そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

これではテロはなくならない

2014-09-07 | イスラム

中東ではイラクとシリアにかけての、ISISが建国したとする「イスラム001 国」の残虐な行為が際立っている。先週のBS1の海外ドキュメンタリーは、北欧などヨーロッパからイスラム戦士として、中東に行く青年たちを追ったものであった。
ほぼ全員が、イスラム地域からの移民の親と一緒に、ヨーロッパに来たImg_2712ものである。中には改宗してイスラム戦士になる、ヨーロッパ人もいる。 若者たちがイスラムに改宗するのは、「もうこれで見下されることがなくなった」という言葉が心情を語っている。
行動に飢えている20代にとってイスラム教は真摯である。ドラッグに溺れる若者、貧困に喘ぎ不満のやり場がない。堕落した社会体制、布教活動に生きがいを見出す。銃は持たないと言ってはいたが、結局中東へ旅立つ多くの若者たち。アフガニスタン帰還兵たちに抗議する。
さらには、イスラエルによるガザ攻撃の惨劇が、彼らを行動に促している。
イスラム国は、親米のサウジアラビアが支援している。イスラム国は、シリアのアサド政権と戦っている、反アサド兵力と対峙する。シリアでは三つ巴になり、アサド政権の延命につながっている。
01 そのイスラム国の兵士の2割が、欧米からの若者と言われている。
イスラム国は、第二次世界大戦後に英仏などがオスマントルコから解放された後に、彼らの都合や権益で設定された国境を否定する。シリアもイラクもヨルダンとい国家を認めない。

確かに20世紀は侵略と抵抗、それに社会主義国家の建設と波及のために、多くの戦争が起きた。
21世紀はこれを教訓にするべきである。国家の壁を極力低くして、暴力を否定することが人類の叡智であるはずである。
ところがこれを真っ向から否定したのが、ブッシュ大統領である。彼は9.11の同時多発テロを、暴力的に理解し報復した。戦果を挙げる度に、テロはなくなったとか根絶したと高らかに宣言した。現実は拡散した。テロは一層拡大し暴力的になった。アメリカは、イスラム国を空爆するが、テロが根絶されるわけではない。新たなテロの原因を作っているに過ぎない。

武力は世界紛争の原因になるが、解決手段にはならない。今や欧米で教育された青年たちが、イスラム戦士になる。先進国は、過去の罪過に向き合わねばならない。イスラム国の犯罪行為を認めるわけにはいかないが、彼らに反欧米の根拠を与えるべきではない。

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