そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

中国のウイグル族の人権無視の非情な同化政策が

2019-01-04 | 中国

中国の最西端の新疆ウイグル自治区は第二次世界大戦後に一時独立を宣言し、ソビエトもこれを東トルキスタン共和国として認めた経緯がある。中国最大の自治区で、10以上の民族が居住する少数民族の坩堝である。私が訪れた30年前には漢族は10%もいなかったが、中央の官庁街を漢族が占め少数民族は郊外に追いやられる、ドーナツ化現象が起きていた。
ウイグル族は温厚な民族で、今まで訪れたイスラム国家の中で最も穏やかな人たちであった。

現在の新疆ウイグル自治区の人口は約2300万人で、ウイグル人は約半分まで減少し1130万人と伝えられている。強制収容所に110万人が収監され、220万人は再教育(洗脳教育)されているという。強制収容所から帰還した人はいないと言われている。少数民族の内でウイグル族は70%に満たないから、ウイグル族に断定するのも問題が残る。
中国という国家には、政治体制しか存在しない。習近平のやりたい放題である。30%の強制収容の他に、10歳未満の子弟を親から離し、漢語で再教育するのである。言語の収奪である。文化を断絶させるのためである。
ウイグル族がイスラム教を信奉していることも、中国にとって弾圧するために好都合である。弾圧に逆らえば、テロリストと世界に訴えることもできる。宗教弾圧にもつなげることができる。
自治区第二の都市でパキスタンへの繋がるカシュガルには最大のモスクがあるが、正面に「愛党愛国」の真紅の横断幕が掲げられている。イスラム国家ではありえないことである。
国連や人権団体が非難し、トランプが登場するまではアメリカも人権問題として、制裁の一部に加えていた。今はそれどころではない。人勧弾圧は強まる一方であり、指紋や顔やDNAなどの生体認識が行われ、完全監視社会の試験場になっている。弾圧と監視は強まる一方である。
追われた人たちは中東や東南アジアで武器を取る。テロの輸出である。ロシアがチェチェンで同類のことを行っている。暴力的な弾圧、同化政策は日本も北海道で行っていたが、新疆ウイグル自治区は石油や宝石など鉱山資源も豊富で、地政学的に重要な地域である。中国はこの地の同化政策に必死であるちチベット自治区より優先する傾向にある。漢族の移転は給与が倍になる。圧倒的な警察力と監視体制でこの地の先住民から自由も人権も文化も奪うが。海外での告発も弱弱しく、国家として反対をするところもなく、わずかに人権団体に動きがある程度である。中国にとって好都合極まりない。
コメント (1)
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