東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

アメリカは何故攻撃を急ぐのか

2013-08-31 17:04:54 | 国際・政治
最初は29日にも攻撃するとマスコミに流していた。『使用があった』という直後だろう。爆撃なんかしたら証拠が吹っ飛んじゃうじゃないのか。WHY?

そこに鍵があるような気がする。今ではおなじ物質(合成した物質)でも指紋見たいのがあるらしい。同じ原料を使い同じ方法で合成しても使用した原料によって作成者を区別できるらしい。

国連が調査にはいっているのはそう言うことも含めて調査しているのだろう。なぜ待てないのか。昨日はアメリカのマケイン上院議員が早くしないと時期を失するとか、小浜に云ったとかいうんだね。時期を失するとはなにを心配しているのか。

国連の調査で化学兵器作成者がシリアで無いことが分かっていまう、ということか。

どうもマスコミ諸君の自主的な活動がない。困ったものである。

&: ところで朝刊をみたが、ケリーの記者会見の記事はないな。ということは記者会見は朝刊締め切り後だったのか。それにしてもおかしいな、ヤフーのニュースは昨日の夕方だったよ。マスコミよ、何を報道すべきかの取捨選択ぐらい押さえておけよ。

&&: 国連調査団がダマスカスのホテルから出国したというニュースがあった。これをみるとシリア政府も調査団を受け入れている訳だ。「攻撃のあった」というダマスカス近郊は反体制派の支配地域なんだろうから、そこを拠点に国連は調査しているかと思った。

そうすると、何日かまえに調査に向った車が銃撃されたというが、どのグループが銃撃したのかな。調べられると都合の悪いのは、謀略があったとすれば、謀略側だが。

いろいろ不審な点が多い。マスコミ諸君しっかりせいよ。






シロウトをなめんなよ2

2013-08-31 07:34:18 | 国際・政治
承前:ケリー長官の発表した理由だが、テレビでは四つに要約していたな。

二つ目は、確か(注)、化学兵器攻撃を三日前から準備していた証拠があるというんだな。ただその根拠が示されていない。おそらくアメリカが前から云っている通信傍受記録としか考えられないが、それなら、はっきりと全文を開示せよ。

なぜなら、前にも触れたように、一つの(多数あるうちの)可能性としてシリアが保管していた(仮定)化学兵器の輸送計画あるいは管理計画のことかもしれない。攻撃準備と明確に特定出来る内容か開示して素人の了解を得よ。

三つ目は、確か(注)、事後「作戦終了」という通信を傍受したというのだな。これも傍受記録の表現そのままに開示せよ。攻撃作戦ではなく、輸送作戦だったかもしれないではないか。

四つ目は忘れた(注)。

注: なにしろ今朝の朝刊が手元にない。新聞は駅のキオスク以外で買ったことが無いのでね。あるいは人の捨てた新聞を見るとか。だから新聞記事で確認するのは二、三日後になる可能性がある。

&: もう一つ思い出した。ケリーの会見で現場はダマスカスの近郊と云っていたな。とすると、前に述べたように首都近郊で千人以上の死者の出るような化学兵器攻撃をすることはあり得ない、というアメリカの主張を否定する極めて決定的な証拠になる。

そんなところで化学兵器を使ってみな、風に乗ってすぐに首都に達してしまう。





シロウトをなめんなよ

2013-08-31 07:05:06 | 国際・政治
アメリカのケリー国務長官が記者会見をした。昨日のインターネット・ニュースで見出しだけみたが、今朝のテレビで見た。

どうして国務長官が出てくるのかな。大統領とか、国防長官(あるいはペンタゴンの主席報道官)とか、CIA長官とか、安全保障担当補佐官なら分かるが、国務長官が出てくるところか。目的が見え見えだな。その演説口調も笑止な小学生の学芸会風だ。

昨日のインターネットでもおかしいと思ってすぐに書こうかと思ったが夜も遅かったし、ケリー発言の全体が分からなかったので寝てしまった。

驚いた、というか、あきれたのは、死者の数が端数まで出ていること。錯綜した状況でそんなことが把握出来る筈がない。それが潜入していたCIA要員が数えたというんだから、嘘も見え見えだ。具体的な数を出来るだけ細かくだせば視聴者をだませるとおもったらしい。ケリーのアイデアかな。

死者1429人、うち子供426人というのだな。これだけで発表はうそと分かる。シロウトをなめんなよ。できれば子供とは何歳以下とそこまでこしらえて欲しかった。こんな数は、こんな状況がかりにあったとしても、自国(シリア)当局でも把握出来ないだろう。死者多数とか千人以上くらいというツカミなら状況把握が出来るかも知れないが。

筆者はもちろん化学兵器使用には断固として対応しなければならないと思っている。こんなことを云うまでもないが、どういちゃもんをつけられるか分からないので何度でも断っておこう。

アメリカみたいな、いい加減な対応を認めると肝心の正真正銘の「化学兵器撲滅理念」がオオカミ少年の寓話のようになってしまう。






シリア、考えられる変数3

2013-08-30 06:09:58 | 国際・政治
ひとつ思い出したので。

第一次イラク戦争の時だったとおもうが、アメリカやイギリスがイラク攻撃に踏み切ったのは、彼らのイラク国内でのスパイが摘発され処刑されたの原因という情報があった。勿論、確認されていない。

とくに、アメリカ人は仲間が一人でも殺されると、相手を何人でも殺すという性質がある。真珠湾の死者の何千倍の日本人を殺ししまう。日本では秋葉原事件の犯人に見られる極めて個人的な特異な例である。あれはたしか、職場で不愉快なことがあったので、出来るだけ大きな報復をしよう、関係があろうとなかろうと、出来るだけ沢山の人を殺せることをしようと、秋葉原の日曜天国で凶行に及んだわけだ。

アメリカの場合は極めて特殊な精神を病んだ特異的な個人現象が国民レベルの心理的メカニズムになっている。しかも、ごくまれに起こる発作ではなくて、毎年のように国家レベルで引き起こす。きわめて特異な国家国民である。

西部劇映画なんかの話ではない。現実に西部劇をやってしまうのが彼らなのである。

&: 云うまでもないことだが、マスコミの使命は今回の「化学兵器使用」の証拠として流れた映像の出所、流通経路を一点の疑問も無いように把握し報道することである。

映像そのものの分析を通して映像の信憑性を確立することである。犠牲者の出た現場でペットボトルから患者の頭に水を数滴(そのように見える)垂らすなんてことが、現実的な映像なのか、見ている人は奇異に感じないのだろうか。

英国議会はシリア攻撃を許可する法案を否決したという。あの映像だけで賛成多数になれば、それこそ異常というものだろう。

アメリカでも議員の一部が攻撃に踏み切る前に議会の承認を得るように大統領に書簡を送っている。さて、どうなりますことか。



シリア、考えられる変数2

2013-08-29 09:03:11 | 国際・政治
長くなったから稿を改める。

アメリカはじめ主要国は化学兵器を保有していることを認めているが、シリアはどうだったかな。自身では認めていなかったと記憶する。持っていると云っただけで空爆されるからね。

で、アメリカの云うように持っていると仮定しよう。前回書いた通り化学兵器の生産は容易である。

今回欧米系メディアによって報道される犠牲者が意図的な攻撃の目標であったかどうかは議論されるべき別問題である。

これがシリア政府の保有する化学兵器であったとしよう。その場合、首都近郊で意図的に攻撃に使うことは考えられないと前回述べた。

とすると、保有中、あるいは輸送中の事故である可能性が一つ。もう一つは反体制派が化学兵器のあることを知らずに攻撃して化学兵器が流出した場合なら可能性としては考えられる。

アメリカ諜報機関が『傍受』したという『緊迫したシリア政府の無線交信』というのも、それなら理解可能だ。ぜひ傍受内容は全面的に公開してもらいたい。正直に全面的に公開するなら、意図的な攻撃で使われたか、事故などによる流出か、判断する材料がある筈である。アメリカはメークアップしたりはしょったりしないで全面的に公開してほしい。

アメリカはミサイルで攻撃するというが、当然その際にも破壊された兵器から毒ガスが流出する。それが及ぼす二次的被害はどうやって防ぐのだろうか。

ありもしない『証拠』でイラクを攻撃した前例もある。今回マスコミは密に事件をフォローする義務がある。まさか巡航ミサイルにまたがっていけ、とまでは云わないがね。






シリア、考えられる変数

2013-08-29 06:42:46 | 国際・政治
化学兵器は貧者の核兵器と云われる。ようするに誰でも作れる。日本でもオームが作り使用した。ノウハウは化学を学んだものには容易に手に入るらしい。そして原材料はありふれた物質である。ここが重要。核兵器は材料の入手、精製がとても素人には出来ない。

シリアでの化学兵器使用問題だが、素人でも分かる、はっきりさせなければならない問題が複数ある。

使用者: シリア政府か、反体制派か、第三国の謀略まで考えないといけない。

使用場所: シリアの首都の近郊というが、政府側が首都近くでこんなものを使用するだろうか、非常に奇異に感じる(下注)。

証拠:アメリカはシリア政府側の通信を傍受して「緊迫したやり取りから化学兵器の使用はほぼ間違いない」と断定したそうだ。こんなもので断定出来るとは素人には驚きだ。

通信傍受はアメリカ謀略機関お手の物である。例のCIA元職員の暴露したように。同様に通信傍受記録などいくらでももっともらしく、自作出来る。

そうだ、と云っているのではない。その辺を素人にも納得出来るようにしろ、と申しておる。安倍首相も材料も詳細な米国からのブリーフィング(そして日本政府によるその精査)もなしに出先の外国で軽々しくものを云うべきではない。

それより、アメリカは尖閣にそろそろ空母を出動させろ。横須賀に間借りさせてやっているのは何のためだ。

化学兵器の使用者には断固とした膺懲を加えることは当然必要だ。化学兵器とは比較にならない大量殺人兵器である原爆の使用者に膺懲を加えなくていいのかな。少なくとも、これから大人になる青少年には説明出来ない。教育上大問題である。

注:例えばアメリカが切羽詰まってワシントン近郊に化学兵器を撒くようなものだ。風向き次第ですぐにホワイトハウスにガスは到達する。使うならオハイオやアイオワのインデアン居留地のような首都からはるかに遠く、白人人口の過疎地に打ち込むだろう。

日本で云えば、蒲田や川崎で使用するようなものだ。すぐに風に乗って霞ヶ関を襲う。これをもってしても「首都近郊」というのは理解出来ない。

ニュースでも首都近郊と云って地名を特定しないのも不可解だ。これから調査するというのだろうが、被害者の映像はバンバン流れているのだから場所ぐらいいっても良さそうなものだ。首都からどちらの方角に何キロとかね。

まさか被害者の映像がでっちあげということはなかろうがね。

かって、イラクが化学兵器を使用したと云われるが、場所は首都から遠く離れた国境地帯で異民族であるクルド族が対象であったと記憶している。

つまり「首都近郊で使用された」というのは使用者特定の重要な鍵になるということだ。

被害者の映像に場所を特定出来る建物とかの映像がないのも気にかかる。かってイラク侵略の時に、アメリカは破壊された油田の油にまみれて動けなくなった鳥の映像を繰り返しながしたが、あれがでっち上げ映像だったことが、あとで分かった。そんなことも思い出してしまう。

とにかく、重要な問題だ。あやまりのない真実を特定するようにジャーナリスト諸君の努力を求めたい。









国連事務総長が日本非難

2013-08-27 08:22:40 | 国際・政治
昨日ちらりとヤフーの見出しで見たが、このブログ人では誰もコメントしていないね。そこでだ、ちょいと一言。

産經新聞の朝刊には一面に出ていた。韓国に戻っていたらしい。ハンギブンとかパンギムンとかいう男は。

記事によると「記者の質問に答えて」とあるが、記者の国籍を書いてほしかった。いずれチョンなんだろうが。誘導質問だな。あるいは談合打ち合わせ質問かもしれない。

彼は2007年に就任したというが、その時に日本は支持をしたんだね。おやと思ったのを憶えている。まだ、自民党政権の時代だ。親韓売国奴は自民党にも多いからな。長年賄賂や女でくすぐられたのが多い。

今年の一月に二期目に就任した。二期以上勤めた事務総長はいないから、もう云いたい放題、本性を現したということだろう。二期目就任工作までは日本の支持が絶対必要だからだんまりを決め込んでいた。二期目に入って、機会をうかがっていたのだろうな。

いかにも朝鮮人らしい。もう日本には何をいっても自分の地位に影響しないし、止めてから韓国政界に復帰してからの地ならし、思惑もある。

日本政府は調査、抗議するらしいが、当然である。場合によっては国連分担金の支払いを停止すべきだろう。

パンギブンだけではなくて、国連の組織は肥大化している。下部組織、委員会には給料、利得目当てだけのごろつきが大勢を占める。日本の政治改革よりか国連の改革の方が日本外交にとっては必要だろう。

分担金の不払いはアメリカの常用してきた手段であり、日本も積極的に利用すべきである。






アメリカはうまくすり替えたな

2013-08-18 09:06:45 | 国際・政治
昔は火病種族はアメリカ国旗を燃やしたものだ。それが、いつのころからか、日の丸を燃やすようになった。

うっかりしていて、何時頃からか思い出せないが、アメリカはうまく火病族の矛先を日本にそらしたな。

これはしっかり分析する必要がある。きっかけの一つは河野談話であることは間違いない。日本は騒ぎ、脅し、国際舞台で騒ぎ立て、裏で族議員に賄賂をばらまけば、圧力に屈すると意外な(彼らは成功するとは思いもしなかっただろう)成果を学んだ。

勿論、アメリカにチョンが働きかけ、アメリカもチョンに働きかけるまでもなく、狂者の矛先を他に向けられると、日本に手練手管を用いて圧力をかけた。

其の前にアメリカは、日本へのホロコースト殺戮空襲を日本に忘れてくれ、と要求し続けていた。将来強大になった日本から糾弾されるのを怖れた。それで、真珠湾の実戦指揮官参議院議員源田実になにやらブリキの勲章を贈った。源田は喜んで無邪気に貰ってしまった。

作戦成功(日本が子供のようにひっかかった)、ジョンソン大統領は源田に勲章をやった、真珠湾は忘れてやるから、東京大空襲や、原爆投下のことも忘れろと佐藤首相に要求した。そうして、源田に勲章をやったから、ホロコースト最高責任者、ルメイ空軍大将に勲章をくれ、と要求したのである。

その結果、ルメイに勲一等旭日大授章を与える約束をさせられてしまった !!

このクラスの勲章は皇居で天皇陛下自ら授けられるのだが、昭和天皇は拒否、ルメイには横田基地で自衛隊幕僚長によって手渡された。せめてもの日本の抵抗であった。

日本軍のハワイ空襲は軍事対象に限定、死者は軍関係者にかぎり二千数百人

アメリカの日本空襲は日本全土の各都市、一般市民を標的 死者 半年強で百万人とも云われる。

東京大空襲では二時間で死者10万、広島、長崎への原爆投下ではナノ秒で死者合計30万人。

さすがは生産性の本家だ。ホロコーストのその生産性(時間あたりの殺戮数)ではナチスを顔色なからしめる。







河野洋平はA級売国犯かB級売国犯か

2013-08-16 18:01:47 | 国際・政治

『従軍慰安婦』談話を出した男だ。

米国地方都市での慰安婦像の設置の動きとか、元駐日大使のシーファーなんかの発言を見ていると日本は韓国だけではなくて裏面ではアメリカから相当な圧力を受けていたとみて間違いない。

河野談話は1993年、シーファーの任期は2005乃至2009年。だから93年当時彼本人が裏工作に関わっていたわけではないが、歴代駐日米国大使は重要な引き継ぎ事項としてブリーフィングされていただろう。それが彼の発言になった。

あるいは、それ以外にも直接彼本人に賄賂(工作資金)が最近渡されていた可能性もある。

河野あるいは宮沢が表立った圧力以外に裏面で賄賂を受け取っていた可能性がある。支那、半島の常套手段である両面作戦だ。それだけであそこまで譲歩したならA級戦犯である。

アメリカ政界、政府から隠然たる圧力も加えられていたなら、罪一等を減じてB級戦犯となる。日本はアメリカの妾だし、いまでも抗しがたい相手だからね。戦犯であることには変わりがないが。

アメリカがどういう圧力、脅しを日本にかけていたか、日本のジャーナリストの一人ぐらいは書いてほしいな。







映画「終戦のエンペラー」

2013-08-10 08:46:36 | 国際・政治
この間表記の映画を見た。

偏向度: 外国人の作った映画としては許容範囲といえる。監督は英国人だという。アメリカ人監督ではとてもああは出来まい。戦争に負けるたびに国王が絞首刑になる話なんてイギリス人が一方的に描くのには抵抗があるだろう。しかも、それが事後法で世界史上一度も例がない裁判となれば、リンチ当たり前のアメリカ西部の水呑百姓ならともかく、イギリス人には出来ないだろう。

滑稽度: 外国人が日本を描くと、我々からみて、滑稽なものが多いが、其の点はあまりない。日本人監修者がしっかりしていたのではないか。タイトルバックでは気がつかなかったが。

真実度: 映画という作り物だからフィクション、フリルはやむを得ないが、内外で公表されている『事実』と明らかに齟齬するところはないようだ。

天皇の終戦の詔勅の録音版の争奪戦は派手なドンパチが描かれているが、巷間伝わる事実を大分派手にしているようだ。
映画だからね。

GHQ(連合国総司令部)のあった日比谷の第一生命館が頻繁に出てくる。この部分がモノクロなのもいいが、一回も都電が出てこない。これがためか、この場所がいかにも芝居の書き割りに見える。

わたしなんか、GHQというと都電の窓からよく見た者だからね。志村坂上から三田までいく都電だったかな。12番か、番号は忘れた。

都電の乗客はあの前を通る時に和田倉門のある皇居に頭を下げるものと、皇居に尻をむけてGHQのほうに頭をさげるものがいた。復員兵なんか、GHQのMPに最敬礼するものがいた。世相だったね。

わたしは分からなくなって、一緒にいた母に「どっちにお辞儀をしたらいいの」と聞いた。「どっちでもいいのよ、自分の思うようにしなさい」と母は回りをはばかるように云った。

とにかく、電車の中、道路、至る所にアメリカのスパイがいて、うっかりしたことは云えなかった。手紙は全部開封される。それも開封したことがはっきり分かるようにしてあった。蒸気をあてて奇麗に開封し、開封したことが分からないように元に戻すなんてことはしていない。恐怖心を日本人に与えるためだろう。

結局、母も私も皇居、GHQどちらにもお辞儀をしないうちに電車は日比谷を通り過ぎた。

天皇とマッカーサーとの会見も描かれている。永井荷風が断腸亭日乗で「天子蒙塵」と嘆いたが、これは適切な表現ではなかったな。むしろすすんで日本国民のために塵をかぶりに行かれたわけだ。左伝では、天子が変装して市中の雑踏塵埃の中を逃れる意味で正反対だ。しかし、出典に頼らなければ、天子が自分から敵国の一武将のところで出向いていくなど、まさに塵をかぶりに行くようなものだとも云える。荷風の嘆きも頷ける。