71%もの辺野古埋め立て反対の沖縄県民の意思が明確に確認された。これを受けて安倍晋三は、「投票結果を真摯に受け止め、基地負担の軽減に全力で取り組みます」と述べ、引き続き基地建設を進める意向を示した。
なに!これ?
辺野古の埋めたて反対の意思を真摯に受け止めなんかないでしょう。真摯とは、「真面目でひたむきなさま」(広辞苑)とある。埋め立て反対を真面目に受けてはいないし、ひたむきでもない。自分の決めたことにひたむきなのであって、何度もこの男が口にする、「県民に寄り添う」という姿もここにない。
基地建設負担は基地をなくすか少なくとも減らすことである。一般常識の中で考えれば、こうなるが政治家のやることはそうはならない。
政治的な負担軽減とは金をばら撒くことである。
国民もしたたかで、もっと金を出させるためにごねる。政治家の国家財政の破たんなどお構いない我を通すだけで、何でもありの国家の金食い虫となる。事の本質をかき消す体たらくであるが、政治家は金を持ってくるのを国民は待っている。
安倍晋三には、この政治家の金にマヒした感覚のままで、「基地を建設するから、金をやるぞ」という、政治家の低レベルな解決策を沖縄に提示しているのである。
安倍晋三に民意など存在しない。恐ろしいのは、国民が政治とは民意と無関係に存在し、都合の悪いことは金でことを治めるという、政治に対する諦念である。これを日本の最高位にある男がやるというのである。