東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

戦争のランク

2020-04-02 06:48:22 | 東アジアの悪友

 トランプ大統領はここ二週間で新型コロナウイールスとの戦争で死者は24万人に達する可能性があると言った。これは米国の感染症対策の責任者も同じことを言っているから一応ある程度の根拠のある推測であろう。

 そこで過去の対外戦争で米軍の戦死者を調べた。こういう資料は米国政府からは発表されていないようだ。したがって何種類かの資料があるのが普通らしいが、例えば第二次世界大戦での対日戦の戦死者は約16万人というのがある。ご存知のように対日戦は真珠湾攻撃から原子爆弾投下まで足かけ四年続いた。 

それに比べて二週間、長く見積もっても一カ月間の戦死者が24万人というのは途方もない数字である。ちなみに3年間続いた朝鮮戦争では戦死者は14万人、10年間続いたベトナム戦争では5万人という。

 


武漢コロナにリバウンドは期待できるのか

2020-03-22 06:54:02 | 東アジアの悪友

 トランプ大統領は武漢コロナ対策は戦争であると言った。フランスのマクロン大統領もこれは戦争であると国民に呼びかけた。本物の戦争であれば、終結後リバウンドが期待できる。

 現代の戦争は総力戦である。国防力、戦争遂行能力の向上は経済能力の極度な高度化であり極大化に他ならない。戦争が終結した後には飛躍した経済力が残る。それに戦争で(うまい具合に)国土は荒廃した。つまり更地になったのであるから、自由に新経済という理想的家を設計建築することが出来る。第二次世界大戦後のアメリカが好例である。敗戦国の日本ですらこの理屈は当てはまる。ゼロ戦戦闘機の開発で培った能力は新幹線技術に、殺人光線銃の開発は電子レンジの実現につながったように。

翻って新コロナ戦争はどうか。いずれは終結するであろうが、経済はがたがたになるであろう。しかし、新経済力がプラスになる要素はない。大きなマイナスになるであろう。戦後営々として築き上げてきた世界の経済システムが維持できるかどうかも分からない。

つまりリバウンドは期待薄である。長期混迷に陥る恐れがある。


安部氏は護民官としての輝きを失った

2020-03-04 07:59:31 | 東アジアの悪友

そんな「感じ」がしませんか?

中心部は海綿化し、衛星の劣化は隠しきれない。
二階堂という彼にとっては本来異物である存在に党運営を任せる神経も問題である。
政策の軸は漂流しているように見える。

新コロナ対策で後手を踏んだ。これは政策の柱は経済(数字)だという強迫観念にとらわれているためだろう。中国のインバウンド需要を過大評価した。またサプライチェーンでシナにがんじがらめにされた。シナにがんじがらめにされるほど、経済を一体化すべきではない。誤った政策がもたらした現状に縛られて後手を踏んだ。

戦略的に安全保障上緊張関係のある国と身動きできなくなるほど経済関係を緊密にすべきではない、のは国策のイロハである。そうしないとGDPの数字が稼げないというのは、安倍政権の経済政策がレベル以下であることを示している。

 

 


B52の異例の機跡が意味するもの

2019-10-29 23:05:06 | 東アジアの悪友

 ある報道によるとグアムを発進したB52戦略爆撃機は対馬海峡をまわり日本海を北進したという。こういうルートで飛行するのは「異例」だそうだ。異例というのは前例がないということか、まれにしか無かったということか意味ははっきりしないものの、ある予兆を感じる。

 クリントン大統領の時代、アメリカは北朝鮮の核開発を阻止するために北爆を計画したが、同盟国なかんずく南朝鮮の人的被害が大きいので思い留まったことがある。トランプは民主党がやったことをことごとくひっくり返してきた。逆にやらなかったことを強行してきた。アメリカは最近の韓国の、従北、反日の姿勢を警戒している。GSOMIAの理屈の通らない破棄に危惧を抱いている。もはや同盟関係を維持できないとの不満もあるという。

 同盟国とみなしえなくなればクリントンが躊躇した同盟国への甚大な被害も北爆を中止する理由にはならない。ディール上手のトランプだか、北との交渉を見限れば一転して強硬な手段に転じることは十分に予想できる。

 

 


推理小説的ニュース解説二題

2019-09-23 18:53:17 | 東アジアの悪友

1.北朝鮮ゲート

 チョグクの義弟が船籍を偽って北朝鮮の石炭輸出を助けた。自社の貨物船で中国やベトナムに運んだというニュースがあった。明らかな国連決議違反で国連が発表した。しかもこの工作が行われたのは選挙で文政権が出来た直後だそうである。

 普通に考えれば韓国の大統領選挙で文一派が北朝鮮から援助協力を受けていた見返りと考えるのが自然である。どういう選挙協力だったかしらない。選挙での応援動員とか、資金援助とか、あるいはもっと生々しいことかもしれない。

 これはトランプ大統領のロシアゲート疑惑の非ではない。重大な反逆罪である。

 2.これもチョグクがらみ。検事総長の張り切りぶりが目立つ。大統領に任命されたが、かれは国家には忠誠を尽くすが、人には忠誠を尽くさないといっているそうだ。まさにそれを実行している。これも非常に目立つ。立派である。しかも、彼はパククネ前大統領の捜査も行った人物である。それがチョグク一家の捜査に邁進している。

  もちろん、チョグクの行為が悪質で重大な犯罪であるという証拠があるのだろうが、ほかに自分が指揮起訴したパククネに対する判決が異常に重すぎる政治的判決と思ったのではないか。

  判決は文の抜擢した息のかかった裁判官がしたのだが、判決の重さに忸怩としたのではないか。向こうの裁判のことは知らないが、どうもその辺にも彼を突き動かすものがあるのではないか。

  パククネをあれだけ苛烈に追い詰めたのに、もっと悪質な犯罪を自己の保身や政治的な判断で見逃してはならないという思いがあるようだ。

 以上二題、町の酒場で小耳に挟んだ話題でした。


 


来るべき北朝鮮との国交回復交渉は日韓交渉の失敗を参考にせよ

2019-08-27 08:01:55 | 東アジアの悪友

  昨日発行(827日付)の夕刊フジの一面に「在日韓国人の永住権拒否もありえる」(どうでもいいことだが現在はありうる、とは言わないのだね)という記事がある。1965年の日韓基本条約締結で日本が大幅に譲歩したいきさつが書いてある。その協定すら反故にする相手である。同種族である北朝鮮との交渉では同じ失敗をしてはならない。

  日本の原案では、「日本が韓国に残してきた官民による巨額の財産の保証を求め、在日韓国人も帰国すべきだ」というまっとうな案だったという。それがアメリカの極東政策である『韓国は日本の勃興に対する瓶の蓋政策』で日本側が当初要求を引っ込め、あまつさえ、当時の日本の国家予算を超える金額の援助を与えることで妥結した。ちなみに日本側の首相は安部首相の大叔父佐藤栄作であったというのも皮肉である。

  日本は統治時代、南朝鮮は農業地帯として残したが、満州と北朝鮮地域では大規模な工業開発を行った。したがって1965年当時の主張で北朝鮮に残してきた日本の財産を請求すれば、韓国への請求額をはるかに超える。ちなみに朝鮮戦争勃発時の国力は日本が残してきた工業生産力の遺産で北朝鮮のGDPは韓国のそれをはるかに凌駕していた。韓国は世界の最貧国であった。国力が軍事力に反映する。だから北朝鮮は38度線を越えて韓国に侵入してから一週間でプサンに達したのである。

 


文君はあきらかに見当識障害

2019-08-21 02:09:05 | 東アジアの悪友

韓国の対日ゆすりには二つのパターンがある。

1:近所の往来で相手についての悪口雑言を大声で喚き散らす。いわゆる告げ口外交、金を強請りとるまでやめない。すなわち慰安婦問題、徴用工問題である。ヤクザの常套手段である。

2:おこまりでしょうからお前の店をやくざから守ってやる、と別のやくざが言う。だからミカジメ料を払え。

ヤクザというのは北朝鮮のことである。北朝鮮の日本侵略への防波堤になってやるからミカジメ料を払えというのだ。こちらのほうはアメリカやそのほかへの諂いがあるから大っぴらには言わない。裏取引でワイロ取引と併用する。自民党の日韓議員連盟はこれでいかれてしまう。

 どちらも従来のやり方がうまくいかなくなって破れかぶれになったのが、このあいだの大統領演説である。つまり『北と一緒になれば日本に追いつき豊かな未来が開ける』、『45年までに統一する』などと口走るのは日本というすし屋を暴力団から守ってやる、の裏返しでミカジメ料(底抜けのホワイト国待遇)を払わなければヤクザと結束して営業を妨害するぞ、と脅すのである。

この夢(狂人の妄想)を抑制もなく平然と言うのはあきらかに追い詰められて見当識障害が顕在化したのであろう。それを言っちゃお仕舞よ、あなた。北と一緒になれば韓国は沈没消滅する。北朝鮮が韓国主導あるいは対等の併合を許すわけがないのに。

日本が検討すべきは韓国消滅後に北朝鮮の地域勢力と、かって平安末期に日本が外交関係を結んでいた渤海国とのような関係が持てるか、である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


昭和天皇拝謁記

2019-08-19 20:37:18 | 東アジアの悪友

 昭和天皇拝謁記というのをNHKがポツンポツンと放送している。原稿(拝謁日記)は初代宮内庁長官の遺族から毎日新聞に持ち込まれたという。毎日新聞は全文(あるいは相当部分)を一挙掲載したのだろうか。私は新聞を読まないからわからない。それが毎日新聞かどうかもメモしていないから誤りかもしれない。短いものであっても中味は濃い。

 大戦前後の首相たちに対する寸評は興味深い。時の首相は天皇に状況を上奏したり、決裁を仰ぐわけだから、受けるほうとしては報告がしっかりしていて内容があるものが当然評価がたかくなる。

  昭和天皇が事務能力を評価の基準としているのはそういうことである。この点では日支事変の始まりから東条内閣に引き継ぐまでの近衛に対する評価は低い。事務的にあてにならぬ、とある。おもうにお公家さんであった近衛は軍部が担ぐ都合のよい神輿として軍部に本当の情報も与えられずにちゃらんぽらんにやっていたのであろう。

 そ れに比べて東条英機の事務能力に対する評価は高い。軍部内部を完全に掌握していて情勢(例えば226のような軍部内の不穏な空気を)を正確に上奏していたものと思われる。ただ、彼には政治判断、外交問題に対する理解判断には問題があったということだろう。注

   注:若干の補足が必要と思われる、後便にて補足予定

  終戦直後のもっとも困難な時期に首相を務めた芦田均に対する評価も(事務能力評価も)高い。今ではほとんど忘れらえた政治家であるがアメリカ占領軍の圧力、国内での赤化革命の脅威のなかであえなく昭和電工事件で失脚した。いずれにしても昭和天皇好みの首相であった。

  一番面白いと思ったのは吉田茂の評価である。

「吉田はカンで動く。人間は難しいね」

これはこう解釈される。「政治的な節目節目で判断がはやい。日本の政治に決定的な影響力を持っていたマッカーサーをうまく操っている。」という意味だろう。ようするにカンで動いても結果オーライだった。戦後日本の復興繁栄のレースを敷いたのは吉田だからね。

  さて「人間は難しいね」である。これは吉田は理論も情勢分析もない。あれで首相がつとまるのかね、というのが一番多い感想ではないか。

 私はそうは取らない。吉田のカン働きは早いし適切であった。首相というものは被上奏者として事務能力だけで評価できないことが分かった。むずかしいね」とこうなるのであろう。

 

 

 


外交上の裏取引の四つの前提

2019-08-17 09:30:53 | 東アジアの悪友

裏取引はきれいな言葉ではチャネルと言われる。

前提1:信頼できる、尊敬できる相手に限る。

 前提2:頻繁に行うものではない。国民を欺き愚弄するものである。百年に

一度くらいがよい。

 前提3:ディールを誠実に実行できる相手がどうか十分に見極める。

過去に一度でも違約の事例があれば相手にしない。

 前提4:仲介者に対するワイロを含まない。つまりフィクサー排除。

 この要件を韓国はひとつも満たしていない。