そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

マスコミの協力で勝てた自民党

2012-12-19 | マスコミ報道

選挙前にマスコミは、消費税とTPPと原発の、3点を並べて各党の比較を盛んにやっていた。〇×でフリップを作って見せていた。

選挙後にこれらのことを勝利した自民党が取り上げることはない。安倍が動いたのは、ほとんどが経Photo_2済対策であり、憲法・外交問題である。上記の3点は、僅かに経済対策がTPPと関連する程度である。これが彼らの思惑であったが、表に出さずに勝利できたのはひとえに協力してくれた、マスコミのおかげである。

まるでオセロゲームのように、勝敗が大きく揺れる小選挙区制は、回を重ねるごとに政党の掲げる内容が酷似してくる。本来は2党間の相違が鮮明になるはずであったが、民意におもねるための結果である。

民主党の敗北は、政権運営の失敗にあることがはっきりしている。国民の期待を裏切った犯罪的行為は容認できない。が、本当に民主党は敗北したのだろうか?

小選挙区に限ると、自民党は43.0%の得票率で79.0%(237人)の議席を得ている。民主党は22.8%の得票率で9.0%(27人)の議席をとっている。小選挙区制の魔術である。

比例区では、自民党は僅かに2議席延ばしたに過ぎない。前回の民主党票が、維新の会と未来の党その他の政党に分散した結果と言える。自民党は得票を伸ばしたわけではないのである。

選挙制度に完全はないと言われているが、時に流される人たちの浮ついた考えが、国家を支配する小選挙区制はおかしな制度と言える。マスコミが大々的に報道することが、多数意見になるからである。

前回から一変して、全選挙区に候補を擁立した日本共産党が、掘り起こしを狙った比例でも大きな成果が見られなかったのは、直前の尖閣問題や北朝鮮のミサイル発射が大きく働いている。共産党は、マスコミが掲げた上記の3点を、絶え間なく主張していたが、他政党にパクられた感がある。

原発反対を結党時から主張していた、社民党はさらにひどく既に存続すら危うくなっている。少数政党が連綿と主張してきたことは、取り上げられることなく、新参政党に食われてしまっている。

代わって登場したのが、憲法9条を目の敵にする右翼たちである。彼らの改憲思想の根底には、先の戦争は仕組まれたもので日本は悪くない、上手くすれば勝てた戦争であるとの考えがある。

今回の選挙の隠されていた彼らの目的、集団的自衛権を容易にする解釈改憲からの憲法改悪が見えてくる。


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