観測アドバールーン記事が多い夕刊フジの一面である。だから、いつも最初のほうだけチョコっと読む。新聞記事などというものは最初の段落でだいたい程度がわかるものである。そこでいつもは先を読まずに打ち捨てるのだが、今日(二十日)のは信憑性70パーセントでおやと思った。タイトルは「米退避命令を出さず、3月奇襲」という。
いつも疑問に思うのはアメリカの軍事戦略というのは(対ロシア、対中国の全面戦争は別として)通常兵器の質量の圧倒的優位を確保して核を使わずに戦うというものととれるんだがね。いくら北朝鮮が核戦争になるなると叫んでもアメリカは通常兵器で相手を殲滅できるというのが自然の見方ではないか。もっとも、そうアメリカの当局者が言ってしまってはネタが割れてしまうから言わないだろうが、日本の評論家やマスコミが核戦争になると口をそろえて言うのは理解できない。軍事問題の素人としてはだよ。
イラクではどうだったか、とか、アフガニスタンではどうかとか、対ISではどうかという反問があるだろうが、あれは米国が自分で殲滅作戦に出ていない。あくまでも現地親善勢力の軍事顧問団的な立場を出ていない。武器供与、弾薬供与はアメリカの軍事産業に溜まった在庫整理ではないのか。北朝鮮の場合には当てはまらないだろう。中東での米国の紛争介入は戦争ではない。旧日本軍の用語でいえば戦争ではなくて「事変」である。これは詳しくないがこれらの戦闘でアメリカ政府は議会の承認も求めていないのではないか。
アメリカは重大な局地戦争には通常兵器で圧倒することが基本的立場だと素人として理解している。中東での前近代的ぬえ的国家とちがい、北朝鮮は核(組織の中心という意味)がはっきりしているから通常兵器の圧倒的電撃戦で一挙に勝てる可能性があるのではないか。以上素人談義おわり。