そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

終わらない口蹄疫

2010-06-10 | 獣医師

宮崎の川南町周辺の口蹄疫がようやく終息へと向かっている時に、都城で真症01100610 が確認され208頭が処分された。ここで何とか食い止めるかは初動の対処にかかっている。現地に張り付けになった、篠原孝新副大臣が新しい法案をどこまで生かすかが見どころである。

ここで食い止められると今後の対策に大いに役立つ。川南町周辺の発しは27件を超えているが、見方によっては封じ込めていると言えなくもない。初期対応は遅れてたとは言えるが、終息を迎えるのも近いと思ってはいた100610が、新たな地域での発生は極めて残念である。

口蹄疫ウイルスは空気伝搬すると言われてはいるが、封じ込めが失敗したのは 間違いない。畜産関係者以外の移動によるものでないかと推測されるものの、不明である。口蹄疫ウイルスの伝搬力の強さをあらためて感じ入っている。

都城では、真症確定の前に牛群と周辺の殺処分を行っているようであるが、いきなり5キロ以内の全頭を処分することになるのかどうかと、豚への感染の状況を確認してみたい。いずれにしても、新法の適用を含めた、今後の対応への大きな教訓になると思われる。

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矢張り軽んじられる農水大臣

2010-06-08 | 政治と金

菅内閣が発足したが、農水大臣が実質的の最後に決まった。菅総理は農水行政に無知だった、罷免されたようのものである赤松の後任に、副大臣からの昇格である。山田正彦新農水大臣は、異例の人物である。牛豚を飼育する弁護士はそれほどはいないだろう。

彼は農水行政、とくに畜産の現状には詳しいであろう。そうした意味では山田正彦氏を農水大臣に据えたのは評価されるべきかもしれない。

しかし、この内閣は小沢外し内閣である。山田大臣は小沢とともに、自民党から新進党、自由100608 党と歩んだ正真正銘の小沢グループの人物である。菅内閣は、主要なポストから小沢グループを排除した。それでいて、トップを補佐する立場には小沢グループの人物を数人配置している。

山田大臣が唯一トップとして残った小沢の側近である。つまり、菅直人は農水行政に対しては、その程度しか見ていないことを意味している。ここなら小沢の息のかかった人物を置いても問題はなかろうと見たのである。赤松の大臣を再任を辞退する旨は早くから報道されていたが、決定はほとんど最後になってしまっていることを見ても解る。

この内閣は農水行政を軽んじているのである。思い返すと、鳩山内閣もそうであった。農水行政に全く無知な、ド素人の赤松をあてがったことでも解る。口蹄疫でぼろを出したのは、口実に過ぎない。

イギリスでは、口蹄疫は国家が直接仕切っている。3年前2戸で発生した時にも、外遊に出かける空港から新任のブラウンは現場に駆けつけている。赤松な何をしたのか。

民主党の戸別補償政策は、いくら読んでみても良く解らない。これを考えた篠原孝を外しての、行政の運営は成り立つのであろうか。農水行政を軽く見る民主党は、所詮都会の政党なのであろう。

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そんなにいじめると割って出るかも

2010-06-07 | 政治と金

菅首相が小沢外しを鮮明にし始めた。官房長官はともかく、民主党幹事長に枝野氏にしたことでそれが一層鮮明になった。内閣支持率も一気に、60%ほどまで回復している。少なくとも小沢外しは、国民にアピールしてものと思われる。菅の思惑は成功している。

100604しかし、これで参議院選挙の成果がおもわしくないようだと、9月の定期大会に向けての小沢の逆襲が始まるであろう。居所を失くした小沢は何をするか解らない。

日本の政局は、この20年間は小沢一郎の評価の在り方について、逡巡してきたとも言える。次期総裁の座をけって、自民党を飛び出した。その後小沢憎 しで、自民党はこともあろう長年の政敵である社会党委員長を首相に担ぎ出したり、「腰だめ」消費税に激怒した小沢のために細川は連立政権を失くしてしまった。自自公連立政権は、彼の思惑を大きく外してしまった。

自民党連立を離れた自由党を、選挙対策として鳩山は民主党に抱き込んでは見たものの、母屋を乗っ取られる寸前まで小沢は存在感を示した。党首になり、西松問題で下野したが、選挙に勝利した論功で幹事長になった。

小沢のこれまでの行動パターンでは、今回の小沢外しの行きつくところ、民主党を飛び出し新たな政党をつくることになりはしないかと思われる。問題は、小沢にそれだけのエネルギーや人材が集まるかどうかである。

菅直人は、今の小沢にはそれがないと見たのであろう。もうすでに60代後半の心臓に爆弾を抱える身である。今回、菅の支持に回った一年生議員も少なからずいた。党を割って出ても、それほどの人数は集められるとは思えない。菅の判断は間違ってはいないようである。

民主党が、いまだに田中角栄を崇める小沢一郎の存在、即ち数は力、力は数という結論から入る古い体質に依存している限り、真の意味での次はない。小沢の論理は、民主主義の根幹の選挙を、数獲りの手法の手練手管としか捉えていないからである。菅の選択が功を奏するかは、次期参議院選挙結果にかかっていると言える。

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メキシコ湾オイル流出事件

2010-06-06 | 政治と金

Photoキシコ湾で海底油田の掘削中に、大手メジャーのBPが事故を起こして原油の流出が止まらない。11人死んだこの事故は、4月20日の出来事である。宮崎で口蹄疫の初発があった日である。

05 大量の原油が流出して未だに止まらない。BPは何度も原油停止を試みたが全て失敗している。改訂1600メートルの遠隔作業が上手くいかないのである。原 油9万リットルの流出は史上最悪の、原油事故である。

04オバマは当初を含め、3度も現地入りをしている。同日に生じた、口蹄疫の責任者である赤松農水大臣が「私が行っても同じこと」と発言しているのとは、大違いである。赤松は菅内閣への入閣を辞退していると報道されている。罷免を免れてほっとしているのが本音ではないだろうか。それにしても、農水大臣がこんなに変わり、しかも不埒で農業に無知なPhoto_2 人間ばかりを大臣に任命されて、かじ取りのいない日本の農業は停滞するばかりである。

それでもオバマは何をしているのだと非難されている。BPの責任をオバマは強調しているが、漁をできなくなった漁師の不満は収まらない。

02 BP社は8月には何とか収まるだると言っている。これが逆に被害の状況を無視した発言と問題になっている。

アメリカメディアは野鳥のオイル被害の映像を流している。湾岸戦争のインチキ映像ではないようである。環境破壊の他、産業面でも大きな被害を起こしている。BP社の言うように8月まで続くようだと深刻な事態になるものと思われる。

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えびの市口蹄疫解除

2010-06-05 | 獣医師

えびの市の口蹄疫が解除された。えびの市は宮崎県と鹿児島熊本の県境の地域にある。ここは飛び地のように感染牛が発生したところである。えびの市が早期に口蹄疫に伴う家畜の移動が解除されたのはそれなりに理由がある。

6月3日の時点で発生戸数は、269戸である。牛が193戸、豚が78戸、緬山羊が720100512_b_minka 戸となっているが、飛び地のえびの市の発生は4戸である。誰かが患畜を運んだとの話もあるし、状況として否定しがたいところもある。しかし、えびの市の発生に対する早期の対策が功を奏していることも確かである。

圧倒的に排菌量の多い豚の感染を極めて早期に対応できたことが何よりも大きい。真症判断を受ける間に、処分しているのである。これは推測であるが、こうした知識を持つ政治的な立場にある人が、いたのではないかと思われる。自民党時代には、保守王国の宮崎には沢山いたのであるが、現状に対する情報は持ち合わせていない。

口蹄疫発生当初に、早々と宮崎県の自民党が民主党を非難している。えらく気が早いなと思ったが、その後の民主党政権内のもたつきを見ていると、うなずける面が少なからずある。政治主導を掲げるあまり、官僚が持つ経験と知識に蓋をしたのではないかと思われる。

川南町などの発生は依然と続いているが、気になるところがある。5月26日以降に59戸発生しているが、3戸を除き全てがワクチン接種済みの農場で発生している。その3戸も26日の発生である。もうそろそろ収まって良いと思われるが、ワクチン接種による発生でないのか気になるところである。豚の発生が極端に少なくなっているのは、既に発生していることなのかは判断できない。

しかし、ワクチン効果の確認はどうするのだろうか。抗体が上がっていないようだと、予防のための接種には意味がなかったことになる。いずれにしろ、今回の口蹄疫拡大は、初動対応の遅れが原因であることは、えびの市の移動解除が教えてくれるところである。

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初心を忘れるな

2010-06-04 | 政治と金

鳩山と同じく理系の首相が誕生した。菅直人は世襲議員でない。こんなことは村山100604富市首相以来だそうである。これを珍事とは言いたくはないが、これも日本の現状であろう。

理系の菅直人が政治に首を突っ込むことになったのが、市川房枝の存在である。政治家の金の問題・政治資金について、強く切り込んだ女性活動家である。彼女を参議院の全国区に担ぎ出し、息を吹き返させたのである。菅直人には、首相に就いても、この原点を失うことなくいて欲しいものである。

就任早々「小沢一郎には当分休んでもらう」発言したことを評価したい。人事面でも小沢一郎からの脱却を図っているようである。しかし、これまでの経歴を見ていると、あまり小沢を締め付けると、党を割って出るかもしれない。小沢を放り投げてしまうと、何をするか解らない。厄介な男である。

内閣人事についてはようやく自民党支配、官僚支配にメスを入れたところである。あまり大きな成果も上がっていない。これを失政と見るのではなく、もう少し時間を与えてみたいものである。そうした視点からも、あまり大きな人事の入れ替えをやるべきではない。

「イラカン」といわれるように、攻めには舌鋒鋭くめっぽう強いが、逆に守りには弱い。ツートップが同時辞任して、僅か2日後の就任である。困難はやむを得ないところである。市川房枝を担ぎ出した当時の新鮮な感覚を失ってもらうことなく、更にはブレることなく出来るだけ長く務めてもらいたいものである。

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どうもおかしな韓国哨戒船撃沈

2010-06-03 | 朝鮮半島

3月26日に起きた韓国哨戒船天安の、撃沈事件はどう見ても胡散臭い内容でいPhotoっぱいである。同日、アメリカとの合同演習していたことを、北朝鮮の攻撃だと発表したが、現場に沈んでいる(らしい)アメリカ原潜の存在については何も触れられていない。アメリカ原潜の沈没は、かん口令が引かれているようである。

ペンヨン島は平壌に170キロと最も近く、軍事的に重要なところである。ここにはアメリカ原潜が常駐しているとされている。合同演習の最中に、最新鋭の韓国哨戒船が、北朝鮮の魚雷を探知できなかったのも妙な話である。なぜソナー探知を怠ったの であろうか。それとも北には相当優秀な潜水艦があったのだろうか。仮に北の魚雷によるものだとしても、誰も水柱の上がるのを確認していない。

引き上げられた北の証拠とされている、マジックで書かれた一番の文字も錆の上に書かれているようである。北は現在一号と記載しているし、第一証拠が残るようなこ100528 とをするわけがないと反発している。

北は、ラグーン事件や大韓航空機爆発事件のように、知らぬ存ぜぬばかりではなく、異例の記者会見を5月28日に行っている。懸命に反論する姿を見たことがない。こうした記者会見はなかったことで、北の検閲団を派遣させてくれ、国連をかいした調査をやるべきと、常日ごろアメリカの手先と非難する国連まで持ち出している。韓国はこれを拒否している。

北のものとされる魚雷についても、北の否定はかなり具体的である。魚雷の心臓部が残っているのもおかしなことである。北朝鮮は自らのためには何でもする無法者国家である。このようなことを引き起こす可能性は多分にある。しかし、今回の撃沈事件はあまりにもつじつまが合わないことが多すぎる。

辞任する鳩山も、抑止力の理由にこの事件を上げている。韓国の地方選挙が昨日行われたが、苦戦を予想されている与党にとって持って来いの材料であったはずである。にも拘らず、与党は敗北した。李明博大統領も振り上げた手の落とし所も無くなったように見える。この事件は多分に政治的に利用された感が強すぎる。

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自民党以下の内閣だった

2010-06-02 | 政治と金

鳩山由紀夫が首相の職を投げ出した。9カ月しかもたなかった。安倍、福田、麻生と曲がりなりにも、12カ月続いた自民党内のタライ回し政権以下である。4代とも 首相の孫や息子たちばかりである。なりふり構わず政権のを奪取した首相たちとは明らかに異なり、彼らは権力の座に淡泊である。

参議院選挙までは持つのではないかと思っていたが、現実感のない思いつきの表現が余りにも多すぎた気がする。海外メディアには、まるで回転ドアのように入れ替わる政権と日本を表現している。

自民党政権と異なるのは、鳩山自身が選挙戦を戦って得た政権交代である。そのために、多くの国民が過大と思える期待を寄せていた。鳩山の友愛政治と称する政治理念は、清濁併せ呑まなければならない権力の座にいては、具体策を示せるものではなかった。

100602今回の鳩山辞任で唯一評価されるべきは、小沢一郎を抱き込んだ辞任劇に仕立てたことであろう。只一人、小沢一郎に鈴をつけられる立場にある鳩山が、最後の行った政治と金に関する決着だったと見てよい。小林千代美にも辞職を迫ったのも同様の思いだったのだろう。

それにしても、せっかく政権交代したのであるから、自らの理念をもっと前面に押し出して、大胆な政策転換を行って欲しかった。実質初の政権交代であるから、思惑と異なることも少なからずあったろうし、僅か半年足らずいで期待できる成果を国民は知っているはずである。例えば、事業仕分けで官僚の持つ既得権をいくら削減したとしても、国民は金額ではなく内容と姿勢を評価したはずである。

密約を明らかにしたことや脱ダムにしても、自民党政権では決して取り組めなかったことである。これらは不十分であっても、評価に値はする。同じように、普天間にしても、県外を言い通せばよかったのである。実現しなければ、アメリカや旧自民勢力や北朝鮮のせいにすればよかったのである。彼にはそうした強さも居直りもなかった。誠心誠意話せば聞いてくれる人たちに囲まれた、幼少時代が目に浮かぶ。

いずれにしても、これほど短命に終わるのは日本にとって不幸なことである。次期政権には、こうしたことを学んで逞しい政権を期待したいものである。

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無法者国家へと進むイスラエル

2010-06-01 | 政治と金

イスラエル海軍が、トルコを主体とするガザ支援の人道支援艦船を月曜の朝、攻撃した。イスラエル海岸から64キロ離れた、公海での出来事である。ヘリコプターなど100531 で急襲して、15人の支援者が殺害された。

医療品やセメントなど1万トンを搭載した船は、イスラエルの港へ曳航されたようである。ハマス憎しのイスラエルは、ガザを武力封鎖を解いていない。

自らが、民族の存亡に曝されたナチの弾圧・大量虐殺を経験しているのであるが、イスラエルは次第に無法者国家へと変貌しつつある。2000年前の土地に国家建設をすることが、どう考えても無理だったのではないか。武力依存の解決策しか持ち合わ100531003jpgせない国家になってしまった。

今回のNPT核拡散条約でも、アメリカの庇護のもとで、核保有国としての立場を曖昧 にさせたままである。この国はどう考えても核保有をしていると思われる。核実験など、アメリカが陰になって支えている。であるからこそ、まるで我が侭坊やのように、近隣国家との武力差を存分に見せつけて、あらゆる問題の解決を武力で行うようになった。イラクの核施設を空爆した、オシラクオプションなどその典型的な事件である。

国際法も人道支援もあったもではない。ガザの現状を考えると極めてアック質な無法者国家へと、イスラエルは進んでいるように思える。ユダヤ人はホロコーストから何を学んだのであろうか。

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羅臼港

春誓い羅臼港