東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

スガ内閣のIT政策が骨太であるための条件は

2020-09-19 07:20:25 | ITと情報システム

 このブログでもマイクロソフトの悪徳企業ぶりを再三指摘したところであるが、新内閣でも本格的にIT問題を取り上げるなら、日本独自のOS開発を取り上げてほしい。日本の安全保障と技術開発の安全性を確保するためには日本独自のOSが必須である。

 日本の政府および民間企業でパソコンとMSのOSでまかなっている部分がどのくらいあるか手元に資料は無いが、相当の部分になるだろう。毎日数回もアップデート要求が来る欠陥商品は排除しなければならない。それが政治家の責務である。頻繁なアップデート要求は、裏を返せば発売後何年たってものリコールすることに相当する。

 また、マイクロソフトは事前の予告も案内もなく、顧客の了承も得ずにバージョンアップする。そのために、断りもなく勝手に顧客のパソコンに侵入する。顧客のデータに断りもなく侵入する。犯罪行為といっても過言ではない。あたらしいIT政策ではこうした行為に対して公正取引委員会、法務省などが厳罰を持って臨むことを銘記すべきである。現在、政府は何の規制もしていない。

 バージョンアップにより顧客は使っていたソフトが突然動かなくなることがある。こういうソフトは絶対に使ってはいけない。特に官庁業務では絶対に使ってはならない。また、バ-ジョンアップするたびに操作方法やメニューが案内もなく変更される。顧客は新方法をメクラメッポウに探し回るわけだが、業務は中断し、担当者はパニックに陥る。

 マイクロソフトの過去のバージョンアップの大部分は、とくに業務用には使用することのない、ゲームや音響、映像などのためにフリルがほとんどで、この改修のためにかかるソフトに関係のない大多数の顧客が甚大な迷惑をこうむっているのである。

官庁業務ではMSOSは絶対に使ってはならない。

 費用対効果の検討も必要だが、昔のように専用回線と日本独自の運用プログラムによるITシステム運用の比重も増やすべきだろう。安全性は金に換えられない。

 そしてIT開発にかかわる人材の問題である。このブログでも取り上げたことがあるが、政策決定者(今回新設された大臣ポストなど)の能力と実際に開発に携わる人間の識見が同レベルでなければならない。

 これまでは、IT政策の決定者にはITの知識も識見もなく、ただメクラ判を押すだけであった。一方開発担当者は識見も広い視野もないアンチャン・クラスのゲーム・フリークであった(ごめんね)。今度のIT担当大臣は自民党きってのIT通だそうだ。IT通というのはなんなのだ。単にスマホやゲーム端末を器用に操れ、若者のように指入力が素早く出来るだけだったら、大変なことになるよ。新大臣はITについて広い視野と展望があることを期待するしかない。

 以上の要件を整備して骨太のIT政策を推進してほしい。

 

 


菅内閣の政策および人事偶感

2020-09-17 07:37:12 | NHK

まず携帯電話値下げについて:

 相対的に小さい問題ではないか。彼があんなに力むのには違和感がある。「電波は国民の貴重な財産であるから」というが、それなら携帯料金問題とは比較にならない不条理がある。それにまず手をつけるべきだろう。個人的には携帯の料金が安くなっても、ありがたくもない。もっと安くすれば喜ぶのはチカチカドンドンのゲームソフト・フリークの若造だけだろう。喫緊の政策イシューではない。センスの問題だね。

 逆に携帯料金を安くすると犯罪の増加につながる可能性が出てくる。スマホだとか、スマホ関連のSNSとかラインなどに起因する性犯罪、経済犯罪が急増しているのは周知のことである。なにごともホドホドだよ。スガさん。この辺は警察庁の補佐、勇気ある諫言も必須である。振り込め詐欺防止キャンペーンに夢中になるだけが警察庁の仕事ではあるまい。そういえば、このキャンペーンが警察庁とNHKのタイアップなのも可笑しいね

 このブログにはNHKといいうカテゴリーがあり、現代においてまったく存在理由のなくなったNHKの解散を主張している。放送法には解散手続きも決められている。

 まったく、正当な理由もなく準税金的な顔をして暴利を放送料としてむさぼっている。前の総務大臣がNHK問題に着手するかと期待したが、あいまいな態度でお茶を濁した。菅氏にはぜひ第一政策としてNHK解散を取り上げてもらいたい。

 日本には数々の国策会社があったがほとんど民営化された。それらの国策会社でも国民が使用していない、あるいは買っていない商品の料金を一方的に徴収することは絶無であった。国有製鉄会社が国民一般から鋼鉄料金を徴収したかね。かっては製糸会社も国策会社であったが、買いもしない着物の料金を国民から奪取したことがあったか。日本国有鉄道が乗車もしない国民の家に押しかけて料金を徴収したことがあったか。そんな不条理なことをした国有企業はない。

 NHKは国有組織ではないという。そうかい、そうかい。なぜ、見たくもない、見もしない放送を見ただろうと言って金をとりに来るのか。金を払った人間にしか放送を見せないというなら、スクランブルをかけろ。スクランブルは相当前から確立している極めて安価なIT技術である。IT担当大臣とやら、総務省や菅首相に注意しなさい。

 NHKの理屈は往来で女が勝手に素っ裸になって、「見ただろう、見ただろう」といって通行人からストリップ料金をたかるようなものである。ストリップで金をとるならストリップ小屋の中でしろ(NHKの場合はスクランブルをかけろ、ということ)。

 国有組織でない、といいながら、裁判では放送料は税金と同じで国民は支払うのが当然と二枚舌をつかう、破廉恥きわまりない。

 携帯問題は二十世紀末からのたかだか二十年ほどの現象である。NHKは百年前からの宿痾である。もっとも民間放送ができるまでの昭和三十年代までは多少の存在理由を認めてもいいが、それ以降七、八十年間は理由なき強奪組織である。

菅首相がこの問題をどうするのか。彼の念頭にはこの問題がまったくないのではないか。「携帯携帯」と得意になって言っているようでは、あまりに器が小さすぎる。

次回:IT問題に取り組む姿勢は大丈夫か

 

 

 


やり手下士官の登場

2020-09-06 07:07:59 | 国際・政治

  凄腕との評判のあるやり手下士官が表舞台に飛び出した。

 不安を感じる人も多いだろう。  玄関横の書生部屋に居て来客の取次ぎをしていた書生がいきなり応接間のソファで主人として客と応対している。  唐突な感じは否めない。

 どうも消去法で決まったらしい。自民党の大勢は石破だけは首相にしたくない。岸田でもいいが、彼では石破に勝てないと見て菅を選んだという。

  近代国家(現代自由主義陣営の国家と言ってもいいが)の政治の要諦は政党による次期首相あるいは大統領の選出過程が正常有効に機能しているかどうかである。それには政党のリーダー選出過程に瑕疵がないことである。公正であることと言ってもいいが、そうすると公正の定義が難しいから瑕疵がないというが。

 アメリカの大統領は直接選挙というが、有力な政党の中で選出されてきた人物しか大統領候補にはなれない。勿論政党の支持を得ないで大統領選挙に立候補することは可能だが、そういう泡沫候補が大統領に当選する可能性はない。

  日本ではどうも政党の首相候補選出の機能が不全であるとの感じは否めない。ここも遠慮して「感じは」と言うにとどめたが。  もちろん、脱皮というか様変わりして、新しい地位にふさわしく変貌する(シナの言葉でいえば豹変とか虎変)という意見もあるが、ゾンビならともかく、71歳の老人に期待するのは酷である、難しい。しかもバックシートドライバーが81歳の古だぬきとあっては若干の危惧を抱かざるを得ない。