そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

規模拡大が農家所得を倍にすることはない

2014-09-12 | 政治と金

安倍政権は農業の本質を問うことなく、「攻める農業」として、大規模化を掲げている。農業の現場では、とにかく大きくするためならどこからか金が下りてくる。規模拡大したり、共同経営や出資をやると。お金が下りてくる。
規模拡大して、経営内容がよくなったわけではないのに、農家収入が増えるので一時は好転する。経営の不備が見えなくなり、なんとなく溜飲を下げる。悪く言えば経営の怠慢である。
制度資金や補助金などほとんど受け取っていない規模の小さな農家が、税務署に徹底的に調べられた。小規模で支援もない農家が黒字になるわけがないとばかり、税務署に長時間徹底的に調べられたのである。
お役人の認識はこの程度である。Photo

知人の獣医師の同級生で、TPP対策委員長であった西川公也が農林水産大臣に就任した。TPP参入への口封じであったのではないかと思われるが、早速、「攻めの農林水産業実行本部」を立ち上げた。
農産物を2020年までに、1兆円にするという従来の目標を踏襲するというのである。功名心の強いこの男は、農業畑を綱渡りのように歩いてきた。決して政策通でないことは、自民党のTPP対策を任されてからの、幾度かのドタバタ発言を見ればわかる。

農業基本法が1961年に作られてから、日本の農業はほPhoto_2ぼ6倍のも大きさになっている。それで農家収入は増えたかと言えば、せいぜい微増したと言える程度である。
左の表は、元官僚であった知人のサイトから失敬したものである。公表されている資料を、彼が表にしたものである。
規模拡大しても、所得率が下がっていて、農家の所得が増えたわけではないことが判る。
安倍政権の農業政策で、日本から健全な農業が消えてしまうことになる。

コメント
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