そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

中国共産党の一党独裁体制は崩壊の兆候である

2014-08-05 | マスコミ報道

中国には、「刑不上大夫」という言葉があり、お役人は罰せられないという意味である。現代では「刑不上常委」といわれ、政治局委員とりわけ常務委員は拘束されないとされてきた。ところが今回、中国のトップであっPhoto_2た常務委員の9位の、周永康が拘束された。
注目されるのは、「重大な規律違反があったので共産党が審査 する」という、拘束理由である。
周永康の刎頚の友である、薄熙来が逮捕されて公開裁判で、無期懲役の情状酌量判決を受けたのと大違いである。
規律違反は党内部のことであるが、今後の法的対応となる立件などの動きが注目されるところである。
それにしても、1兆5千億円も(900億元)の不正蓄財と報道されている。毎日1億円蓄財しても、40年以上かかる。毎年1千億円蓄財しても10年かかる金額である。
余談であるが、猪瀬東京都知事はわずか0.5億円で失脚している。手も付けてもいなかったし、返却もしている。中国の腐敗度が解るというものである。
この金額は、わいろや単なる不正行為などで、貯まる金額ではない。01 この男は石油利権と公安を抑える頂点にいた人物である。権力者に富が流れ込む、利権構造にこそ問題がある。それは単に、周永康の個人的問題ではない。
習近平は大トラを叩いたと、メディアには手柄のごとく報道させ、
反腐敗という国民受けの良い運動を利用して、既得権益層の代表である江沢民系、実務官僚の多い胡錦濤系を追い払おうとしているのである。これまでも繰り返されてきた、中国の権力抗争である。
習近平は重篤な病にあるとされる説が流れている。その中でも、この男に関する人間味のある報道はない。今回のような、あからさまな権力抗争は、恐怖政治を産むことになる。
恐怖政治は新たな腐敗の温床となる。権力に擦り寄ることで、腐敗は促進されることを、習近平は知らない。

中国は、毎年1000件を超す暴動が起きている。権力が利用しやすいウイグルなどだけが報道されている。国民の不満は大きくなっているが、経済成長が蓋をしているのである。その経済成長にも陰りが出てきた現在、やがて格差社会や民族問題や言論表現の自由や民主化が噴き出すすことになるだろう。
もうすでに理念をなくしてしまった、中国共産党である。周永康の拘束は中国の政治体制の崩壊の始まりかもしれない。

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