東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

稗史太平洋戦争

2023-08-13 13:40:30 | 政治(内政、外交、軍事)

私の知り合いから聞いた話:

第一次世界大戦後のはなしだが、当時の軍縮騒ぎ(西欧諸国からの圧力と国内の米騒動などの社会情勢から)で軍部は脅威にさらされていた。知り合いの先祖は職業軍人だったが、軍人は軍服を着て街中を歩けなかったそうだ。市内へ買い物などに行くときは私服に着替えたそうである。

当人たち職業軍人も軍縮でリストラ、早期退職の運命が待っていた。それがどうだ、満州事変後、大陸で連戦連勝すると、国民は手のひらを返したように、軍人さんありがとうと歓呼の声をあげた。

国民の歓呼は後戻りできない圧力になった。これを抑えると暴動(右翼の扇動、青年軍人のクーデター)に発展しかねない。昭和天皇の回顧録にもこの不安が出てくる。

 


ネオナチというレッテルはロシア国内向けには有効なのかな 

2022-05-05 19:51:50 | 政治(内政、外交、軍事)

 これだけインターネットやSNSが普及しているのに、ロシア国民がプーチン政権の発表を信じているのはどうとればいいのかな。民度が相当に低いのか。あるいはそんなにインターネットは普及していないのか。シナのように厳しい報道規制があるのか。
 ロシアは昔ナチスに相当痛めつけられたから、ネオナチだとウクライナにレッテルを貼れば国内的には効果があるのかな。しかし、国際的にはまったく相手を呆れさせるだけだろう。
 ある醜婦がミスワールド日本代表に「このオカチメンコ」と罵声を浴びせた。この女むかし、ある女がオカチメンコと、ののしられたのを見た。その女はひるんでしまった。それでこの醜婦は「ははあ、オカチメンコというのはすごい殺し文句なんだな」と思った。勿論意味なんか分からないのだが。それで何かの折にミスワールドを、このオカチメンコと怒鳴りつけた。
 ロシア政府がウクライナをネオナチと罵るのはオカチメンコの意味を知らずして極めて有効な打撃力のある殺し文句と思い込んで使ったこのシコメを思い出させる。実際には本当のオカチメンコが絶世の美女をブスと罵った笑劇なんだけどね。
 オカチメンコの意味は辞書に出ています。無学の方のために蛇足ながら申し上げる。読み返してみたけど、今回はちょっとややこしかったかな。


殺し文句の使い方

2022-05-04 06:30:22 | 政治(内政、外交、軍事)

 先月も書いたがロシアが相手を非難する「ネオナチ」という殺し文句はロシアにふさわしい。
 ネオというのは新版ということだろう。ナチとはなんだ。国内では非条理な、非人道的な独裁、対外的には理屈なしに相手国を侵略することだろう。非人道的な戦争犯罪を犯すことだ。これはロシアのことと世界の人々は受け取る。馬鹿な(たぶん)ロシア国民は騙されるのだろうが、西欧諸国でこの言葉に騙された国はないではないか。
 最低限でも、偽のプロパガンダでもいいが(よくはないが)、ウクライナのどこが上記のナチの定義に当てはまるのか、具体的に宣伝してくれれば、ははあ、なるほど、こんな理屈をつけているのかと分かる。ただ「ネオナチ」、「ネオナチ」と痴呆のように繰り返してもしらけちゃうのね。そうしたら、勿論西欧諸国も具体的に反論するだろうが、事実を示さずに相手を決めつけるのは幼児のすることだ。


アメリカはプーチンを吊るすまでやめないのではないか

2022-04-28 06:19:57 | 政治(内政、外交、軍事)

イラクの例からみると、アメリカはプーチンを吊るすまではやめないのではないか。フセインを追い込んで吊るしたように。もっとも吊るし方は色々あるだろうが。

同様の背景があるようだ。ウクライナでの戦争犯罪の対象はどうもウクライナ内の親米派らしい。友達がやられたら絶対に黙っていないのが西部劇だからね。イラク戦争の発端も、そうして最終的にフセインを追いつめたのも、きっかけはイラク内の親米派を虐殺したことが原因と言われている。


プーチンはおわ?

2022-04-23 13:56:56 | 政治(内政、外交、軍事)

 不思議な絵を見ることが多い。例のプーチンが露出されるとき、あるいは演出されるときの映像が妙だ。そうは思いませんか。ロシアだってプレゼンテイションの専門家はいると思うんだけどね。どうしてあんな学芸会の立て付けでやるのか。
 最近では、二、三日前かな、ショイグ国防相から報告を受けて命令を出しているところだというのだが、粗末な小さな机に向かい合って二人が座っている。まるで警察の取調室みたいだ。もっとも小生はまだはいったこともみたこともないが、映画なんかで見ると、ああいう感じじゃないかなと想像する。しかも、ショイグが刑事に見えちゃうんだな。彼のほうがごつくて恰幅がいいせいかもしれないが。かれがプーチンを調べているみたいだ。ときどき上目使いにプーチンを見たりしていた。
 日本語への吹き替えだったからか、二人の肉声はまったく聞こえない。同様にプーチンの発言も音声はなかったようだ。もっとも穴のあくほど熟視していなかったから聞き逃したのかもしれない。日本語の音声によると、プーチンはショイグのミネアポリ(でよかったかな)の制圧報告を是として、製鉄所をハエ一匹出さないように封鎖しろと言ったことになっている。
 日本では、こういう政府高官、首相の発言の段取りは官房長官とか内閣府の下っ端が段取りをつける。アメリカだってイギリスだってそうだろう。それにしてはあの映像は異様だ。あれは国内向けにまだプーチンは生きていると、何らかの必要から、発信しているとしか思えない。発言内容からすれば、あんな段取りをつけなくても広報官の発表で充分のはずだ。
 あの絵ではプーチンは下半身まで丸見えだ。わざと見えるように足を定期的にバタバタするところを見せるようにしたとしか思えない。大統領執務室の、立派なデスクでやればいいのに、あるいは会議室のテーブルでやればいいものを。取調室で横から全身丸見えの椅子に座って(座らせて?)やることはあるまい。あの時のプーチンの足の動き、硬直したような上半身、倒れるのを防ぐようにテーブルを握りしめている姿など意図的に見せるように段取りしたとしか思えない。


ネオナチというレッテルはプーチンに貼れ

2022-04-20 11:19:09 | 政治(内政、外交、軍事)

 プーチンの、と言っておこう。あるいはちんちくりんの下院議長か副議長に取っておこう。ロシア国民全体を対象にするのはかわいそうだ。
馬鹿も休み休み言え。さてね、プーチンはウクライナに突き付けている条件は中立、ネオナチ化反対だ。ナチスに80年前にソ連が痛めつけられた事実は分かるよ。だからナチス反対は分かる。しかし、ロシアがウクライナに侵略したのはナチスの二番煎じだ。無条件の自国民優先だ。そのためには何をやってもいい。戦争犯罪を犯してもいいということだろう。ナチスドイツが80年前にやったことだ。同じことを自分たちがやっておいて、ネオナチ反対とはどういうことだ。


小さく感じる「モスクワ」

2022-04-16 07:44:48 | 政治(内政、外交、軍事)

 ロシアの黒海艦隊の旗艦が沈没したというニュースが昨日あった。テレビの映像を見てずいぶん小さいな、と思った。全長186メートルだそうだ。排水量1.2万トン。
 私の記憶に残っている旗艦と言うと、真珠湾攻撃を行った日本の連合艦隊旗艦「長門」ぐらいなんだが、その記憶に比べるとおもちゃみたいなんだね。それでインターネットで調べたのだが、現代の旗艦と言うのはあんなものらしい。アメリカ第7艦隊の旗艦、ブルーリッジだったかな、あれもモスクワと同じくらいだ。
 旗艦があっさりと沈没させられるとは呆れる。ウクライナの発表によるとたった2発のミサイルで撃沈されたらしい。もっともロシアは爆発事故という自沈説を主張している。
 ところで真珠湾攻撃の時の連合艦隊旗艦「長門」だが長さは225メートルとそんなに変わらないのは意外だった。ただし排水量は4.6万トン。と4倍だ。それに写真で見る威圧感が全然違う。もっとも長門は戦艦だった。現代の旗艦は主として通信の中心で巡洋艦クラスを当てるらしい。
 あっさりとウクライナのミサイルで沈没するのはお粗末だし、もし自沈とするなら、乗員の練度が相当に低いと見なければならない。ここでもアメリカは将来への貴重な情報を得たのではないか。
 たしか、ニュースでは沿岸から100キロぐらいの近海をウロチョロしていたらしい。ろくに防護手段もない通信専門の旗艦をそんな近海まで持ってくるのも素人考えでは無謀だ。旗艦らしく離れたところから指揮を執るべきじゃないかと、ド素人は考える。
 現代戦では核は持っていても使えない。使えば終わりだ。自分だけが生き残れる可能性はない。だから使えない兵器である。これからの現実的な戦争は、いわゆるコンベンショナルな兵力の戦いに必然的になる。従来型の兵器でも、いくらでも強力な兵器、戦術を開発で出来る。
 今回のウクライナ紛争はウクライナを支援するアメリカの軍事能力がロシアを圧倒している。ロシアは第二次大戦から進歩していない。
 要言すれば、ロシアは自爆的、ハルマゲトン型の世界戦争しか出来ない。分かり易く言えば、個人レベルでは日本でも多発する、例の「秋葉原事件」タイプしかできない。アメリカは地域的に精密な戦争能力があるということだ。
 ところでプーチン一派の精神状態はどうなのだろうか。秋葉原事件の犯人と似ているのかな。

 


ロシアでも民主主義を教えているのか、というオドロキ !!

2022-03-29 07:21:40 | 政治(内政、外交、軍事)

  漫才師崩れみたいな顔をした男がいるでしょう、ロシア大統領補佐官でペシコフとかいう男が。彼がバイデン大統領の「プーチンは権力の座にいるべきではない」というすこぶる付のストレイトな発言に漫才師みたいに目玉をむいて向いて答えていました(おそらく記者の質問に答えて)。彼は言う、「ロシアの大統領はロシア国民が決めるのであって、バイデンが決めるのではない」
 それでロシアでも学校の社会科で民主主義を教えているのだという驚愕すべき実態を知ったわけです。それなら、ロシアの言うことを聞かないウクライナのゼレンスキーを排除して傀儡政権を樹立するために、威嚇的な大軍事演習をし、それが効果がないと非道乱暴な侵略を始めたのはどういうことですか。ペシコフの言っていることと逆でしょうが。ウクライナの大統領はウクライナの国民が決めるんじゃありませんか。


ロシアは北朝鮮並みになった?

2022-03-23 07:47:19 | 政治(内政、外交、軍事)

 冷戦後、世界の軍事警察秩序はアメリカが主導してきたが、その戦略の基本は通常兵器の威力向上、洗練、効率化によるものであって、核使用は排除してきた。冷戦に敗れたソ連、ほぼイコール、ロシアは遅れてきてチェチェンとかグルジアとかクリミアとかに出てきたが、通常兵器による戦略、戦術は帝政ロシア時代から進化はないらしい。
 この実態が白日の下にさらされたのが今回のウクライナ事変である。そして実質上失敗した、負けた。こうなると、頼れるのは貧者の武器である核兵器、生物化学兵器となる。
 核兵器などは最貧国の国力でも開発所持できるレベルの物である。そんなものは組織さえ動員できれば大学院生レベルで作れる。その威力は破壊的だが、戦略的戦術的にその威力を効果的にコントロールすることは不可能な兵器である。言ってみれば、手の付けられないヒステリー女のようなものなのだ。
 実質いまやロシアは北朝鮮並みとなった。アメリカや西欧はロシアに対して北朝鮮に対するのと同じ対策を取ることになるだろう。
 註:宣戦布告なき紛争を事変という。

 


攻撃を前提にした大演習ってあるの?

2022-03-14 20:12:53 | 政治(内政、外交、軍事)

?マークは軍事のド素人だからつけたんだが。攻撃侵略の第一段階として「大演習」というのは軍事常識に反するのではないか。プチンスカヤのやることは滅茶苦茶のように思われる。
大規模な軍事演習と言うのは防御的なものではないか。相手が攻めてきたらひどい目に遭いますよという威嚇ならわかる。侵略の第一ステップにするなんて逆だろう。相手は当然防御の態勢を固める。特に今回のロシアの威嚇的演習は一月弱も続いたんだろう。ウクライナも体制を整える十分な時間があった。西側も非公式レベルで最新鋭の武器供与や軍事指導、作戦指導を行うだろう。具体的に言えば、アメリカが強力な軍事顧問団的な役割を果たしていたに相違ない。
時代遅れのおんぼろ兵器で数だけはそろえていたロシア軍が苦戦するのは当たり前だ。
かって日本陸軍で、関東軍特別大演習(関特演)というのを満州でやった。これはあくまでも防御的な示威行為であった。ソ連はソ連最強の大兵力を極東シベリアに展開した。そこをついてヒトラーがソ連に攻め入った。そしてモスクワ近郊まで攻め込まれたわけだ。その時にソ連は日本軍対策に張り付けていた最強兵力を欧州に送り返してドイツ軍への反撃を開始した。ソ連がシベリアに張り付けていた兵力を欧州に送り返したのは、同国のスパイであるゾルゲや協力者の朝日新聞記者尾崎秀実が日本政府首脳から得た情報である。つまり日本の進出の方向は東南アジアの資源地帯であり、ソ連には向かわないといういわゆる南進政策の情報を得たからであった。
こののち、ヒトラーは守勢に転じた。ソ連、今のロシアでもゾルゲは偉大な英雄として尊敬されている。協力者の尾崎の墓のある多摩墓地にはロシア人の参詣者が絶えない。

2022年三月十七日

若干の補強:ロシアが侵略に使った戦車は相当旧式らしい。だからウクライナに供与された対戦車ミサイルの前にイチコロなんだろう。衛星写真で戦車の大群が撮影されてtVで放映されているが、アメリカの軍事衛星は民間TVの数千倍の精度で映像をとらえているはずだ。そこで戦車の型式も分かる。それに最適のミサイルを供与できる。

ロシアはそれが分からないのかな。軍事演習と言う示威行為にはおもちゃみたいな戦車を何万輌並べてもいいが、侵略時には最新鋭の戦車を投入するのが軍事的な常識じゃないかな。それをアメリカの偵察衛星に一か月以上さらし続けた戦車を使うなんて幼児にも劣る知能と言わなければなるまい。

おまけに戦車群の移動方向とか位置も民間GPSの数千倍の精度を持つ軍事衛星GPSで捕らえていて、リアルタイムで地上のウクライナ軍に連絡されていた可能性もある。こうなれば、おもちゃの戦車を相手にしているようなものだ。今回の戦況を見るとロシアの軍事力は幼児のレベルにあるようだ。

だからどうしようもなくなって、第二次大戦で使ったような大砲でメクラメッポウに撃ちまくることになる。