BSEの全頭検査が全国一斉に廃止になった。全世界でも日本だけの全頭検査を続けてきた。それには理由があり私自身もこの体制を支持入てきた経緯もある。
BSE(狂牛病:牛海綿状脳症)の原因も、体内での移動の経過や発生のメカニズムが未だに解明されていないことと、人に伝達して(感染ではなく伝達と呼ばれている)不可逆性のクロイツェルヤコブ病になるからと言われていた。約20年ほど前には、20年後には(ちょうど今頃)には、イギリスでは最大予測で25万人発症すると言われていた。現実には全世界で220名程度である。
日本はこうした予測を最大限受け入れて対応した。BSEの第一人者で、ノーベル医学賞の受賞者である、スタンリー・プリシュナーの仮説も相当いい加減である。脳の検査方法以外の彼の仮説は何も証明されていない。だから私は、全頭検査を支持してきたが、ここに来かなり予測を下回る様々なことが出てきたために、この検査基準の解除は容認せざるを得ないと思っている。
日本が最大対応したもう一つの例が、ダイオキシンの対応である。枯葉剤に象徴される、発がん性と催奇形性の強いダイオキシンとして報道されるが、現実には200種以上のダイオキシンがあり、実際にそうした毒性はせいぜい10種ほどである。
日本は何もかも、ダイオキシンを同列で評価してしまった。塩素を燃やすと、ダイオキシンと言われるものが発生するのであるが、世界中で1000度を超える焼却炉は3000ほどあるそうであるが、日本には2000を超える数がある。民間では何も燃やすことができない。たき火もストーブも困難である。
おかげで、我が家では小さな焼却炉を持っていたが、焼却することもできなくなって、町のごみとして出している。それまでは、生ごみはたい肥にして燃えるごみは焼却するため、ほとんどゴミなど出すこともなかった。
札幌の小学校の特殊学級の児童が、プラムの種を喉に詰めて死亡した。これを受けて、市の教育委員会はプラムの給食を中止するそうである。
こうした最大対応は、時として必要な場合もあると思われるが、時を経て柔軟な対応も必要である。インフラの整備にまで及んでいる、ダイオキシンは何とかならないものであろうか?