは失笑を買うだけだ。大体シナが東京オリンピックに参加したのは北京オリンピックを習近平の権威づけに利用、成功させるために、ぜがひでも参加したかったのだろう。
アメリカが外交的ボイコットを発表した。岸田、林が似たようなコメントをした。
「総合的に判断する」、というのだ。これは人権問題は単なる外交案件の一つに過ぎないと言っていることになる。
本当は岸田、林はボイコットに同調したくないのだろう。分かるよ、その立場は。同意はできないがね。しかし、もう少し言いようがあるのではないか。「総合的に判断する」というたぐいの表現は人権は各種外交懸案のは単なる一要件に過ぎないとあからさまに表明していることになる。
例えば、日本政府が無能ぶりを発揮している北朝鮮の「拉致問題」、これも人権問題だろう。しかし、この問題について日本政府が岸田を含めて「総合的に判断する」なんて言ったことがあるか。外交案件の一つに過ぎない、総合的な判断の過程で無視するなんて言ったら大変なことになる。岸田、林の低能コンビは日本語が分かっているのか。
まあ、北京オリンピックのボイコットに踏み切る度胸がないことは分かるよ。しかし、対外的にすぐアメリカを含む世界中に広がるコメントには表現には、しかるべき「外交的化粧」が必要だろう。呆れた連中だ。今の政府には外交を担う能力はない。
むかし琉球王国と言う弱小通商国があった。台湾の北にある。現在は沖縄と呼ばれている。武力はほとんどない。日本とシナの中間にあり、両方の顔を立てて生き延びていた。シナの外交団や通商使節が来るときにはシナの属国としてふるまった。日本の薩摩藩の役人が来島するときには日本に臣従を装った。
幕末には薩摩の実質的支配を受けたが、シナとの交易は巡り巡って薩摩藩の利益にもなったので、シナの使節がきたときには薩摩から派遣された役人はシナ人の目に触れないように隠れていた。琉球も従来通り私のご主人様はシナでございます、といった。シナも薩摩の存在は知っていたが、形式的には知らぬふりをして琉球の態度を是とした。現実的と言えば現実的だ。お互いにメンツをつぶさないで済む。戦争にもならない。これを琉球の両属政策と言う。
翻って今日の日本を見るに岸田首相はアメリカと中共に対してそれぞれ臣従をしめす両属政策をとるつもりのようだ。当時の国際情勢、各勢力のバランスは両属政策の存立を可能にした。また、弱小通商国家にはそれ以外に生き延びる道はなかった。
岸田首相は恥ずかしげも無くこの古臭い両属政策を取ろうとしている。出来ると思っている。知能薄弱だ。現在の国際情勢で出来るわけがない。国恥政策というべきである。
自民党に投票した人は、いまごろ開けてびっくりの毒餃子を口に入れた気分だろう。