東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

タネの育て方

2012-04-29 10:03:25 | 社会・経済

前回小沢一郎裁判の判決は将来へのタネを残した、と書いたが、さてこのタネをどう育てるかだ。

* 国会で証人喚問を求めていく方法があるが、クリアカットに進むとは思われない。稀代の破廉恥漢である小澤が喚問に応じるはずがない。民主党にそれを強制する力と見識があるか。

小澤は徒党を組んで策謀するであろうから見通しは不透明である。

政局がらみの政治日程は不透明である。解散などがあると問題はどっかへ吹っ飛んで行ってしまい、忘れ去られる恐れがある。

* 控訴する。その場合起訴弁護士は交代することになるか。続けてやってもらいたいが、弁護士の仕事としては儲かる仕事ではないし、大きな裁判で負担も大きいから弁護士は変わるのが現実的だろう。

国会証人喚問が実現する可能性が低いことから、是非控訴をすべきである。


小沢一郎裁判の大岡さばき

2012-04-29 08:33:38 | 社会・経済

地裁の判事と言うのは右顧左眄しなければいけないからつらい立場だ。すでにマスコミでも指摘されているが、指定弁護士が務める検察側の主張はすべて認定されているが、有罪にするには今の法律上は問題があるという両にらみの判決である。

あっけらかんと無罪を言い渡すのはさすがにどう考えてもおかしい。かといって有罪にすると今度は、はねかえりが怖い。それで控訴すれば逆転有罪になる種を残した折衷案となったのだろう。

実際、判決前のネットを見ていると小澤一派が書かせたと思われる書き込みが多く、そのほとんどが脅迫めいている。曰く、有罪にしたら弾劾裁判にするとか、地方の判事に左遷されるぞと脅かしているアップが多数ある。それに裁判長が影響されたかどうか。

之じゃイタリアのマフィアが裁判に圧力をかけるのと同じだ。

プロの検察首脳は起訴しなかったわけで、検察の中には、特に上のほうの一部は有罪にしたら何らかのリアクションを水面下でおこしたろう。最高裁など裁判所側でも小澤を利する連中もいるだろうから、左遷の恐怖はあったにちがいない。

その圧力の隙間を切り抜けて、将来へのタネを残した苦心は買わねばなるまい。珍妙ではあるが、或る意味で大岡さばきではある。


亀岡無免許ひき殺し

2012-04-27 07:47:52 | 社会・経済

前回の続きだが、今朝のテレビによると、この父親、親類は小学校の教頭から被害者の携帯電話の番号を聞き出したと言う。警察が渡した情報に固定電話しかなかったので、執拗にそれ以上の情報を求めて、自分の子供のいた学校の教頭にアプローチしたそうだ。

すでに死亡が報道されている被害者の携帯電話に(試みに)かけてみるという神経は人間ではない。

日常未成年の息子が無免許で車を徹夜で乗りまわし遊び呆けるのを放置していた親が、死に物狂いになって被害者の詳細な情報を執拗に求めるのはどういうことなのだろう。

あらゆる手段で被害者の情報を求める。尋常ではない。情報を渡した教頭も悪いが、警察と違いうまく引っかかったという印象だ。

この父親とか一族はどういう種族なのだ。マスコミは徹底的に取材して国民に報道すべきだ。わざわざカメラを首から下にしか向けない配慮をする神経はなんだ。日ごろ無神経な君たちだろう。こういう時にこんな気遣いをするのは相当にこわい人種なのか。

警察へのアプローチ、教頭を丸めこむ手口からみると、恐喝のほか詐欺的な様々な手法に長けた種族に属するようだ。

& 葬式の前は、取り込んでいるから親族でも直接にその家には電話をしない配慮をするものだ。第一電話は混んでいて大事な打ち合わせなどをしているからとんだ迷惑をかける。葬儀を取り仕切っている人を通して日時とか様子を聞くものだ。

たとえそれが天寿を全うした逝去の場合であっても、親族ですら、そのくらいの配慮をする。それを今回のような非道な死にあって関係者が取り乱している時に、死亡した被害者本人の携帯電話にかけて葬儀の日時や場所を聞くと言う、この親は息子と同様尋常な神経は持っていない。


京都府警察の醜状

2012-04-26 19:57:15 | 社会・経済

無免許運転で多数の人間をひき殺した人間の父親に被害者の情報を流したと言う件、慄然とするね。

この親、謝罪のためというがどういう人物なんだ。マスコミは具体的に報道すべきだ。この未成年の犯人、しょっちゅう、知り合いの車を借りて無免許で乗りまわしていたと言う。近所ではその行状は有名だったらしい。そういう子供の行状を監督出来ない親が大量殺人を犯した途端、殊勝に、すばしこく飛び出して行って遺族に謝罪して回ると言う。

理解不能じゃないか。なにかこの男には他の目的があるのではないか。それと情報を漏えいしたと言う警察とこの父親は日常的に何らかの関係があるのではないか。その辺は迅速に取材して報道してほしい。

そうでなければ、こうも警察のガードが低くなることはあり得ない。勿論該当警察署長なり本部長レベルの特殊な関係があるのではないか。

情報の渡し方の異常な丁寧さ(パソコンでデータをアレンジし、氏名、住所のみならず生年月日までプリントアウトするという異常さ)は警部補個人の犯行とは考えられない。上層部が絡んでいることは間違いなかろう。


民主党を選んだ愚民の責任

2012-04-26 19:41:21 | 社会・経済

月刊誌WILLに金美齢さんの文章がある。なかなかいい。

いわく、橋下「維新の会」にだまされるなかれ」

自民党が駄目だから民主党だと、中身も分からず、見せかけの中身(つまりマニフェスト)をありがたがる馬鹿な国民が政権交代をもたらしたわけだ。同じ伝が今度の橋下ブームだろう。

このブログでも同様の趣旨を書いたことがあるが、金女史の忠告、というか警告はまことにもっもである。なぜ、日本人の論者は平易に、構えずに、難しい得体のしれない言葉を使わずに、金氏のような発言が出来ないのか。

金女史は橋下塾なる珍妙なイベントに参加した無慮二千人についても批判的だが、人気者にぶら下がって楽をしようという奴にものになる奴はいない。

橋下徹のようなのが、独立して二千人も出てきて喧嘩でも始めれば日本も見込みがあるんだがな。


憲法とは1

2012-04-18 22:25:31 | 社会・経済

石原慎太郎氏が冴えてきたようだ。わけのわからない新党などに手を出して転びそうだったが、ぐっと持ちこたえた感じだ。

憲法破棄を称えている。結構である。だが、新しい憲法を作ると言う。これは?どうかな?無駄じゃないか。

日本人にとって憲法とは、汚いベベを隠す美衣(ベベ)である(広辞苑参照、老婆心ながらベベについての語釈については)。

少なくとも伊藤博文などが考えたのは、文明開化したならふんどしじゃやっていけない。西洋人のようにきれいなおべべをきせなきゃ馬鹿にされる。と憲法を作ったことは明瞭である。ある意味、目的意識がはっきりとしていた。方便として割り切っていた。そこが明治維新の推進者の偉いところだ。

ようするに憲法も鹿鳴館のダンスパーティの延長線上にあったわけだ。

憲法神格化(バイブル化)は山県有朋あたりの工夫だろう。それに国民はひっかかった。敗戦で明治憲法の美文は破棄されたが、「新憲法」でも神格化、バイブル化は引き継がれた。それが最大の弊害。橋下徹流にいえばぶち壊すべき最大の敵だ。

下世話にも言う、「神を替えるのはやさしいが、神を捨てるのは難しい」、と。

もっとも山県にとっても大衆対策としての方便にすぎなかったが、彼の後の人間にはそんなことを分からなかった。憲法を物神化してしまった。その辺がポン人の平均値だ。

何にも分からずに、「憲法違反だ」と決めつけるのが葵の印籠化している。民度が低いね。

バイブルというのは、与えられたものだ。キリスト教徒が作ったものではない。ということになっている。実際は初期教父たちが権力闘争を繰り返して編纂したものだが、キリスト教徒には神の子(キリスト)の言行録ということになっている。不可侵、不磨の大典である。

ポン人の新(今さら新でもないが)憲法を押し頂くこと青眼人の聖書を仰ぎ見るが如し。


推認有罪とは?

2012-04-14 22:37:16 | 社会・経済

前2回の続きなんですが、アップをすると責任を感じるし、気にもなるので電網空間を流してみたんですが、推認有罪とか推認主義とかいう言葉があります。

これはなんですか、と聞くと法曹界のど素人であることがばれてしまう。

娑婆の言葉で推認という意味は「推定」出来ますが、それでいいのかな。それとも、なにか特別に厳密な定義とか学説があるのでしょうか。

電気網のなかでは、たとえばWIKIPEDIAでは、見かけない言葉ですね。どうも語られている文脈からすると、物証なしに有罪とする(つまり主張者によれば推定認識?)することらしい。

しかし、証拠の証明力は裁判官の判断に委ねられているのだから、認められるのではありませんか。勿論「推認」に至る判断の過程が正しいかどうかは、上級審、法曹界、司法ジャーナリズムの批判に耐えなければならないでしょうが。

極端に言えば、物証だけでいいなら、裁判官はロボットでもいい。ロボットと鑑識の人たちだけで法廷は維持できるのではありませんか。


推定無罪とは

2012-04-14 21:23:16 | 社会・経済

推定無罪とは、私の理解するところでは、何人も有罪と宣告されるまでは、無罪と推定される、の謂いである。正確には「無罪とも有罪とも断じられない」と言うべきだろう。つまり「無罪ともなりうる」という当然のことを言っている。だから判決が出るまでは容疑者の人権は配慮されなければならないのである。マスコミであたかも既に犯人であるかのように報道することを戒めている。

世間では誤って状況証拠だけでは有罪に出来ない、というのを推定無罪と思っている向きがあるらしい。

再三述べたように日本でも刑事訴訟法第318条で、証拠の証明力は裁判官の自由な判断に委ねる、とある。

証拠は物証に限るとは刑事訴訟法のどこにも書いていない。ちなみに補足すると自白は物証ではないね。日本の裁判では自白をやけに珍重する。そこから小澤一郎のケースでも検察官が焦って妙なことをやったわけだ。

状況証拠しかないときに臆病になるのは、日本の司法界の「雰囲気」、「慣例」、多くの判例ではある。それは風潮であって拘束力はない。

現在の日本では、状況証拠によると、恣意的な、不合理な判決のオンパレードになるという後進国並みの状況と考えているなら、なにをかいわんや、である。

もしそうなら日本の司法ジャーナリズムは存在しないことになる。

アメリカでは状況証拠だけで死刑になるケースが非常に多い。合理的に状況証拠で判断できるかどうかが個々のケースで争点になるだけである。一般論で状況証拠を排除している国はほとんどないのではないか。

前回のアップでも触れたが、検察審査会が小沢一郎の起訴を求めたのは、物証がないと言うだけで小澤を起訴しないのが適切でないと国民が感じたからである。

専門検察官の調査で物証が出なかったのだから、今度の特別検察官の調査で新しい物証が出ないであろうことは当初から分かっていることだ。

問題は小沢一郎の行為を取り巻く状況証拠からどういう合理的判断が出来るか、そういう観点から争われるべきなのだ、当初から。小沢一郎の「秘書のやっていることはまったく報告を受けていない」という証言を信用する者はいないのではありませんか。

小沢一郎が言っているからそうだろうよ、で納得しますかね。


木島の次は小澤だ

2012-04-14 08:40:19 | 社会・経済

木島被告に死刑判決が出た。次は小沢一郎だ。裁判員裁判は状況証拠に基づき死刑を宣告した。

小澤被告側の弁護団の主張は、物証がない、状況証拠しかないということだけである。こういう裁判戦略は明々白々な凶悪犯が死に物狂いで捨て鉢で取る振る舞いであって、国民の選良であるべき政治家のとるべき態度ではない。見苦しいかぎりだ。品位もなにもない態度である。

刑事訴訟法でも証拠の証明力は裁判長の自由な判断に委ねる、とある(第318条)。

小澤を無罪にすることは日本の民度をはかる試金石となる。

小澤のこの裁判の本質は、次のようなものである。

これまでの判決は物証がない、秘書と本人の証言が食い違うから不起訴というものだ。そういう状況を承知の上で国民は再審を求めた。すなわち、問題をもう一度俎上にあげて、関連する状況、各種証拠から合理的に判断しても小沢一郎は無罪と言えるのか、を判断することである。それを国民が求めている。それが今回の裁判の任務である。それ以外にはない。

これまでの裁判と同じ手法をなぞっていては意味をなさない。

新しい物証が得られれば、それはそれで結構なことであるが、そんなことは非常に確率が低いという認識の上で、状況証拠を含めて問題を再度遺漏のないように精査して判断してくれ、というのが国民の要求である。

物証がないとか、本人の証言が否定的だからと言う同じ理由で無罪にしたら、この裁判は国民の負託を全く果たしていない。


米チョンどちらが抜けか2、パールハーバー作戦

2012-04-12 09:38:50 | 社会・経済

アメリカの太平洋戦争におけるパールハーバー謀略戦は短期的には大失敗であった。長期的には成功といえる。

謀略戦において情報の確度を飛躍的に上げるには相手に使わせてみて情報を収集するにかぎる。

北ミサイルを発射させて情報確度をあげるのがアメリカの目的だろう。これとは性格が異なるがある程度参考になるのが真珠湾攻撃を「させた」アメリカ・ルーズベルト大統領の大失敗である。

この場合、アメリカは日本の戦力をはかるという目的ではなく、日本に攻撃させて世界大戦参加へアメリカ世論を誘導することが目的であった。

アメリカは情報戦で日本の戦力を完全に読み誤っていた。過小評価していた。真珠湾を攻撃させても湾外から水鉄砲を撃つぐらいしかできないとなめきっていた。だから日本が真珠湾攻撃を決定した時には、その情報を入手してしめしめと舌なめずりをしたのである。

あいての攻撃計画を暗号解読などによって把握していたというのは情報戦での価値はほとんどない。どういう戦力で攻撃するかと言う情報を得て初めて情報は情報となる。

閑話休題、北の場合は撃たせても大したことは無い、日本や韓国、フィリピンには被害が出る可能性があるが、アメリカには大したことはない、一つ撃たせてどういう戦力か情報を収集しようというのがアメリカの目的だ。