ロシアは生来のヤクザ的なシマ獲得欲からウクライナに侵攻したと思われる。
しかし、戦局が思うように進まず、狂ったように無差別的にインフラを破壊しまくっている。一般住宅にも見境なく砲撃、空爆を行って破壊している。仮にロシアが東部や南部に支配地域を獲得しても、戦後復興を実現しなければ実利は得られない。普通占領地に領土欲があれば、支配の果実を得るためには、インフラとか経済フレームは残すものだ。
拙劣な戦争遂行で疲弊したロシアの経済力では、ウクライナの経済復興は不可能になっている。要するに戦争のために国力は疲弊し、そのうえ戦後果実は全く期待できない。ダブルパンチだ。ロシアはウクライナ占領地(たとえあったとしても)の戦後復興を行う力は残っていない。どうするの、相手の領地を徹底的に破壊しまくって引き上げるのか。NATOの東方拡大を食い止めたことに満足して。
欧米諸国は逆ににウクライナの破壊の賠償をロシアに求めるだろう。ロシアが破壊したインフラ、国力の償いは当然のこととして欧米はロシアに要求する。いまの制裁なんかの生易しいレベルではなくなるだろう。
わたしも遠慮することがある。
遠慮してブログに書かないことがある。しかし、ニューヨークタイムズのコラムニストが書いてくれたそうで私も解禁して前から危惧していたことを書くことにした。
ロス・ダウサットというコラムニストらしいがツイッターでトランプは暗殺されるんじゃないかと予想を書いたそうである。騒ぎになって彼はツイッターを削除したらしい。今朝の産経にでている。「素描点描・気になるトランプ氏の安全」
アメリカの政治史で大統領あるいは大統領選挙候補者の暗殺は何回かある。トランプは狙われそうな気がするんだね。いろんな方面から。保守からも、軍需産業関係からも。
もっともチャイナ方面からはないかもしれない。日米安保についてのとんちんかんな発言を聞いていると、チャイナはトランプが大統領になることを期待しそうだ。在日米軍は撤退するとかいっている。チャイナは日本を攻めるチャンスだと思っているんじゃないか。
もっとも、こういう訳の分からない状況だから日本の政治家の外交手腕の見せ所が来たとも言える。明治時代の日本の政治家並みのてだれが今日本にいるかな。
遠慮してブログに書かないことがある。しかし、ニューヨークタイムズのコラムニストが書いてくれたそうで私も解禁して前から危惧していたことを書くことにした。
ロス・ダウサットというコラムニストらしいがツイッターでトランプは暗殺されるんじゃないかと予想を書いたそうである。騒ぎになって彼はツイッターを削除したらしい。今朝の産経にでている。「素描点描・気になるトランプ氏の安全」
アメリカの政治史で大統領あるいは大統領選挙候補者の暗殺は何回かある。トランプは狙われそうな気がするんだね。いろんな方面から。保守からも、軍需産業関係からも。
もっともチャイナ方面からはないかもしれない。日米安保についてのとんちんかんな発言を聞いていると、チャイナはトランプが大統領になることを期待しそうだ。在日米軍は撤退するとかいっている。チャイナは日本を攻めるチャンスだと思っているんじゃないか。
もっとも、こういう訳の分からない状況だから日本の政治家の外交手腕の見せ所が来たとも言える。明治時代の日本の政治家並みのてだれが今日本にいるかな。
トランプとワシントン・ポストとの会合のやりとりが今日の産経に出ていた。日本への駐留米軍の経費は100パーセント日本が負担しろ、といっている。
結構なことだが、彼にはわかっているのか。もし全額日本が負担するなら、在日米軍は完全に自衛隊の指揮下にはいることになる。そして一番大事なことだが、日本の防衛以外にはアメリカ軍の出動を許さないことになる。
彼も不動産王で資本主義のチャンピオンなら分かっているだろう。金主には逆らえないことが。
今までの様に日本から朝鮮半島に出撃し、ベトナムに行き、中東に行くことは日本の許可なしには出来なくなる。それは分かっているのか。
日米安保が出来て半世紀以上、在日米軍が日本防衛のために戦ったことは一度もない。朝鮮のため、南ベトナムのため、中東の親米勢力のために在日米軍は活動して来た。日本はさせてきた。
将来朝鮮半島有事の際にも、在日米軍が在韓米軍と共同で戦争をする(朝鮮戦争の時の様に)ことは日本の同意なしには出来ない。日本は米軍出動に完全な無条件での拒否権を持つ。それでも100パーセント養って欲しいか。
尖閣で紛争が起これば自衛隊の指揮のもとアメリカは最前線で戦わなければならない。その覚悟はあるのか。トランプはワシントン・ポストとの会合で尖閣のことは話したくない、といったそうだ。理由を聞きたいものである。
結構なことだが、彼にはわかっているのか。もし全額日本が負担するなら、在日米軍は完全に自衛隊の指揮下にはいることになる。そして一番大事なことだが、日本の防衛以外にはアメリカ軍の出動を許さないことになる。
彼も不動産王で資本主義のチャンピオンなら分かっているだろう。金主には逆らえないことが。
今までの様に日本から朝鮮半島に出撃し、ベトナムに行き、中東に行くことは日本の許可なしには出来なくなる。それは分かっているのか。
日米安保が出来て半世紀以上、在日米軍が日本防衛のために戦ったことは一度もない。朝鮮のため、南ベトナムのため、中東の親米勢力のために在日米軍は活動して来た。日本はさせてきた。
将来朝鮮半島有事の際にも、在日米軍が在韓米軍と共同で戦争をする(朝鮮戦争の時の様に)ことは日本の同意なしには出来ない。日本は米軍出動に完全な無条件での拒否権を持つ。それでも100パーセント養って欲しいか。
尖閣で紛争が起これば自衛隊の指揮のもとアメリカは最前線で戦わなければならない。その覚悟はあるのか。トランプはワシントン・ポストとの会合で尖閣のことは話したくない、といったそうだ。理由を聞きたいものである。
長い長い議論の過程で有効な反論はなかったと言った。反対には三つのタイプがあるようである。
民主党の議会での振る舞い:
ニュース等を見ていると野党は反対しているのではなくて、法律の条文の細かい質問しかしていない。たとえば、この法律が出来ると自衛隊員の危険がますのかどうか、とか。したがって正面から反論していたとは受け取れない。それが大衆デモが盛り上がると途端に「相乗りだいちゃん」を決め込む。唾棄すべき行動である。
戦争反対を念仏代わりの唱える:
そうするとご利益にありつけると思っている。ほとんど原始宗教のレベルである。
戦争に反対ですか、と単純にきけば100パーセント近くは「反対です」というだろう。分かりきった話だ。自分たちだけの護符だと思うなよ。
世論調査で法案に反対が多数というが、どういう質問の持って行き方をしているのか。電話かなにかで予期していない時に、知らないところからいきなり「戦争に反対ですか」と聞かれればハイと答えるに決まっている。
もっとも、法案が「わかりにくい」というのはハイと答えそうな気がする。わたしも前に書いたがよく分からない、そう言う時には有効な反論が聞ければ法案に反対するだろうね。なければ特に反対することもない。そんなものだよ。世間とは。
それと、憲法第九条の改正が先かどうか、という質問がある。これについて意見が分かれるというのは理解できる。しかし、前にも触れたが憲法とは国内法規の最上位に位置する物であって、外国相手(つまり憲法の規定が及ばない相手)に対して何かの規定を設けることは意味がない。無効である。たとえばチャイナに対して日本は戦争できません、お相手したいけど駄目です、といえば相手は引っこむかね。そうかい、そうかい、とこれ幸いに侵略してくるだろう。
戦争反対、もっと正確に言えば回避したいから今度の法律を作るのだろう。だったら、作った場合と作らない場合を比較しなければならない。その際に前回述べた項目について明確に自説を説明する義務がある。
お前が戦争に行け:
駅前で「安倍が一人で戦争に行け」というプラカードを持っていた女性がいた。反対がこの程度の知的レベルなら怖くもないし、踏みつぶしてもなんら差し支えない。警官はきらいだ、なりたくない、というのはいい。警察はいらないということかな。それなら彼女のなかでは理屈は通っているが、世間では通用しない。
国会周辺のデモ参加者の知的レベルもこの程度であろうから、はやく採決してしまえ、と言っている。
民衆の責任と政治家の責任:
民衆と政治家では責任がまるで違う。個人が無抵抗主義だからと戦争に反対したり、徴兵を拒否する(こう言うことは今の日本ではないだろうが)ことは個人の責任で行うならあり得る。クエーカー教徒なんかの例で主義を貫き主義に準じて懲役に行くとかね。尊敬される場合もあるだろう。個人としてはあり得る。
政治家の責務は国民(つまり政治家にとっては他人)の生命と財産を守ることである。これを放棄して個人の「無抵抗主義」という「崇高な信念」で国民の生命財産を危うくすることは絶対に許すことが出来ない。無抵抗主義で国民の生命と財産を守れるという理性的な根拠を国民の前に提示しないかぎり、政治家には許されないことである。
無抵抗主義の大衆諸君、君個人の意見を他人に押し付けてはいけない。みていると、運動のリーダーは大衆を支配したいというあまり感心しない欲望を満たしているだけのように見える。
民主党の議会での振る舞い:
ニュース等を見ていると野党は反対しているのではなくて、法律の条文の細かい質問しかしていない。たとえば、この法律が出来ると自衛隊員の危険がますのかどうか、とか。したがって正面から反論していたとは受け取れない。それが大衆デモが盛り上がると途端に「相乗りだいちゃん」を決め込む。唾棄すべき行動である。
戦争反対を念仏代わりの唱える:
そうするとご利益にありつけると思っている。ほとんど原始宗教のレベルである。
戦争に反対ですか、と単純にきけば100パーセント近くは「反対です」というだろう。分かりきった話だ。自分たちだけの護符だと思うなよ。
世論調査で法案に反対が多数というが、どういう質問の持って行き方をしているのか。電話かなにかで予期していない時に、知らないところからいきなり「戦争に反対ですか」と聞かれればハイと答えるに決まっている。
もっとも、法案が「わかりにくい」というのはハイと答えそうな気がする。わたしも前に書いたがよく分からない、そう言う時には有効な反論が聞ければ法案に反対するだろうね。なければ特に反対することもない。そんなものだよ。世間とは。
それと、憲法第九条の改正が先かどうか、という質問がある。これについて意見が分かれるというのは理解できる。しかし、前にも触れたが憲法とは国内法規の最上位に位置する物であって、外国相手(つまり憲法の規定が及ばない相手)に対して何かの規定を設けることは意味がない。無効である。たとえばチャイナに対して日本は戦争できません、お相手したいけど駄目です、といえば相手は引っこむかね。そうかい、そうかい、とこれ幸いに侵略してくるだろう。
戦争反対、もっと正確に言えば回避したいから今度の法律を作るのだろう。だったら、作った場合と作らない場合を比較しなければならない。その際に前回述べた項目について明確に自説を説明する義務がある。
お前が戦争に行け:
駅前で「安倍が一人で戦争に行け」というプラカードを持っていた女性がいた。反対がこの程度の知的レベルなら怖くもないし、踏みつぶしてもなんら差し支えない。警官はきらいだ、なりたくない、というのはいい。警察はいらないということかな。それなら彼女のなかでは理屈は通っているが、世間では通用しない。
国会周辺のデモ参加者の知的レベルもこの程度であろうから、はやく採決してしまえ、と言っている。
民衆の責任と政治家の責任:
民衆と政治家では責任がまるで違う。個人が無抵抗主義だからと戦争に反対したり、徴兵を拒否する(こう言うことは今の日本ではないだろうが)ことは個人の責任で行うならあり得る。クエーカー教徒なんかの例で主義を貫き主義に準じて懲役に行くとかね。尊敬される場合もあるだろう。個人としてはあり得る。
政治家の責務は国民(つまり政治家にとっては他人)の生命と財産を守ることである。これを放棄して個人の「無抵抗主義」という「崇高な信念」で国民の生命財産を危うくすることは絶対に許すことが出来ない。無抵抗主義で国民の生命と財産を守れるという理性的な根拠を国民の前に提示しないかぎり、政治家には許されないことである。
無抵抗主義の大衆諸君、君個人の意見を他人に押し付けてはいけない。みていると、運動のリーダーは大衆を支配したいというあまり感心しない欲望を満たしているだけのように見える。
野党のフィリバスターは酷すぎる。反論になっていない。無知未熟な愚衆をあおり、迎合するのが民主主義だと思い込んでいる。
速やかに採決せよ。というのは無慮100時間?の質疑で有効な反論が一つも出てこないからである。待つこともあるまい。ま、政府も潮時をみているのだろう。相手が息を吐いた所でボディーブローを食らわすつもりなのだ。
正直いって私も政府案が分かっているとはいえない。
「!?!」 << 野党の諸君の上記のコメントに対する反応を記号で示すとこういうことになるであろう。しかし、これだけ長い時間をかけても説得力のある反論が出てこないということは、政府案もまたありかな、と愚考する次第である。
世界情勢は変わっている。シナの膨張(はっきり言えば侵略)の脅威はたかまっている。それに備えろというのはごくまともな議論に思える。
野党の反論は次のようなものでなければならない。
* 世界情勢は危険ではない。認識の根拠を示す必要がある。つまりシナは日中友好条約を結んだ時、あるいは初期のバンドン会議で主張した様に「覇権主義絶対反対」である、と日本国民に責任を持って説得する義務が野党にはある。
南シナ海、東シナ海でのシナのふるまいは侵略ではなく、膨張主義でもなく、覇権主義でもない。正当であると認める。
* したがって、尖閣、オキナワを侵略することは未来永劫ないと国民に言明することである。
* あるいは、そういう侵略はあるかもしれない。その場合はしょうがないから無抵抗主義で「どうぞどうぞ」と差し出すのがいい。それが民主党などの政策である。
* あるいは、シナと民主党、それに特に生活の党の小沢一郎はシナのお友達(家来といったほうがいいが)であるから、そんなことはしないで頂戴、とお友達甲斐に説得する自信がある。
* あるいは、そうなったら自衛隊だけで戦う、負けそうになったら住民の最後の一人まで戦い玉砕する。
民主党など反対派はどのオプションを採るか明確に一点の疑いもないように国民に約束する必要がある。そのうえで、政府案には反対であるというべきである。
国民の多数がそれでもいい、というなら野党は胸を張れるのである。
速やかに採決せよ。というのは無慮100時間?の質疑で有効な反論が一つも出てこないからである。待つこともあるまい。ま、政府も潮時をみているのだろう。相手が息を吐いた所でボディーブローを食らわすつもりなのだ。
正直いって私も政府案が分かっているとはいえない。
「!?!」 << 野党の諸君の上記のコメントに対する反応を記号で示すとこういうことになるであろう。しかし、これだけ長い時間をかけても説得力のある反論が出てこないということは、政府案もまたありかな、と愚考する次第である。
世界情勢は変わっている。シナの膨張(はっきり言えば侵略)の脅威はたかまっている。それに備えろというのはごくまともな議論に思える。
野党の反論は次のようなものでなければならない。
* 世界情勢は危険ではない。認識の根拠を示す必要がある。つまりシナは日中友好条約を結んだ時、あるいは初期のバンドン会議で主張した様に「覇権主義絶対反対」である、と日本国民に責任を持って説得する義務が野党にはある。
南シナ海、東シナ海でのシナのふるまいは侵略ではなく、膨張主義でもなく、覇権主義でもない。正当であると認める。
* したがって、尖閣、オキナワを侵略することは未来永劫ないと国民に言明することである。
* あるいは、そういう侵略はあるかもしれない。その場合はしょうがないから無抵抗主義で「どうぞどうぞ」と差し出すのがいい。それが民主党などの政策である。
* あるいは、シナと民主党、それに特に生活の党の小沢一郎はシナのお友達(家来といったほうがいいが)であるから、そんなことはしないで頂戴、とお友達甲斐に説得する自信がある。
* あるいは、そうなったら自衛隊だけで戦う、負けそうになったら住民の最後の一人まで戦い玉砕する。
民主党など反対派はどのオプションを採るか明確に一点の疑いもないように国民に約束する必要がある。そのうえで、政府案には反対であるというべきである。
国民の多数がそれでもいい、というなら野党は胸を張れるのである。
第一次世界大戦での日本の協力は多岐多数にわたる。これらについて欧米の反応、マスコミ論調を平間洋一氏が羅列している。こう言うことは箇条書きにするか、年表にしてもらいたい。ここでは読後の記憶で述べる。わずか250頁の本であるから読み返して確認すればいいのだろうが、読み返す気がしない記述なので、平間氏には申し訳ないが。
一般にも(どういう意味で「一般にも」というかも縷説しなければならないのだろうが、はしょって)、地中海に派遣した日本艦隊の突出した活躍だけが言及されるのが常である(日本国内では)。しかし平間氏によると、イギリスからの協力要請は無数にあり、それらはいずれも重要な作戦だったようである。これらが日本のほかの著書には載っていないのは問題と言わなければならない。
さて、これらの協力に対してイギリスの反応(主としてマスコミ)はどうであったか。第一に感謝、賛辞があるのは当然であるが、ネガティヴなものも多い。
いわく、いちいち、協力の対価を求めてくる。たとえば、南洋のドイツ領を攻撃占領したら、戦後処理の国際会議で日本の領土に編入することを約束せよ、など。
これはむりもない。日清戦争の三国干渉、日露戦争のアメリカのお為ごかしの講和仲裁により戦後の協定では欧州寄りの結論を飲まされた日本としては作戦開始前にこのような要求をするのは、いわば、経験から得た知恵である。二度と煮え湯を飲まされないための用心である。日本国内の不満沸騰を避けるための当然の措置である。
また、欧州が戦争で苦しんでいるのに日本は貿易で利益追求している。だから協力に後ろ向きだ、という。これなどやっかみに過ぎないのではないか。ま、これら二つの世論の潮流がイギリスの中でも定着したことを留意することが今後の展開を見る上で必要であろう。
一般にも(どういう意味で「一般にも」というかも縷説しなければならないのだろうが、はしょって)、地中海に派遣した日本艦隊の突出した活躍だけが言及されるのが常である(日本国内では)。しかし平間氏によると、イギリスからの協力要請は無数にあり、それらはいずれも重要な作戦だったようである。これらが日本のほかの著書には載っていないのは問題と言わなければならない。
さて、これらの協力に対してイギリスの反応(主としてマスコミ)はどうであったか。第一に感謝、賛辞があるのは当然であるが、ネガティヴなものも多い。
いわく、いちいち、協力の対価を求めてくる。たとえば、南洋のドイツ領を攻撃占領したら、戦後処理の国際会議で日本の領土に編入することを約束せよ、など。
これはむりもない。日清戦争の三国干渉、日露戦争のアメリカのお為ごかしの講和仲裁により戦後の協定では欧州寄りの結論を飲まされた日本としては作戦開始前にこのような要求をするのは、いわば、経験から得た知恵である。二度と煮え湯を飲まされないための用心である。日本国内の不満沸騰を避けるための当然の措置である。
また、欧州が戦争で苦しんでいるのに日本は貿易で利益追求している。だから協力に後ろ向きだ、という。これなどやっかみに過ぎないのではないか。ま、これら二つの世論の潮流がイギリスの中でも定着したことを留意することが今後の展開を見る上で必要であろう。
日本が勝って、仲介を買ってでたアメリカ大統領ルーズベルトの斡旋でアメリカ・ポーツマスで講和会議が始まった。アメリカは親切心で仲介というよりかは太平洋での日本の躍進にブレーキをかけることが目的であった。ロシアの強硬な姿勢、ロシア代表ウィッテの交渉力が巧みなこともあって、ロシア側に有利な講和となった。
ロシアは日本への賠償金支払いなし、日本は樺太(サハリン)の南半分だけ獲得という結果になった。政府はやむを得ずこれでまとめたのだが、日本国内の不満がおさまらない。東京の日比谷公園で行われた抗議集会は暴動に発展した。平間氏が引用する報道によると、日本国内でキリスト教会が十数カ所焼き払われたらしい。
これが相当の悪影響を欧米のマスコミ、民衆に与えた。アメリカやカナダでは急増した日本人移民の排斥が始まった。それやこれやで同盟国イギリスの親類であるアメリカや小姑であるカナダで反日世論が高まった。勿論イギリスは日英同盟を失効させることはなかったが、日英同盟に対する当初の熱狂的支持は失われた。
日本でも日清戦争での三国干渉に続いて、日露戦争の勝利にも欧米が干渉したというのでアングロサクソン民族に対する不満が根付いたのである。
これらの両サイドに定着した底流が第一次世界大戦での日英同盟による協力にも影を落とすことになる。
ロシアは日本への賠償金支払いなし、日本は樺太(サハリン)の南半分だけ獲得という結果になった。政府はやむを得ずこれでまとめたのだが、日本国内の不満がおさまらない。東京の日比谷公園で行われた抗議集会は暴動に発展した。平間氏が引用する報道によると、日本国内でキリスト教会が十数カ所焼き払われたらしい。
これが相当の悪影響を欧米のマスコミ、民衆に与えた。アメリカやカナダでは急増した日本人移民の排斥が始まった。それやこれやで同盟国イギリスの親類であるアメリカや小姑であるカナダで反日世論が高まった。勿論イギリスは日英同盟を失効させることはなかったが、日英同盟に対する当初の熱狂的支持は失われた。
日本でも日清戦争での三国干渉に続いて、日露戦争の勝利にも欧米が干渉したというのでアングロサクソン民族に対する不満が根付いたのである。
これらの両サイドに定着した底流が第一次世界大戦での日英同盟による協力にも影を落とすことになる。
三国干渉というのがあった。日清戦争後の講和条約で清国から正式に割譲された遼東半島をシナに返せ、とロシア、ドイツ、フランスが日本に要求した。二度とこういう理不尽な圧力を受けないための方策として、軍事同盟の可能性も模索された。
イギリスは当時世界の超大国であり、三国干渉に関与していない。ロシアのアジアでの南下阻止では日英両国の利害は一致する。かかる背景の元に日露戦争直前に第一次日英同盟が締結された。
日英同盟ではイギリスの参戦はロシア以外の国がロシア側で参戦した場合に限られていた。これがロシア側にフランス、ドイツがついて参戦することを防いだ効果は極めて大きい。三国干渉の徒党ぶりからすると、日英同盟の、この条項がなければドイツやフランスが日本を攻撃した可能性は高い。
こうして独仏の参戦を防いだため、イギリスの協力は今日の言葉でいえば「後方支援」に限定された。よく言われる様にイギリスの後方支援はロシアのバルチック艦隊の極東回航におおきな影響を与えた。欧州から極東の主要な港はみなイギリスの植民地であり、これらの港でのロシア艦隊への石炭、食料、飲料水の積み込みはイギリスによって拒否された。乗組員の上陸(休養のための)も拒否された。
バルチック艦隊は整備も不十分のまま、乗組員の士気も最低の状態でほとんど途中での訓練も出来ずに対馬海峡に現れた。そして日本の海軍によって全滅させられたのである。
大陸での陸軍の勝利には特別にイギリスが関与したということはないし、陸軍の貢献は多大であったが、ロシア海軍の殲滅を決定的にしたイギリスの「後方支援」は49パーセントの勝率を51パーセントにしたという意味では決定的な意味を持っている。しかし、日露戦争後はこの結婚は倦怠期に入ったのである。>>
イギリスは当時世界の超大国であり、三国干渉に関与していない。ロシアのアジアでの南下阻止では日英両国の利害は一致する。かかる背景の元に日露戦争直前に第一次日英同盟が締結された。
日英同盟ではイギリスの参戦はロシア以外の国がロシア側で参戦した場合に限られていた。これがロシア側にフランス、ドイツがついて参戦することを防いだ効果は極めて大きい。三国干渉の徒党ぶりからすると、日英同盟の、この条項がなければドイツやフランスが日本を攻撃した可能性は高い。
こうして独仏の参戦を防いだため、イギリスの協力は今日の言葉でいえば「後方支援」に限定された。よく言われる様にイギリスの後方支援はロシアのバルチック艦隊の極東回航におおきな影響を与えた。欧州から極東の主要な港はみなイギリスの植民地であり、これらの港でのロシア艦隊への石炭、食料、飲料水の積み込みはイギリスによって拒否された。乗組員の上陸(休養のための)も拒否された。
バルチック艦隊は整備も不十分のまま、乗組員の士気も最低の状態でほとんど途中での訓練も出来ずに対馬海峡に現れた。そして日本の海軍によって全滅させられたのである。
大陸での陸軍の勝利には特別にイギリスが関与したということはないし、陸軍の貢献は多大であったが、ロシア海軍の殲滅を決定的にしたイギリスの「後方支援」は49パーセントの勝率を51パーセントにしたという意味では決定的な意味を持っている。しかし、日露戦争後はこの結婚は倦怠期に入ったのである。>>
軍事同盟というのは夫婦のようなものだと分かった。それも野合とか恋愛結婚ではなくて見合い結婚である。見合いというのは本人同士の損得は勿論のこと、両家の総合的な損得を秤にかける。
恋愛結婚だって当初の獣欲の炎が治まれば、両者の絶えることのない妥協、協力によって精魂込めて均衡を守らなければ破局にいたる。いわんや見合い結婚においておや。軍事同盟また然り。絶えざる手入れ、調整が不可欠である。そのうえ四囲の情勢は絶え間なく変化する。
両家、各家とも一枚岩ではない。利害の異なる人間からなる寄り合いである。その均衡である。同盟各国の中でも様々な態度に分かれる。それぞれの家の親戚にも色々なのがいるのもである。姑、小姑に至っては結婚そのものに反対でいつかぶちこわしてやろうとする人間がいるものである。
イギリスの場合、独立戦争までしたなかであるが、同血のアメリカがある。また、英連邦を構成するカナダ、ニュージーランド、オーストラリアがある。そしれこれらの国々はどちらかというと、日本を排斥し、敵対する国である。いってみれば敵対する小姑である。アメリカ、カナダは日本から増加する移民に不快感、恐怖感、警戒感をもっている。さらにアメリカにとってはチャイナへのアクセスの前に立ちはだかるのは日本である。この壁は壊したい。
オーストラリア、ニュージーランドは日本の南洋進出、発展で国防上の危険を感じている。英国はこれらの保護国もまとめなければならない。日英同盟の恩恵で第一次大戦ではこれらの国の軍隊は日本の海軍に守られて無事欧州戦線に到達したにもかかわらず、である。
日本とイギリスの利害が一致するのはシナ大陸の利権である。同盟締結の目的もそれであった。英連邦のインドはまた色合いが日英で違う。日本は表立ってではないが、イギリスからのインド独立運動に同情している。イギリスはこれらの独立運動家を弾圧している。
横に同盟を見るとこういう難しい問題が山積していた。英知を集めた、怠らない日英同盟というエンジンの整備が休むことなく行われなければならない。そうして最初のうちは行われていた。
次回は縦に見て同盟の変化を見る。いずれも平間氏の著書からの要約である。
恋愛結婚だって当初の獣欲の炎が治まれば、両者の絶えることのない妥協、協力によって精魂込めて均衡を守らなければ破局にいたる。いわんや見合い結婚においておや。軍事同盟また然り。絶えざる手入れ、調整が不可欠である。そのうえ四囲の情勢は絶え間なく変化する。
両家、各家とも一枚岩ではない。利害の異なる人間からなる寄り合いである。その均衡である。同盟各国の中でも様々な態度に分かれる。それぞれの家の親戚にも色々なのがいるのもである。姑、小姑に至っては結婚そのものに反対でいつかぶちこわしてやろうとする人間がいるものである。
イギリスの場合、独立戦争までしたなかであるが、同血のアメリカがある。また、英連邦を構成するカナダ、ニュージーランド、オーストラリアがある。そしれこれらの国々はどちらかというと、日本を排斥し、敵対する国である。いってみれば敵対する小姑である。アメリカ、カナダは日本から増加する移民に不快感、恐怖感、警戒感をもっている。さらにアメリカにとってはチャイナへのアクセスの前に立ちはだかるのは日本である。この壁は壊したい。
オーストラリア、ニュージーランドは日本の南洋進出、発展で国防上の危険を感じている。英国はこれらの保護国もまとめなければならない。日英同盟の恩恵で第一次大戦ではこれらの国の軍隊は日本の海軍に守られて無事欧州戦線に到達したにもかかわらず、である。
日本とイギリスの利害が一致するのはシナ大陸の利権である。同盟締結の目的もそれであった。英連邦のインドはまた色合いが日英で違う。日本は表立ってではないが、イギリスからのインド独立運動に同情している。イギリスはこれらの独立運動家を弾圧している。
横に同盟を見るとこういう難しい問題が山積していた。英知を集めた、怠らない日英同盟というエンジンの整備が休むことなく行われなければならない。そうして最初のうちは行われていた。
次回は縦に見て同盟の変化を見る。いずれも平間氏の著書からの要約である。
これは角川の編集者の責任もいくらかあるであろう。
非常に記述が錯綜しており、整理されているとはいいがたい。
それを補うためにも年表を付することは絶対必要であった。
また索引も必須であろう。文献目録あるいは出典リストも
あった方がよかった。
非常に記述が錯綜しており、整理されているとはいいがたい。
それを補うためにも年表を付することは絶対必要であった。
また索引も必須であろう。文献目録あるいは出典リストも
あった方がよかった。