野球などの賭博に関して大相撲調査委員会(座長:伊藤滋早大教授)が、見解を出した。大嶽親方(貴闘力)と時津風親方(時津海)と大関琴光喜の懲戒処分を相撲協会に提言した。その他、不十分な対応を行っていた理事会の数人を謹慎処分し、関与した力士たちも名前を明らかにし、謹慎処分も提言している。これが名古屋場所開催の条件ともしている。
当然すぎる内容である。大相撲は部屋ごとに閉塞された社会である。興行を行うことから、古くから暴力団関係者や地方の有力者たちの出入りがあり、タニマチと呼ばれる御贔屓さんから持ち上げられる立場でもあった。野球賭博の胴元が、暴力団の資金源になっていることすら知らなかったのであろう。
こうしたことが自浄能力を失くしてきたのである。古くから絶えない八百長問題や、しごきの実態などは、むしろ文化と居直るような風潮すらあった。琴光喜のように、野球賭博で買ったのに金が回収できないなどと、およそ法治国の本態すら知らないで、相撲上がりのやくざに依頼したりと、一般常識からかけ離れてしまっているのも当然であったかもしれない。
相撲協会の主な親方に限らず人事は、すべて力士上がりの人物で占められている。閉塞社会を打破するなら、一部理事に外部から人材を招へいするばかりではなく、部屋の運営者も一般社会からの招へいも検討していいのではないか。
今回の処分を真摯に受け止めて、今度こそ本気で再出発することを考えるべきだと思われる。