東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

薩摩藩経済改革、まずは借金踏倒し

2008-07-28 09:51:39 | 篤姫

今日は財務大臣が泣いて喜ぶ話をしよう。今の国債発行残高は800兆円かい、500兆円かい。これを全部踏み倒せたら財務大臣、総理大臣は泣いて喜ぶだろう。

それをやったのが島津藩主重豪である。島津藩にはたしか500万両の借金があったらしい。みな商人から借り入れていたものだが、それを経済改革、財政健全化の第一歩として全部ちゃらにした。よだれが出るような話だろう。

こんなことはサムライ官僚にはできない。そこで重豪が使ったのが調所広郷(笑左衛門)である。彼は茶坊主であった。サムライ官僚制度のなかにあって、藩の使用人であっても茶坊主、医者、学者(儒学者)、能役者は一段と低く見られていた。

そこで調所を抜擢したのである。

調所は強引に藩主の方針を実行したが、商人には別の利権を用意した。それが琉球との密貿易の利権である。えらいものだ。歴史書でこの点を指摘したものは皆無であるので、念のために申し添える。

あまりにも荒唐無稽というわけだ。しかし、こういう仕掛けがないと800兆円国債踏み倒しはうまくいかない。

あとは仕事場がいる。まさか城の中でこんな事務はできない。サムライ官僚を完全排除して隠密に行わなければならない。

そこで使われたのが藩主の私邸(いわゆる奥、将軍の場合の大奥にあたる)であり、別邸である。また商人の家で行われることもあったであろう。

西郷隆盛など斉興の政治が「奥」やお由良様のいる私邸で、サムライ官僚を無視して行われたので彼の単純な頭脳でお由良様が政治を壟断していると判断した。それで口をきわめて罵っているのだ。

重豪の時代から久光の時代まで薩摩藩は血なまぐさいお家騒動が3回ほど起きているが、その構図はすべてまつりごとから外された霞が関官僚(旧弊な中世的軍律に縛られたサムライ集団)と町人、商人と結んだ首相の私的諮問機関(たとえばおゆらの周辺の人間)との間の抗争であった。


薩摩の多産系も種切れには

2008-07-27 21:05:48 | 篤姫

薩摩藩の経済改革の続きだ。余談をひとつ。島津重豪は娘を11代将軍家斉の正室に送り込んだ。関ヶ原以来幕府に睨まれている外様大名が将軍の舅になったのにはびっくり仰天で面白い話があるだろうが、それはさておき、

この正室がたくさん子を産んだ。NHKの篤姫を見るとわかるように跡取りのための種とりと育種は将軍家にとって最重要課題である。将軍家定の嫁に篤姫をという動きの一つの動機には、重豪の娘はよう子供を産んだ。薩摩の女は多産系だという評価も含まれていたという。

それで篤姫は大奥に入ったのだが、肝心の亭主のほうが種切れになっていたので、という話だ。

さて次回はまず借金の踏み倒しから始まった経済改革について。


薩摩藩と経済改革

2008-07-27 07:04:39 | 篤姫

江戸時代に破たんした藩の財政を改革したという例はいくつかあるようだが、薩摩藩の改革は異色である。言ってみれば不可能な土壌に大輪の花を咲かせたようなものである。

まず言っておかなければならないが、藩士すなわち侍とは現在のキャリア官僚の元型にあたり、改革とは無縁である。現在の笑止な茶番劇は官僚に頼って経済改革をしようと夢見ることであるが、江戸時代においても本質的には不可能事である。高級官僚を切り捨ててこそ経済改革を実現できる。

そのうちでも、薩摩藩はとくに藩士の特権がつよく、その下に郷士という身分があって、これがいじめるものがないものだから農民を搾取する。しかも藩士、郷士の比率が他藩にくらべて異常に高い。すなわち農民は非生産者であるサムライを支える負担が極めて重い。

わかりやすく言えば将来の年金制度では一人の青年が二人の老人の年金を支えると大騒ぎしているが、そのようなものである。

そこでだ。18世紀の終わりに島津秀豪というのが藩主になった。これが大変な浪費家、派手好き、西洋ブランドものに目がない。いわゆる蘭癖家のはしりの一人だ。よく彼の孫の斉彬が同じように蘭癖家といわれ浪費癖、ばらまき予算が問題にされるが、これは祖父の隔世遺伝である。

もっとも斉彬をついだ(実質的に)異母弟の久光は締まり屋であったし、彼らの父で重豪のむすこである斉興も締まり屋であった。かれが斉彬になかなか藩主の座を譲らなかったのも斉彬の浪費癖を心配したからである。斉興はおゆらさまの旦那ネ。テレビ篤姫にも時々出てくるベ。


お油羅さま

2008-07-26 14:05:13 | 篤姫

薩摩藩の国父になる久光の生母お油羅がまた篤姫で出番ですね。由良ともかく。ゆらとも書く。

昔は忌み名ということがあって藩主の側室であっても、下の者が名前を呼ぶなどということはなかったのであるが、このお由良という名前の響きからすると町娘時代の通り名のようだ。

なにか考証があったら教えてもらいたい。おそらく、斉彬派の下級武士あたりがさげすんで町娘時代の名前を口にしていたのではないか。いずれにしても他にいかめしい?名前があったのだろう。於一ではなくて篤姫のような。

NHKの篤姫の終わりで毎回一口コラムみたいなのがあるだろう。あそこでお由良の名前の周辺をやってみたら面白いと思うよ。

どころでおゆらさまの戒名は何であったかな。度忘れした。

三田村の「薩摩藩お家騒動」ではお油羅とあったようだ。NHKはそれにならったのかな。直木の「南国太平記」ではなんであったか、忘れた。

おゆらの出自については二説あるようだ。ひとつは両国の船宿のむすめ、もう一つは本所深川あたりの大工の娘というものだ。直木三十五は大工説だった。

船宿といっても今でいう遊漁船をすこし持っているところから大きな回船問屋まである。江戸時代の回船問屋の大きいのは、現代の日本郵船とおなじ社会的、経済的意味合いがある。

なにしろ、これらの説は最初から悪意を持っている反おゆら派から流されたものだから、ことさらに歪曲された情報であることは間違いない。

大工といっても、まあ大工の棟梁ということだろうが、大工が二、三人しかいないところがら、大大名や幕府の普請を一手に扱う、現代でいえばゼネコンみたいなところがある。

さて、お由良の実家は遊漁船屋か、巨大回船問屋か。町の大工かゼネコンか。これについては私は昔から自説をもっているのであるが、次回はそれを述べよう。もっとも、考証に基づくものではなくて、幕末の薩摩藩の経済改革路線からの推理であるが。


三人乗りママチャリ開発おめでとう

2008-07-25 09:44:03 | 自転車

御用放送のNHKだけかと思ったら、産経まで三人乗り自転車試作の記事だ。ほかの新聞、局も同じだろう。

ところで、試作品は警察庁の承認を得て生産ということになるようだが、そこで警察庁にお願いしておく。

ベルをつけた自転車は認めないように。歩行者優先を条件に特例を認めるのだから、後ろからベルを鳴らして歩行者を押しのけるような自転車は失格である。

購入後、利用者がベルを買ってつけた場合はすぐさま自転車を没収するように。そのほか合格基準にはスピード制限を設けたほうがいい。時速7キロ以上出る自転車は失格だ。幼児の安全のためでもある。


メスチャリにきついお仕置きを

2008-07-23 18:52:54 | 自転車

自転車の歩道走行が本来の道路交通法に従って禁止されたのは6月はじめでしたかね。まじめな人は法律を順守しているようだが、悪質な連中は相も変わらず歩道を危険走行している。

そのほとんどは女子である。まれに高齢の男性もある。これはおだやかに走行するからまあいい。

車道を走るのが怖いなら最低でも歩行者に遠慮してはしれ。後ろからそこのけ、とベルを鳴らす女がいる。というよりかこういうのは若い女しかいない。

メスチャリにはきついお仕置きが必要である。警察は重点的に摘発してもらいたい。

警察の取り締まりに加えていくつかの対策を以下提案する。

+ 広報啓蒙を継続的に行え

6月の切り替え時にはNHKなんか番組で案内をしていたが、その後はまったく周知徹底を行わない。こういうものは継続して切れ目なく根気よく広報をするものだ。

当然そのために費用と人的ほかもろもろのリソースが必要になる。たとえばタバコだ。たばこの広告には健康問題への警告が入っているし、煙草の箱には健康上の警告が印刷されている。

自転車生産者が自転車走行の規則やマナーについての広報費用を出すのは当然である。ところが、かれらがこのような活動をおこなっていることを見たことがない。自主的にやる気がなければ自転車に関してだけ消費税を10パーセントにして5パーセント分をテレビ広告などにあてさせるべきだろう。

自転車は高級品の輸入も多い。後進国からの安い粗悪品の輸入もかなりある。いずれも高額の輸入関税を課して自転車の危険走行根絶の費用にあてるべきである。

++ 自転車振興会は広報費用を拠出せよ

思い出したんだが、競輪関係の団体で自転車振興会というのがある。売上を地方財政の一部に上納しているよね。というよりか、それが欲しくて地方自治体が競輪開催を認めている。

残念なことに東京都は開催を禁止しているがね。それから振興会は公共、文教事業にも金を出しているはずだ。その金を当然の義務として自転車の安全走行広報、教育、啓蒙の事業にも拠出すべきだろう。いままでしていないことが疑惑をもたれる。

いろいろ美々しく書いてあるが本当はそういう金は全部地方の政治屋のポケットに入っているのかもしれない。

広報にも時代の変化を考慮したやり方が必要である。不法滞在者を含めて日本語の出来ない労働者が百万近くいるだろう。しかも、彼らのうち、広報を行う重要な媒体となる日本語を読める外国人というのは実質的に絶無といっていい。

したがって、彼らへの自転車の歩道走行禁止やマナーの広報は日本人とは全く別建てで行う必要がある。違反した場合には即時強制送還をするようにしなければならない。

現在、歩道を危険走行しているのは外国人労働者が多いのだろう。かれらは広報を受けていないから全然しらないのだ。もっとも後ろからベルを鳴らしたりするバッド・マナーは規則を教えなくても個人の資質の問題だが。

今日の夕方のニュースで子供の三人乗り自転車の開発のニュースをながながとやっていた、NHKだがね。こんなことより、もっと基本的な啓蒙をやりたまえ。視聴料をもらっているのだから。

+++ 入管特別講習

サラブレットは日本にお仕事でくると検疫の隔離厩舎に一週間か二週間隔離されて観察される。日本に働きに来る外国人労働者は入管で隔離して日本の町の生活の仕方、町の歩きかた、自転車の乗り方などを教育すべきである。

ゴミの分別、ゴミの出し方もここで教える。今あるトラブルもだいぶ減るだろう。自転車の乗り方もここで教える。在外公館で発給するビザはすべて仮ビザとする。日本入国時の講習を修了した段階で正式の労働ビザのスタンプを押すのである。

すでに入国しえいる外国人労働者もこの講習を受けさせる。受講しなければビザの失効手続きをとる。

以下次号


五兆円をどぶに捨てる?

2008-07-15 22:17:26 | 安全保障

ひょっとすると日本は年間五兆円以上の金をどぶに捨てているのかもしれない。

いざというときにこれまでに何百兆円という税金をつぎ込んできた自衛隊が一週間で消滅するなんていうことになったら困る。

戦いのうちに兵を養うというのは鉄則である。スポーツでも言うだろう、実戦に勝る訓練なし、と。

アメリカでもロシアでも軍隊の効率を維持するために理由を見つけては時々地域的小規模戦闘を行って実効性の保持に腐心している。

自衛隊の戦闘能力の実効性をメンテナンスするのは日本の政治家の責務である。

アメリカや日本の武器生産者に貢ぐために自衛隊の五兆円予算があるのではあるまい。

日本もそろそろ考えないといけない。といって最初から大演習をするのはばくちだ。竹島あたりで訓練するのを考えてもいいころだ。

というのも一つの考え方だ。


日本的生態系・地方教育界版

2008-07-15 10:01:27 | 社会・経済

構造的という言葉がある。複合汚染とやらいう言葉もある。

大分の教員汚職には私の想像力の欠如を嘆く。一番悪いのは言うまでもなく大分県民である。生態系の根っこだからね。いい子ぶっちゃだめよ。被害者づらをしてはいけない。

主要なパートナーは教員の管理者側(すなわち教育委員会、校長、教頭)、日教組、地方政界であろうか。どこが一番悪いか。罪の重さには軽重はない。みな厳罰に処すべきだ。

不思議なのは今のところ、日教組の名前があまり出ないことだ。不思議だ。不自然だ。

こんどのの犯人のおんなは娘か息子をたかが地方の小学校教員にするために400万円もわいろを贈ったという。教員の給料が不当に高すぎるからだろう。だからみんな教員にしたがる。だから馬鹿高いわいろを贈れる。

現金でなくて、商品券にすればわいろ性が薄れると思ったというが、この辺の白痴性も吉本ネタなみだ。

そして教員になれば日教組という組織暴力団に守られやりたい放題だ。

処罰としては自治権を取り上げて大分は文部省の直轄領とすべきだ。江戸時代、不始末を犯した藩はとりつぶされて幕府の天領となった。

+ いつも不思議に思うんだがマスコミ労働者には採用試験があるのかね。就職情報誌で集まってくるのか。どうして日教組にインタビューしないのか。取材しないのか。思いつく知能がないのか。


背中の入れ墨

2008-07-13 21:23:28 | 社会・経済

篤姫さまのおべべに見とれたあとでチャンネルを回したらどこかの局でバレーボルを中継していた。テレビ局が好きなのか、視聴者が好きなのか、よく中継するね。

今日初めて気がついたが日本の選手(女子)は背中に自分の名前を刺青している。苗字ではなくてERIKAとか名前を入れているのもいる。ブラジル相手だったが、今日は日本選手の入れ墨が気になったのでブラジルの選手の背中を見たが背番号だけだ。

それで普段感じていることを思い出した。プロ野球の選手はユニフォームの背中に自分の名前を入れてるだろう。昔から見せられているからそんなものかと思っていたが、大リーグでも歴史のある名門チームの選手は背番号だけだ。

背番号は入れないと審判が困るからね。

ニューヨーク・ヤンキースやボストン・レッド・ソックスの選手の背中には自分の名前を入れていない。日本でいえば高校野球のユニフォームみたいだ。清潔でいいね。

アメリカでも万年最下位とか、創立して10年にもならない球団は背番号のほかに名前をいれている。ようするに名前でも入れなきゃどこの馬の骨かわからない選手ということ。だいたい、それで強いチームかどうか分かる。

今日見たバレーボールの日本選手の背中に自分のファーストネームしか入れていないのがいるといったが、やぼったいものだ。もちろん本人は格好いいと思っている。

野球選手でもイチローなんてファーストネームですます選手がいる。日本では球場のアナウンスも「イチロー」だったとおもうが、アメリカに行って通用するかと興味を持っていたが、アメリカでは「イチロー・スズキ」とコールしているね。

日本ではイチローのまねをしたんだろうが、サブローなんている。なんでも最初の一人は独創性があって許せるがこうなると滑稽だね。おまけにGGサトーとかカニ文字を付け加えるダメ出しだ。笑えるよ、たしかにね。田舎者はこれだからいやだ。


サミット議長ご苦労さんにひとこと

2008-07-13 09:11:29 | 社会・経済

自己レスっていうのかな、自分のアップにコメントをつけてりゃ世話はない。

いったい、評論家という白痴、マスコミというパカはG8に何を期待しているのかね。その性格からいって、これまでの実績からいって具体的な政策合意などなにも無かったではないか。

学生のように政治的、哲学的理想を格調たかく謳いあげよというのかね。それもよかろう。そうすると今度はそれにいちゃもんをつけるのだろう。

福田首相が議長になったとたんにマスコミは小娘みたいに一途に思いつめる。かれが地球を救ってくれる手品を見せてくれるはずと期待しているみたいだ。まるで片思いの振られた田舎のイモむすめみたいに非難の声をあげている。

国際政治というのは無秩序を絵にかいたような日本の国内政治よりもさらに、はるかに合意形成が難しい。だから今でも戦争というメニューが国際政治には残っているのだよ。そろそろイランかしら。

それが今回はG8だけでも難しいのに、それ以上にわからず屋の新興国やらアフリカとの拡大会合だ。ま、福田は意外によくやったということだ。あれ以上のことを期待しているなら自分でやれ。

前回のドイツのハイリゲンダム・サミットでは屁みたいなものだった。それにくらべれば進歩だよ。一年もかかってあれだけかって。サミットは一年に一回しかやらないからしょうがない。

来年はベルルスコーニのイタリアでサミットだ。ハイリゲンダムより後退するだろうね。

さて、今度は福田首相を叱るばんだ。片手落ちはオイラのもっとも嫌うところだからね。

+ 申し訳

この話題をアップしたのは、外見によらず「ム、ム、ム」の鼻下長おじさんがようやるな、という軽い驚きから筆をとったものである。

福田首相の経歴を調べたら石油会社のサラリーマンを二十年足らずやっている。海外に駐在したこともあるようだ。石油の買い付けかなんかだろうか。メジャーと渡り合ったわけでもあるまいが、商品市場では買いつけでも意外にタフな交渉になることがある。多少はそういう経験があったのだろう。

小姑が多い国内政局に嫌気をさしていたのだろう。自分のおやじが議長を務める予定だった日本サミット直前に総裁選挙に敗れたということも福田首相のサミットへの思い入れを特別にしたのだろう。

とにかく、今回のサミットでの福田首相の歩き方はシェルパに任せていたら絶対にできないようなものだった。

どうも、早くからサミット一本に絞っていた形跡がある。ほかのことにはあまり熱がはいらなかったのだろう。ブッシュを手なずける作業も意外に早くからやっていたらしい。

拉致問題での日朝交渉でアメリカの「テロ国家指定解除」の露払いをしたのはそのせいかもしれない。福田が出した交換条件は、たとえば

*サミットであんまり駄々をこねないでね、ということ

*拉致合意で国内の反発が強かったら、北朝鮮非難を議長声明に入れるからね

ま、こんなところだったろうか。

以下次号