外部委員というときに、一つは大相撲の組織内にいる外部委員をいう。危機管理委員会という組織のヤメ検某の如き人物である。もう一つは組織的には相撲協会外の組織のメンバーである。横綱審議委員とか池坊老女のいる相撲評議会のメンバーである。
叙上の理解が正確かどうかは門外漢だから分からない。素人が外部から看ているとそう言えるということで、以下の議論にさして影響や違いが出てくると思わないので、そういう理解で議論をすすめる。
外部委員の使命というのは何か。相撲取りという狭い特殊なサークルの目線に追随するなら外部委員の存在理由はない。ヤメ検某の発言等傭われ小使いレベルの失笑ものの発言であった。
外部委員というのは世間の一般常識を組織運営に反映させるためにあると理解している。したがって、あてがいぶちの相撲協会内部の論理をなぞるだけなら外部委員の必要はない。相撲協会が提供する情報だけを尊重するなら、外部委員は不要である。
今回の傷害事件は相撲協会の内部論理ないしは思惑で律すべき事案ではない。刑事事件として判断すべきである。その場合妥協の産物となりがちな法曹界の結論にも追随すべきではなかろう。
普通今回のような事件は集団リンチとして法曹界では捌かれ、マスコミ、世間もそのように糾弾する。すなわちチンピラ不良のグループが荒川の河川敷にリンチしようとする相手を呼び出して、リーダーの指示のもと、暴行を加え傷害、場合によっては相手を死に至らしめる。リーダーの罪が一番重くなる。
這般の事情から今回の傷害事件は首謀者白鵬、実行犯日馬富士、共謀者あるいは不作為による共犯者は同席者になる。外部委員が勧告する処分はこの基準にそって厳正に行われることを期待する。その際に外部委員の責任は重大であることを自覚すべきである。