朴槿恵韓国大統領が中国を訪問し、習近平国家主席と中間関係の新たなスタートを宣言した。朴大統領と習主席は北京での首脳会談で、「中韓未来ビジョン共同声明」を採択した。20年先を眺めて両国関係を政治・安保、経済・通商、人的・文化的交流、国際協力など幅広い分野で、全面的・多層的に協力する関係に発展させていくというものである。
これまでの韓国大統領は、就任後訪米し次に日本というパターンを止めて、朴槿恵は中国を訪問した。中国は、老朋友(古くからの友人)と、朴槿恵を歓待した。背景には、歴史問題で対峙する日本という共通の国家がある。
中国が習近平になって明らかに変化したのが、北朝鮮政策である。朴槿恵は、朝鮮半島の非核化を最優先し、6者協議へに取り組みを中国から引き出した。中国と北朝鮮の関係にくさびを打ち込んだことになる。
韓国は貿易相手はこれまで一位だった日本を抜いて、中国がこれに代わった。北朝鮮とは金額的にも、36分の1しかない。おまけに金正恩になって厄介な政治的問題を連発している。習近平は北朝鮮を見切って、韓国との経済的関係を強める選択をした。
中韓のFTA交渉も視野に入れると、同行の尹相直産業通商資源部長官が発言した。内需市場の進出強化を謳い、さらなる経済的なつながりを深めた。
また首脳間の戦略的対話を宣言し、今後も続けるとしている。この二人は、中国語で話し合える、8年前からの旧知の関係にある。中韓は極めて良好な蜜月関係に入ったと言っても良いだろう。