一つ訂正:沖縄返還交渉時の首相は佐藤栄作だった。かれは岸信介の実弟で安倍首相の大叔父になる。
本日の産經新聞『正論』コラムの執筆者木村汎氏によるとそうらしい。たしかに軽いワな。昨日は南チョン半島の大統領就任式に福田、麻生などと雁首をそろえて出かけて行くところなど、芯がどこにあるのか分からない。尻の軽さはグラム単位だ。
木村氏の議論の趣旨はシナを牽制するためにロシアに三島返還で合意してロシアと対中提携を模索するのは危険だと言う主張だ。
小筆も前に北の弧としてロシアと連携しろと書いたから一言注を入れておこうかなト。木村氏が当ブログを読んでいるとは思えないが(そんなに大したブログではございません)、ここははっきりと我が読者のためにも弁じておいた方がよかろう。
まず、事実を確認しないといけないが、森君は三島返還論で交渉しようとしているの。それほど、はっきりしていないんじゃないかな。木村氏はたしかな情報を持っているのか。
読み返してほしいが、私は四島返還でも不満である。ソ連の不信義をとがめるなら、全千島列島、南サハリン返還を求めるべきであるとのべた。
さわさりながら、戦後数十年にわたって日本は四島返還にちじこまってしまったから(アメリカの指導で)、いまさら全千島、南樺太ともいえない。だから四島返還でもしょうかないと書いた。
そして四島にあるロシア軍基地はそのままにしておくことを(譲歩)としてロシアに提案しろと書いた。沖縄の『返還』がペテンで軍事基地(治外法権)付きであるのを考えれば、現実的な案だ。ロシアも乗りやすい。
さらに、実質的な意味でも沖縄の米軍基地は、彼らの世界戦略の最大の拠点となり、沖縄県民を苦しめている。北方四島のロシア軍基地がどの程度か知らないが、沖縄の米軍に比べたら無視出来る規模だろう。
ペテン密約付き、基地付きの秘密条約を結んだ沖縄のケースと比較すれば、ロシア軍基地を残した施政権の返還は、形式的には沖縄並み、実質的には比較にならないほど、日本に有利である。
安倍君の大叔父佐藤栄作が沖縄返還の当事者であった。奇しくも、いま彼が北方領土の返還交渉に当たろうとしている。いい罪滅ぼしになるぜ、先祖の失政に対して。
ロシア軍基地の存続は、その後のロシアの態度をみて本格的な北からの対中軍事包囲網形成のタネを残したことになる。ただし、ここから先は木村汎氏も指摘するようにマキャベリ的な政治的、外交的マエストロを必要とする。たとえば、明治維新の元老たちのような手腕が要求されるのである。
前にも書いたとおり、長期にわたり政権を保持し、盤石の国内政治統治能力を保持して、さらに抜群の外交感覚を必要とする。安倍君がこれに該当するかどうか、今の時点ではわからない。
同時にロシアの国内情勢が安定的に推移するかどうかも冷厳に見極める必要がある。
本日の産經新聞『正論』コラムの執筆者木村汎氏によるとそうらしい。たしかに軽いワな。昨日は南チョン半島の大統領就任式に福田、麻生などと雁首をそろえて出かけて行くところなど、芯がどこにあるのか分からない。尻の軽さはグラム単位だ。
木村氏の議論の趣旨はシナを牽制するためにロシアに三島返還で合意してロシアと対中提携を模索するのは危険だと言う主張だ。
小筆も前に北の弧としてロシアと連携しろと書いたから一言注を入れておこうかなト。木村氏が当ブログを読んでいるとは思えないが(そんなに大したブログではございません)、ここははっきりと我が読者のためにも弁じておいた方がよかろう。
まず、事実を確認しないといけないが、森君は三島返還論で交渉しようとしているの。それほど、はっきりしていないんじゃないかな。木村氏はたしかな情報を持っているのか。
読み返してほしいが、私は四島返還でも不満である。ソ連の不信義をとがめるなら、全千島列島、南サハリン返還を求めるべきであるとのべた。
さわさりながら、戦後数十年にわたって日本は四島返還にちじこまってしまったから(アメリカの指導で)、いまさら全千島、南樺太ともいえない。だから四島返還でもしょうかないと書いた。
そして四島にあるロシア軍基地はそのままにしておくことを(譲歩)としてロシアに提案しろと書いた。沖縄の『返還』がペテンで軍事基地(治外法権)付きであるのを考えれば、現実的な案だ。ロシアも乗りやすい。
さらに、実質的な意味でも沖縄の米軍基地は、彼らの世界戦略の最大の拠点となり、沖縄県民を苦しめている。北方四島のロシア軍基地がどの程度か知らないが、沖縄の米軍に比べたら無視出来る規模だろう。
ペテン密約付き、基地付きの秘密条約を結んだ沖縄のケースと比較すれば、ロシア軍基地を残した施政権の返還は、形式的には沖縄並み、実質的には比較にならないほど、日本に有利である。
安倍君の大叔父佐藤栄作が沖縄返還の当事者であった。奇しくも、いま彼が北方領土の返還交渉に当たろうとしている。いい罪滅ぼしになるぜ、先祖の失政に対して。
ロシア軍基地の存続は、その後のロシアの態度をみて本格的な北からの対中軍事包囲網形成のタネを残したことになる。ただし、ここから先は木村汎氏も指摘するようにマキャベリ的な政治的、外交的マエストロを必要とする。たとえば、明治維新の元老たちのような手腕が要求されるのである。
前にも書いたとおり、長期にわたり政権を保持し、盤石の国内政治統治能力を保持して、さらに抜群の外交感覚を必要とする。安倍君がこれに該当するかどうか、今の時点ではわからない。
同時にロシアの国内情勢が安定的に推移するかどうかも冷厳に見極める必要がある。